戦記ものによくあるような、何が起こって何が残ったか、というような時系列的な内容ではありません。
というのも、描かれている内容が、戦争ものにしては非常に短期間なためです。
では何を語ったかといえば、物語りの背景にある第二次大戦の基本的な流れを随所にはさみ、その中で翻弄され続けた人々が、ローレライを巡る策謀の中、戦争と自分との関係性を昇華させることとなりましょうか。
戦争は個人にとっては奪われ続けるものでしかない、というのが小説の骨子にあり、奪われた個人は胸に空虚を宿す。
ローレライの渦にかき回されるうちに、空虚を人間的なものに変えて、虚ろだった胸を心で満たす物語りです。
見る人が見れば実に小さなもので満足するものだと思えるかもしれませんが、本人にとってはそんなことはどうでもよいのでしょう。
この小説はそういった物語りを登場人物ひとりひとりに焦点をあてながら、書き続けたものであると感じました。
小説の書き味は以上ですが、技術的な面でも実に上手く書かれています。
まず、結構な難しい内容を書いているにも関わらず案外読みやすいです。
序章だけは意味のわからない難しさですが、10分経つ頃には止めるところを見失います。
また盛り上げどころというのを知っているようで、必要なところできちんと戦闘描写に入りますし、その戦闘描写が実に上手い。
潜水艦戦闘なぞほとんどの人が想像もできないようなことですが、それを簡単に想像できるような文章に仕立てています。
説明文の挿入の仕方が上手いのかもしれませんし、登場人物の配役が上手いのかもしれませんが、なかなか真似できることではありません。
ただ戦闘方法が特殊すぎて、本当にできるのか疑問という点ではドラマ的すぎた感はあります。
前述のように盛り上げ方が上手いのと併せて、中だるみしないよう作られているのがすぐに感じられると思います。
一定の文章量でひとつひとつ書かれていき、物語りの山場をいくつも超えていく様は確かな技術のあらわれでしょう。
多くの登場人物をそれぞれ適切に振り分けて描写しきるので、気分良く読み進められました。
最初に書いたとおり、戦記ではなく人文に寄っている内容なので、大切なことでしょう。
戦争ものとしての作風は基本的に批判的な立場です。
様々なことの背景を書いたうえで、果たしてこれでいいのだろうか? と問いかけ続けます。
無条件な批判というよりも中庸な範囲を超えない程度で、という形ではありますが、説教臭いと感じる人もいると思います。
ひとつの見解ではなく、これが絶対に正しいと無邪気に信じてしまうような無知な人に、教養として読ませるにはちょっと危ないかもしれませんね。
少々脱線しましたが、総合的に上手い小説です。
戦争ものに興味はあるが、戦記はちょっとという人におすすめです。
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終戦のローレライ(1) (講談社文庫) 文庫 – 2005/1/14
福井 晴敏
(著)
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昭和20年、日本が滅亡に瀕していた夏。崩壊したナチスドイツからもたらされた戦利潜水艦・伊507が、男たちの、国家の運命をねじ曲げてゆく。五島列島沖に沈む特殊兵器・ローレライとはなにか。終戦という歴史の分岐点を駆け抜けた魂の記録が、この国の現在を問い直す。第24回吉川英治文学新人賞受賞。【2005年3月公開 映画「ローレライ」原作】 (講談社文庫)
2005年3月映画「ローレライ」全国公開第二次世界大戦末期、極秘の任務を帯びて男たちは大海原へと旅立つ。ドイツよりもたらされた潜水艦・伊507に乗り合わせた彼らは、しかし真の目的を知らない。
2005年3月映画「ローレライ」全国公開第二次世界大戦末期、極秘の任務を帯びて男たちは大海原へと旅立つ。ドイツよりもたらされた潜水艦・伊507に乗り合わせた彼らは、しかし真の目的を知らない。
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/1/14
- 寸法10.8 x 1 x 14.8 cm
- ISBN-104062749661
- ISBN-13978-4062749664
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2005/1/14)
- 発売日 : 2005/1/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 264ページ
- ISBN-10 : 4062749661
- ISBN-13 : 978-4062749664
- 寸法 : 10.8 x 1 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 441,596位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年、東京都墨田区生まれ。
98年「Twelve Y.O.」で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。99年『亡国のイージス』では第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推 理作家協会賞を受賞。2002年『終戦のローレライ』では第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作が3本映画化 された(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『機動戦士ガンダムUC(4) パラオ攻略戦 (ISBN-13: 978-4044748081 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
