この本の題名が話題になったせいで、独身の身がとても恥ずかしく、怒りさえ感じていた人の、ひとりとして。
この本を積極的に読む気は全くなかったのだが、ふとしたきっかけで眼の前にこの本があって手にしてみた。
読んでみて感じたことは、ああ、なるほど。なぜ自分は結婚できなかったのか、とよくわかりました。
自分は、この本に説明されているとおり、天邪鬼で、平凡なことや安定が嫌いで、成功するとわかりきった道よりも、とにかく『自由』や『挑戦』をどうしても選んでしまう性をもっているのだと。
それは、もって産まれた性格というか気質、というかもはや遺伝子レベルでどうしても結婚に向かわない素質があるんだとつくづく感じた。
頭では結婚したほうが幸せになれそうだとはわかっている。
でもやはり、自分の興味や関心を最優先にし、それが阻害されるとわかるやいなや、すべてを放りだしてでも、人になんといわれようと、変な目でみられようとも、そうせずにはいられないのです。(もちろん犯罪やら人として駄目な事はしませんが)
自分の関心に常に向き合い続けるためには、パートナーやましてや自分の子供にむける与力はありません。
そしてそれをわかっているからこそ、家族を不幸にしたくないからこそ、1人でいる選択をしている。
恋愛ですらも邪魔になります。
自分はそういう人間だからこそ、1人なんだと。
これを読んだ方は、何を開き直っているんだ、ただのワガママではないか、やっぱりお前は負け犬だ!
と思うのかもしれません。
でも、仕方ないのです。
負け犬とレッテルをはられ、バカにされる屈辱よりも、自己の自由への執着が、あまりにも強すぎるのです。
この事がわかった事はとても大きな収穫でした。
これからは、負け犬として自己を恥じたり、既婚者と比較して嫉妬したりすることなく、堂々と自由を謳歌して生きようと思います。
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負け犬の遠吠え (講談社文庫) 文庫 – 2006/10/14
酒井 順子
(著)
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嫁がず、産まず、この齢に。負け犬、今なお増殖中! 日本を揺るがしたベストセラーが文庫に! どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです! 鋭い分析と、ユーモア溢れる文章で、同世代の本音を描き出した超ベストセラー。国内外で話題騒然、大論争にも発展した、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞受賞作。〈文庫版特典「オス負け犬たち4人との座談会」を収録〉(講談社文庫)
嫁がず、産まず、この齢に。負け犬、今なお増殖中!
日本を揺るがしたベストセラーが文庫に!
どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです! 鋭い分析と、ユーモア溢れる文章で、同世代の本音を描き出した超ベストセラー。国内外で話題騒然、大論争にも発展した、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞受賞作。〈文庫版特典「オス負け犬たち4人との座談会」を収録〉
ブームで終わらない「現実」がそこに――。
「私は断言してもいいのであるが、あと50年後100年後、2000年代の日本の女性について調べる際の第一級の資料になることは間違いない。」――林真理子<解説より>
嫁がず、産まず、この齢に。負け犬、今なお増殖中!
日本を揺るがしたベストセラーが文庫に!
どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです! 鋭い分析と、ユーモア溢れる文章で、同世代の本音を描き出した超ベストセラー。国内外で話題騒然、大論争にも発展した、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞受賞作。〈文庫版特典「オス負け犬たち4人との座談会」を収録〉
ブームで終わらない「現実」がそこに――。
「私は断言してもいいのであるが、あと50年後100年後、2000年代の日本の女性について調べる際の第一級の資料になることは間違いない。」――林真理子<解説より>
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/10/14
- 寸法10.8 x 1.3 x 14.8 cm
- ISBN-104062755300
- ISBN-13978-4062755306
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著者について
1966年、東京生まれ。高校在学中より雑誌にコラムを執筆。立教大学社会学部観光学科卒業。広告代理店に3年勤務の後、執筆に専念。本書で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞を受賞。
著書に『結婚疲労宴』『ホメるが勝ち!』『少子』(いずれも講談社文庫)、『その人、独身?』(講談社)、『「性愛」格差論 萌えとモテの間で』(斎藤環氏と共著・中公新書ラクレ)、『ひとくちの甘能』(角川書店)、『都と京』(新潮社)などがある。
著書に『結婚疲労宴』『ホメるが勝ち!』『少子』(いずれも講談社文庫)、『その人、独身?』(講談社)、『「性愛」格差論 萌えとモテの間で』(斎藤環氏と共著・中公新書ラクレ)、『ひとくちの甘能』(角川書店)、『都と京』(新潮社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/10/14)
- 発売日 : 2006/10/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 352ページ
- ISBN-10 : 4062755300
- ISBN-13 : 978-4062755306
- 寸法 : 10.8 x 1.3 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 50,426位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 31位離婚 (本)
- - 175位家族問題
- - 427位コミュニティ (本)
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2021年9月6日に日本でレビュー済み
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人生の多様性は認めなくてはならない。しかし人生百年時代ですが長いようで短い。いわゆる婚期にBESTな相手と出会うのは砂浜でダイヤをみつけるようなもの。どこかで妥協するか70%の相手と時を得て相思相愛の状況をそだてる以外に完全なる結婚はない。結婚して子孫を残すことが神から与えられた人間の努めと思うことも重要だと思って居る。分相応に生きることが求められる.嫉妬したり優越感にひったたりすることを求めると不幸になるようである。人間は一人では生きていくことができないことを知るべきである。
2021年10月9日に日本でレビュー済み
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低価格なのに綺麗でした。表紙の上部がやぶれてなかったら、もっと良かったです。
2018年9月14日に日本でレビュー済み
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酒井順子さんの出世作です。負け犬をちゃんと定義して、その出現要因や生態について、極めて納得のいく、鋭い視点で解説してくれています。
負け犬というのは30代半ばを過ぎても独身でいる女性のこと。
確かに、なんで結婚しないの?と聴きたくなってしまうような対象ですが、どうやらたくさん理由があるみたいです。なるほど、とうなずきながらその理由を知りたい人に是非読んでいただきたい本です。
負け犬というのは30代半ばを過ぎても独身でいる女性のこと。
確かに、なんで結婚しないの?と聴きたくなってしまうような対象ですが、どうやらたくさん理由があるみたいです。なるほど、とうなずきながらその理由を知りたい人に是非読んでいただきたい本です。
2022年12月12日に日本でレビュー済み
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自己中のような内容
2019年3月8日に日本でレビュー済み
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15年も前の作品なのでどうかなと思いましたが、全く古く感じませんでした。
文筆家である以上、この文章力はいかがなものかなというところはありましたが。
私自身は既婚の子なしなので、負けにも勝ちにも入らないタイプですが、どちらかといえば勝ちよりも負け犬の気持ちの方がわかったし、「負け」と言いながらもこれは負けを肯定する応援歌だと思います。
文庫版付録の「オス負け犬との対談」も、笑える内容で良かった。
文筆家である以上、この文章力はいかがなものかなというところはありましたが。
私自身は既婚の子なしなので、負けにも勝ちにも入らないタイプですが、どちらかといえば勝ちよりも負け犬の気持ちの方がわかったし、「負け」と言いながらもこれは負けを肯定する応援歌だと思います。
文庫版付録の「オス負け犬との対談」も、笑える内容で良かった。
2017年10月15日に日本でレビュー済み
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ここ2~3年、小説やエッセイを読むようになって、人間、とくに女性が、こんなことを考えて感じて生きているのか学んだように思う。
この本では、35歳以降の独身女性が、どんなふうに生きてるのかが、リアルに書かれてます。
毒があると感じる読者もいると思います。 ですが私としては、興味津々、楽しく読ませていただきました。
女性・男性関係なく、お勧めです。
この本では、35歳以降の独身女性が、どんなふうに生きてるのかが、リアルに書かれてます。
毒があると感じる読者もいると思います。 ですが私としては、興味津々、楽しく読ませていただきました。
女性・男性関係なく、お勧めです。
2023年3月31日に日本でレビュー済み
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20年前に発売された書籍ですが、大きな論争を呼んだものだということは認識していて、いつか読んでみたいなーと思っていましたが、ようやくその機会がやって来ました!
