この下巻に入った頃には、もう読むのをやめようかと思うくらい
前の2冊がだらだらと冗長でつかみ所のない話だったのだが、
最後になって、なかなか面白かった。
腹黒く陰謀家の宰相マザランが持っている別の顔。
それは、王妃への想いと献身であり、そしてルイ十四世への忠誠である。
裏の陰謀に染まりきってそれが見えなくなってしまったダルタニャンと、
そこにはきちんと真心があると気付くシラノ。
そして「うざいぼんぼん」と思っていたピエールが、
キッパリ下した決断。
最後の最後で、イイ感じの冒険小説になってるよ〜!!
鉄仮面の正体もなるほど、と思った。
それにしても。
助けを待ってるだけじゃなくて、自分でも動くヒロインが、
作者は嫌いのようで……。
マリー・ドゥ・カヴォワは最後、ダルタニャンとシラノにけなされまくる。
言いたいことは分かるけど、それってちょっと酷では?
あと、シラノは、実は……って本当なんだろうか?
それが気になって仕方がない。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
二人のガスコン 下 (講談社文庫 さ 81-3) 文庫 – 2004/7/1
佐藤 賢一
(著)
ただ、エスプリの赴くままに
フランスを揺るがしかねぬ『日記』の発見に事態は急転。幼いルイ14世をはさむ虚々実々の争奪戦の渦中、あわれマリー・ドゥ・カヴォワは落命した。使命を達して、むなしさと哀しみにくれるダルタニャンを見つめるシラノ。いま灼熱の季節は幕を閉じ、2人の快男児は各々の道を往く。熱血長篇堂々の完結。
フランスを揺るがしかねぬ『日記』の発見に事態は急転。幼いルイ14世をはさむ虚々実々の争奪戦の渦中、あわれマリー・ドゥ・カヴォワは落命した。使命を達して、むなしさと哀しみにくれるダルタニャンを見つめるシラノ。いま灼熱の季節は幕を閉じ、2人の快男児は各々の道を往く。熱血長篇堂々の完結。
- 本の長さ391ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/7/1
- ISBN-104062747693
- ISBN-13978-4062747691
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/7/1)
- 発売日 : 2004/7/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 391ページ
- ISBN-10 : 4062747693
- ISBN-13 : 978-4062747691
- Amazon 売れ筋ランキング: - 644,805位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1968年、山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科で西洋史学を専攻。93年、『ジャガーになった男』で第六回小説すばる新人賞を受賞。99年、『王妃の離婚』で第一二一回直木賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 フランス革命の肖像 (ISBN-13:978-4087205411)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2004年7月31日に日本でレビュー済み
ぱらりぱらりとページをめくるごとに明らかになっていく謎。ルイ14世の出生の秘密、宰相マザランの秘密…とゾクゾクしながら読んでいける。…なのにうっかり裏面のあらすじを見てしまってガックリした。このあらすじはおそらく編集者の手の物だと思うのだが、肝腎なことをこんな所で書くなよ!と言いたい。もう少し匂わす程度にするとか書き方があるだろうに。要するに推理小説の登場人物紹介欄に犯人と書かれているようなもの。本編が良すぎるだけに「なんて事してくれたんだ!」と言いたい。
2001年12月26日に日本でレビュー済み
すべての謎が明かされる下巻。「1人は皆のために、皆は1人のために」と、固い絆で結ばれた三銃士はだれも出てこないダルタニャン物語。デュマ・ペールの昔から、「鉄仮面」の解釈は様々だが、この小説の設定もちょっと俗説を意識しすぎで、私にとっては唯一の不満。映画「仮面の男」の設定--アンヌ王妃とダルタニャンの不倫説のほうが説得力があると思う。
ラストシーンは、窮地のヒロインを助けに赴くヒーローたちに、「よっ!健さん!」と、往年の唐獅子牡丹をおもいだしてしまった。
お正月休みにゆっくり読みたい一冊です。
ラストシーンは、窮地のヒロインを助けに赴くヒーローたちに、「よっ!健さん!」と、往年の唐獅子牡丹をおもいだしてしまった。
お正月休みにゆっくり読みたい一冊です。