本書の出版は06年11月。つまり小泉から安倍に政権が移った、正にその時に書かれている。当時、安倍を小泉イズムの後継者、と見なす論調が多い中、この時点で安倍のナイーブさに触れ、なおかつ「安倍は小泉のような人間ではなく、むしろ森喜朗のような調整型人間。小泉のような大胆な改革を求めるのは酷ではないか」と喝破しているのは注目に値する。
もちろん、関係の深さから小泉への評価は甘くなりがちであり、この辺は鼻につくが、上記の安倍への評価だけでも本書は読むに値すると思う。
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小泉純一郎とは何者だったのか (講談社文庫) 文庫 – 2006/11/16
浅川 博忠
(著)
ダブルポイント 詳細
首相在職日数、1980日。自民党総裁・小泉純一郎は戦後第3位の長寿政権に自ら幕を引いた。後継指名を受けた安倍晋三は靖国参拝問題、北朝鮮の核実験に直面するーー。小泉政権は日本をどう変えたのか。小泉とは同い年、同窓生でもある著者が描く、絶大な人気を誇った宰相の素顔とは。〈文庫書下ろし〉
- 本の長さ218ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/11/16
- ISBN-104062755777
- ISBN-13978-4062755771
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/11/16)
- 発売日 : 2006/11/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 218ページ
- ISBN-10 : 4062755777
- ISBN-13 : 978-4062755771
- Amazon 売れ筋ランキング: - 689,659位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2008年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2006年12月23日に日本でレビュー済み
帯には「これを読まずに安倍政権は語れない」とある。
小泉政権の歩んだ道と、安倍氏を含む政治家の動きをほぼ時系列で記している。新聞などで報じられた事実は知っていても、その裏事情が「そういうことだったのか」と理解できた。
特に秀逸なのは「むすびに」で述べた小泉政治の「三つの功と二つの罪」で、この国の今後の政治のあり方を考えるには貴重な分析であり、確かに安倍政権の行方をみる良い視座となる。
ただし私は自民党に投票はしていない。
小泉政権の歩んだ道と、安倍氏を含む政治家の動きをほぼ時系列で記している。新聞などで報じられた事実は知っていても、その裏事情が「そういうことだったのか」と理解できた。
特に秀逸なのは「むすびに」で述べた小泉政治の「三つの功と二つの罪」で、この国の今後の政治のあり方を考えるには貴重な分析であり、確かに安倍政権の行方をみる良い視座となる。
ただし私は自民党に投票はしていない。
2019年11月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は問題ないが、出品者の内容に問題有り。多くのかきこみさが有り不快
2022年3月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小泉純一郎に興味があるので、私はこの本を購入しました。著者の浅川博忠さんは政治家との幅広い人脈がある人らしくて、この本では小泉政権下の出来事が非常に活き活きと描写されています。この本は改行が多いしページ数も少ない文庫本ですが、小泉政権下の異常な熱気を体感できる一冊でした。小泉政権は「小泉劇場」と言われるだけあって、戯曲や小説のように面白い時代ですね。
純一郎は「ポピュリズム」と評される通り、ワイドショーやスポーツ新聞を巧みに利用して大衆の人気を集めました。そして純一郎は、ライフワークである郵政民営化を実行しました。この「大衆の支持率を上げ、自分のやりたいことをやる」という純一郎のやり方は、「フォロワーを増やし、自分の発言力を上げる」Twitterのインフルエンサーに近い手口だなと思いました。テレビ・新聞・インターネットのようなメディアが発達した現代社会では、メディアの使い方が上手い人気者が勝ちやすいんでしょうね。
また、この本の末尾で「宮澤さん以来ずっと東大卒の総理が出ていない」という話がちょろっと出ているのですが…この本をじっくり読んでいるとその理由が何となくわかる気がします。まず、先程申し上げましたように、現代は東大に合格する「クラスの優等生」よりもメディアで注目を集める「クラスの人気者」が大衆に支持されやすいと思います。そして、純一郎が「官から民へ」と言っているように、これまで公的だった組織が私的になった風潮も看過できないと思います。現代では真面目な優等生や官的な存在が弱体化しているので、東大卒の総理が誕生しにくくなってるんじゃないでしょうか…。
純一郎は「ポピュリズム」と評される通り、ワイドショーやスポーツ新聞を巧みに利用して大衆の人気を集めました。そして純一郎は、ライフワークである郵政民営化を実行しました。この「大衆の支持率を上げ、自分のやりたいことをやる」という純一郎のやり方は、「フォロワーを増やし、自分の発言力を上げる」Twitterのインフルエンサーに近い手口だなと思いました。テレビ・新聞・インターネットのようなメディアが発達した現代社会では、メディアの使い方が上手い人気者が勝ちやすいんでしょうね。
また、この本の末尾で「宮澤さん以来ずっと東大卒の総理が出ていない」という話がちょろっと出ているのですが…この本をじっくり読んでいるとその理由が何となくわかる気がします。まず、先程申し上げましたように、現代は東大に合格する「クラスの優等生」よりもメディアで注目を集める「クラスの人気者」が大衆に支持されやすいと思います。そして、純一郎が「官から民へ」と言っているように、これまで公的だった組織が私的になった風潮も看過できないと思います。現代では真面目な優等生や官的な存在が弱体化しているので、東大卒の総理が誕生しにくくなってるんじゃないでしょうか…。