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上位レビュー、対象国: 日本
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2005年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全4巻のストーリーは完成度も高く読みやすい、けど。
戦争の悲惨さを現代小説として伝えている、けど。
若い男女の恋愛、そして将来が物語に絡んで展開、けど。
太平洋戦争当時の日米間の緊張を描いている、けど。
新兵器により歴史に、もしを吹き込むリアリティーが、けど。
と、納得するには至らない思いがする。
多分に、「亡国のイージス」よりも時代背景が半世紀程前であることから、作品の発表も「時代順」と捕らえ、この「ローレライ」と「イージス」に共有する戦後意識が芸術的と思えるほど巧みに表現されている、と勝手に感動していた私の勘違いが、余計に厳しい目にさせてしまったのかもしれない。
しかし、それでも高く評価してしまうのは、「新兵器」と「(その時代背景の)近代兵器」を違和感無くマッチングさせた技法によるものと思う。内容には触れないが、このアナログとデジタルの境目である「新兵器」こそが、ちょうどレーダーやコンピューターへ主導権が移って行く時代を象徴しているようで、感情移入を通り越して哀愁すら覚える。
ただし、前述した「けど」は気になる。
もう少し、キャラクターに深みを持たせて欲しい。この「新兵器」がなければ、「小説で描く太平洋戦争潜水艦日誌」である。
戦争の悲惨さを現代小説として伝えている、けど。
若い男女の恋愛、そして将来が物語に絡んで展開、けど。
太平洋戦争当時の日米間の緊張を描いている、けど。
新兵器により歴史に、もしを吹き込むリアリティーが、けど。
と、納得するには至らない思いがする。
多分に、「亡国のイージス」よりも時代背景が半世紀程前であることから、作品の発表も「時代順」と捕らえ、この「ローレライ」と「イージス」に共有する戦後意識が芸術的と思えるほど巧みに表現されている、と勝手に感動していた私の勘違いが、余計に厳しい目にさせてしまったのかもしれない。
しかし、それでも高く評価してしまうのは、「新兵器」と「(その時代背景の)近代兵器」を違和感無くマッチングさせた技法によるものと思う。内容には触れないが、このアナログとデジタルの境目である「新兵器」こそが、ちょうどレーダーやコンピューターへ主導権が移って行く時代を象徴しているようで、感情移入を通り越して哀愁すら覚える。
ただし、前述した「けど」は気になる。
もう少し、キャラクターに深みを持たせて欲しい。この「新兵器」がなければ、「小説で描く太平洋戦争潜水艦日誌」である。
2011年9月22日に日本でレビュー済み
文庫全四巻のボリュームからもわかるが、何しろパワフルな作品だ。
内容として細かな人物描写と情報がみっちり詰まり、いろんな意味で重い。
これだけのモノを書きつくし、読み尽くさせる作者の筆力にはひたすら
頭の下がる思いがする。
とにかくぐいぐい読まされ、ぼろぼろと泣かされ、しみじみと考えさせられる。
歴史物しても、アクション物としても、エンタテインメントとしても楽しめる。
にも関わらず、読後どうにも納得のいかない、いがいがした不快感が残るのはなぜだろう?
まず一番のテーマである第二次世界大戦について。
作者は戦後も戦後、本作の時代からすれば二世代後の生まれである。
それゆえもちろん先の大戦に実感はなく、ともすれば美化に走りがちとなる。
小説ならではの果敢さで、人食、人体実験、民族差別などのタブーにも触れ、
アンチテーゼとして呈されているようでありながら、悪乗りな悪ぶりは底が浅く、
どうにも上滑っている。
各登場人物についても、書けば書くほど現実から離れ、個々のキャラクターは希薄に
不安定になってゆく。
一貫しない人間性は、リアルな人間性を追求した結果のようでいて、
実は、ディテールにおける制作の雑さの結果なのではなかろうか。
延々と続く「後日談」=現代日本の描写についても同様のことがいえよう。
歌は世につれ、世は歌につれ、と流行歌をBGMに描き出される現代も、やはりどこか
薄っぺらく、現実感に欠ける。
どれほど懐疑的に文化を評しても、所詮そのなかに首までどっぷり浸り、
むしろ時代の申し子ともいえる作者の筆を通ると、すべてが俎上にのせらるが
もはやそこは俎上でしかない。
いかに美しく緻密に料理しても、いかに科学的に詳細に解剖しても、
そこには魚の死体しかなく、大海を生きて泳ぐ魚の姿は描き出されない。
省みれば、映画化を前提としてこのボリュームを書いてしまうあたりに、
すでに作者の力量のほどはわれている。
映画を前提とした小説としても、小説を題材とした映画としても、生れ落ちる
プロダクツの失敗はこの時点で予期されるべきことであった。
作者はやはりSFアニメを書いていたほうがよいし、この作品についても、
SFと割り切って読めばムリがない。
あ、SFだったのか?もしかして?
