全編を通して予断を許さないストーリーが、短い章だてで、つぎつぎとテンポよく進んでゆく。主人公平岡道義の幼児期の放火殺人の謎、そして誘拐劇、正体不明の爆殺被害者の実像の謎、何者かに拉致された道義の危機一髪の脱出劇、そして彼の恋人亜矢とも関係する道義の出生の謎。政財界を巻き込んだ戦後最大の疑獄事件の謎。
(上)の中核をなす誘拐劇は巧妙で卓抜なトリックが仕掛けられていて、その進行は非常にサスペンスフルかつ、(下)へとつながる意表をつく結末になっていた。また(下)のメインの谷田部友吉と大河原政一との対決シーンは手に汗握る緊迫感にあふれていた。
ワクワク、ドキドキしながら一気に読み終えたあと、この物語の背景というか骨子というか、「逃れられない『宿命』とその苦しさ」が改めて浮き彫りになり、一種独特な感慨を覚えてしまった。
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運命の塔 下 (講談社文庫 ふ 32-12) 文庫 – 2002/6/1
深谷 忠記
(著)
戦後史の闇に葬られた衝撃の真相!
謎多き誘拐事件に独自のルートから肉薄した平岡は、榎木の過去に疑念を抱くが、その矢先、何者かの襲撃を受ける。さらに、平岡自身の出生の秘密、幼少時に埋め込まれた地獄の記憶が交錯し、やがて戦後史の闇に封印されていた驚愕の真相が浮かび上がる。
1350枚に魂を注いだ著者渾身の傑作本格推理巨編。
謎多き誘拐事件に独自のルートから肉薄した平岡は、榎木の過去に疑念を抱くが、その矢先、何者かの襲撃を受ける。さらに、平岡自身の出生の秘密、幼少時に埋め込まれた地獄の記憶が交錯し、やがて戦後史の闇に封印されていた驚愕の真相が浮かび上がる。
1350枚に魂を注いだ著者渾身の傑作本格推理巨編。
- 本の長さ488ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2002/6/1
- ISBN-104062734753
- ISBN-13978-4062734752
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商品の説明
著者について
■深谷忠記(ふかやただき)
1943年東京生まれ。東京大学理学部卒業。1982年『ハーメルンの笛を聴け』が江戸川乱歩賞の最終候補作に、1985年『殺人ウイルスを追え』がサントリーミステリー大賞の佳作に入選する。以来、緻密な構成と論理に支えられた謎解き、善と悪の間で揺れる濃密な人間ドラマを一貫して追求している。
主な作品に『自白の風景』『タイム』『「邪馬台国の謎」殺人事件』『札幌・オホーツク 逆転の殺人』『目撃』などがある。
1943年東京生まれ。東京大学理学部卒業。1982年『ハーメルンの笛を聴け』が江戸川乱歩賞の最終候補作に、1985年『殺人ウイルスを追え』がサントリーミステリー大賞の佳作に入選する。以来、緻密な構成と論理に支えられた謎解き、善と悪の間で揺れる濃密な人間ドラマを一貫して追求している。
主な作品に『自白の風景』『タイム』『「邪馬台国の謎」殺人事件』『札幌・オホーツク 逆転の殺人』『目撃』などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2002/6/1)
- 発売日 : 2002/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 488ページ
- ISBN-10 : 4062734753
- ISBN-13 : 978-4062734752
- Amazon 売れ筋ランキング: - 776,849位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1943年東京都生まれ。東京大学理学部卒。 82年『ハーメルンの笛を聴け』で江戸川乱歩賞候補。85年『殺人ウイルスを追え』(のち『一万分の一ミリの殺人』と改題)でサントリーミステリー大賞佳作。『自白の風景』『運命の塔』などの本格推理のほか、『「法隆寺の謎」殺人事件』『人麻呂の悲劇』など、歴史ミステリーにも定評がある