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漢字を楽しむ (講談社現代新書 1928) 新書 – 2008/2/19
阿辻 哲次
(著)
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私たちの漢字の常識は間違いだらけ!?
「比」の画数は?「口腔」「垂涎」「憧憬」本来の読みは? 「環」の下をはねると間違い?
漢字の蘊蓄を楽しみながら学べる魅力的な一冊。
「比」の画数は?「口腔」「垂涎」「憧憬」本来の読みは? 「環」の下をはねると間違い?
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- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2008/2/19
- ISBN-10406287928X
- ISBN-13978-4062879286
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2008/2/19)
- 発売日 : 2008/2/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 406287928X
- ISBN-13 : 978-4062879286
- Amazon 売れ筋ランキング: - 821,416位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コロナ自粛にはもってこい。ネタとしての逸話が多くて楽しい。途中の研究苦労話はいらないかな!原稿つなぎも必要なのでしょうね。
2016年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本の構成は他の方が既に述べてるので省きます。
これから書いていくのは第2章の「漢字を書く」についてです。
第2章から『漢字テストのふしぎ』というビデオから話が始まって
漢字の歴史を交えながら
トメハネ、ハライ、書き順に厳しい先生の指導を批判しています。
「小中学校ではふつう子どもの側から先生を選べないから、
そんな先生に出くわしたら、まったく災難としかいいようがない。
これが訴訟だったら、審理を担当する裁判官を忌避する権利が被告人には
あたえられているが、しかし子どもたちは学校における担任を、
選択することも拒否することもできない。教師との出会いは、
子どもにとってまさに『運まかせ』としかいいようがない。」
とまで本の中で言われています。
そして「だがお母さんたち、どうか安心してください。
その先生は教育に『きびしい』のでもなく、漢字に関する正確な知識がなく、
どのように書くのが自信をもって指導できないから、単に教科書や辞書などに
印刷されているとおりでないと、安心して『正解』とできないだけのことなのです。」
と続いて具体的な漢字の例をあげたり中国の古い歴史までさかのぼってトメハネ、ハライについて
説明してくれています。
詳しく説明されてあって「環」の十五画目がハネてあっても間違いではない
ということは十分理解できました。
がしかし、厳しい教育ではなく先生の漢字知識が無いせいだという主張は
腑に落ちませんでした。
学年別漢字配当表と形が違うものは全部バツだ!そんな先生は本当に「悪」なのか?
色々考えました。
なので主張の基となった長野県梓川高校が制作した
『漢字のふしぎ』というビデオをYoutubeでまず見ました。
漢字の採点が厳しい!
そこで高校生たちは文部科学省までインタビューに行きました。
すると文化庁の方は
「漢字の指導においては、学年別漢字配当表に示す漢字の字体を標
準とすることと学習指導要領に記されており
この『標準』とは,字体に対する一つの 手掛かり を示すものであり,これ以外を誤
りとするものではない。児童の書く文字を評価する場合には,『常用漢字表』の
『前書き』にある活字のデザイン上の差異,活字と筆写の楷書との関係なども考慮す
ることが望ましい。
そして、常用漢字表は、平成 22 年に改訂され
これに伴い、平成 22 年 11 月 30 日付けで文部科学省から
「常用漢字表の改訂に伴う中学校学習指導要領の一部改正等及び小学校、中
学校、高等学校等における漢字の指導について(通知)」が出されてあり、
その中の『2 学校教育での筆写(手書き字形)の取扱いについて』の中に
『児童生徒が書いた漢字の評価については,指導した字形以外の字形であっても,指導の場面
や状況を踏まえつつ,柔軟に評価すること。』と記されていますよ」と述べていました。
高校生たちはこの事を持ち帰って小中高の先生方に話します。
先生は皆「(そんな事が書かれているなんて)知らなかった」と反省していました。