であれば、不用意に実存する歴史に踏み込んでいただきたくないものだ。
内容として細かな人物描写と情報がみっちり詰まり、いろんな意味で重い。
これだけのモノを書きつくし、読み尽くさせる作者の筆力にはひたすら
頭の下がる思いがする。
とにかくぐいぐい読まされ、ぼろぼろと泣かされ、しみじみと考えさせられる。
歴史物しても、アクション物としても、エンタテインメントとしても楽しめる。
にも関わらず、読後どうにも納得のいかない、いがいがした不快感が残るのはなぜだろう?
まず一番のテーマである第二次世界大戦について。
作者は戦後も戦後、本作の時代からすれば二世代後の生まれである。
それゆえもちろん先の大戦に実感はなく、ともすれば美化に走りがちとなる。
小説ならではの果敢さで、人食、人体実験、民族差別などのタブーにも触れ、
アンチテーゼとして呈されているようでありながら、悪乗りな悪ぶりは底が浅く、
どうにも上滑っている。
各登場人物についても、書けば書くほど現実から離れ、個々のキャラクターは希薄に
不安定になってゆく。
一貫しない人間性は、リアルな人間性を追求した結果のようでいて、
実は、ディテールにおける制作の雑さの結果なのではなかろうか。
延々と続く「後日談」=現代日本の描写についても同様のことがいえよう。
歌は世につれ、世は歌につれ、と流行歌をBGMに描き出される現代も、やはりどこか
薄っぺらく、現実感に欠ける。
どれほど懐疑的に文化を評しても、所詮そのなかに首までどっぷり浸り、
むしろ時代の申し子ともいえる作者の筆を通ると、すべてが俎上にのせらるが
もはやそこは俎上でしかない。
いかに美しく緻密に料理しても、いかに科学的に詳細に解剖しても、
そこには魚の死体しかなく、大海を生きて泳ぐ魚の姿は描き出されない。
省みれば、映画化を前提としてこのボリュームを書いてしまうあたりに、
すでに作者の力量のほどはわれている。
映画を前提とした小説としても、小説を題材とした映画としても、生れ落ちる
プロダクツの失敗はこの時点で予期されるべきことであった。
作者はやはりSFアニメを書いていたほうがよいし、この作品についても、
SFと割り切って読めばムリがない。
あ、SFだったのか?もしかして?
であれば、不用意に実存する歴史に踏み込んでいただきたくないものだ。
2014年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文庫版(講談社文庫:原作)をkindleで購入しました。紙の本は持っていましたが、とても好きな作品なのでkindleに入れたいと思って探していました。
やっと見つけたと思ってレビューを見てみたら、みなさんマンガの方についてのコメント・・・ おまけにサンプルがなぜかダウンドードできず、バクチで購入しました。欲しい方のやつでよかった。
購入を検討されているみなさん、このレビューは文庫版・漫画版ともに同じものです。講談社文庫となっているのが原作の小説版、アフタヌーンKCとなっているのが漫画版です。それぞれ4巻までかぶっています。お買い間違えなさらぬよう・・・
ちなみに私は原作のファンです。漫画版は読んだことがありません。映画版はCGクオリティの低さに愕然として30分で観るのをやめました。
やっと見つけたと思ってレビューを見てみたら、みなさんマンガの方についてのコメント・・・ おまけにサンプルがなぜかダウンドードできず、バクチで購入しました。欲しい方のやつでよかった。
購入を検討されているみなさん、このレビューは文庫版・漫画版ともに同じものです。講談社文庫となっているのが原作の小説版、アフタヌーンKCとなっているのが漫画版です。それぞれ4巻までかぶっています。お買い間違えなさらぬよう・・・
ちなみに私は原作のファンです。漫画版は読んだことがありません。映画版はCGクオリティの低さに愕然として30分で観るのをやめました。
2005年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
潜水艦海戦物、終戦間際の重く乾いた空気を描いた作品、仮想兵器SF、そして少年少女出会い物。これだけの要素を巧みな文章力で一つの物語に織り込んでいる。ハードカバー2冊(文庫4冊)の長尺だが、その長さのおかげで、前述の要素を余すことなく展開できており、詰め込みすぎの感が無いのは見事。
