読んだのよ、『アジアパー伝』から『最後のアジアパー伝』まで、シリーズを全巻通して。
2015年10月初旬、ノーベル賞や芸能人の結婚ニュースで「明るい」ニュースが目立つ。難民問題や安保法制などが紙面を賑わせていたのが、ずっと以前のよう。でも難民の問題も平和に関する国際問題は、なんら解決されていないんよね。
鴨志田が戦地でみたものも、アジアで沈没生活しながら味わったものも、なんら変わってないような気がする。
私が20年前に目の当たりしたナイロビの物乞いも、キスムの港湾労働者も、モンバサのソマリア難民も、変わってないんよね、たぶん。むしろ格差が大きくなったとの報道に、こないだ出会いました。
「国際社会に貢献する」と言い放った日本に、鴨志田のことばは重く響きます。
鴨志田は何の主張もしません。ただし西原のマンガにて、鴨志田のわーわー叫ぶ姿が描かれます。
かえって鴨志田の思いが、伝わってくる気がしました。
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最後のアジアパー伝 文庫版 文庫 – 2007/1/12
転がり続けて、こんなとこまで来たけれど
「死にたい人の顔をしている」元ゲリラ兵は僕に言った。博打もへた。商売もまったくだめ。戦場カメラマンとなって、女医に託されたクリスマスプレゼントを戦下の街へ届けようとしたが……。勝手ばかりやっている男たちと、したたかな女たち。強い絆で結ばれたコンビが徹底的に描き続けた放浪エッセイ、いよいよ完結!
「死にたい人の顔をしている」元ゲリラ兵は僕に言った。博打もへた。商売もまったくだめ。戦場カメラマンとなって、女医に託されたクリスマスプレゼントを戦下の街へ届けようとしたが……。勝手ばかりやっている男たちと、したたかな女たち。強い絆で結ばれたコンビが徹底的に描き続けた放浪エッセイ、いよいよ完結!
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/1/12
- ISBN-104062756102
- ISBN-13978-4062756105
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/1/12)
- 発売日 : 2007/1/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 336ページ
- ISBN-10 : 4062756102
- ISBN-13 : 978-4062756105
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,019,324位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 12,606位講談社文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964年高知県生まれ。武蔵野美術大学卒。97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。2004年『毎日かあさん カニ母編』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞を受賞。著者に『ゆんぼくん』『鳥頭紀行』『できるかな』『女の子ものがたり』『営業ものがたり』『いけちゃんとぼく』『パーマネント野ばら』『この世でいちばん大事な「カネ」の話』など多数。2010年7月には絵本『きみのかみさま』も発売になった。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2004年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
鴨志田&西原コンビの、シリーズ最後の作品。
本文はともかくとして、まえがきまんがと、あとがき文章(?)が、
今までになく秀逸だと感じた。
鴨志田氏の手を離した西原氏の心中が、うかがえるのも確かだが、
あとがきにおける鴨志田氏の、余計なものがそぎ落とされたかのような文章に、これからの氏の作品を期待させるものがある。
コンビ解消は残念だが、ふたりそれぞれのこの先の作品から目が離せなくなりそうだ。
(追記…04年7月現在)
実はこの本には、先日イラクで銃撃に遭い亡くなった、
戦場カメラマンの橋田氏も登場している。サラエボ編の「ハシダさん」が、それである。
ゆえに、「ハシダさん」の戦場での姿を、垣間見ることのできる作品でもある。
鴨志田氏の目を通した表現で描写されている姿は、
却って余計な装飾もなく、
戦場での橋田氏の生の姿を、リアルによく表していると感じられた。
橋田信介氏に興味をもたれて、著作を読んでおられる方にも、ある意味でおすすめである。
本文はともかくとして、まえがきまんがと、あとがき文章(?)が、
今までになく秀逸だと感じた。
鴨志田氏の手を離した西原氏の心中が、うかがえるのも確かだが、
あとがきにおける鴨志田氏の、余計なものがそぎ落とされたかのような文章に、これからの氏の作品を期待させるものがある。
コンビ解消は残念だが、ふたりそれぞれのこの先の作品から目が離せなくなりそうだ。
(追記…04年7月現在)
実はこの本には、先日イラクで銃撃に遭い亡くなった、
戦場カメラマンの橋田氏も登場している。サラエボ編の「ハシダさん」が、それである。
ゆえに、「ハシダさん」の戦場での姿を、垣間見ることのできる作品でもある。
鴨志田氏の目を通した表現で描写されている姿は、
却って余計な装飾もなく、
戦場での橋田氏の生の姿を、リアルによく表していると感じられた。
橋田信介氏に興味をもたれて、著作を読んでおられる方にも、ある意味でおすすめである。
2021年4月22日に日本でレビュー済み
能天気で気楽なアジア旅行記かと思って手に取りました。
全然違っていました。
