アニメで存在を知って、原作をいつか読みたいと思っていました。
アニメでは描写しきれなかった内容がとても面白かったです。
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新世界より(上) (講談社文庫 き 60-1) 文庫 – 2011/1/14
貴志 祐介
(著)
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1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。 (講談社文庫)
第29回日本SF大賞受賞 第1位
ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。
手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
第29回日本SF大賞受賞 第1位
ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。
手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
- 本の長さ488ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2011/1/14
- 寸法10.5 x 1.8 x 14.8 cm
- ISBN-104062768534
- ISBN-13978-4062768535
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2011/1/14)
- 発売日 : 2011/1/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 488ページ
- ISBN-10 : 4062768534
- ISBN-13 : 978-4062768535
- 寸法 : 10.5 x 1.8 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 10,462位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
序盤の結構ページ数を割く創作競技描写は和製ハリーポッターでもやりたかったのか?って思えてダルかった
中盤以降のネズミ合戦も紆余曲折あるにせよ人間つえぇ俺サマすげぇな異世界モノ展開をちょっとやってみたかっただけの蛇足に思えた
ネズミだの懸念材料は仄めかされていたものの上巻読了時点では最終的には眉目秀麗な少年少女たちが大人たちによる理不尽な管理体制に抗う青臭くてカッコいいサイキックバトルになるものと予想し期待していた
いろいろアニメマンガを見過ぎたわけでも無いと思うがことに娯楽モノに関してはビジュアル重視で映像化して見映えするのが正義って無意識に考えていた面が自分には大いにある
下巻の終盤に至ってはそんな自分の憶測の虚を突かれた気がした
中盤以降のネズミ合戦も紆余曲折あるにせよ人間つえぇ俺サマすげぇな異世界モノ展開をちょっとやってみたかっただけの蛇足に思えた
ネズミだの懸念材料は仄めかされていたものの上巻読了時点では最終的には眉目秀麗な少年少女たちが大人たちによる理不尽な管理体制に抗う青臭くてカッコいいサイキックバトルになるものと予想し期待していた
いろいろアニメマンガを見過ぎたわけでも無いと思うがことに娯楽モノに関してはビジュアル重視で映像化して見映えするのが正義って無意識に考えていた面が自分には大いにある
下巻の終盤に至ってはそんな自分の憶測の虚を突かれた気がした
2021年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全てのSF小説は「仮想の世界をつかった思考上の社会実験」とも言えます。とすると、「新世界より」は「極限の社会実験」を見せてくれる小説です。超能力を手に入れた人類が暮らす、はるか遠い未来の世界を舞台としながら、極限の危機に追い込まれた人類の戦いを描くことで、人間の本性を問いただします。そしてそこから見出されるのは、古代から現代、そしてはるか未来に至るまで変わることのない人間性です。ホモサピエンスとして未来に種を残そうとする生存本能。その本能は「同胞」への強い愛情になる一方で「同胞以外」の者に対しては恐るべき残忍さとなって牙をむくのです。この小説を読めば、少なからずの人達が、私たちの心の奥底に眠っているであろう本性の可能性に気づき戦慄することでしょう。
話の前半は牧歌的でゆっくりとしていますが、進むにつれて不穏で不気味な空気を纏ってきます。そして後半は息もつかせぬ驚きの展開が連続し、結末までページをめくる手がとまりません。物語を通じて漂っていた不気味さの正体も徐々に明らかになります。
これだけの物語をつくりあげた作者の構想力と技量に脱帽です。
話の前半は牧歌的でゆっくりとしていますが、進むにつれて不穏で不気味な空気を纏ってきます。そして後半は息もつかせぬ驚きの展開が連続し、結末までページをめくる手がとまりません。物語を通じて漂っていた不気味さの正体も徐々に明らかになります。
これだけの物語をつくりあげた作者の構想力と技量に脱帽です。
2024年5月27日に日本でレビュー済み
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最初は色々な教育などの説明や
観察行動が細かく描かれていて興味を惹かれましたが、途中から奇妙な生物が増えてきてしまって、少し混乱して理解が難しく、私は読みづらくなってました。
観察行動が細かく描かれていて興味を惹かれましたが、途中から奇妙な生物が増えてきてしまって、少し混乱して理解が難しく、私は読みづらくなってました。
2020年12月18日に日本でレビュー済み
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千年後の日本を舞台に、学園ミステリ、伝奇、青春、ストラテジー、ホラー、クリーチャー、SFファンタジーとここまで磨いてきた持ち駒を一挙にブチ込んできた長編。
