孫子のひとり孫武を、軍事史が好きな裕福な人間として描いている。
たまたま宮城谷昌光の「湖底の城 呉越春秋 第五巻」と並行して読んでいたのだが、孫武と伍子胥が両方に出てきて、その解釈が両者かなり異なっていて面白かった。海音寺潮五郎は伍子胥を冷たい目で描いているが、宮城谷昌光は伍子胥を肯定的に描いている。
孫武は両者ともすごい人として描いているのだが、この本の孫武の方が人間的で面白かった。これは海音寺潮五郎が陸軍報道班員として徴用され、人間性を失った日本軍人の堕落を目の当たりにしたことと関係があるかもしれない。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
孫子 上 新装版 (講談社文庫 か 1-19) 文庫 – 2008/7/15
海音寺 潮五郎
(著)
“戦って勝つ”のではなく“勝って戦う”戦さがある
戦史の研究に没頭している孫武は、戦争に勝つには勝つだけの理由があり、負けるには負けざるを得ない理由があることを知った。呉楚の確執が続く古代春秋時代の中国。楚への復讐に憑かれた伍子胥の計らいで呉の将軍となった孫武は、独自の機略で楚軍を打ち破り続ける。孫子の兵法で名高い孫武を描く歴史小説。
戦史の研究に没頭している孫武は、戦争に勝つには勝つだけの理由があり、負けるには負けざるを得ない理由があることを知った。呉楚の確執が続く古代春秋時代の中国。楚への復讐に憑かれた伍子胥の計らいで呉の将軍となった孫武は、独自の機略で楚軍を打ち破り続ける。孫子の兵法で名高い孫武を描く歴史小説。
- 本の長さ542ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2008/7/15
- ISBN-104062760665
- ISBN-13978-4062760669
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2008/7/15)
- 発売日 : 2008/7/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 542ページ
- ISBN-10 : 4062760665
- ISBN-13 : 978-4062760669
- Amazon 売れ筋ランキング: - 262,521位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
かの有名な孫子の兵法書を著したとされる、孫武の伝記です。小説として面白く読めました。
なおも意義を失うことなく読み継がれている孫子の兵法書に対して、孫武は架空の人物ではないか、子孫である孫臏が兵法書の作者ではないか、などと議論されるほど史記にも記録が少ない孫武について、創作も交えて魅力ある人物として描かれています。
この本をステップに、孫子を読んでみようと思っています。
なおも意義を失うことなく読み継がれている孫子の兵法書に対して、孫武は架空の人物ではないか、子孫である孫臏が兵法書の作者ではないか、などと議論されるほど史記にも記録が少ない孫武について、創作も交えて魅力ある人物として描かれています。
この本をステップに、孫子を読んでみようと思っています。
2016年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
商品は説明通り良品でした。
しかしながら、商品発送に関する店舗の方針ならびに価格設定が満足できませんでした。
中古本を定価の半額程度で販売するのであれば、もう少し速い出荷対応をして欲しいと感じました。
ちなみに発送が遅いことも説明通りですが、一週間はちょっと遅過ぎるかと…。
しかしながら、商品発送に関する店舗の方針ならびに価格設定が満足できませんでした。
中古本を定価の半額程度で販売するのであれば、もう少し速い出荷対応をして欲しいと感じました。
ちなみに発送が遅いことも説明通りですが、一週間はちょっと遅過ぎるかと…。
2015年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大急ぎで購入して、最初読め始めは、なんと無く引っかかる点があったけど、問題無く最後までアッという間でした。
2018年11月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いわゆる兵法だけをいくつか読んでいてこの本を読むと、兵法を編み出した孫武のイメージがかなり違いました。いい意味の違いは人間ぽく、等身大で、兵法が現実味を帯びて感じられたこと。知人によるとまた後半の孫臏を描く下巻が良いとのことなので楽しみです。
2010年2月28日に日本でレビュー済み
本書は『孫子の兵法』で著名な二人の孫子を描いた作品です。
上巻では孫武、下巻では子孫である孫繽の生涯を主に『呉越春秋』『戦国策』等に基づいて描写されています。
上巻の主人公である孫武は平素は気が弱く、妻にも頭の上がらない世捨人然とした人物として登場します。彼は自ら戦場に立つ気概もなければ名声・仕官に利用しようという我欲もなく、ただ単に趣味として古戦場を巡り、得た情報を恣意的に書き記す旅を日課としていたのです。 そのような悠々自適な生活を送る彼の人生に次第に関わりをもつようになるのが楚からの亡命者・伍子胥です。彼は呉の公子光の元で祖国・楚への怨みを隠忍しながら自身の復讐を果たす為、ひいては公子と自らの栄達の為に賢人を求めていました。その彼と孫武の出会いが後の呉の版図拡大の歴史造形の起点と成っていくのです。
孫武の項では著名な人物等が多数登場します。孫武その人の視点からというより、様々な人物の織り成す物語・歴史全体を鳥瞰していくといったところでしょうか。
一方下巻の孫繽の項では孫繽を中心に物語が展開していきます。
個人的には上・下巻共にメッセージ性の強い作品だと思います。それぞれの登場人物の生き様には随分考えさせられました。特に晩年将軍の職を辞した孫武と尚も権勢を極めようと邁進する伍子胥の交流は必読です。 孫子を知る上では勿論のこと、当時の中国の風習・文化・通念を知る上でも楽しめる作品だと思います。
上巻では孫武、下巻では子孫である孫繽の生涯を主に『呉越春秋』『戦国策』等に基づいて描写されています。
上巻の主人公である孫武は平素は気が弱く、妻にも頭の上がらない世捨人然とした人物として登場します。彼は自ら戦場に立つ気概もなければ名声・仕官に利用しようという我欲もなく、ただ単に趣味として古戦場を巡り、得た情報を恣意的に書き記す旅を日課としていたのです。 そのような悠々自適な生活を送る彼の人生に次第に関わりをもつようになるのが楚からの亡命者・伍子胥です。彼は呉の公子光の元で祖国・楚への怨みを隠忍しながら自身の復讐を果たす為、ひいては公子と自らの栄達の為に賢人を求めていました。その彼と孫武の出会いが後の呉の版図拡大の歴史造形の起点と成っていくのです。
孫武の項では著名な人物等が多数登場します。孫武その人の視点からというより、様々な人物の織り成す物語・歴史全体を鳥瞰していくといったところでしょうか。
一方下巻の孫繽の項では孫繽を中心に物語が展開していきます。
個人的には上・下巻共にメッセージ性の強い作品だと思います。それぞれの登場人物の生き様には随分考えさせられました。特に晩年将軍の職を辞した孫武と尚も権勢を極めようと邁進する伍子胥の交流は必読です。 孫子を知る上では勿論のこと、当時の中国の風習・文化・通念を知る上でも楽しめる作品だと思います。
2010年9月23日に日本でレビュー済み
孫子は1人、というのが今の定説らしいですが、そんなことはどうでもいい。
とにかく非常に面白い。読み終わるまでやめられない。
とにかく非常に面白い。読み終わるまでやめられない。
2016年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までこの時代は宮城谷さんのものばかり読んでましたが違った視点で楽しめました。
途中に作者の主観が入っているのも良かったです。
途中からスラスラと読み進められました。
途中に作者の主観が入っているのも良かったです。
途中からスラスラと読み進められました。