夢と真実の歪みが描かれた白昼夢のような不思議なシュールな世界。
いつもと違う視点で日常を捉えてみたい方におススメなのかもしれない。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ルート350 (講談社文庫) 文庫 – 2009/4/15
古川 日出男
(著)
目くるめくストーリー世界へスタート! 現実かレプリカか。ルート上の圧倒的なストーリー世界が、心を捉えて放さない。到達するのはスタート地点!──「小説現代」ほか掲載の8編を収録する傑作短編集
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2009/4/15
- ISBN-104062763389
- ISBN-13978-4062763387
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/4/15)
- 発売日 : 2009/4/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 4062763389
- ISBN-13 : 978-4062763387
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,370,373位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2009年8月11日に日本でレビュー済み
彼の最初の短編集。今までも長編ではなくて、連作をまとめたのはあったけど、純粋な短編をまとめたのはこれが最初。
「メロウ」っていう作品は、長編化しても面白いと思う。小学6年生たちが、なぜだかスナイパーと対決する話。
でも一番好きなのは、「飲み物はいるかい」って話。神楽坂から飯田橋までかかっている橋を少女とたどるってだけの話だけど、あの界隈は学生時代になじみがあるので、情景が目に浮かんだ。
ちなみに、この本は古川日出男のサイン入り。あんまりサイン本って興味はないんだけど、彼のサインって不思議な味わいがある。
「メロウ」っていう作品は、長編化しても面白いと思う。小学6年生たちが、なぜだかスナイパーと対決する話。
でも一番好きなのは、「飲み物はいるかい」って話。神楽坂から飯田橋までかかっている橋を少女とたどるってだけの話だけど、あの界隈は学生時代になじみがあるので、情景が目に浮かんだ。
ちなみに、この本は古川日出男のサイン入り。あんまりサイン本って興味はないんだけど、彼のサインって不思議な味わいがある。
2018年9月22日に日本でレビュー済み
あぁ、まさに古川日出男だな、という全8編からなる短編集。
たたみ込むような語り口、突然始まるウソ話を現実におりこんでいくストーリー展開。読了直後は???となるが、後からジワジア良い感じ。著者の作品は、あわない読者は一定数いると思うけれど、ハマれば再読したくなるような中毒性がある。
幸福な家庭のただならぬ出来事「お前のことは忘れてないないよバッハ」、幽体離脱した高校生が訪れた三人のクラスメート「ストリートライター、ストリートダンサー、ストリートファイター」、夏期講習キャンプ中の少年たちの戦闘「メロウ」がベストスリー。
相変わらずあらすじを書くのが難しい(書くとつまらなくなる)。
たたみ込むような語り口、突然始まるウソ話を現実におりこんでいくストーリー展開。読了直後は???となるが、後からジワジア良い感じ。著者の作品は、あわない読者は一定数いると思うけれど、ハマれば再読したくなるような中毒性がある。
幸福な家庭のただならぬ出来事「お前のことは忘れてないないよバッハ」、幽体離脱した高校生が訪れた三人のクラスメート「ストリートライター、ストリートダンサー、ストリートファイター」、夏期講習キャンプ中の少年たちの戦闘「メロウ」がベストスリー。
相変わらずあらすじを書くのが難しい(書くとつまらなくなる)。
2022年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白いと思う人もいるんだろうけど、残念ながら最後まで期待外れ。気にいる人もいるので、私には合わない作家さんなんでしょう。とはいえ、読まない後悔より読んで後悔のほうがいいと思ってます。迷ってる人はともかく試してみては?
2011年10月26日に日本でレビュー済み
本当にかっこいい小説です。
収められている作品は全部で8編。いずれの作品においてもテーマは共通していて、それは「何気ない日常を、ドラマチックな冒険譚に!」ということ。内容はロマンチックなものからハードボイルドなものまで種々様々なのですが、いずれもありふれた現実がちょっとだけ加工され、血湧き肉踊るような、疾走感あふれる物語が展開していきます。
中でも巻頭に掲載されている作品、「お前のことは忘れていないよバッハ」がよかったです。
親に捨てられた少女たちと、ケージから逃げ出して家の中を自由に動き回るハムスター(バッハ)との交流を描いたユーモラスな作品なのですが、ハムスターの走り回る小さな世界が、やがて地球規模の物語にまでスケールアップしていく様は圧巻。最高にしびれます。そして最後、そのハムスターに思いを重ねてきた少女たちの心境が吐露されると、途端にぐっと胸がつまります。
停滞する毎日に少し気が塞いだら、「ルート350」でちょっとだけ違う世界をかっ飛ばしてみたらいかがでしょう。
収められている作品は全部で8編。いずれの作品においてもテーマは共通していて、それは「何気ない日常を、ドラマチックな冒険譚に!」ということ。内容はロマンチックなものからハードボイルドなものまで種々様々なのですが、いずれもありふれた現実がちょっとだけ加工され、血湧き肉踊るような、疾走感あふれる物語が展開していきます。
中でも巻頭に掲載されている作品、「お前のことは忘れていないよバッハ」がよかったです。
親に捨てられた少女たちと、ケージから逃げ出して家の中を自由に動き回るハムスター(バッハ)との交流を描いたユーモラスな作品なのですが、ハムスターの走り回る小さな世界が、やがて地球規模の物語にまでスケールアップしていく様は圧巻。最高にしびれます。そして最後、そのハムスターに思いを重ねてきた少女たちの心境が吐露されると、途端にぐっと胸がつまります。
停滞する毎日に少し気が塞いだら、「ルート350」でちょっとだけ違う世界をかっ飛ばしてみたらいかがでしょう。
2007年5月21日に日本でレビュー済み
この本は、読者によっては「ライナスの毛布」のような効能を得られるものである。「ライナスの毛布」を知らないって?困ったな。昔、「チャーリー・ブラウン」とか「スヌーピー」とかが出てくるマンガがあってさ。登場人物の中にライナスというこどもがいて、いつも毛布を手放さないのさ。その子は毛布があれば安心していられたのだ。誰にとっても毛布は必要だ。守られている感覚がなければ、家から外に出るだけでも恐怖だろう。外界が怖くてたまらない人は無数に存在する。評者も少し前までそうだった。外を見るのが怖い人が、未知の世界に踏み出すときに、何を頼りにすればよいのだろう。それはヴィジョンだ。たとえばこの本に収録された「飲み物はいるかい」で示されるなにかだ。東京周辺に住むあなた。この短編と共に飯田橋駅の改札を出よう。すぐにあなたは知るだろう。一歩前に進むだけで、もう旅は始まると。