本書のタイトル名を見て、今後、少子高齢化・人口減少がますます深刻化していく一方の日本経済が急成長するなど、常識的には考えられなく、にわかには信じがたいという思いを抱きつつも、逆にその根拠が知りたくなって、本書を読んでみる気になった。
筆者は第一章の冒頭で、「なぜ高齢化によって成長できるのだろうか。そのヒントは、現在の日本社会が高齢化に対応できていないことにある。潜在的な需要に手が付けられていない。その需要を丹念に拾っていければ、日本経済は成長できるはずだ」、「前例のない超高齢社会を超えた先にある、高齢化率30%超という長寿社会に踏み込む知恵が、若者を含めた現役世代に求められているのだ」と、その根拠を総論的に語っており、以後、様々な具体論を提言している。
たしかに、筆者が提言している多岐にわたる様々な具体論全てが実現すれば、筆者の予測どおり、日本経済にもバラ色の未来が開けてくるのかもしれない。ただ、本書を読み進めていると、「今後の生活に不安を感じている高齢者の財布のひもが、筆者の目論見どおりに、あれもこれもと、そんなに簡単にゆるむものだろうか?」と半信半疑というのが、私の率直な印象だった。実際、筆者の予測の最後には、「…可能性がある」、「…可能性が高い」という一言が付け加えられているケースが非常に多かったのが気になった。可能性はあくまで可能性に過ぎないので、裏返して言えば、そうならない場合もあり得るということだと思う。また、実際に筆者の予測どおりに実現したとしても、それが実際に経済成長にどれくらいつながるのだろうかとの疑問を感じないでもないシナリオもあった。
筆者が試算している2030年の名目GDPは640兆円~700兆円で、640兆円の場合の名目GDP成長率は1.3%としているので、そもそも、タイトル名にあるような「急成長」というほどの数値ではないが、これは、筆者が「…可能性がある」、「…可能性が高い」などとしている予測が全て実現した場合の数値ということなのだろうか?
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超高齢社会だから急成長する日本経済 2030年にGDP700兆円のニッポン (講談社+α新書) 新書 – 2017/5/19
鈴木 将之
(著)
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購入オプションとあわせ買い
2030年に3割が65歳以上になる日本。実はそのとき、2000兆円にもなる個人金融資産の6割、1200兆円は、高齢者が所有する。こうした「ネオ高齢者」たちは、一点豪華主義に走ったり、世界遺産を巡ったり、グルメにも積極的。1200兆円を墓場まで持っていこうなどという気は、さらさらなし。新しい高齢者の消費が、日本経済を爆発させる! それに気づいた企業も、続々と、「ネオ高齢者」向け商品を発売している!
2030年に3割が65歳以上になる日本――その社会には一体、どんな変化が起こるのか?
実はそのとき、2000兆円にもなる個人金融資産の6割、1200兆円は、高齢者が所有する。こうした現代の「ネオ高齢者」たちは、一点豪華主義に走ったり、世界遺産を巡ったり、あるいはグルメにも積極的。1200兆円を墓場まで持っていこうなどという気は、さらさらなし。
新しい高齢者の消費が、日本経済を爆発させる! それに気づいた企業も、続々と、「ネオ高齢者」向け商品を発売している! 高齢化社会は、じつは明るい!
2030年に3割が65歳以上になる日本――その社会には一体、どんな変化が起こるのか?
実はそのとき、2000兆円にもなる個人金融資産の6割、1200兆円は、高齢者が所有する。こうした現代の「ネオ高齢者」たちは、一点豪華主義に走ったり、世界遺産を巡ったり、あるいはグルメにも積極的。1200兆円を墓場まで持っていこうなどという気は、さらさらなし。
新しい高齢者の消費が、日本経済を爆発させる! それに気づいた企業も、続々と、「ネオ高齢者」向け商品を発売している! 高齢化社会は、じつは明るい!
