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風の歌を聴け (講談社文庫) 文庫 – 2004/9/15

4.1 5つ星のうち4.1 1,951個の評価

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村上春樹のデビュー作
1970年夏、あの日の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。僕たちの夢は、もう戻りはしない――。群像新人賞を受賞したデビュー作

1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2004/9/15)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/9/15
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 168ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062748703
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062748704
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 0.7 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 1,951個の評価

著者について

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村上 春樹
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。

1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。

カスタマーレビュー

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これは帽子?ボアに飲みこまれた象でしょ!のメタファー小説!!
5 星
これは帽子?ボアに飲みこまれた象でしょ!のメタファー小説!!
※ネタバレあります。本作を読んだのは21世紀に入って、30歳前後のこと。ストーリー設定の季節と合わせて真夏の8月、エアコンつけずに家で読む。それまでに読んでいたハルキ作品は「ノルウェイの森」と短編を幾つかのみ。1回目。冒頭の『完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。』は「どんな窮地・死地にも救い・希望はある」の逆説的な作者流言い換えで、上手いな面白そうだなと惹きつけられたけど、いざ本編(2章~)が始まったら...どうしよう、オモシロくない。情景描写があっさりしてて変に凝ってないのは好感が持てるけど、文体と断片(章)のリズムがいまいち合わない。そもそも主人公の性格としゃべり方がなんかイラッとする。こんなアンニュイで芝居がかった(と感じた)話し方するヤツ1970年前後ならおるんか?今なら女にモテんやろ~などと思いつつ数時間でサラ~ッと読了。ひと夏の青春なんてまあこんなもんかもなあ、みんな心に痛みを抱えながらも出さないだけだしなあ、そこの心情を描くのはハルキっぽいかも、まあ処女作だし、その時代の空気感や音楽・金言などは少しは学べたし良しとしよう、という感じだった。しかし、何か引っかかるものがある。いや待て待て。主人公のこんな性格・話っぷりは「ノルウェイの森」でも同じ。それになんと言っても村上春樹だ。深い何かがあるのに自分が読み込めてないだけかもしれないと思い直す。1ページ目の「例えば象(象徴)について何かが書けたとしても、象使いについては何も書けないかもしれない。」のくだりだって多分、「星の王子さま」へのオマージュだ。帽子を描いていると見せかけて、ボアに飲み込まれた象を隠している、というヒントの気がした。ネームバリューに半ばわざと騙されてみて、すぐにもう1度読み返す。2回目。主人公の性格・セリフに慣れてきた(笑)1回目ほどにはムカつかない。そこで気付く。この主人公はわざと加点方式の性格設定にされているのではないかと。