実は単に相手にされていなかっただけの関係を、
勝手にうるわしい「失恋」劇に仕立てて、ひと夏を
うだうだと過ごす話。ヒマなのでキャンプに行ったり、
外食したりのくり返し。
人間の醜さ、関係の残酷さに対して「臭いモノにはフタ」という
姿勢の筆者。そんなに簡単に癒しあったり理解しちゃったり
していいんですかね。
正直言って、恋愛を語る容姿の作者じゃないし、
男関係でもっと具体的にみじめな思いしたんじゃないかという
気がするんだけど。むしろそういう話を書けたら、
この人を評価したいと思いますね。
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生まれる森 (講談社文庫 し 75-3) 文庫 – 2007/5/15
島本 理生
(著)
失った恋と、再生 少女時代の終わり
失恋で心に深い傷を負った「わたし」。夏休みの間だけ大学の友人から部屋を借りて一人暮らしをはじめるが、心の穴は埋められない。そんなときに再会した高校時代の友達キクちゃんと、彼女の父、兄弟と触れ合いながら、わたしの心は次第に癒やされていく。恋に悩み迷う少女時代の終わりを瑞々(みずみず)しい感性で描く。
失恋で心に深い傷を負った「わたし」。夏休みの間だけ大学の友人から部屋を借りて一人暮らしをはじめるが、心の穴は埋められない。そんなときに再会した高校時代の友達キクちゃんと、彼女の父、兄弟と触れ合いながら、わたしの心は次第に癒やされていく。恋に悩み迷う少女時代の終わりを瑞々(みずみず)しい感性で描く。
- 本の長さ185ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/5/15
- ISBN-104062756277
- ISBN-13978-4062756273
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/5/15)
- 発売日 : 2007/5/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 185ページ
- ISBN-10 : 4062756277
- ISBN-13 : 978-4062756273
- Amazon 売れ筋ランキング: - 443,027位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2014年6月1日に日本でレビュー済み
淡々と読めました。しかし何が言いたいのかよく解らない。
それがいいのでしょうか?
読み終えて、「う~ん、何だったんだろう」というのが素直な感想。
だけど悪くなかった。
この作者さんは初めて読んだのだが、他の作品も読んでみたいと思った。
それがいいのでしょうか?
読み終えて、「う~ん、何だったんだろう」というのが素直な感想。
だけど悪くなかった。
この作者さんは初めて読んだのだが、他の作品も読んでみたいと思った。
2008年8月6日に日本でレビュー済み
早熟な女性作家らしい、感性一本勝負の小説である。
ストーリー構成や身体感覚よりも、
主人公の感情的な揺らぎが重視されている。
物語の契機となった「出来事」については、
肉感的なものだけれども
頑なに精神的なピュアさを希求する点に
物足りなさと/潔さと、感想が相半ばするだろう。
テーマにも繋がる部分が、ややあからさまの気もするが
それは判りやすい、若さゆえの直線的魅力かもしれない。
ストーリー構成や身体感覚よりも、
主人公の感情的な揺らぎが重視されている。
物語の契機となった「出来事」については、
肉感的なものだけれども
頑なに精神的なピュアさを希求する点に
物足りなさと/潔さと、感想が相半ばするだろう。
テーマにも繋がる部分が、ややあからさまの気もするが
それは判りやすい、若さゆえの直線的魅力かもしれない。
2011年2月15日に日本でレビュー済み
「死にたくなったら、どんな時間でも駆けつけて止めるから。見捨てたりしないから。愚痴でもなんでも好きに喋ってかまわない。
それでも抜け出せないほど絶望が深かったら、そのときは僕を殺してから死んでくれ」
単行本と同じくミヒャエル・ゾーヴァの絵が表紙が、タイトルにぴったり!!
高校生から大学生になる時期に、いびつな恋を経験して心が壊れかかってしまった“わたし”
この主人公が、高校時代の友人キクちゃんとその家族との温かい交流の中で、少しずつ自分を取り戻していきます。
このお話を読むと、やっぱり女友達の存在って大切だな、と痛感します。
キクちゃんのように明るくて許容力のある女の子は中々いないですよね;こう在りたい、とは思いますが;
また主人公が雪生さんの優しさに絆されながら、少しずつ心を開いていく様子は、『リトル・バイ・リトル』での周とふみの恋愛模様と重なります。
読んでいると何とも言えない爽やかな気持ちになれる一冊です。
こうして考えてみると、島本さんの作品は『一千一秒の日々』『波打ち際の蛍』など、夏っぽい雰囲気のものが多いですね。
それでも抜け出せないほど絶望が深かったら、そのときは僕を殺してから死んでくれ」
単行本と同じくミヒャエル・ゾーヴァの絵が表紙が、タイトルにぴったり!!
