人間を他の哺乳類と比較して理解しようとする、獣医ならではの発想で、良書だと思います。
私が興味深かった点として、筆者は従来のヒトの出産間隔を3-4年、生涯に産む子供の数を2-3人であろうと推定していることです。
祖父母世代は6人、7人兄弟が当たり前だったことを知っていますので、昔はもっと多産であったのだろうと漠然と思っていましたが、多産になったのは農耕社会になって以降との説をとっています。
したがって、授乳期間も3-4年あっただろうと考えています。
それならば、現在のように1年で卒乳する必要が本当にあるのか?ということになってきます。
また、えてして年の間隔の短い同性の兄弟姉妹が、ライバルのようになってしまうのも仕方がないことかもしれません。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ヒトはおかしな肉食動物 生き物としての人類を考える (講談社+α文庫) 文庫 – 2007/12/21
高橋 迪雄
(著)
体毛のないヘンな哺乳類・ヒトの謎に迫る 雑食のようで実は肉食動物。体毛がなく、一夫一婦制を生殖戦略とする奇妙な哺乳類は、地球上でどんな進化を遂げてきたのか。動物としてのヒトの生態を科学する。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/12/21
- ISBN-104062811707
- ISBN-13978-4062811705
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/12/21)
- 発売日 : 2007/12/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4062811707
- ISBN-13 : 978-4062811705
- Amazon 売れ筋ランキング: - 487,017位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一般向けの生物関連の本を読み漁っている中でも、結構切り口がユニークで面白かったです。
ただ、人の特徴が進化上どのような経緯で今の形になったのかの仮説の紹介が
すこし強引で興が醒めるところがちらほら。せっかく専門家の解説なのだからわからない事は
わからないで良いので、無理やり仮設にしなくても良かったのでではないでしょうか。
読んでいて、でも例外があるようなと思える事例が頭をよぎって気になって・・・
ただ、人の特徴が進化上どのような経緯で今の形になったのかの仮説の紹介が
すこし強引で興が醒めるところがちらほら。せっかく専門家の解説なのだからわからない事は
わからないで良いので、無理やり仮設にしなくても良かったのでではないでしょうか。
読んでいて、でも例外があるようなと思える事例が頭をよぎって気になって・・・
2010年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文庫としては出色の出来。大作でございます。著者の高橋先生は元東大教授の今年70歳。元々は獣医さんです。現在は世界最大のアミノ酸メーカー「味の素」にご勤務です。先生によれば、ヒトは草食動物でないという意味に置いて肉食動物だそうです。ヒトは草食動物に必要な「発酵タンク」を持っていないのです。
一番興味深かったのは、穀物食の囓歯類(マウスやラット)が生理的過食を強いられ、延々と運動し続けるしか無いと言う点。アミノ酸バランスが悪い穀類を食べる事を選んだ時点で、過食が運命付けられた訳でございます。制限アミノ酸を満たすまで、ドカ喰いする。そして滅茶苦茶運動して燃やす。余剰エネルギーの放散です。
マウスやラットが一晩中、走り続けているのは何も、走るのが好きでも、趣味でもなく、そうしないとオーバーカロリーになって、肥り過ぎてしまうからだとか。超肥満のラットは死ぬしかありません。穀類食って、大枚叩いてジムに入会する。そして走る走る。なんだか、現在の人間様も囓歯類化しておりますな。ヒト本来の肉食(動物食)に戻れば、アミノ酸バランスも良くなり、過食も不要。
別に囓歯類の真似して走り廻らなくても良いのでございますが。
そもそも穀物を食べて血糖をドカンと上げてから、薬や運動で下げるってのは根本的に間違っておるのでございます。そろそろ、「マッチポンプ」は卒業して、おおかかさまを労わりましょう。
皆様にお勧め出来る名著でございます。
一番興味深かったのは、穀物食の囓歯類(マウスやラット)が生理的過食を強いられ、延々と運動し続けるしか無いと言う点。アミノ酸バランスが悪い穀類を食べる事を選んだ時点で、過食が運命付けられた訳でございます。制限アミノ酸を満たすまで、ドカ喰いする。そして滅茶苦茶運動して燃やす。余剰エネルギーの放散です。
マウスやラットが一晩中、走り続けているのは何も、走るのが好きでも、趣味でもなく、そうしないとオーバーカロリーになって、肥り過ぎてしまうからだとか。超肥満のラットは死ぬしかありません。穀類食って、大枚叩いてジムに入会する。そして走る走る。なんだか、現在の人間様も囓歯類化しておりますな。ヒト本来の肉食(動物食)に戻れば、アミノ酸バランスも良くなり、過食も不要。
別に囓歯類の真似して走り廻らなくても良いのでございますが。
そもそも穀物を食べて血糖をドカンと上げてから、薬や運動で下げるってのは根本的に間違っておるのでございます。そろそろ、「マッチポンプ」は卒業して、おおかかさまを労わりましょう。
皆様にお勧め出来る名著でございます。
2013年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヒトの医学は進歩しているが、「なぜ・どうして」この姿/構造なのか説明できないことも多い。他の動物と比べると、ヒトの身体の仕組みが合理的に理解できる。視点として、とてもユニークだし、納得のいくものだった。
2010年1月15日に日本でレビュー済み
すべての生物は,次々と個体を再生産する過程を通じて,生存に有利な資質が残る自然淘汰を受けてきた,という論理を,これでもかというほど展開してみせる.人間(生物としてのヒト)もまた例外ではないという.なぜ一夫一婦制なのか,何故生活習慣病にかかりやすい体質は淘汰されずに残っているのか,などなど,身近なテーマを明快に説明してくれるから,思わず引き込まれて読み進んでしまう.文章は分かりやすく丁寧に書かれていて,難しいアミノ酸の話やホルモンの話なども,抵抗なく読める.さすがは獣医・畜産分野の第一人者にふさわしく,動物実験の体験の豊富さや哺乳類の生殖・子育てに関する薀蓄などもにじみ出ていて,特にこれから出産・育児を始めようとする若いカップルにもぜひお勧めしたい極上の読み物だ.
2022年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
高度に抽象的な概念を説明するのにやむなく難解な文章になっているのではなく、単に気が利かない、回りくどい、プライドが高いタイプの筆者なのだなということが、読み進めるうちに分かってきました。編集者にも責任がありそう。