主人公に共感・感情移入してストーリーを楽しんでしまうと、ああオモシロかったで終わってしまい、2回目を読もうとはあまりならない。読んだとしても、物語のアラや主人公に共感できない部分が増えてくる、減点方式の読み方になる、感動もどうしたって初めてよりは薄くなる、のが人間の真理。でも出だしの印象が悪いと後は上がるだけ、イヤなヤツがやさしいとこ見せると意外といいヤツだなという心理が働くように、そうなるように作者が仕掛けた主人公の話し方なんじゃないだろうか?そこで読み手をふるいにかけてる可能性はないか?と考えてみる。1章に「必要なものは感性ではなく『ものさし』」と書いてあるし、物語・主人公と距離を取り、イヤなやつだとか感情的にならずに、冷静かつ分析的に読み進めようという気持ちになる。たぶん合ってると思った。4本指の女が最初は主人公を激しく嫌悪していたのに途中から好意を持ち出すのもヒントだと思う。読者もそうリードするための。そして、これは現実の女性にも当てはまる、あるあるリアリティ。まるで星の王子さまの故郷の星B612在住のトゲが4つある花のように、機嫌悪かったのにそんなこと忘れたかのようにゴキゲンになったり、イニシアティブを取るためなのか何なのか、恋愛関係の出だしにおいてツンデレ的になんか怒ってるけど、ある時を境に急にフレンドリーかつラブラブ感出してくる女性パターンは、個人的には何度か経験した(笑)この主人公に○イパーの疑いをかけている設定なのも、最低まで落としといて後は上げるだけのテクニック。4本指の女は読者にも主人公を下げ→上げにするための役割も担ってる、などとストーリーと一定の距離を保ちつつ2回目も数時間で読了。そこで、後半部分の34章のある箇所が妙に気になり始める。過去に付き合ってた彼女に『嘘つき!』と言われ、それを受けて『僕はひとつしか嘘をつかなかった』という章終わりの一文。同章の冒頭の嘘に対する考察なども相まって、直感的にこの章終わりの断言はヒントだと思った。この物語の中には人間関係におけるやさしい嘘や、自分を正当化しているかもしれない嘘など、数々の嘘が散りばめられている。その中に決定的に嘘だと断言できる嘘がひとつだけある=僕はひとつしか嘘をつかなかった=探せ!という意味じゃないだろうか、という考えに私は囚われ、興奮し始める。村上春樹からの挑戦に自分は気付いたんじゃないだろうかと。3回目。すぐさま今度は飛ばし読みで、嘘だと断言できる箇所を探し始める。主人公はやっぱりヤッたんじゃないだろうか、本当は葉書を読んだんじゃないだろうか、とすると主人公は女が手術をする予定なのを知っていた?、相手はもしかして鼠だったのか?鼠の相談てそれか?、いやいや単にバーで会った女の年齢を若くリップサービスしたことかもしれん、単に34章の交際相手と結婚する気なんかなかったことに直接かかってるだけかもしれんなどとウダウダ嘘を探しまくった。そもそも考え過ぎか?決定的に嘘だと断言できる箇所など本当はないのかも、ハルキの意図はそこにないのかも、いやいやこの書き方は経験かつ直感では絶対にウソを探せ!だ。それは信じたけど、こういう時はひと晩眠って間を置いたら、翌日閃いたりするので、探すのを一旦やめて持ち越すことにした。4回目。翌朝から今度は本に書き込みをしつつ、ラストから一行ずつ逆に読んで、読み解こうと試みる(私は気にいった本ならよくこうやる)。わからない。どれだけ考えてもどこが決定的な嘘か見えてこない。どこも嘘に見える。もうすっかりハルキワールドの虜である。降参。しょうがないからネット検索してみることにした。すると...デレク・ハートフィールド!!おまえが嘘か~い(笑)架空の作家かよ!ったく研究者や引用まで用意しやがって!やられた!たしかに決定的な嘘だ。たしかに作者としての僕は、本作でひとつしか嘘をついていない(他のウソは僕=主人公かと)。これ現代ならともかく、ネットが普及してなかった20世紀には、見抜ける読者ほとんどいなかったんじゃないですかねえ。アメリカ文学に詳しい研究者や文学者でもそんな作家いないと断言できたかどうか。本屋や図書館でハートを探す人がいっぱいいたっていう逸話もなんかわかる。ったく人を喰った話だ。本作は『ウォーリーを探せ』だと思った。嘘を探させるのが作者の意図だ。本作は二重構造になっている。ひと粒で二度楽しめる。エッシャーのだまし絵のようなことを小説で表現している。オシャレな文体や音楽、アフォリズムなどは修飾にすぎない!