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/5/19
- 寸法11.8 x 1.3 x 17.3 cm
- ISBN-104062729911
- ISBN-13978-4062729918
商品の説明
著者について
鈴木 将之
鈴木将之(すずき・まさゆき)
1980年、千葉県に生まれる。EY総合研究所シニアエコノミスト。 2003年、慶應義塾大学商学部卒業。2005年、慶應義塾大学大学院商学研究科修士課程修了。2008年、慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学、同年、第一生命経済研究所入所。2014年から現職。
専門分野は、マクロ経済・金融・産業構造の分析。
著書に、『2060年の日本産業論』 (東洋経済新報社)がある。
鈴木将之(すずき・まさゆき)
1980年、千葉県に生まれる。EY総合研究所シニアエコノミスト。 2003年、慶應義塾大学商学部卒業。2005年、慶應義塾大学大学院商学研究科修士課程修了。2008年、慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学、同年、第一生命経済研究所入所。2014年から現職。
専門分野は、マクロ経済・金融・産業構造の分析。
著書に、『2060年の日本産業論』 (東洋経済新報社)がある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2017/5/19)
- 発売日 : 2017/5/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 192ページ
- ISBN-10 : 4062729911
- ISBN-13 : 978-4062729918
- 寸法 : 11.8 x 1.3 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,401,875位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年5月26日に日本でレビュー済み
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2017年5月31日に日本でレビュー済み
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おわりに、にある通るだが、本書のタイトルや目次あるような金額や水準は出来ないことはないが、生みの苦しみは当然ある、のだと思う。
だがそれでも不可能と難易度が高いは天と地以上に違いがあることを著者も分かっていて、明るい未来も暗い未来も予測では自由でできるだろうが、それなら明るい未来実現のための課題を見据えて乗り越えていこうという想いが伝わってきた。
日本の高齢化率は現時点で世界でも類を見ないが、10年、20年後には同水準か日本以上の高齢化を迎える国々が続々と現れることを考えると、今日本が生み出すソリューションや手だては必ず世界で役に立つはずである。
だがそれでも不可能と難易度が高いは天と地以上に違いがあることを著者も分かっていて、明るい未来も暗い未来も予測では自由でできるだろうが、それなら明るい未来実現のための課題を見据えて乗り越えていこうという想いが伝わってきた。
日本の高齢化率は現時点で世界でも類を見ないが、10年、20年後には同水準か日本以上の高齢化を迎える国々が続々と現れることを考えると、今日本が生み出すソリューションや手だては必ず世界で役に立つはずである。
2017年7月30日に日本でレビュー済み
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団塊の世代がお金を持っていて,これから,どんどんお金を使うように,若者が仕掛けると,若者にお金がまわり,経済が潤う的お気楽な話が書かれている。
しかし,人口減少に係り,郊外部に土地建物を持つ高齢者が,その土地建物から住み替えができず,独居老人になり,自家用車が使えなくなって,生活に困窮する。なくなった後は,その負動産を処理できず,相続人も相続放棄するという,悲惨なストーリーを述べる不動産の専門家の警鐘が多い中,違和感を感じる。
多少,データを述べているが,グラフ等もなく,ひたすら,筆者の頭の中で,豊かな高齢者の老後の幸せな将来が展開(妄想)されているようにしか思えない。
それと,団塊世代は保険料をたくさん払っているから,これまでの高齢者より年金がたくさんもらえると言っているが,年金制度は,貯蓄ではなく,今の労働人口が払うのであって,労働人口より高齢者が多くなるということは,年金は以前より減るということに他ならない。だから,肩車時代といわれ,問題視されているのだと思う。
仮に,筆者の言うのが正しいとしたら,何も,筆者が本を書かなくても,世の中は幸せになるだろう。
やはり,いくら新書とはいえ,一定の裏づけ的なものを持って書いてほしい。
しかし,人口減少に係り,郊外部に土地建物を持つ高齢者が,その土地建物から住み替えができず,独居老人になり,自家用車が使えなくなって,生活に困窮する。なくなった後は,その負動産を処理できず,相続人も相続放棄するという,悲惨なストーリーを述べる不動産の専門家の警鐘が多い中,違和感を感じる。
多少,データを述べているが,グラフ等もなく,ひたすら,筆者の頭の中で,豊かな高齢者の老後の幸せな将来が展開(妄想)されているようにしか思えない。
それと,団塊世代は保険料をたくさん払っているから,これまでの高齢者より年金がたくさんもらえると言っているが,年金制度は,貯蓄ではなく,今の労働人口が払うのであって,労働人口より高齢者が多くなるということは,年金は以前より減るということに他ならない。だから,肩車時代といわれ,問題視されているのだと思う。
仮に,筆者の言うのが正しいとしたら,何も,筆者が本を書かなくても,世の中は幸せになるだろう。
やはり,いくら新書とはいえ,一定の裏づけ的なものを持って書いてほしい。
2021年2月21日に日本でレビュー済み
平日休みの仕事をすると、数多くのシニアと接することがある。シニアが消費すると、経済が成長するよ。
2017年7月3日に日本でレビュー済み
確かに、高齢化、人口減少・・・だから日本は成長しないのは簡単だ。
思考停止に陥っているといわれても、仕方がない。
高齢化という問題=ビジネスチャンスをどういかすのか?
そこであなたは何をするのか、企業はどうするのか、と
問われているような気がした。
そんな解決策=ビジネスを提示できる人こそ、
これからの日本で求められる人なのだろう。
思考停止に陥っているといわれても、仕方がない。
高齢化という問題=ビジネスチャンスをどういかすのか?
そこであなたは何をするのか、企業はどうするのか、と
問われているような気がした。
そんな解決策=ビジネスを提示できる人こそ、
これからの日本で求められる人なのだろう。