エッセイでも、詩でも、小説でも、町田康さんの作品は一風変わっていて、世間ではそれをもって(町田節)と云ったりするけれど、ぼくは町田さんの書く文章の中で、あとがきが結構好きだ。なぜか好きだ。なぜなんだろう?
すべての本にあとがきがあるわけではないので、町田さんのあとがきが見られるのは限られた著書の中でのことなのだけど、『つるつるの壺』は、その一つ。
本編の中でこそ
「世間の生産活動と遠いところにいるロック歌手、もしくはパンク歌手に成り下がった自分」
「おめえ、生きててつらいだろ?」
「ジャンキーに物語は、ほっほっほっ、ねえよ」
といった、町田節そのものを炸裂さしているのだけれど、あとがきはなんか、いつも優しい気持ちにさせられる。たまらんです、町田康。
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つるつるの壺 (講談社文庫 ま 46-2) 文庫 – 2004/4/15
町田 康
(著)
妄想に近いたわごと。言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想い。ワードプロセッサーの中でのたうち回る私の思念が現実を浸食する。やめてくれないか。そういうことは。と思ったけれども、それでもほつほつ続けるうち私自身が因果そのものとなり果て…。町田節爆発、クールでキュートなエッセイ。
おめえ、生きててつらいだろ?
ベリークールなエッセー集
妄想に近いたわごと。言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想い。ワードプロセッサーの中でのたうち回る私の思念が現実を浸食する。やめてくれないか。そういうことは。と思ったけれども、それでもほつほつ続けるうち私自身が因果そのものとなり果て…。町田節爆発、クールでキュートなエッセー。
おめえ、生きててつらいだろ?
ベリークールなエッセー集
妄想に近いたわごと。言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想い。ワードプロセッサーの中でのたうち回る私の思念が現実を浸食する。やめてくれないか。そういうことは。と思ったけれども、それでもほつほつ続けるうち私自身が因果そのものとなり果て…。町田節爆発、クールでキュートなエッセー。
- 本の長さ293ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/4/15
- ISBN-104062747502
- ISBN-13978-4062747509
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/4/15)
- 発売日 : 2004/4/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 293ページ
- ISBN-10 : 4062747502
- ISBN-13 : 978-4062747509
- Amazon 売れ筋ランキング: - 202,839位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,941位講談社文庫
- - 3,579位近現代日本のエッセー・随筆
- - 8,543位評論・文学研究 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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作家、ミュージシャン。1962年大阪生まれ。高校時代より町田町蔵の名で音楽活動を始める。97年に処女小説『くっすん大黒』で野間文芸新人賞、 Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2000年には「きれぎれ」で芥川賞を受賞する。01年詩集『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、02年「権現の踊り 子」で川端康成文学賞を受賞、05年『告白』で谷崎潤一郎賞、08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞した(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 あなたにあえてよかった―テースト・オブ・苦虫〈8〉 (ISBN-13: 978-4120041235 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初期エッセー三部作の2作目。