読者が「ハートフィールド=架空作家」という情報を事前に知っているか否か、『僕はひとつしか嘘をつかなかった』のくだりで嘘を探す気になる性格かどうかで、本作の面白さは格段に違ってくる!これが村上春樹かあ~、こ~ゆ~ことするヤツなのかあ~、と騙されたことや主人公に対する嫌悪感などとっくになくなり、虚を衝かれた私の心のガードはすっかり外れてしまった。すこぶる爽快・痛快な気持ちだった。5回目「はじめの一歩」風に言えば、視覚外・意識の外から打たれたパンチによって、ガードの外れた素のままであろう私は、なんとなくパラパラとまた本作を飛ばし読む(言わば力の抜けた1番自然体な状態=これがたぶん最も大事。嘘を見破ってやろうという我欲がない=もうウソはないだろうと無意識に思い込んだ、無我の境地に近い)。そこでまた気付いた。後半32章のハートフィールドのくだりの部分だ。彼の作品ということに作中ではなっている『火星の井戸』の一部分、ここの井戸の中を彷徨う描写はおそらく「産道」の比喩だろうな、とは初見で思っていた。それだけじゃなかった。私は不意に猛烈な恐怖に襲われた。真夏なのに鳥肌が立った。何かがわかった・伝わってきた気がした。その怖さの正体を初めて言葉で理解し始めた。もしかして、私は母の胎内から産まれて、初めて外に出た瞬間、怖かったのか???その恐怖で産声の泣き声を上げたのか??まるで星の王子さまのラストシーンを彷彿させるような、火星の荒野で太陽と風しかいない描写に飲み込まれて、覚えているはずのない、その感情の絶対的な孤独を思い出した気がした。この箇所を書いた時の作者にシンクロした気がした。おそらくはテクニカル的にわざとガードの外された私に、直感的かつまっさらな素直さで、文章の言霊が入ってくる。産道の比喩?今まで嘘の箇所を探して彷徨ってたのは産みの苦しみ?産まれ落ちたら風しか話し相手がいない孤独?『母体から切り離されて産まれ落ちた時に赤ん坊は孤独のさみしさ・怖さで泣く説』はたしかに何かで聞いたことはあった。その予備知識も手伝ってるとは思うけど...もしかしてハルキはここの文章で産まれた瞬間の絶望的な孤独を読者に再体験させようとしている?風の歌を聴けって産まれた時の怖さをもう1度感じろって意味?産まれ直し?この「火星の井戸」のくだりはよく読めば、「細かいところは忘れてしまったが、大まかな筋だけをここに記す。」とはっきりヒントが書いてある。引用じゃなくて筋を思い出して書いた設定、つまりハルキの創作物である。見落としていた。タイトルはボブ・ディランへのオマージュでよいにしても、タイトルに掛かる重要なテーマの部分がハートからの借り物であるはずがない。ネットなんて必要なかった。本文にハートフィールド=嘘だとわかるようにちゃんと書いてある。嘘を探させ、その疑似体験的産みの苦しみの先に嘘だとわかる箇所を発見させ、しかもそこを掘れば何か(テーマ)が隠されている。本作は三重構造だ。私は村上春樹が怖い、とも感じた。全身で。産道の比喩や産まれた時の孤独を表現しようとする作家は他にもいるかもしれない。しかしもし、その孤独の怖さを読者に再体験させるためにわざと嘘を探させ、遠回りさせ、苦労の先に嘘だと気付いた時に心のガードを外させるのも計算だったとしたら?それをさせるための手順や連想言葉、テクニカルタームがものさし的に作中で並び変えられ、お経やある種の呪文のように読者をある精神状態に導くように配置されているとしたら?だから断片章を並べ変えた?そんなこと考えつくやついるか?私はそれまで考えたこともなかった。未知の恐怖だ。人間は知らないものに恐怖を覚える。もしかして作者への怖さを産まれた時の怖さを思い出させるためのフックに使ってるんじゃあるまいな。吊り橋効果で恋愛感情を持たせるかのように。中原中也が覚えているはずのない自身の幼児の頃の記憶にまで作品モチーフを求め始めたのは危険、というような趣旨の考察を何かで読んだ覚えがある。春樹はそれすら越えて産まれた時の感情まで表現しようとした、しかもそれとは簡単に読者にたどりつけないように。以上のようなことが脳内でグチャグチャにはげしく混じりあい、私はしばらく呆然としてしまった。私は村上春樹が怖い。ここまでは私の考えすぎかもしれない。でも、作者が嘘まみれの中に1つだけ「嘘の白状=本当」を仕込み、その本当をカモフラージュにして、更にその下に何かを埋め込んだのは間違いないと思う。言わばこれも加点方式、嘘まみれの作品と見せかけて真実を仕込む、その真実は読者それぞれで違うものだから、真実を見つけたその読者にとってそれは絶対に嘘にはならない。