当時、とても流行っていたので、そのタイトルなどから、30歳を過ぎた女は、負け犬だと思われるんだな、それまでに結婚すりゃ良いんだろなんて、そんな風に考えていたと思います。
この本は、いわゆる普通の生活、結婚して子供を持って、家庭に入る、そんなことが出来ていない女性が、既婚で子供のいる友人からマウントを取られたり、自分が負けたと感じる瞬間についてまざまざと書かれています。そして、それについてキャンキャン言わずに、負け犬として、受け入れて楽になろうというメッセージになっています。
確かに、大きな風潮に勝つことはきっと当時はとても難しかったと思いますし、反抗するよりも受け入れてしまう方が楽と言うのも分かります。その時30歳を超えている中で読んだら励みになったかもしれません。
最初はあまり深く考えずに読んでいましたが、ただ、30歳を過ぎたいま読むと、ただただ悲しい気持ちになりました。悲しいと感じたのは、普通とされていることをしていない人を【負け犬】と呼ぶことに対してでした。
しかも、他人からではなく、自ら自分のことを負け犬とレッテルを貼っているのです。なぜそのようなことをしなければいけないのでしょうか。一つの視点ではありますが、あまり気持ちの良い考え方では無いように感じました。
先に記載の通り、20年前の本なので、現代の女性の恋愛や結婚事情は大きく変化しています。未婚率は右肩上がりで、現在では未婚で子なしの30代女性が30%以上存在するため、いまは、【負け犬】とは言い難いと思われます。
当時は、多様性への考え方も異なっていたかとは思いますが、いまこの本をあえて読むとしたら、歴史の教科書、過去の独身女性への厳しさ(いまもあまり変わっていませんが・・・)といったところを教訓とする意味では良いかもしれません。
※もし、このレビューが参考になりましたら、下の「役に立った」を押して頂けるとレビューの励みになります!役に立ったを押して下さっても、こちらにはどなたが押してくれたのかは分からないようになっています。
当時、とても流行っていたので、そのタイトルなどから、30歳を過ぎた女は、負け犬だと思われるんだな、それまでに結婚すりゃ良いんだろなんて、そんな風に考えていたと思います。
この本は、いわゆる普通の生活、結婚して子供を持って、家庭に入る、そんなことが出来ていない女性が、既婚で子供のいる友人からマウントを取られたり、自分が負けたと感じる瞬間についてまざまざと書かれています。そして、それについてキャンキャン言わずに、負け犬として、受け入れて楽になろうというメッセージになっています。
確かに、大きな風潮に勝つことはきっと当時はとても難しかったと思いますし、反抗するよりも受け入れてしまう方が楽と言うのも分かります。その時30歳を超えている中で読んだら励みになったかもしれません。
最初はあまり深く考えずに読んでいましたが、ただ、30歳を過ぎたいま読むと、ただただ悲しい気持ちになりました。悲しいと感じたのは、普通とされていることをしていない人を【負け犬】と呼ぶことに対してでした。
しかも、他人からではなく、自ら自分のことを負け犬とレッテルを貼っているのです。なぜそのようなことをしなければいけないのでしょうか。一つの視点ではありますが、あまり気持ちの良い考え方では無いように感じました。
先に記載の通り、20年前の本なので、現代の女性の恋愛や結婚事情は大きく変化しています。未婚率は右肩上がりで、現在では未婚で子なしの30代女性が30%以上存在するため、いまは、【負け犬】とは言い難いと思われます。
当時は、多様性への考え方も異なっていたかとは思いますが、いまこの本をあえて読むとしたら、歴史の教科書、過去の独身女性への厳しさ(いまもあまり変わっていませんが・・・)といったところを教訓とする意味では良いかもしれません。
※もし、このレビューが参考になりましたら、下の「役に立った」を押して頂けるとレビューの励みになります!役に立ったを押して下さっても、こちらにはどなたが押してくれたのかは分からないようになっています。