潜水艦内の描写や三次元戦闘の海中戦を活字で描ける文章力はもちろん、登場人物を一人ずつ丁寧に際立たせていくストーリーテリングで、長さを感じることなく物語に引き込んでくれた。相変わらずの福井節、「日本人根性批判」が盛り込まれてるのは好みか慣れか、気になる人はいるかもしれない。
ただ、海戦物という以外にも、青い少年、理想を語る狂人、傷を持つ中年、硬い少女等の小道具、そして物語の展開も過去作品「トウェルブ」や「イージス」と似通っており、文章力と味付けで今回は楽しめたものの、そろそろマンネリ化の限界が近いように見受けられる。実際同系統作品として較べると「亡国のイージス」は越えられていないように思えた。
潜水艦内の描写や三次元戦闘の海中戦を活字で描ける文章力はもちろん、登場人物を一人ずつ丁寧に際立たせていくストーリーテリングで、長さを感じることなく物語に引き込んでくれた。相変わらずの福井節、「日本人根性批判」が盛り込まれてるのは好みか慣れか、気になる人はいるかもしれない。
ただ、海戦物という以外にも、青い少年、理想を語る狂人、傷を持つ中年、硬い少女等の小道具、そして物語の展開も過去作品「トウェルブ」や「イージス」と似通っており、文章力と味付けで今回は楽しめたものの、そろそろマンネリ化の限界が近いように見受けられる。実際同系統作品として較べると「亡国のイージス」は越えられていないように思えた。
2014年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
終戦のローレライ(3)のレビューに書いたとおりです。面白いです。
2005年3月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんな本を書いて良いのだろうか。
迫真の筆使いに、引き込まれてしまう。
仲田大尉の死を、無駄してはならない。
自分も戦わなくては。
折笠上工に共感してしまう。
夜のごとく静かに、、無性に買いたくなる。
江田島のパルテノン神殿を見に行く。
呉に潜水艦を見に行く。
タイムスリップのような高揚感。
戦争を如何描くか。
二巻以降に期待特大。
当然、☆、5つ。
迫真の筆使いに、引き込まれてしまう。
仲田大尉の死を、無駄してはならない。
自分も戦わなくては。
折笠上工に共感してしまう。
夜のごとく静かに、、無性に買いたくなる。
江田島のパルテノン神殿を見に行く。
呉に潜水艦を見に行く。
タイムスリップのような高揚感。
戦争を如何描くか。
二巻以降に期待特大。
当然、☆、5つ。
2006年8月8日に日本でレビュー済み
いろんなレビューを読む限り、やはり戦争物となると
微妙な問題が絡んでおり人によって千差万別です。
年代によって教育も考え方も違うでしょうし、
日本だけに限らず全世界でこのような戦争が
行われていたというのは事実ととらえることが出来ました。
今また、この時代の戦争を取り巻く事象が色んなところで
取りざたされていますが・・・希望的観測での意見なのか、
それとも何が事実で何が嘘だったのか・・・
何が行われたのか教えてくれるものは一体あるのでしょうか・・・
自分はあの戦争のことは教科書以外のことでは知りませんでした、
と言っても、目をそらしたい、
知ろうとしたくないと拒否していたかもしれません。
実際、この本を読み進めていくうちに
単純にもっと知りたい、潜水艦のこと、兵隊のこと、
あの時代に生きた立場の違う人々の心境など、
自分自身、何度か慟哭に近い涙を流したのは嘘ではありません。
微妙な問題が絡んでおり人によって千差万別です。
年代によって教育も考え方も違うでしょうし、
日本だけに限らず全世界でこのような戦争が
行われていたというのは事実ととらえることが出来ました。
今また、この時代の戦争を取り巻く事象が色んなところで
取りざたされていますが・・・希望的観測での意見なのか、
それとも何が事実で何が嘘だったのか・・・
何が行われたのか教えてくれるものは一体あるのでしょうか・・・
自分はあの戦争のことは教科書以外のことでは知りませんでした、
と言っても、目をそらしたい、
知ろうとしたくないと拒否していたかもしれません。
実際、この本を読み進めていくうちに
単純にもっと知りたい、潜水艦のこと、兵隊のこと、
あの時代に生きた立場の違う人々の心境など、
自分自身、何度か慟哭に近い涙を流したのは嘘ではありません。