これは作品として、時代を超えて読み継がれるために、恐ろしく考え抜かれた手段だと思う。作者は最初から本作を名作にする気マンマン!ギリシャ人が書いたものと同等と思ってるはず。私には風の歌が聴こえた気がした。風と作者に「君は何を学んだ?」と問われて、私は「この世に産まれ落ちた時の絶望的な恐怖を思い出した。そして、その恐怖をもう1度感じ、言葉で理解し、表現できたので、今までよりはずいぶん孤独が怖くなくなった」と答える。そう錯覚できた。そして読者ごとに、その学んだ答えは違うんだと思う。1章に「必要なものは感性ではなく、ものさしだ。」と書いてあるけど、ひっかけだと思う。文章や人生・人や物語との距離を確認するものさしも必要だけど、最初と最後はやっぱり感性だと私は思う。ウォーリーを探せどころじゃなかった。さながらゴール・D・ロジャー、「この世の全てをそこに置いてきた!探せ!」のように感じられた。アルケミストのように宝物はスタート地点にあった。私は2日間に渡って本作を思う存分に楽しんだ。スピード命の現代で、じっくり何度も読もうとする人はなかなかいないのかもしれない。でも名作と呼ばれる作品には隠された何かがあることって多いと思う。しかも本作は2作目以降にもつながっていくので、四重構造以上になっている。1度読んだだけで判断するのはもったいない。逆から読んでみたり、声に出して朗読してみたりすると、物語の意外な姿が現れるって名作には割とある(ex.山崎ナオコーラの「人のセックスを笑うな」とか。これ、主人公が実は恋人と友人に裏切られ、笑われている可能性が、作品中であちこち示唆されている。だのに大抵の読者は気付いていない。インスタグラムでの縦読みとか、悪意を仄めかし続けて相手の精神を病ますモラハラなどにも通じる技)。追記(2021/08/26)他にも予備知識として、谷川俊太郎の「二十億光年の孤独」は何度か読んだことがあった(卒アルに載ってる笑)。風の歌を聴いたのには、たぶんこれも心のどこかで作用していると思う。また本作を読み返してみて、風の歌をもう1度聴こうとしたけど...やっぱり初めて再体験した気分になった、あの時の感動はもう感じられない。あの境地・錯覚にはもう降りられない。自分なりの答えをもう知ってしまったから。再読してみたらやっぱりオモシロイし、それなりに気分が良くなったり、孤独や死を感じたりはする。細部でなら新たな気付きもある。昔の夏を想い出す。でも作者が本作で書いている通り「、みんないつ果てるともない甘い夏の夢だった。そしてある年の夏(いつだっただろう?)、夢は二度と戻って来なかった。」にもなってしまった。何人もの読者が言ってる通り、気の抜けたビールめいたものも感じる。何かが足りないのだ、自分の中に。それでもいいさ、たった1度だけでもあの感覚を思い出し、それを言葉で記憶することができたんだから。(更に追記)本作でネットを使わず誰にも訊ねずに、ハートフィールドが架空の作家だと気付き、それを断言できる証拠がある32章(火星の井戸)にたどり着き、そこを堀り進んで自分だけの風の歌を聴いた人がうらやましい。私とはまた違った心象風景が見える人なのかもしれない。「嘘だと言ってくれないか(鼠)?」・「本当のことを聞きたい(女)?」・「そういったお名前ではどうも電話帳には載っておりません(交換手)」→そういったお名前では、というところが良い(僕)などなど、これらはハートフィールド=嘘に気付け、という伏線なんでしょうね(笑)純文学も中には、推理小説に近いものもあると思う。犯人(テーマ)に到達するためのヒントが散りばめられている。純文学がズルイのは、必ずしも犯人がわからなくてもよいところ。まあ研究論文なんかも結果が弱くても、途中まで証明できた過程をまとめて、続きは次回に持ち越しってことで発表するって聞いたことあるけど。人間は母親の胎内にいる時に羊水の対流は感じても、外界の空気(風)を感じることはできないはず。産まれ落ちて初めて、外の風に触れることができると思う。ハルキが龍の「コインロッカー・ベイビーズ」を絶賛しているのは、産まれた瞬間の孤独さえ越えて、母体の中でずっと聞いていた母親の心臓の鼓動にまで遡り、そのビートで物語が駆動しているからじゃないだろうか。小説で大切なのはリズムです。本作は章が並び変えられてるのもあって、リズムほぼないけど(笑)!(2021/12/06)追記ある人にヒントをもらった。初期の短編「踊る小人」に出てくる「象工場」が何のメタファー(象意)かを。ということは、本作の「例えば象について何かが書けたとしても、象使いについては何も書けないかもしれない。」のくだりも、星の王子さまへのオマージュの他にメタファーがあることになる。デレク・ハートフィールドもただの架空作家ではないことになる。読みがまだまだ甘かった。反省。一生読書で遊べそう。