しかしだからと言って柔軟にマルをつけてあげることはできないとも述べています。
理由は高校入試です。
高校入試は採点が厳しいのでしっかり教えるとのことです。
高校生たちは県に採点基準を聞きに行きました。
すると「楷書と認められる範囲内における形の崩れは問わない。
誰が見てもこの漢字であるというのが基本だ。」としています。
とても曖昧な表現です。
ならば常用漢字表の許容範囲の「保」と言う字の「木」が「ホ」になっているものは
どうですかと質問すると
「ホ」の横線が短いというなんとも意味がよく分からない理由でバツにされてしまいました。
もちろん小中高の先生もこれはバツとしました。
ここで話を戻しますが、
この本の著者の阿辻さんは先生が正しい漢字知識を身に着けていないからだと主張していましたが
これだけが原因では無かったようです。
生徒の立場で見れば「なんでこれバツなんだ!文部科学省もマルでいいって言ってるのになんでだよ先生!」
と先生を責めたくなります。バツをしたのは先生だからです。
しかし、先生の立場からみれば
マルバツをつける言わば白か黒か、0か100かにする作業の中で
学年別漢字配当表を標準とするけどこれは手がかりだといったものや
誰が見てもその漢字とわかればいいなどの極めて曖昧な基準で
結局は先生に任せるみたいな投げやりにもとれる態度
人によっては許容範囲の「保」の「ホ」もバツにされてしまうわけだから
だれもがバツを付けることはない「学年別漢字配当表」を基準にしてしまうのは
仕方が無いことなのではないでしょうか。
とくに小学生なんかは字が汚い子ばかりです。
最初はくっつける所はくっつける、出すところは出す等としっかり教えないと
「矢」と「失」を書き間違えることもあるかと思います。
それにこれもあれも正解となると混乱する子、いい加減に書いてもいいと
間違った解釈をする子もでてくるかもしれません。
最初は一般的な漢字の形を覚えさせる学習スタイルでいいのではないかと
自分は思います。
そしてこの問題は先生だけを責めるのはおかしいと思います。
先生も明確な基準を設定されていればそれに従う事でしょう。
皆が分かる程度の字の形なんていう基準じゃ
先生によってバラつきがでるなんて当然のことです。
うーん僕はマルをつけてもいいと思うが
他の先生、はたまた試験でバツをつけられるかもしれない・・・
だったら最初からバツを付けられない漢字を覚えさせねば!
こういった先生に出くわしたら災難だ子供がかわいそうだというのは
少々酷いのではないでしょうか。
そして、採点が厳しすぎるなどの不満を言った時に
ここに書いてあるからこっちの責任じゃない先生の責任だという文部科学省。
現場の教師は板挟みで大変でしょうね。
第2章は問題提起もので色々と考えさせられましたが
第1章、第3章は新しい知識が手に入り満足しました。
『漢字のふしぎ』という動画も見れて良かったです。
自分も小学生の頃はとめる、はらうをうるさく言われていましたが
成人してからすっかり忘れていました。
なんだかんだ言ってこういった細かな事を考える事は楽しいので
まさに「漢字を楽しむ」本でした。
これから書いていくのは第2章の「漢字を書く」についてです。
第2章から『漢字テストのふしぎ』というビデオから話が始まって
漢字の歴史を交えながら
トメハネ、ハライ、書き順に厳しい先生の指導を批判しています。
「小中学校ではふつう子どもの側から先生を選べないから、
そんな先生に出くわしたら、まったく災難としかいいようがない。
これが訴訟だったら、審理を担当する裁判官を忌避する権利が被告人には
あたえられているが、しかし子どもたちは学校における担任を、
選択することも拒否することもできない。教師との出会いは、
子どもにとってまさに『運まかせ』としかいいようがない。」
とまで本の中で言われています。
そして「だがお母さんたち、どうか安心してください。
その先生は教育に『きびしい』のでもなく、漢字に関する正確な知識がなく、
どのように書くのが自信をもって指導できないから、単に教科書や辞書などに
印刷されているとおりでないと、安心して『正解』とできないだけのことなのです。」
と続いて具体的な漢字の例をあげたり中国の古い歴史までさかのぼってトメハネ、ハライについて
説明してくれています。
詳しく説明されてあって「環」の十五画目がハネてあっても間違いではない
ということは十分理解できました。
がしかし、厳しい教育ではなく先生の漢字知識が無いせいだという主張は
腑に落ちませんでした。
学年別漢字配当表と形が違うものは全部バツだ!そんな先生は本当に「悪」なのか?
色々考えました。
なので主張の基となった長野県梓川高校が制作した
『漢字のふしぎ』というビデオをYoutubeでまず見ました。
漢字の採点が厳しい!
