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ICO-霧の城-(上) (講談社文庫) ペーパーバック – 2010/11/12

4.2 5つ星のうち4.2 24個の評価

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僕が君を守ってあげる。だから手を離さないで。

霧の城が呼んでいる、時が来た、生贄を捧げよ、と。イコはトクサ村に何十年かに1人生まれる角の生えたニエの子。その角を持つ者は「生贄(ニエ)の刻(とき)」が来たら、霧の城へ行き、城の一部となり永遠の命を与えられるという。親友トトによって特別な御印(みしるし)を得たイコは「必ず戻ってくる」と誓い、村を出立するが――。

※この作品は、2008年6月に刊行されたノベルスを、文庫化に際して上下巻に分冊した上巻です。

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2010/11/12)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/11/12
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ペーパーバック ‏ : ‎ 336ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062768097
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062768092
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.4 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 24個の評価

著者について

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宮部 みゆき
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1960年生まれ。東京都出身。東京都立墨田川高校卒業。

法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。

1992年 「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞長編部門、 同年「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞。1993年 「火車」で第6回山本周五郎賞。1997年 「蒲生邸事件」で第18回日本SF大賞。1999年 「理由」で第120回直木賞。2001年 「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞 、 第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞。2007年 「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞受賞。2008年 英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Award 受賞。2022年 第70回菊池寛賞受賞。

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
24グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2012年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原作ゲームをプレイして面白かったので上下セットを購入して読破しました。
ゲームでは登場人物の内面を掘り下げていなかったので(その分感情移入もしやすかったです)読みながらゲームの思い出を振り返って楽しむことができました。
小説は登場人物を取り巻く描写が素晴らしくあのシーンでこんな風に思っていたんだなと考えると再び原作に手を出そうという気持ちになること請け合いです。

購入を検討してみてはどうでしょうか。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年3月21日に日本でレビュー済み
自分はゲームは未プレイです。ずっと気になってはいたのですが、大人になってゲームをやる習慣がなくなっていたため、手に取ることはありませんでした。そんなとき宮部みゆきさんが小説版を書いていると知り、手に取りました。

非常に面白かったです。物語の主人公が女の子を助け出す、という正統派ファンタジーが、実力派作家に描かれていました。ゲームをやったことがなく、いやゲームをやったことがないからこそ、新鮮にICOの世界を楽しむことができました。時間が経つのを忘れるくらいのめり込み、終わった時には子どもの頃に味わった『物語の終わりのしんみりさ』を抱くことができました。

タイトルやあらすじ、表紙に惹かれた方なら是非手に取ってください。宮部さんが胸躍る世界が案内してくださいます!
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年4月9日に日本でレビュー済み
ゲームは未プレイです。でも某動画サイトでのプレイ動画を見ているので、一応「原作は踏まえている」立場から感想を綴ります。

一言で言うと、「同じものとは思えない」。
ゲームだと少年(イコ)は少女(ヨルダ)と手をつないで進めていくのが最大の特徴ですが、この小説では二人が手をつないでいるシーンはあまりありません。
何より、角の生えた少年が「村のおきて」でニエにされるまでの前置きが長い。「ゲーム中、こんなシーンあったっけ?こんな人いたっけ?」と戸惑う程、序盤はゲームとは別物になっています。少女が何故城の主となるのかという謎も、小説では完全にオリジナル設定になっていて、「早くあのシーンが読みたいんだ、先を進めてよ」とやきもきしてしまうところがいくつかありました。個人的に少女の言葉が「分かる」シーンはいらない方がよかったです。