既存の作品には無いものを創りたいと本人も語っていたのでミステリ作家ではない貴志祐介の密室系の作品には全く興味がないが、こちらはいくつもの面白さのアイデアが物語の筋を縦横に渡って配置されている。
緊迫の場面を乗り越えると、次は不穏と謎とで物語を引っ張り、そうした緩急をつけた展開はリーダビリティ抜群でキチンと一つの大きな物語を形成してただのドタバタでは終わらない。
けれども物語世界へ入っていくための導入となる数十頁は退屈するかもしれない。
そこはしかし作者も折り込み済みの我慢の布石で、ゆっくりと坂を上るからこそ、
その後は突然物語世界が拓けジェットコースターの如く急転直下で駆け下りる。
ただラスト近辺の展開だけは浮いているように思える。天使の囀りでも若干感じたが、最後の締めになると突然フィクション感が増す。
それでも面白いお薦め小説はと聞かれたらまず頭に浮かぶほど普遍的な面白さがある。
既存の作品には無いものを創りたいと本人も語っていたのでミステリ作家ではない貴志祐介の密室系の作品には全く興味がないが、こちらはいくつもの面白さのアイデアが物語の筋を縦横に渡って配置されている。
緊迫の場面を乗り越えると、次は不穏と謎とで物語を引っ張り、そうした緩急をつけた展開はリーダビリティ抜群でキチンと一つの大きな物語を形成してただのドタバタでは終わらない。
けれども物語世界へ入っていくための導入となる数十頁は退屈するかもしれない。
そこはしかし作者も折り込み済みの我慢の布石で、ゆっくりと坂を上るからこそ、
その後は突然物語世界が拓けジェットコースターの如く急転直下で駆け下りる。
ただラスト近辺の展開だけは浮いているように思える。天使の囀りでも若干感じたが、最後の締めになると突然フィクション感が増す。
それでも面白いお薦め小説はと聞かれたらまず頭に浮かぶほど普遍的な面白さがある。
2018年7月26日に日本でレビュー済み
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最初の方がなかなか話しが進まないので退屈だけど、真ん中過ぎから急に面白くなりました。
何回も読むのを止めよう思ったけど我慢して読む価値ある思います。
何回も読むのを止めよう思ったけど我慢して読む価値ある思います。
2020年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上中下まとめてのレビューです。
超能力。フィクションの世界では時々出てきますし、もし存在したらあんなことやこんなことができるしと夢が広がりますが、本当にそうだろうかと。超能力が存在すると仮定した世界は一体どうなるのかを深く洞察してみたらこうなりました、という本。それによって描かれる世界はなかなかに陰鬱で、背理法的に超能力の存在を否定したいのではないかとさえ思えます。
個人的に大きなテーマだと受け止めたものは2つ。ひとつは、呪力(物語のなかでは念力をこう呼ぶ)の存在が教育を含む社会体制にどのような影響を与えるのか。もうひとつは、無意識の存在など精神分析学的な視点から見た、人間の精神と超能力の関係。
物語の世界の社会制度や習慣については、現代人から見ると「えっ」となるような設定が徐々に明らかになっていきますが、どれも超能力の存在に起因する合理的な理由が用意されており、その合理性について自分なりに考えながら読むのがひとつの楽しみどころ。
そして、人間には普段表に出している自我のほかに、本人も自覚していない無意識が存在するとされます。精神の力が外界に作用する世界において、無意識は一体何をやらかすのか、それによる影響を抑えるためにこの社会はどのような装置を生んだのか(八丁標)。また精神疾患について、たとえば我々の世界には統合失調症という病気があり、妄想や幻覚を引き起こしますが、呪力をもつ人間の精神疾患は何を起こすのか(業魔)。これらの設定や思考実験を追うのもとても楽しい。
ちなみに八丁標に関してですが、物理的な注連縄それ自体に呪力漏出を制御する力があるわけではないはず。「呪力のある世界では共同幻想が現実化することも考えられるのではないか」想像ですが、作者はそう考え、物語世界をそのように設定したのだと思います。そして、物語世界の人たちは、その仕組みに自覚的に、八丁標の外は怖い世界、内側は安全、という元々は虚構であったものを、教育を通じて社会全体の共同幻想とすることで現実化し、八丁標内部を呪力漏出から守ったのでしょう。物理的な注連縄はシンボルでしかなく、本質は登場人物たちの心の中にある心的装置です。このあたりの設定はシビれるほど上手いと思いました。
あと、生物相についてこまかい描写がたくさん出てきます。独特の世界観を生み出していてよかったですが、後半は正直疲れてきました。でも、物語のなかでフィクションの学名とかでっちあげて学術的資料からバケネズミの起源を推測したりするようなセンスはすごく好き。
最後の戦いあたりの描写はやや残念でした。最後の逆転劇は、おそらくその場面ありきで、そこに至るロジックが組まれたのだと思いますが、無理がありすぎるように感じました。とはいえ、自分は表面的なストーリーをあまり重視しないタチでして、総合的評価から多少減じたところで星は文句なしの5つです。
超能力。フィクションの世界では時々出てきますし、もし存在したらあんなことやこんなことができるしと夢が広がりますが、本当にそうだろうかと。超能力が存在すると仮定した世界は一体どうなるのかを深く洞察してみたらこうなりました、という本。それによって描かれる世界はなかなかに陰鬱で、背理法的に超能力の存在を否定したいのではないかとさえ思えます。
個人的に大きなテーマだと受け止めたものは2つ。ひとつは、呪力(物語のなかでは念力をこう呼ぶ)の存在が教育を含む社会体制にどのような影響を与えるのか。もうひとつは、無意識の存在など精神分析学的な視点から見た、人間の精神と超能力の関係。
物語の世界の社会制度や習慣については、現代人から見ると「えっ」となるような設定が徐々に明らかになっていきますが、どれも超能力の存在に起因する合理的な理由が用意されており、その合理性について自分なりに考えながら読むのがひとつの楽しみどころ。