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年2月12日に日本でレビュー済み
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迅速かつ丁寧な梱包でした。
商品もきれいな状態でした。
2024年3月18日に日本でレビュー済み
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正に僕らが生きた時代、場所がここにある。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2024年1月29日に日本でレビュー済み
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1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年11月23日に日本でレビュー済み
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自分は最近読書を始めた。何を読めばいいのかわからないので、大学の同級生に聞いてみた。そしたら、村上春樹が自分は好きかなと言っていた。おすすめは?と聞くととりあえず風の歌を聴けでも読んでみたら?と言われたのがきっかけである。正直読み終わってみてよくわからなかった。何を言いたいのかいまいち掴めなkったと、薦めた友達に言ってみると、それが正しい、確かに俺もよくわからなかったと言っていた。しかし、心に響いた言葉が何箇所かあった。ネズミが言った言葉に強い人間なんかいない強いふりをして生きているだけである。人間なんかみんな同じさ。というセリフである。確かにそうだと思った。自分より能力がある人が心配や不安がないわけがない。村上春樹という作家は、こんな文章を書くんだと初めて知った。
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2023年9月30日に日本でレビュー済み
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35年振りに読んだ。ペーパーのは本棚にあるが電子ではどうだろうとは買ってみた。不思議と細部もよく覚えていた。自分は高校生の時に読んだが、自分の中高生の子供達には勧めるのを少し抵抗がある。ただ本は自分でみつけるものだからいっか。
とにかく満足です。このまま1973年に入ります。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年5月16日に日本でレビュー済み
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しばらく間をおいて、3回目の通読である。はじめて読んだ時は、斬新な感動であった。年を経て読んでも、若い時代のほろ苦さ、二度と出会うことのない人達の思い出、喪失感と切なさ、これらを見事に描いていると思う。文章は荒削りで完成されたものではないが、ハッとさせる村上ワールドは健在である。完成度は高くなくとも、後の長編「ノルウェイの森」よりも遥かに心に響くものがある。完成度は高くなくても、見事な傑作である。
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2023年9月16日に日本でレビュー済み
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素早い対応
2023年7月23日に日本でレビュー済み
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港とレコードと文章を書くことと。
なんか好き

思い出の一冊。再読
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