大江健三郎先生がお亡くなりになられて大江文学を再読しました。
最も気に入っている作品です。
あとがきも素晴らしいです。
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キルプの軍団 (講談社文庫) 単行本 – 2007/8/11
大江 健三郎
(著)
高校生の僕は、ディケンズの『骨董屋』を読み、作中のキルプにひかれる。そして、刑事の忠叔父さんと一緒に原文で読み進めるうちに、事件に巻き込まれてしまう。「罪のゆるし」「苦しい患いからの恢復(かいふく)」「癒し」を、書くことと読むことが結び合う新たな語り口で示した大江文学の結晶。
「罪のゆるし」「みずからの癒し」
若い人に語りかける小説
高校生の僕は、ディケンズの『骨董屋』を読み、作中のキルプにひかれる。そして、刑事の忠叔父さんと一緒に原文で読み進めるうちに、事件に巻き込まれてしまう。「罪のゆるし」「苦しい患いからの恢復(かいふく)」「癒し」を、書くことと読むことが結び合う新たな語り口で示した大江文学の結晶。若い読者に向けて、今復刊。
「罪のゆるし」「みずからの癒し」
若い人に語りかける小説
高校生の僕は、ディケンズの『骨董屋』を読み、作中のキルプにひかれる。そして、刑事の忠叔父さんと一緒に原文で読み進めるうちに、事件に巻き込まれてしまう。「罪のゆるし」「苦しい患いからの恢復(かいふく)」「癒し」を、書くことと読むことが結び合う新たな語り口で示した大江文学の結晶。若い読者に向けて、今復刊。
- 本の長さ416ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/8/11
- ISBN-104062758083
- ISBN-13978-4062758086
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/8/11)
- 発売日 : 2007/8/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 416ページ
- ISBN-10 : 4062758083
- ISBN-13 : 978-4062758086
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,257,415位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1935年愛媛県生まれ。東京大学仏文科卒。大学在学中の58年、「飼育」で芥川賞受賞。以降、現在まで常に現代文学をリードし続け、『万延元年のフット ボール』(谷崎潤一郎賞)、『洪水はわが魂に及び』(野間文芸賞)、『「雨の木」を聴く女たち』(読売文学賞)、『新しい人よ眼ざめよ』(大佛次郎賞)な ど数多くの賞を受賞、94年にノーベル文学賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 「伝える言葉」プラス (ISBN-13: 978-4022616708 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文庫版のみに収録された作者本人のあとがきが秀逸でした。
特に大江文学は、他作品との連携がなされており、大江氏は、それらの作品群を俯瞰した視点で事故批評することによって、新しい読者を呼び込む手腕があると改めて実感しました。
特に大江文学は、他作品との連携がなされており、大江氏は、それらの作品群を俯瞰した視点で事故批評することによって、新しい読者を呼び込む手腕があると改めて実感しました。
2019年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年5月19日の朝日新聞夕刊の〈今読む大江文学〉で翻訳家鴻巣友季子が『キルプの軍団』を取り上げていました。その寄稿文がなかなか面白く、実に久しぶりにこの大江健三郎の作品を読みました。鴻巣友季子の寄稿文ようには読めませんでしたが、わかりやすく気持ちに腑に落ちるものがありました。
2015年10月11日に日本でレビュー済み
ディケンズ『骨董屋』を原書で講読することから始まる物語はやがて主人公の高校生を奇妙な事件に巻き込む。
四国から上京してきた叔父と、作家である父親。
元サーカスの一輪車乗りの女性と、かつて学生運動で過激派イデオローグだったその夫。
主人公は叔父の依頼により女性との連絡係を引き受けた結果、森の小屋での映画作りを手伝うことになる。
そこに若い活動家たちのある企みがあるとも知らず…。
小説を厳密に読むことがそのまま現実を作り出し、暴力的な世界に対峙することへと読者を誘う。
くどい文体が特徴のこの作家にしては読みやすい作品。
四国から上京してきた叔父と、作家である父親。
元サーカスの一輪車乗りの女性と、かつて学生運動で過激派イデオローグだったその夫。
主人公は叔父の依頼により女性との連絡係を引き受けた結果、森の小屋での映画作りを手伝うことになる。
そこに若い活動家たちのある企みがあるとも知らず…。
小説を厳密に読むことがそのまま現実を作り出し、暴力的な世界に対峙することへと読者を誘う。
くどい文体が特徴のこの作家にしては読みやすい作品。
2009年2月21日に日本でレビュー済み
88年の作品の復刊だそうです。
大江健三郎の作品というのは、すべてが作家自身の身を削ったかのような
血のにおいのするようなものばかりだと思っていましたが、そうではなかったんですね。
とても真っ当なメッセージ性のある(それがいいというわけではないけれど)
好感の持てる作品でした。しかも面白い。
すべての人がこんなカラフルな思春期を過ごせるわけではないですが
その時期に経験して、乗り越えなければならないとされていること
またそのためのヒントがきちんと描かれているなと感じました。
それにしても私を含め今の世代の人たちに、こんな真っ当な思春期を過ごした
経験のある人なんているんでしょうか(笑)??