それでも最後まで読ませてしまう勢いがあるのが、宮部みゆきさんの力が優れているということでしょうか。
しかし他の方も仰られている通り、「ゲームで自分なりに思い描いていた作品をノベライズしてくれた作品」かと言われると少し回答に戸惑いますね。
美しい「空気」を感じさせてくれる描写は素晴らしいのですが、私からすると「ゲームをやったことがない人」向け。
別作品として捉えて読めば、十分楽しめます。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年12月6日に日本でレビュー済み
この小説が発売された当時、(15年前くらい)こんなのはICOじゃない!原作への冒涜だ!と憤慨した記憶があったのですが、今再び読み返してみると宮部みゆきの妄想力の逞しさに驚きました。そして素直に面白かったです。きっと当時はゲームへの思い入れが強すぎたのと、公式ノベライズだと勘違いしていたんでしょうね。プロが書いた二次創作同人誌だと思うとめちゃくちゃハイクオリティでコスパも抜群です。わずかな設定と物語からよくここまで話を膨らませたなぁと……。ゲーム内では一切イコとヨルダの過去について語られないのですが、彼らにも幼少期から今に至るエピソードが存在するわけで、例えばイコの友人や両親とか、イコが育った村の”ニエ”の風習、霧の城がまだ活気のあった頃、そういった原作にはない要素が上手く補完されていたのでそこがすごく良かったです。未プレイでも大丈夫ですが、まずはゲームをプレイする事をおすすめします。ここはあの辺りだな~と情景が頭に浮かんでより世界観に浸れます。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年6月13日に日本でレビュー済み
ps3のゲームをやって面白かったのでこちらも購入してみました。

タイトル通り自分の中のicoを大切にしている人にはおすすめできません。
ゲームをやった方は分かると思いますがこの作品はBGMや効果音など必要最低限しかなく、壮大な世界観によって自分たちでこの物語を想像してこそ価値あるものになっているのだと思っています。

ですから小説版を読むと自分たちの想像とのギャップからicoの良さがつぶれてしまっているとか、おもしろくないといった評価者が出るのだと思います。
それは当然ですし同じ作品なのに自分の世界観と全く違えば良い気分にはならないでしょう。

僕自身も自分なりに世界観を持っていたので少し戸惑う場面もありました。
ですが自分は宮部さんのブレイブストーリーを読んでから、この人のファンタジーが好きでしたのでもう一つのicoとして割り切ってみるとすごく良い作品だと思いました。

逆にあれだけの情報量でここまで話を膨らませれることに驚きました。さすが作家といったところでしょうか。
ゲームのノベライズ版としてはあまり良い評価ではないのかもしれません。ですが単純にファンタジー小説としては評価されてもよいのではないかと思います。

評価が真っ二つでしたので購入することにだいぶ悩みましたが今は買って満足です。
単純にファンタジー小説が好きな方にはおすすめできる作品だと思います。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年2月2日に日本でレビュー済み
ICOはPS2でプレイしました。
本作はゲームでは明らかになっていない細かい背景や謎が語られ、明らかになるので個人的には面白い作品です。
続編が発売されたら是非読みたいと思います。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年3月19日に日本でレビュー済み
イケニエの子であるICO(イコ)と城に囚われている少女が、
さまざまな困難(物理的なものも、精神的なものも)を乗り越えていく、冒険物語。

『英雄の書』とは設定や難易度は異なるものの、
ファンタジーと呼ぶにはちょっと切な過ぎるストーリーかな、と思います。
ですが、わたしたちの住む世界とは別世界である、
ICOの世界にどっぷり浸かれることができるのは、やはり宮部さんの力なのかな、と。

良くも悪くも、日常から離れたい、仕事とか勉強から逃避したい、
なんて方にはぴったりだと思います。

(読了時間:(上・下あわせて)5時間)
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年10月13日に日本でレビュー済み
ゲームをプレイして感動し、また元々宮部みゆきさんの小説が好きだったこともあり購入しました。
ですが、原作のゲームが好きな方には合わないかもしれません。

原作のゲームでは「古城から言葉の通じない少年と少女が手をつないで逃げ出す」というだけで
その他の一切を切り捨てたからこそ感動する、という作りでした。
これだけで世界観が成立するのは少年がどうしてそうなったかの経緯やビジュアル・音をわざわざ説明する必要のないゲームという手法だからでしょう。

しかし小説として物語を成立させようとすると全て文章で説明しなければなりません。
また厚みを持たせる為の設定や過程が逆にうるさく感じてしまう。
小説として成立させようとする要素が蛇足になり、元々持っていた静謐で神秘的な雰囲気と合わなくなってしまったのでしょう。

作家自らがゲームをプレイして感動して書いた、と聞いていたので好きな作家さんとゲームだっただけに非常に残念な出来でした。
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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