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羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) 文庫 – 2004/11/16

4.4 5つ星のうち4.4 157個の評価

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青春3部作完結編
1982年秋 僕たちの旅は終わる すべてを失った僕のラスト・アドベンチャー

美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという1頭の羊と<鼠>の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。1982年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー。村上春樹の青春3部作完結編。野間文芸新人賞受賞作。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2004/11/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/11/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 264ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062749130
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062749138
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.1 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 157個の評価

著者について

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村上 春樹
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。

1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
157グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2024年5月22日に日本でレビュー済み
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学生時代に読んで改めて読みたいなと思って購入。
やっぱり村上春樹はひつじ三部作がいいなぁ。
前に進んでないようで進んでる感じが好き。
2023年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
村上春樹の初期の勢いがあり,筆力はさすがだ!
2023年12月28日に日本でレビュー済み
上巻を読破した皆様、お疲れ様です。ここから物語は動きますよ!

・・・
下巻では、謎の右翼組織に脅迫されつつ、いよいよ幻の羊さがしの旅へと出発です。

とは言え、彼女といちゃつきつつ、お金もたっぷりあって、何だよタダの旅行かよって思ってしまいますが、そこはご愛敬。

右翼組織に対して脅されているのに強気だったり、組織の運転手さんに猫を預かってもらい、なんでか「いわし」というかわいい名前も付けてもらったり。こうしたほのぼのとした展開をさらっとカマすのが村上式ではないでしょうか。

・・・
そうこうしているうちに、北海道で物語は動きます。
イルカホテルだったり、イルカ博士だったり、羊男だったり、ターゲットの「羊」には会えないのですが、ストーリーを彩る不思議なキャラが続出します。

そして、やはり一番ぐっとくるのは、最後の最後で会えた「鼠」ですね。

相変わらず、かみ合っているのかいないのか分からない「僕」と「鼠」のナイーブ合戦のような会話。でも今回はやはり「鼠」が損なわれる・失われるところにポイントがありましょう。
そして、この「鼠」こそが今回の羊に関してのキーを握る男であったということになりましょう。細かいところは読んでからのお楽しみです。

・・・
ということで、相変わらずくせがある村上作品でした。

ミステリと青春小説のミクスチャーのような、それでいて最後はメランコリックな気分になる不思議な小説でした。「僕」の、喪失感を引きずりつつ受け入れる、一種の諦観のごとき様子が何とも村上作品らしいと感じました。

本作、村上氏の初期の作品であり単品でも楽しめますが、三部作をぶっ続けで通読してしまうのがお勧めです(時間をおかずに)。村上氏の「くせ」というか作風が良く分かると思います。

そういえば、下巻の冒頭で「僕」が彼女とICUのキャンパスまで散歩に行き、学食でご飯を食べるってのがありましたね。ICU、大学の入り口は素敵な並木通りで美しいところです。機会があれば是非。
2023年6月22日に日本でレビュー済み
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上巻は、そのほとんどが下巻へのプロローグで、つかみどころながなったが、下巻で舞台が北海道に移ってからは抜群に面白くなった。とはいえ、結局のところ、これは一体なんの話だったのだろう?わからない。わからないからいいのかもしれない。これは、何度も読むことになる本だと思う。その度に、少しずつ何かがわかる、そんな感じのする本です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年11月10日に日本でレビュー済み
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読んだ後、「死んじゃったよぉ」とガールフレンドが涙ぐんでいた。
30年以上も前の話だけれど、「風」、「ピンボール」と読んできた者にとって、予感はしつつも辛い物語だった。
けりをつけた、ということになるのか。
終わっているのに終わっていないように過ごしていくことを自らによりきちんと終わらせる。
自ら動くことは避け、周囲で起きることは全て受け入れる。
あるいは参加せず、周囲とは一切つながらない。
それでもどこかで決断しなければいけないことが生じる。
微妙なバランスで保ち続けてきた自分と決別する決断をしなければならない時が来る。
決断し、実行した後は、涙も出るだろう。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年8月11日に日本でレビュー済み
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20年以上も前に読んだ作品ですが、最近になって、猛烈に、再読したくなりました。
以前に読んだときは、よくわからないまま、ただ、もう、怖くて、不可思議で、よくわからないのに、深い印象として、残っていました。
いま、改めて読むと、羊に暗喩された闇の存在が、いまもなお日本を、地球を支配し、解決されていないことに、おののきました。
と、同時に、主人公が、個人として越えなくてはならない、大きな課題、すさまじい孤独と空虚感といったものが、故郷の原風景や、鼠や、妻や、耳の美しい恋人の喪失というメタファでもって、胸をずんと、締め付けてきます。

私たちは、ずっと失い続けているんだということ。

村上春樹が、ずっと、ずっと、向き合ってきたものの正体が、現在(いま)ほど、わかるときはないのではないか、と。
もう読んでしまった方も、たくさんいるかと思いますが、再読お勧めします。まだの方は、もちろん!お勧めします。
故人となってしまわれた、村上春樹が師として敬愛する河合隼雄氏が、この作品を評価されていたことを、付け加えておきます。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年2月5日に日本でレビュー済み
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ある日、僕の頭に羊が浮かんできました。

それは、昔に読んだ村上春樹の本書に出てきた羊の姿とクロスしました。

10年ぶり?20年ぶり?に読みたくなり手に取りました。

春樹ワールド全開で、少し景気が良かった時代が懐かしく読みました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年11月4日に日本でレビュー済み
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 村上春樹さんの文章に漂う清潔感というか、透明感。これが不思議。決して心をかき乱すことがない。でも読む人の心をひきつける。
 読んだあとなぜか、何に対してかもわからないが、「まあ、いいか」というのを感情として沸き立たせるものがある。不思議。
 内容。これがまたわかりにくい。まじめに書いてんのかな、と思うところもあれば、相当適当に見えるところも。。。
 最後に「鼠」と暗闇で会話をする場面。これは神秘的で心地よい。幽霊だけど、ビールを飲む。これは変。でも何もかもあっさり書かれるから、スムーズに入ってくる。神秘的な気分にさえなってくる。不思議。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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