そこで高校生たちは文部科学省までインタビューに行きました。
すると文化庁の方は
「漢字の指導においては、学年別漢字配当表に示す漢字の字体を標
準とすることと学習指導要領に記されており
この『標準』とは,字体に対する一つの 手掛かり を示すものであり,これ以外を誤
りとするものではない。児童の書く文字を評価する場合には,『常用漢字表』の
『前書き』にある活字のデザイン上の差異,活字と筆写の楷書との関係なども考慮す
ることが望ましい。
そして、常用漢字表は、平成 22 年に改訂され
これに伴い、平成 22 年 11 月 30 日付けで文部科学省から
「常用漢字表の改訂に伴う中学校学習指導要領の一部改正等及び小学校、中
学校、高等学校等における漢字の指導について(通知)」が出されてあり、
その中の『2 学校教育での筆写(手書き字形)の取扱いについて』の中に
『児童生徒が書いた漢字の評価については,指導した字形以外の字形であっても,指導の場面
や状況を踏まえつつ,柔軟に評価すること。』と記されていますよ」と述べていました。
高校生たちはこの事を持ち帰って小中高の先生方に話します。
先生は皆「(そんな事が書かれているなんて)知らなかった」と反省していました。
しかしだからと言って柔軟にマルをつけてあげることはできないとも述べています。
理由は高校入試です。
高校入試は採点が厳しいのでしっかり教えるとのことです。
高校生たちは県に採点基準を聞きに行きました。
すると「楷書と認められる範囲内における形の崩れは問わない。
誰が見てもこの漢字であるというのが基本だ。」としています。
とても曖昧な表現です。
ならば常用漢字表の許容範囲の「保」と言う字の「木」が「ホ」になっているものは
どうですかと質問すると
「ホ」の横線が短いというなんとも意味がよく分からない理由でバツにされてしまいました。
もちろん小中高の先生もこれはバツとしました。
ここで話を戻しますが、
この本の著者の阿辻さんは先生が正しい漢字知識を身に着けていないからだと主張していましたが
これだけが原因では無かったようです。
生徒の立場で見れば「なんでこれバツなんだ!文部科学省もマルでいいって言ってるのになんでだよ先生!」
と先生を責めたくなります。バツをしたのは先生だからです。
しかし、先生の立場からみれば
マルバツをつける言わば白か黒か、0か100かにする作業の中で
学年別漢字配当表を標準とするけどこれは手がかりだといったものや
誰が見てもその漢字とわかればいいなどの極めて曖昧な基準で
結局は先生に任せるみたいな投げやりにもとれる態度
人によっては許容範囲の「保」の「ホ」もバツにされてしまうわけだから
だれもがバツを付けることはない「学年別漢字配当表」を基準にしてしまうのは
仕方が無いことなのではないでしょうか。
とくに小学生なんかは字が汚い子ばかりです。
最初はくっつける所はくっつける、出すところは出す等としっかり教えないと
「矢」と「失」を書き間違えることもあるかと思います。
それにこれもあれも正解となると混乱する子、いい加減に書いてもいいと
間違った解釈をする子もでてくるかもしれません。
最初は一般的な漢字の形を覚えさせる学習スタイルでいいのではないかと
自分は思います。
そしてこの問題は先生だけを責めるのはおかしいと思います。
先生も明確な基準を設定されていればそれに従う事でしょう。
皆が分かる程度の字の形なんていう基準じゃ
先生によってバラつきがでるなんて当然のことです。
うーん僕はマルをつけてもいいと思うが
他の先生、はたまた試験でバツをつけられるかもしれない・・・
だったら最初からバツを付けられない漢字を覚えさせねば!
こういった先生に出くわしたら災難だ子供がかわいそうだというのは
少々酷いのではないでしょうか。
そして、採点が厳しすぎるなどの不満を言った時に
ここに書いてあるからこっちの責任じゃない先生の責任だという文部科学省。
現場の教師は板挟みで大変でしょうね。
第2章は問題提起もので色々と考えさせられましたが
第1章、第3章は新しい知識が手に入り満足しました。
『漢字のふしぎ』という動画も見れて良かったです。
自分も小学生の頃はとめる、はらうをうるさく言われていましたが
成人してからすっかり忘れていました。
なんだかんだ言ってこういった細かな事を考える事は楽しいので
まさに「漢字を楽しむ」本でした。
2018年12月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
興味を引きつける巧みな構成によって一気に読めました。一つ一つの漢字にロマンを感じ愛着が増しました。たとえば、「閖」といった普通は使わない漢字がなぜ今こうしてスマホで入力できるのか(できなければならないのか)がその漢字の発祥も含めて巧みな構成で紹介されています。
2008年3月18日に日本でレビュー済み
題名の通り、漢字を楽しむことができました。
本書の構成は、漢字を読む、漢字を書く、漢字を作る、の3章からなっています。
それぞれにおもしろい内容でした。
漢字の読み方では、漢音・呉音・唐音・慣用音の区別は、普段意識することはあまりありませんが、漢字の奥深さを感じました。
