島本理生という作家を今まで知りませんでした。直木賞を受賞されたのを今回知り、群像新人文学賞優秀作を高校生で受賞された『シルエット』を手にとって見ました。高校生がどのような文章を書いて新人賞を取ったのか興味があって読んでみました。
読んでみて、平易な文章で非常に読みやすいというのが第一の感想でした。
文章表現が詩的で面白いと思いました。比喩表現がとても上手だと思いました。
高校生でここまで描写できるとは、驚きです。島本さんは、たくさん書籍を出しているようなので触手を伸ばしてみようかと思いました。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
シルエット (講談社文庫 し 75-1) 文庫 – 2004/11/1
島本 理生
(著)
そっと抱きしめたい。17歳のデビュー作
女性の体に嫌悪感を覚える元恋人の冠(かん)くん。冠くんと別れ、半ばやけでつき合った遊び人の藤井。今の恋人、大学生のせっちゃん…人を強く求めることのよろこびと苦しさを、女子高生の内面から鮮やかに描く群像新人賞優秀作の表題作と15歳のデビュー作他1篇を収録する、せつなくていとおしい、等身大の恋愛小説。
女性の体に嫌悪感を覚える元恋人の冠(かん)くん。冠くんと別れ、半ばやけでつき合った遊び人の藤井。今の恋人、大学生のせっちゃん…人を強く求めることのよろこびと苦しさを、女子高生の内面から鮮やかに描く群像新人賞優秀作の表題作と15歳のデビュー作他1篇を収録する、せつなくていとおしい、等身大の恋愛小説。
- 本の長さ185ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/11/1
- ISBN-104062749262
- ISBN-13978-4062749268
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/11/1)
- 発売日 : 2004/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 185ページ
- ISBN-10 : 4062749262
- ISBN-13 : 978-4062749268
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,108,686位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
19グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2004年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
リトルバイリトルを読んで、この作品も気になっていたのですが、どちらかというと、こちらのほうが、私は好みです。さらさらと一時間くらいで読めてしまうけれど。17歳のデビュー作ということで、作品の内容以外のことを付加して評価してしまいがちですが、それでも人を想うことにまつわるこころの動きがとてもよく表れているように思う。「シルエット」は好きだった人と別れて、新しい恋に進もうとするまでの話。「植物たちの呼吸」は恋人の部屋でなかなか帰ってこない彼を待つ話。「ヨル」は失恋した主人公が孤独に触れる話。「ヨル」でカポーティの「夜の樹」を渡されるところがうぅ~ん、て感じ。(作者15歳のときの作品だなんてすごい。)たしかに、「恋愛お花畑」にいる人にはおすすめでしょう。でも、「恋愛お花畑」にまた行きたいな、という人の心にも来るものがあるかも。これから先が楽しみです。
2013年7月8日に日本でレビュー済み
降り注ぐ雨、黒く塗りつぶされた心…端正な心理描写に魅了されました。純な色気や苦味のある文章は、私には少しありふれた構造に思える物語の甘さを引き締めています。そして単なる恋愛小説ではない、と感じさせる著者の底力のようなものを匂わせています。
2006年9月13日に日本でレビュー済み
デビュー作でだけあって、いま見ると、島本理生の中では習作にすぎないと思うけれど、高校生が読んだらとてもおもしろく感じると思う。
この頃は文章があまりに村上春樹的すぎてどうなんだろうと思う。ときどきへんな文章があるし。
「終わるころにはいつも彼の愛情の海に侵されて起き上がることすら困難なわたしがいる。」
愛情の海って……。こんなアホなことを書いていた時期があるんだな、と思うと、少しだけ微笑ましい。
表題作のほかに、二本の掌編が収録されていて、「植物たちの呼吸」はどうでもいいけれど、「ヨル」のほうはすごい。彼に無視されたときの描写がうますぎて、この本での中でいちばん優れている部分だ。