高校生から大学生になる時期に、いびつな恋を経験して心が壊れかかってしまった“わたし”
この主人公が、高校時代の友人キクちゃんとその家族との温かい交流の中で、少しずつ自分を取り戻していきます。
このお話を読むと、やっぱり女友達の存在って大切だな、と痛感します。
キクちゃんのように明るくて許容力のある女の子は中々いないですよね;こう在りたい、とは思いますが;
また主人公が雪生さんの優しさに絆されながら、少しずつ心を開いていく様子は、『リトル・バイ・リトル』での周とふみの恋愛模様と重なります。
読んでいると何とも言えない爽やかな気持ちになれる一冊です。
こうして考えてみると、島本さんの作品は『一千一秒の日々』『波打ち際の蛍』など、夏っぽい雰囲気のものが多いですね。
2007年11月8日に日本でレビュー済み
そういうわかったようなことを言っている人が一番分かっていないっていうのは、
自分では気づかないものなの?
「いやあ〜〜面目ない。。。」と思わず言ってしまった作中の文章であります。
自分では気づかないものなの?
「いやあ〜〜面目ない。。。」と思わず言ってしまった作中の文章であります。
2008年1月24日に日本でレビュー済み
読みやすいのですが、文庫で174ページと、やや物足りなさを感じました。
また、題材も 「 恋愛を絡めた主人公の成長 」 と使い古されたものであり、感情移入しにくかったです。
何よりも、主人公たちがこの後どうなるのだろうか?という疑問を抱かせたままエンディングというのが残念でした。
主人公とサイトウさんの仲もどこまでだったのか、私にはよく分かりませんでした。
主人公が独白していることが真実なら、さらに疑問は深まります。
雪生という男の母親のことにしても、はっきりとした描写がないので、推測するしかないというのは、
小説としては不完全なものに感じた作品でしたね。
そのあたりを、もっと詳しく書いてくれたら良かったのにと思いました。
また、題材も 「 恋愛を絡めた主人公の成長 」 と使い古されたものであり、感情移入しにくかったです。
何よりも、主人公たちがこの後どうなるのだろうか?という疑問を抱かせたままエンディングというのが残念でした。
主人公とサイトウさんの仲もどこまでだったのか、私にはよく分かりませんでした。
主人公が独白していることが真実なら、さらに疑問は深まります。
雪生という男の母親のことにしても、はっきりとした描写がないので、推測するしかないというのは、
小説としては不完全なものに感じた作品でしたね。
そのあたりを、もっと詳しく書いてくれたら良かったのにと思いました。
2007年6月4日に日本でレビュー済み
「ナラタージュ」好きな人は、間違いなく好きになる作品でしょう。
個人的には、こちらのほうが書きすぎた感がなくて好み。
島本さんて、自身でもやはり教師と恋愛をしたのだろうか?あるいは
親友が。。という感じ。
でないと、この感覚かくのは難しいのではないかと思います。
今まで島本さん読んだことない人にも読んでほしいですね。
個人的には、こちらのほうが書きすぎた感がなくて好み。
島本さんて、自身でもやはり教師と恋愛をしたのだろうか?あるいは
親友が。。という感じ。
でないと、この感覚かくのは難しいのではないかと思います。
今まで島本さん読んだことない人にも読んでほしいですね。
2004年10月21日に日本でレビュー済み
前から読みたいと思ってた。
島本さんの作品はシルエット、リトル・バイ・リトルと読んできた。
違う話でも、後に残る感覚は生まれる森を含め似ていた。
自分に向き合うコト、周りと自分、過去との狭間、様々な人が交差して紡ぐ物語は、甘く切ないラブストーリーという訳でない。
絆なのか・・・忘れることの出来ない「愛」と言われるモノとの格闘と温かな空気。
言葉の魔法と言っても過言じゃない。
ココロに染みる感覚を久しぶりに思い出させてくれました。
島本さんの作品はシルエット、リトル・バイ・リトルと読んできた。
違う話でも、後に残る感覚は生まれる森を含め似ていた。
自分に向き合うコト、周りと自分、過去との狭間、様々な人が交差して紡ぐ物語は、甘く切ないラブストーリーという訳でない。
絆なのか・・・忘れることの出来ない「愛」と言われるモノとの格闘と温かな空気。
言葉の魔法と言っても過言じゃない。
ココロに染みる感覚を久しぶりに思い出させてくれました。