戦争の残酷さ、社会の不条理、人生の難しさが伝わって来ました。
読みやすい文章だから、なおさらです。
驚きました。
全然違っていました。
戦争の残酷さ、社会の不条理、人生の難しさが伝わって来ました。
読みやすい文章だから、なおさらです。
驚きました。
2004年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アジアパー伝、全5巻読みました。
「なんて素人じみた文章なのだろう」が第一印象でした。しかしハマリました。
名のある小説家に批判させれば「こんなものはただの旅行の日記か感想文だ」と言われそうですが、やたら難しい熟語や言い回しを使いまくる文章よりもはるかに読みやく、その日その時現場にいた者の感じたものが素直に伝わってくる気がします。
戦時下の異国で死体が道端に転がっているのを見てその人が生まれてから道端に遺体となって転がるまでの人生をドラマチックに想像してる余裕なんて無くただ怖いと感じるのが普通の人だと思います。
確かに書込みがちょっと物足りない気もしますがそれが余計な飾り付けの無い臨場感に思えます。
アジアパー伝全5巻、だんだんと文章がうまくなるにつれてその臨場感が薄くなってゆくと感じましたが「最後のアジアパー伝」は何故か面白さが戻ってきています。
鴨志田さんのダメダメ人生(失礼)、文章、内容の全てに「イイカッコしィ」が無いところが魅力なのでしょうかね。
「なんて素人じみた文章なのだろう」が第一印象でした。しかしハマリました。
名のある小説家に批判させれば「こんなものはただの旅行の日記か感想文だ」と言われそうですが、やたら難しい熟語や言い回しを使いまくる文章よりもはるかに読みやく、その日その時現場にいた者の感じたものが素直に伝わってくる気がします。
戦時下の異国で死体が道端に転がっているのを見てその人が生まれてから道端に遺体となって転がるまでの人生をドラマチックに想像してる余裕なんて無くただ怖いと感じるのが普通の人だと思います。
確かに書込みがちょっと物足りない気もしますがそれが余計な飾り付けの無い臨場感に思えます。
アジアパー伝全5巻、だんだんと文章がうまくなるにつれてその臨場感が薄くなってゆくと感じましたが「最後のアジアパー伝」は何故か面白さが戻ってきています。
鴨志田さんのダメダメ人生(失礼)、文章、内容の全てに「イイカッコしィ」が無いところが魅力なのでしょうかね。
2007年3月21日に日本でレビュー済み
お二人の離婚のためシリーズの最終作となった本作は
戦火のサラエボやタイ、カンボジアといった地で
いつものように繰り広げられる酔いどれ・アングラワールド。
シリーズを通して、鴨志田さんの文章は
飾り気がないというか、感じたままというか、
戦場を歩いてきた経験がそうさせるのかもしれませんが
「死」というものとあまり距離を感じさせない雰囲気。
そこが、妙にリアルさをもって伝わってくる印象です。
離婚されたとはいえ、お二人の微妙な関係は
まえがきやあとがきから伝わってくるもので、
少し寂しく、それでいてどこか心温まるものを感じました。
戦火のサラエボやタイ、カンボジアといった地で
いつものように繰り広げられる酔いどれ・アングラワールド。
シリーズを通して、鴨志田さんの文章は
飾り気がないというか、感じたままというか、
戦場を歩いてきた経験がそうさせるのかもしれませんが
「死」というものとあまり距離を感じさせない雰囲気。
そこが、妙にリアルさをもって伝わってくる印象です。
離婚されたとはいえ、お二人の微妙な関係は
まえがきやあとがきから伝わってくるもので、
少し寂しく、それでいてどこか心温まるものを感じました。
2006年4月5日に日本でレビュー済み
西原氏と鴨志田氏が離婚してしまったため、最後の『アジアパー伝』となった作品。
本文中には、はっきり離婚したとは書かれていないが、それと知って読むと感慨深いものがある。
文章はカンボジア、沖縄、旧ユーゴでつらい体験をしたというもの。とにかく酷い目にあっている。それにしても、鴨志田氏の自画像は、西原氏やゲッツ板谷氏の描き出す姿とは随分と異なっている。雰囲気そのものがまるで違う。どうしてなのだろう。
西原氏の漫画の完成度がやたら低くなっているのは、仕方ないことなのか。
本文中には、はっきり離婚したとは書かれていないが、それと知って読むと感慨深いものがある。
文章はカンボジア、沖縄、旧ユーゴでつらい体験をしたというもの。とにかく酷い目にあっている。それにしても、鴨志田氏の自画像は、西原氏やゲッツ板谷氏の描き出す姿とは随分と異なっている。雰囲気そのものがまるで違う。どうしてなのだろう。
西原氏の漫画の完成度がやたら低くなっているのは、仕方ないことなのか。
2007年4月2日に日本でレビュー済み
亡くなっていたとは・・・
この作品の前書き漫画は今までの西原さんの作品の中で一番素晴らしい
魂が共鳴したような、そら恐ろしいまでの愛情と憎しみの凝縮された
最高の漫画だと思っていましたが、それが祈りに変わってしまったのですね。
鴨志田さんは最後は両手に何を持って、持たないで旅立っていったのでしょう。
生きていて欲しかったです。
この作品の前書き漫画は今までの西原さんの作品の中で一番素晴らしい
魂が共鳴したような、そら恐ろしいまでの愛情と憎しみの凝縮された
最高の漫画だと思っていましたが、それが祈りに変わってしまったのですね。
鴨志田さんは最後は両手に何を持って、持たないで旅立っていったのでしょう。
生きていて欲しかったです。
2007年2月8日に日本でレビュー済み
最初のまえがき漫画でかもちゃんが死んだかと思った!検索しても死亡なんて(あたしの能力じゃ見つからないのかもしれないが)見つからなかったからホッとした・・・。
でもやっぱりあたしの能力不足だったらイヤだから生存してるってだれか教えてーーー!!!
でもやっぱりあたしの能力不足だったらイヤだから生存してるってだれか教えてーーー!!!