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運命の塔 下 (講談社文庫 ふ 32-12) 文庫 – 2002/6/1

4.1 5つ星のうち4.1 37個の評価

戦後史の闇に葬られた衝撃の真相!

謎多き誘拐事件に独自のルートから肉薄した平岡は、榎木の過去に疑念を抱くが、その矢先、何者かの襲撃を受ける。さらに、平岡自身の出生の秘密、幼少時に埋め込まれた地獄の記憶が交錯し、やがて戦後史の闇に封印されていた驚愕の真相が浮かび上がる。
1350枚に魂を注いだ著者渾身の傑作本格推理巨編。
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商品の説明

著者について

■深谷忠記(ふかやただき)
1943年東京生まれ。東京大学理学部卒業。1982年『ハーメルンの笛を聴け』が江戸川乱歩賞の最終候補作に、1985年『殺人ウイルスを追え』がサントリーミステリー大賞の佳作に入選する。以来、緻密な構成と論理に支えられた謎解き、善と悪の間で揺れる濃密な人間ドラマを一貫して追求している。
主な作品に『自白の風景』『タイム』『「邪馬台国の謎」殺人事件』『札幌・オホーツク 逆転の殺人』『目撃』などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2002/6/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/6/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 488ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062734753
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062734752
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 37個の評価

著者について

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深谷 忠記
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1943年東京都生まれ。東京大学理学部卒。 82年『ハーメルンの笛を聴け』で江戸川乱歩賞候補。85年『殺人ウイルスを追え』(のち『一万分の一ミリの殺人』と改題)でサントリーミステリー大賞佳作。『自白の風景』『運命の塔』などの本格推理のほか、『「法隆寺の謎」殺人事件』『人麻呂の悲劇』など、歴史ミステリーにも定評がある

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2005年12月13日に日本でレビュー済み
全編を通して予断を許さないストーリーが、短い章だてで、つぎつぎとテンポよく進んでゆく。主人公平岡道義の幼児期の放火殺人の謎、そして誘拐劇、正体不明の爆殺被害者の実像の謎、何者かに拉致された道義の危機一髪の脱出劇、そして彼の恋人亜矢とも関係する道義の出生の謎。政財界を巻き込んだ戦後最大の疑獄事件の謎。

(上)の中核をなす誘拐劇は巧妙で卓抜なトリックが仕掛けられていて、その進行は非常にサスペンスフルかつ、(下)へとつながる意表をつく結末になっていた。また(下)のメインの谷田部友吉と大河原政一との対決シーンは手に汗握る緊迫感にあふれていた。

ワクワク、ドキドキしながら一気に読み終えたあと、この物語の背景というか骨子というか、「逃れられない『宿命』とその苦しさ」が改めて浮き彫りになり、一種独特な感慨を覚えてしまった。
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