漢字の書き方では、ハネる・ハネないという問題が勉強になりました。
漢字テストでは、木偏をはねると間違いになる可能性が高いのですが、実際にはハネても何の問題もないようです。
「環」という漢字の下の部分をはねるかどうかということも、印刷字体を絡め、興味深い内容でした。
漢字学者でありながら、ゆったりとした漢字の使用を提言しているのは、ありがたいことです。
本書の構成は、漢字を読む、漢字を書く、漢字を作る、の3章からなっています。
それぞれにおもしろい内容でした。
漢字の読み方では、漢音・呉音・唐音・慣用音の区別は、普段意識することはあまりありませんが、漢字の奥深さを感じました。
漢字の書き方では、ハネる・ハネないという問題が勉強になりました。
漢字テストでは、木偏をはねると間違いになる可能性が高いのですが、実際にはハネても何の問題もないようです。
「環」という漢字の下の部分をはねるかどうかということも、印刷字体を絡め、興味深い内容でした。
漢字学者でありながら、ゆったりとした漢字の使用を提言しているのは、ありがたいことです。
2008年3月1日に日本でレビュー済み
漢字の専門家である著者が漢字の読み書きと生成について例を挙げて説明している本。「漢字を読む」「漢字を書く」「漢字を作る」の三章構成だが、一番面白かったのが第二章「漢字を書く」。学校のテストで、別の漢字と間違えられる可能性がない場合でさえ、漢字の「ハネ」や「ハライ」が間違っている、あるいは筆順が違うなどの理由で誤答とされたる例があるし、この点で厳格な先生もいるようだ。しかし、著者はいう、「その先生は教育に「きびしい」のではなく、漢字に関する正確な知識がなく、どのように書くのが正しいのか自信をもって指導できなから、単に教科書や辞書などに印刷されているとおりでないと、安心して「正解」とできないだけののことなのです」と。そして、「環」の下の縦棒(ハネると誤りにする先生がいる)を例にとり、清の康煕帝が命じて策定させた字書でも、戦前の日本の活字の見本でもハネがあったこと、戦後ハネないようになったのは「当用漢字字体表」でたまたまハネがなくそれが印刷字体になったからに過ぎず、印刷と手書きは違っても構わないこと(政府の「常用漢字表」も容認)を明らかにしている。筆順も慣習に過ぎず、文部省が一つの手引き(これと異なる筆順もOKと明記)として策定したものが、同様の著述がないために、いつの間にか絶対化されてしまったものにすぎないことを明らかにしている。要するに、漢字のハネや書順にうるさい教師たちは、自信が持てないため拠り所を「権威」に求めたに過ぎないわけだ。
この他、漢字の中には、権力者のこじつけや気まぐれで作られたものがある等、様々な「雑学」が楽しめる。この本で感じるのは、漢字というものは、一つのルールに従わなければならない堅苦しいものではなく、もっと柔軟に使われるものである、ということだ。タイトルが示すとおり、気楽に読める本となっているので、気が向いた時にパラパラと読んでみてもよいだろう。
この他、漢字の中には、権力者のこじつけや気まぐれで作られたものがある等、様々な「雑学」が楽しめる。この本で感じるのは、漢字というものは、一つのルールに従わなければならない堅苦しいものではなく、もっと柔軟に使われるものである、ということだ。タイトルが示すとおり、気楽に読める本となっているので、気が向いた時にパラパラと読んでみてもよいだろう。
2008年5月15日に日本でレビュー済み
2日ほど前の新聞で常用漢字表の改訂に関する記事が新聞にのっていたが、漢字の歴史という背景を知るのに好適な本と言えよう。「漢字を読む」「書く」「作る」の3章からなり、漢字の字源を白川博士流に古代に遡ってたどる本でないことに注意。寧ろ、漢字の祖形が出来て以降の読み・字体・意味の変遷を非常にわかりやすく解説した本だ。「漢字を読む」では、漢音・呉音の他に唐音が日本での漢字の読みに影響を与えたことと、いくつかの熟語の由来と日本での意味の変化、そして誤った読みが定着した漢字のいくつかを知ることができる。「漢字を書く」では、漢字の書きとり教育で絶対的な権威と化してしまった当用漢字字体表(及びその後継の常用漢字表)の字体も長い漢字の歴史の中で偶々採用されたものに過ぎないことを力説する。顔真卿の書や有名な中国の字典、日本の碩学の筆跡のコピーを示して、当用漢字字体表をベースにした教科書体が長い漢字の歴史の中ではむしろ奇異なものであることを丹念に述べる。ハネ、トメ、筆順にこだわりすぎる教育を指弾する筆致は痛快だ。著者の考えは一貫しており、それは荀子の言う「約定まりて俗なる(みんなのすることがやがて社会的習慣として定着する)」に集約される。社会のプロトコールとして最低限のルールは守るべきだが、漢字をもっと自由に楽しむべきであるとする著者の考えが最も強くうち出されているのが「漢字を作る」の章で、古代ではない過去にどのような漢字が作られたかを例示しつつ、現代日本でアイデア漢字が作られることも肯定的に捉える。「あなたも後世に残る『漢字』を作ってみませんか?」という結びで漢字をおおらかに楽しもうというメッセージを再び繰り返す著者の姿勢は多くの人にとって新鮮だろう。阿辻節とも呼べる平易な文章が一気に漢字に対する関心を深めてくれる。