主人公チュンバ、小学五年生のときノコギリでどつかれ、血を流しながら帰ってきて父親にたずねる、こんなシーン。
「どないするん、どないしたらノコギリでどつかれんようになるん」(略)
「かんたんやんけ、先にノコギリでどついたらええねん」
先に手を出せ、相手より先にガツン!といけ、最初の一発で相手がひるむ、ひるんだらこっちのもんや、先手必勝、実にシンプルな教えです。
「だれにも言うなよ、じつはなァ、ケンカを発明したのはお父ちゃんや。わからんことがあったら聞きなさい」
仕事もしないでバリバイ遊んでる父や祖父、ケンカにあけくれる主人公チュンバと仲間たち、岸和田の街を中心にこのシリーズまだまだ続きます。
三部作でぼくの一番好きなセリフ、主人公チュンバを前にうちはいままで三人の男に騙された、お父ちゃんとあんたや、と語る母、
「声も仕草も後ろ姿も。イビキまでソックリやな。ああ!思い出したら腹立ってきた」
「そないにお父んのこと嫌いか?」
「ああ嫌いや嫌い大嫌い。いつもその笑顔に騙されんねん」
嫌い嫌い大嫌い!て、
惚れとるがな、ごちそうさまでした。
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岸和田少年愚連隊 望郷篇 (講談社文庫) 文庫 – 2005/4/15
中場 利一
(著)
あの悪ガキたちのクソガキ時代。映画原作!チュンバ、子鉄ら、岸和田のおなじみ“ごんた”たちの小学生時代。オトナたちはどうしようもなく、オンナたちはどこまでもやさしく、だからガキはそのままで…。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/4/15
- ISBN-10406275052X
- ISBN-13978-4062750523
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2005/4/15)
- 発売日 : 2005/4/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 406275052X
- ISBN-13 : 978-4062750523
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,571,769位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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上位レビュー、対象国: 日本
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2005年4月20日に日本でレビュー済み
ご存じ「岸和田少年愚連隊」シリーズの主人公の少年時代を描いた作品です。
思春期に入りかけの時の淡い恋愛や、少年と母親との関係など、優しさの比率が多い話になっていますが、もちろんたくましい人々や「おとん」もばっちり健在です。小鉄とおばあちゃんの挿話が、ちょっとうるっと来てしまいそうですが、やっぱりツボは心得ているなあ、という感じ。シリーズをご存じの方は当然、安心して読めます。
思春期に入りかけの時の淡い恋愛や、少年と母親との関係など、優しさの比率が多い話になっていますが、もちろんたくましい人々や「おとん」もばっちり健在です。小鉄とおばあちゃんの挿話が、ちょっとうるっと来てしまいそうですが、やっぱりツボは心得ているなあ、という感じ。シリーズをご存じの方は当然、安心して読めます。
2003年11月30日に日本でレビュー済み
この親にしてこの子あり!とにかく強烈な親父である。この人は、一生ヤンキ-であろう。読後に「昔はよかった」などと言えなくなるであろう。