若い人に向けた、という作家の意図もあるのでしょうか。
他の作品に比べて、あのこねくり回したような日本語も影を潜めています。
それでもなお、一般の小説に比べたら難しいよなぁと思うのですが(笑)
ちなみにディッケンズの骨董屋が物語の根幹にありますが、読んでいなくても
十分わかると思います。(が、これは私が大雑把だからかも)
大江健三郎の作品というのは、すべてが作家自身の身を削ったかのような
血のにおいのするようなものばかりだと思っていましたが、そうではなかったんですね。
とても真っ当なメッセージ性のある(それがいいというわけではないけれど)
好感の持てる作品でした。しかも面白い。
すべての人がこんなカラフルな思春期を過ごせるわけではないですが
その時期に経験して、乗り越えなければならないとされていること
またそのためのヒントがきちんと描かれているなと感じました。
それにしても私を含め今の世代の人たちに、こんな真っ当な思春期を過ごした
経験のある人なんているんでしょうか(笑)??
若い人に向けた、という作家の意図もあるのでしょうか。
他の作品に比べて、あのこねくり回したような日本語も影を潜めています。
それでもなお、一般の小説に比べたら難しいよなぁと思うのですが(笑)
ちなみにディッケンズの骨董屋が物語の根幹にありますが、読んでいなくても
十分わかると思います。(が、これは私が大雑把だからかも)
2018年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は普段ほとんど小説を読まないのだけど、ずいぶん昔に大学のオリエンテーリング部に所属していた関係で岩波文庫版にオリエンテーリング用の地図をあしらった表紙になっていることを知りました。はたしてどれくらいオリエンテーリングの内容が含まれているのかという興味と過去に競技をしていた者としての使命感のようなものから読み始めました。
この作品は私にとってとても面白く、全編を通じてオリエンテーリングにまつわる描写が多く、臨場感もあり、読後感も良かったと思います。
講談社文庫版にアマゾンレビューがいくつか公開されていますが、オリエンテーリングにスポットはあたらず、文庫のあとがきや解説でも触れられませんので、ここでお伝えしたいのは、約30年前のオリエンテーリング界の雰囲気はきっと正確だということです。
実は主人公は実年齢で私より6歳くらいお兄さんだと思われますが物語の中では賢く、高校生なのに大学で競技をしていた私自身より大人だと感じました。
ところで、偶然にもオリエンテーリングを経験していた私は、読んだことのない骨董屋やディケンズやドストエフスキーの話題に物語の中で出会った時、多くの読書子と呼ばれる人と逆で初めて見るものへの興味を掻き立てられた気がします。
(オリエンテーリングを全く知らな人が興味を持ってくれたのではと想像しました。)
二つのトピックを並べて説明するとき、片方に予習的知識があると全く初めてのもう一方が不思議と分かりやすく受け入れることができるという経験をさせてもらいました。蛇足ですが、主人公に感情移入できた効果でしょうか。
主題的テーマについては幾度か涙を誘うものでした。
また機会があれば読書もいいなと思いました。
この作品は私にとってとても面白く、全編を通じてオリエンテーリングにまつわる描写が多く、臨場感もあり、読後感も良かったと思います。
講談社文庫版にアマゾンレビューがいくつか公開されていますが、オリエンテーリングにスポットはあたらず、文庫のあとがきや解説でも触れられませんので、ここでお伝えしたいのは、約30年前のオリエンテーリング界の雰囲気はきっと正確だということです。
実は主人公は実年齢で私より6歳くらいお兄さんだと思われますが物語の中では賢く、高校生なのに大学で競技をしていた私自身より大人だと感じました。
ところで、偶然にもオリエンテーリングを経験していた私は、読んだことのない骨董屋やディケンズやドストエフスキーの話題に物語の中で出会った時、多くの読書子と呼ばれる人と逆で初めて見るものへの興味を掻き立てられた気がします。
(オリエンテーリングを全く知らな人が興味を持ってくれたのではと想像しました。)
二つのトピックを並べて説明するとき、片方に予習的知識があると全く初めてのもう一方が不思議と分かりやすく受け入れることができるという経験をさせてもらいました。蛇足ですが、主人公に感情移入できた効果でしょうか。
主題的テーマについては幾度か涙を誘うものでした。
また機会があれば読書もいいなと思いました。
2001年9月3日に日本でレビュー済み
ストーリーは「罪のゆるし」を主題にした冒険談です。高校生「僕」の少年らしい繊細な語り口に優しく語りかけられながら、ゆったりとした気持ちで読み進むことができます。また、「僕」と忠叔父さんにみちびかれ、ディケンズやドストエフスキーをいっしょに読んでいるような感覚におそわれてしまいます。読む小説家でもある著者の特徴があらわれている、読みやすい一冊です。
2021年2月18日に日本でレビュー済み
表題がすべてです。面白い部分もあるが、まずは古臭い左巻きの雰囲気。さらに、東大をひけらかすような、日本的学歴偏重の馬鹿らしさ。そして、実子をこれでもかと暴露する、露出の在り方。そして最後に、北朝鮮からの拉致帰還者、という事実のあとに、やはり作者は書けなくなっていった、ということなんでしょうか?