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追及・北海道警「裏金」疑惑 (講談社文庫 ほ 26-3) 文庫 – 2004/8/1
北海道新聞取材班
(著)
不都合はすべて隠し、なにごとも学ばず。
そして彼らは嘘をつく!
架空の捜査協力者、ニセの領収書……。「流出」した旭川中央署の内部資料からすべては始まった。OBたちの捨て身の告発も黙殺しようとし、組織防衛に汲々とする北海道警。疑惑解明に及び腰の議会。その姿は日本の陰画(ネガ)だ。北の地のみならず全国にひろがる警察の宿痾(しゅくあ)=「裏金」の実状を暴く<文庫書き下ろし>。
そして彼らは嘘をつく!
架空の捜査協力者、ニセの領収書……。「流出」した旭川中央署の内部資料からすべては始まった。OBたちの捨て身の告発も黙殺しようとし、組織防衛に汲々とする北海道警。疑惑解明に及び腰の議会。その姿は日本の陰画(ネガ)だ。北の地のみならず全国にひろがる警察の宿痾(しゅくあ)=「裏金」の実状を暴く<文庫書き下ろし>。
- 本の長さ496ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/8/1
- ISBN-104062748339
- ISBN-13978-4062748339
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商品の説明
著者からのコメント
北海道新聞の道警担当記者による取材班は、「支出は適正」と繰り返し、無視と黙殺を繰り返していた北海道警を約七カ月の報道の末、道警を内部調査に追い込み、不正を認めさせた。裏金は警察全体を覆い尽くした「組織犯罪」であり、しかも過去、ここまで赤裸々に事実が明るみに出たことはなかった。現場捜査員には会計書類の偽造を強い、上層部やキャリア組は裏金を自由に使う。しかも、捜査費、旅費など裏金の原資をあらゆる予算に及んでいる。本書は道警を中心にこうした裏金の実態を暴きだしただけでなく、法を遵守すべき警察がこの間、どう対応したかを余すことなく示した。全国の警察不正にも数多くのページを割いている。
一方、本書は「報道機関と権力はどうあるべきか」を問い直す内容でもある。警察という巨大権力と二人三脚になりがちな報道機関。取材班はそうした「警察と報道のいやらしい関係」に終止符を打ち、新聞本来の役割を取り戻そうとした。新聞記者が得た情報は読者・市民のものだからだ。本書は警察裏金の追及の記録であると同時に、「報道はどうあるべきか」の模索の記録でもあり、警察、報道関係者だけでなく、一人でも多くの国民にぜひ目を通してもらいたいと思っている。 なお、本書に収録した一連の報道は、2004年のJCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞を受賞した。
著者について
北海道新聞の道警裏金問題は、道警本部庁舎に陣取る「サツ回り」記者8人で構成した。大半は入社10年に満たない若い記者である。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/8/1)
- 発売日 : 2004/8/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 496ページ
- ISBN-10 : 4062748339
- ISBN-13 : 978-4062748339
- Amazon 売れ筋ランキング: - 208,965位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月17日に日本でレビュー済み
警察が組織的に税金を私物化する“反社”性、その糾明に及び腰の知事や地方議会を追及する調査報道の姿勢は高く評価したい。だが最も大事なのは、それを報道機関内部にも向けていく“双方向性”なのだ。
2004年8月17日に日本でレビュー済み
裏金などありません、と思わず言ってしまったがために、どんどん追い込まれていく北海道警察。その過程が詳細に書かれていているうえ、推理小説を読んでいるような気持ちになる箇所もあります。新聞社の手によるノンフィクションは、評判倒れの例も多いですが、この本は最近にない快作!
2005年6月4日に日本でレビュー済み
本書について述べようとすれば、この裏金事件そのものに触れないわけにはいかない。
過去にいくつかあったう警察の裏金事件と違い、本件がかくも大々的に糾弾されることになったのは、
本書の北海道新聞をはじめとするマスコミ報道もあるが、
何といっても元道警幹部の原田氏の内部告発によるところが大きいであろう。
これなくして、マスコミだけの力では、警察のシナリオに従って、
その後尻すぼみになっていた可能性が高い。
結局は記者クラブ制の、権力に追従するマスコミが大多数を占めるからだ。
それは、稲葉事件に見る新聞各社の報道姿勢からも伺える。
しかし、テレ朝の報道と原田氏の内部告発を契機として、
北海道新聞が意地を見せたのが、本書の述べる内容である。
こういった疑惑報道はキッカケも大事であるが、その後の継続して報道し、
権力をとことんまで追い詰める姿勢が更に重要であることを、本書は示してくれる。
全国紙が、ここまでの報道をしていないがために、
本件が全国規模のニュースになっていないのが、非常に残念である。
本書は、文庫書下ろしという形で、報道開始から1年もたたないうちに発行された。
こういう形で、事件を全国民に知らしめようという姿勢は、非常に評価できる。
読者サイドの我々としても、本書を読んで終わりにするのではなく、
事件を継続的にウォッチしていく必要があることを、痛感させられた一冊であった。
過去にいくつかあったう警察の裏金事件と違い、本件がかくも大々的に糾弾されることになったのは、
本書の北海道新聞をはじめとするマスコミ報道もあるが、
何といっても元道警幹部の原田氏の内部告発によるところが大きいであろう。
これなくして、マスコミだけの力では、警察のシナリオに従って、
その後尻すぼみになっていた可能性が高い。
結局は記者クラブ制の、権力に追従するマスコミが大多数を占めるからだ。
それは、稲葉事件に見る新聞各社の報道姿勢からも伺える。
しかし、テレ朝の報道と原田氏の内部告発を契機として、
北海道新聞が意地を見せたのが、本書の述べる内容である。
こういった疑惑報道はキッカケも大事であるが、その後の継続して報道し、
権力をとことんまで追い詰める姿勢が更に重要であることを、本書は示してくれる。
全国紙が、ここまでの報道をしていないがために、
本件が全国規模のニュースになっていないのが、非常に残念である。
本書は、文庫書下ろしという形で、報道開始から1年もたたないうちに発行された。
こういう形で、事件を全国民に知らしめようという姿勢は、非常に評価できる。
読者サイドの我々としても、本書を読んで終わりにするのではなく、
事件を継続的にウォッチしていく必要があることを、痛感させられた一冊であった。
2004年9月12日に日本でレビュー済み
テレビに(!)抜かれたネタを頑張ってしつこく追っかけて抜き返しました!それは評価できる。
今まで道新の本はちょっとさらっとしすぎてて、もうちょっとエグい話が欲しいなあ…というところだったのですが、今回はなかなか頑張って取材してるのが伝わってきます。特に道警幹部のアホさに嫌気がさしてる若手の苦しみなんてよく書けてる。
でもやっぱり。。ちょっとパンチ不足かなー。全国紙など他メディアにできない地元紙のねばっこい取材力をもっと見せてほしかった。きっとあったろう幹部のしゅん巡とかがもっと見えたら、さらに面白かったのではないだろうか。
今まで道新の本はちょっとさらっとしすぎてて、もうちょっとエグい話が欲しいなあ…というところだったのですが、今回はなかなか頑張って取材してるのが伝わってきます。特に道警幹部のアホさに嫌気がさしてる若手の苦しみなんてよく書けてる。
でもやっぱり。。ちょっとパンチ不足かなー。全国紙など他メディアにできない地元紙のねばっこい取材力をもっと見せてほしかった。きっとあったろう幹部のしゅん巡とかがもっと見えたら、さらに面白かったのではないだろうか。