この頃は文章があまりに村上春樹的すぎてどうなんだろうと思う。ときどきへんな文章があるし。
「終わるころにはいつも彼の愛情の海に侵されて起き上がることすら困難なわたしがいる。」
愛情の海って……。こんなアホなことを書いていた時期があるんだな、と思うと、少しだけ微笑ましい。
表題作のほかに、二本の掌編が収録されていて、「植物たちの呼吸」はどうでもいいけれど、「ヨル」のほうはすごい。彼に無視されたときの描写がうますぎて、この本での中でいちばん優れている部分だ。
2015年7月29日に日本でレビュー済み
『他人というのは異物だから、絶対に溶けあうことのない部分がある以上、深く受け入れようとすると、どうしても苦しまなければならない。その息苦しさや、それでもだれかを強く必要とする気持ちを、この本から感じ取っていただけたら嬉しい』
-シルエット-島本理生
[それでも]という言葉が好きだ。人が決して互いに分かりあえないことを知って、それでも誰かの傍にいるとしたら、それは強さなのだろう
一人であること。そして、それでも人を求める事・・・。島本理生は血を流しながら書いている
あなたの流す血もあなたの痛みも好きです。
-シルエット-島本理生
[それでも]という言葉が好きだ。人が決して互いに分かりあえないことを知って、それでも誰かの傍にいるとしたら、それは強さなのだろう
一人であること。そして、それでも人を求める事・・・。島本理生は血を流しながら書いている
あなたの流す血もあなたの痛みも好きです。
2004年9月30日に日本でレビュー済み
好きってなんだろう・・・恋するって・・・かけがいの無い存在・・・一つになる事・・・触れ合うこと・・・
凄く純粋に読んでた。元彼を愛したまま別れてしまった主人公のココロを、綺麗に書き出してると思う。簡単だけど、簡単じゃない。単純だけど、単純じゃない。そんな矛盾の心地よさを感じました。
島本さんの作品はとても読みやすくて、一気に読んでるけど、何だろう・・・そのぶん後に残るものが在る。
凄く純粋に読んでた。元彼を愛したまま別れてしまった主人公のココロを、綺麗に書き出してると思う。簡単だけど、簡単じゃない。単純だけど、単純じゃない。そんな矛盾の心地よさを感じました。
島本さんの作品はとても読みやすくて、一気に読んでるけど、何だろう・・・そのぶん後に残るものが在る。
2004年11月2日に日本でレビュー済み
好きな人から触れるということを拒絶された主人公。好きな人に触れられないことがどれほど辛いものなのか・・・。でもそれはどちらにも言えること。冠ちゃんも辛かったんだ。自分の好きな人と一緒にいることはできるのに触れることは決してできない。ましてやそれを気持ち悪いと思ってしまう。幼い子供の頭に焼きついて離れない過去の出来事。その苦しみから冠ちゃんが抜け出す術を知ったとき、私はすっと涙が流れた。感動した涙とは違う、自分でもうまく説明できない感情が溢れてきたんだ。この作品を読み終えた私は心に何か住みついたような気がしてならないんだ・・・。
2011年2月15日に日本でレビュー済み
「自分の中で、なにかが終わってしまったり過ぎ去ってしまったと強く感じたときって、あった?」
女子高生の“わたし”は、元恋人の冠君を理解してあげられなかったことを悔やんでいる。
でもある日、彼女は二人の共通の友人である、はじめの言葉から、彼の中に意外にも深い想いが隠されていたことを知る。
すれ違った想い、叶わなかった恋に思いをはせる瞬間に、胸が痛くなります。
私はどちらかと言えば、せっちゃんのほうが好きですが;
せっちゃんとのセックス場面。
ボストンバッグ一つで藤野の部屋に家出する場面。
冠君と二人きりで雨に降り籠められる場面など、たくさんの印象的な描写で構成されています。
読みやすい、あたりの柔らかい文章ではありますが、全体的にある種の緊張感も感じさせる、とても“美しい小説”だと思います。
女子高生の“わたし”は、元恋人の冠君を理解してあげられなかったことを悔やんでいる。
でもある日、彼女は二人の共通の友人である、はじめの言葉から、彼の中に意外にも深い想いが隠されていたことを知る。
すれ違った想い、叶わなかった恋に思いをはせる瞬間に、胸が痛くなります。
私はどちらかと言えば、せっちゃんのほうが好きですが;
せっちゃんとのセックス場面。
ボストンバッグ一つで藤野の部屋に家出する場面。
冠君と二人きりで雨に降り籠められる場面など、たくさんの印象的な描写で構成されています。
読みやすい、あたりの柔らかい文章ではありますが、全体的にある種の緊張感も感じさせる、とても“美しい小説”だと思います。