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黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫) 文庫 – 2006/4/14
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- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/4/14
- 寸法10.8 x 1.5 x 14.8 cm
- ISBN-104062749459
- ISBN-13978-4062749459
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商品の説明
出版社からのコメント
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/4/14)
- 発売日 : 2006/4/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 400ページ
- ISBN-10 : 4062749459
- ISBN-13 : 978-4062749459
- 寸法 : 10.8 x 1.5 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 119,595位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。
1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『きのうの世界』などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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学生時代の友人でアラフォーの4名が美しい謎解きをテーマに屋久島へ旅行する物語。4名の過去の謎解きや何気ない会話での分析・考察が面白い。
4名の視点で1章ずつ話が進んでいく構成で最後が節子さんでちゃんと物語が締まるのかと心配になってたけど、ちゃんと締まりました。構成も好みでした。
大学時代の同級生でずっと連絡を取り合っていた男女4人が屋久島に旅することになります。利枝子と蒔生はかつてつきあっていたけれど、蒔生は利枝子の親友を好きになったと告げ、彼らは別れていました。蒔生と再会して利枝子は彼への愛情をたぶん一生抱えていくのだと知ります。蒔生が惹かれた親友というのは「麦の海に沈む果実」であの学園にいた梶原憂理でした。
全部で上下760ページ超の長編は利枝子、彰彦、蒔生、節子の4章に分かれ、それぞれの視点から語られます。過去の謎が次第に明らかになり、人物の思いが繰り広げられるあたりはトマス・クックの哀切な作品群を思い出させます。
「麦の海」ファンの方には憂理のその後がわかるのも興味深いですが、4人各自が当時抱えていた事情や、同じことを経験し同じものを見ても、その内実がまったく異なるのはさらに興味深いです。
舞台はY島とされていますが屋久島のことで、原始に近い森を淡々と歩きながら交わす会話から、それぞれがずっと心に抱えていた思いが表面化し、いずれこの4人は再会しなければならなかったのだという、卒業後19年たっていてもこの旅の必然性が感じられました。
人間関係の貴重さとその限界が的確な言葉で描写され、縮めることのできない、または近づきすぎてはいけない人との距離が切ないです。彼ら4人は友人としてお互い理解しあい、敬意を払いあい、打てば響くような会話を交わしますが、結局、人間最後はひとりなのだということを知っているかのようです。
「夜のピクニック」をさらに深く重厚にしたような感じでしょうか。SFや謎解きミステリなど筋立てのはっきりした娯楽ものを期待するとはずれるかもしれません。
また、2001年作なのでスマホは出てきません(笑)。その時の流行など時代を感じさせるものもあり、10~30代の方にはやや古い感じがするかも。が、長く後世に残ってもいいすぐれた作品だと思います。恩田さん作品では1、2を争うほど好きな小説です。
ほぼ全編、会話と回想で進んでいくのですが、会話は機知に富んでおり、「謎」もスリリングで飽きさせない。
そして舞台となる屋久島の自然の素晴らしさ、というか、それを描き出す著者の筆力のすごさも、この小説の大きな魅力。
屋久島の森を巡りながら、人の誰もが抱える心の森の中に分け入っていく・・・そんな趣の一冊です。
もっとも、私のようなひねくれた人間は、そのあまりにも整いすぎた舞台設定に、なんとなく鼻白んでしまうのも事実。
そんなわけで星4つなのですが、フィーリングが合う人には最高の一冊なのではないかと思います。
蒔生、彰彦、節子、利枝子の4人。ここに、これまた謎めいた存在の”梶原憂理”がどのようにからんでくるのか。上下巻、4部構成で、それぞれタイトルには登場人物の名がついている。タイトルとなっている人物の目を通して、物語が進んでいく。
誰が殺したとか、堂殺したとか、派手なトリックが出てくるわけではなく、かといって、ほんわかした、いわゆる”日常の謎”でもない物語。それぞれが無意識に、この旅で何かを解決しようとしている。それがなんなのか、旅に出た当初はわかっていないのだけれど、繰り返されるたわいもない会話のうちからおぼろげに見えて来る。
いつか行こうと思っているものの、なかなかいく機会に恵まれない。時間とかお金とか仕事の制約で。それが、ひょんなことから実現する瞬間というのは、それがその場所へ「行くべき時」が来たということなんだ、この4人はそれがわかっている。そこで何かが起こるということも。
謎というのは必ずしも解けばいいというものではなく、謎は謎のままのほうが美しい場合もある。それがわかっていながら、答えを探さずにはいられない。それによって苦しむかもしれないと、心の底ではわかっていながら、知らずにはいられない。人間ていうのは、不思議なものです。その答えを見つけることによって、この4人は、これからどんな人生を歩んでいくんだろう。
この物語の設定が、ひなびた温泉旅館なんかだったら、中年にさしかかろうという男女4人の、ただ過去を懐かしむような陳腐な物語になってしまうかもしれないところ、Y島という特殊な舞台だからこそ、雰囲気も盛り上がる。
一部に『麦の海に沈む果実』の風景が出てきて懐かしくなった。恩田作品を愛読している人にはおなじみでしょうが、どの作品も、随所に”おなじみ”のものが出てくるのです。それも、恩田作品の楽しみですよね。
早く下巻も読みたいです。憂理はどうなったんだろう?
心とは別に、現実の世界でのかけひきも絡み一見ぐっしゃぐしゃになってもおかしくない人間関係を、最後まで美しく描いています。
視点が一人ずつ変わっていくのですが、こういう順番でくるかーというちょっとした驚きもあり。
他シリーズと重なる部分は恩田ファンにとってはテンションのあがるところ。
今はこれを超える新作を期待しています。