そして、人間には普段表に出している自我のほかに、本人も自覚していない無意識が存在するとされます。精神の力が外界に作用する世界において、無意識は一体何をやらかすのか、それによる影響を抑えるためにこの社会はどのような装置を生んだのか(八丁標)。また精神疾患について、たとえば我々の世界には統合失調症という病気があり、妄想や幻覚を引き起こしますが、呪力をもつ人間の精神疾患は何を起こすのか(業魔)。これらの設定や思考実験を追うのもとても楽しい。
ちなみに八丁標に関してですが、物理的な注連縄それ自体に呪力漏出を制御する力があるわけではないはず。「呪力のある世界では共同幻想が現実化することも考えられるのではないか」想像ですが、作者はそう考え、物語世界をそのように設定したのだと思います。そして、物語世界の人たちは、その仕組みに自覚的に、八丁標の外は怖い世界、内側は安全、という元々は虚構であったものを、教育を通じて社会全体の共同幻想とすることで現実化し、八丁標内部を呪力漏出から守ったのでしょう。物理的な注連縄はシンボルでしかなく、本質は登場人物たちの心の中にある心的装置です。このあたりの設定はシビれるほど上手いと思いました。
あと、生物相についてこまかい描写がたくさん出てきます。独特の世界観を生み出していてよかったですが、後半は正直疲れてきました。でも、物語のなかでフィクションの学名とかでっちあげて学術的資料からバケネズミの起源を推測したりするようなセンスはすごく好き。
最後の戦いあたりの描写はやや残念でした。最後の逆転劇は、おそらくその場面ありきで、そこに至るロジックが組まれたのだと思いますが、無理がありすぎるように感じました。とはいえ、自分は表面的なストーリーをあまり重視しないタチでして、総合的評価から多少減じたところで星は文句なしの5つです。
2019年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全巻読後のレビューです。(ネタバレなし)
元々貴志祐介さんの本がすきで色々読んでいたのですが、貴志祐介の作品でアニメ化できるものってどんなんよ…って読む気になれず買っていませんでした。
昔アニメがリアルタイムでしていた頃も、見よう見ようと思いつつ気付いたら終わっていました。
ですが最近何か長編を読みたい気分になり、それ程ヘヴィーな内容じゃないやつでもいいや、と思い読み始めることになりました。
いざ読み始めると、予想外にめちゃくちゃハマってしまいました…
(そして内容はちゃんとヘヴィーで貴志祐介でした)
上巻読んでる途中でアニメも気になり、調べるとキャラデザがとても良い…
早速dアニメストア登録してしまい、本を読み、読んだところまでアニメをみるという進め方(?)で全巻読みました。
初見読後から1ヶ月は経ちましたが、今だに本とアニメを何度も見返してます。
アニメは、原作の色々な詳細とかキャラの細かい心理描写はすっ飛ばされてますが、キャラの顔が良いのでもうそれだけで満足でした。
読んで良かった…!
元々貴志祐介さんの本がすきで色々読んでいたのですが、貴志祐介の作品でアニメ化できるものってどんなんよ…って読む気になれず買っていませんでした。
昔アニメがリアルタイムでしていた頃も、見よう見ようと思いつつ気付いたら終わっていました。
ですが最近何か長編を読みたい気分になり、それ程ヘヴィーな内容じゃないやつでもいいや、と思い読み始めることになりました。
いざ読み始めると、予想外にめちゃくちゃハマってしまいました…
(そして内容はちゃんとヘヴィーで貴志祐介でした)
上巻読んでる途中でアニメも気になり、調べるとキャラデザがとても良い…
早速dアニメストア登録してしまい、本を読み、読んだところまでアニメをみるという進め方(?)で全巻読みました。
初見読後から1ヶ月は経ちましたが、今だに本とアニメを何度も見返してます。
アニメは、原作の色々な詳細とかキャラの細かい心理描写はすっ飛ばされてますが、キャラの顔が良いのでもうそれだけで満足でした。
読んで良かった…!
他の国からのトップレビュー
Charly
5つ星のうち5.0
Fantastic series!
2016年11月17日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
If you couldn't tell already this book is in Japanese only and as typical for novels it does not use yomigana/furigana. The book is small in fact my hand is bigger than it.
Fantastic series! As i had expected, the novel is so much better than the TV series. I bought 2 of the 3 books in this series used because the new versions were $100+ for whatever reason, so i was scared of the condition; however, to my relief, both used ones were in perfect condition. I couldn't tell which were used and which was the new one.
Fantastic series! As i had expected, the novel is so much better than the TV series. I bought 2 of the 3 books in this series used because the new versions were $100+ for whatever reason, so i was scared of the condition; however, to my relief, both used ones were in perfect condition. I couldn't tell which were used and which was the new one.