この本の本文の抜粋を何処かで見て、私は驚いた、いや
そうだろうな、やっぱりかと…。
町田さんの独特の世界観は、無論町田さんの性格から
来ているのだが、それが神経症(強迫神経症)だとは皆さんが
気付いているのか、気付いていないのかは私は知らない。
寧ろ、最早周知の事実かもしれない。
この本で町田さん、著者自身が神経症だとか
薬(向精神薬)を飲んでいるだとか、通院しているだとか
一切書かれていないし、通院歴や服薬はたぶん無いとは思うが
-顔各種-と言う本文での町田さん自身が語っているその症状は
強迫神経症その物なのである。何故なら私が長年そうだからだ。
町田さんのとそっくりそのままの症状ではないが、本文では
社会生活に支障来たす程の物では無さそうだが、-精も根も尽き果てる-
と語っている。それで私は益々ファンになった。
本文-日々の吽(うん)- -俺のガニマー-
などは面白い。
この二作目では、町田さんの文体も比較的解れていて
かなり読みやすくなっている。
あとがきで著者自身が「つるつるの壷」の由来を説いている。
解説は中島らもで、当時の町田さんが知れて面白い。
お勧めです。
この本の本文の抜粋を何処かで見て、私は驚いた、いや
そうだろうな、やっぱりかと…。
町田さんの独特の世界観は、無論町田さんの性格から
来ているのだが、それが神経症(強迫神経症)だとは皆さんが
気付いているのか、気付いていないのかは私は知らない。
寧ろ、最早周知の事実かもしれない。
この本で町田さん、著者自身が神経症だとか
薬(向精神薬)を飲んでいるだとか、通院しているだとか
一切書かれていないし、通院歴や服薬はたぶん無いとは思うが
-顔各種-と言う本文での町田さん自身が語っているその症状は
強迫神経症その物なのである。何故なら私が長年そうだからだ。
町田さんのとそっくりそのままの症状ではないが、本文では
社会生活に支障来たす程の物では無さそうだが、-精も根も尽き果てる-
と語っている。それで私は益々ファンになった。
本文-日々の吽(うん)- -俺のガニマー-
などは面白い。
この二作目では、町田さんの文体も比較的解れていて
かなり読みやすくなっている。
あとがきで著者自身が「つるつるの壷」の由来を説いている。
解説は中島らもで、当時の町田さんが知れて面白い。
お勧めです。
2020年11月24日に日本でレビュー済み
まあそんな事よりちょっと聞いてくれよアンタ、的な思考が面白い。
これを個性と取るか単なる混沌と取るかは自由。
混沌な個性、というのが正しいのかもしれないけど。
でも正常なふりしてるだけなのは世間一般の方かもしれなくて。
多分、世の中の物事に対して全て疑問を持ったら
皆こういう考え方にたどり着くんじゃなかろうか。
音楽相談室の完全版が出てるなら、是非読みたい。
最後のほう生協の何とかさんみたいなノリになってた。
この本を読むと、普通の本より疲れやすいのも事実。
読み手と読むコンディションを選ぶ作者ではある。
これを個性と取るか単なる混沌と取るかは自由。
混沌な個性、というのが正しいのかもしれないけど。
でも正常なふりしてるだけなのは世間一般の方かもしれなくて。
多分、世の中の物事に対して全て疑問を持ったら
皆こういう考え方にたどり着くんじゃなかろうか。
音楽相談室の完全版が出てるなら、是非読みたい。
最後のほう生協の何とかさんみたいなノリになってた。
この本を読むと、普通の本より疲れやすいのも事実。
読み手と読むコンディションを選ぶ作者ではある。
2004年7月11日に日本でレビュー済み
町田康の小説は独特の切り口でいつも音楽のように流れていく。
そして余り為にならない。何かテーマとか、いいたい事、トピック等、
普通の小説に見られる軸というものがなく読んだあとはいつも音楽を
聞いたあとのような気分になる。歌詞をきくのではなくメロディにのる、文をよみとくのではなくて韻を楽しむようだ。
そんな町田康が書いたエッセイ、つるつるの壺は彼の側面を垣間見られる又小説とはちがった楽しみができるようになっている。
また、若いみぎりで失敗したことのある人はちょっと目をつぶり
たくなるようなところもあるかもしれない。
ともあれ、ベリークール、町田康。
そして余り為にならない。何かテーマとか、いいたい事、トピック等、
普通の小説に見られる軸というものがなく読んだあとはいつも音楽を
聞いたあとのような気分になる。歌詞をきくのではなくメロディにのる、文をよみとくのではなくて韻を楽しむようだ。
そんな町田康が書いたエッセイ、つるつるの壺は彼の側面を垣間見られる又小説とはちがった楽しみができるようになっている。
また、若いみぎりで失敗したことのある人はちょっと目をつぶり
たくなるようなところもあるかもしれない。
ともあれ、ベリークール、町田康。