斎藤環氏は、荒川沖事件などでの示唆に富む発言される方でしょう。今回、ジェンダー論を書かれたというので、斎藤氏の著作を初めて読んでみました。
セックス(生殖器官)すら包含するジェンダー(自分の性のあり方)の認知の影響が大きいことを、その都度思い込みを各個撃破しつつ、慎重に説明します。ジェンダーを、関係原理と所有原理という、欲求のあり方の違いを具体例を検討しながら、説明するのです。
特に、一括りにされがちなオタクや腐女子を、表現における物語性や視覚的・聴覚的違いから、ジェンダーの純粋な形で表現された対照的な欲求の相違として、見事に描き出します。一見、相通ずるようなオタク文化の住人と思い込みがちですが、所有と関係が鋭く対立する好例なのでしょう。
そして、さまざまな検討を下地に、斎藤氏一流の精神分析を、まさに地から図を浮き上がらせるような光として用いて、人間の多様なジェンダーのあり方の可能性に、われわれを導きます。まさに、最後に来て分かるのは、ここはジェンダーの出発点であるということです。性のあり方と欲求の多様性は、まさに一人一人の生々しい人生なのでしょう。欲求の相違を位置づける視点から、多様性を感じ取る「敏感さ」こそ、斎藤氏がジェンダー・センシティブを強調することなのだと思いました。
最後まで読むと、自分が、人の欲求のあり方と多様さに如何に無自覚で生きてきたのかに、気がつきました。そして、性的マイノリティの方々が、世間のジェンダーへの無知とその偏見・誤解ゆえに苦しんでいるだろうことに、気がつきました。多分このような視点で相互理解を深めれば、社会に包容力と活力を再活性できるのではないかと思いました。
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関係する女 所有する男 (講談社現代新書) 新書 – 2009/9/17
斎藤 環
(著)
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男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む! 男と女はどう違うのか? 「性差」とは一体なんなのか? 人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。(講談社現代新書)
男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む!
男と女はどう違うのか?「性差」とは一体なんなのか?人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。
男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む!
男と女はどう違うのか?「性差」とは一体なんなのか?人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。
- ISBN-104062880083
- ISBN-13978-4062880084
- 出版社講談社
- 発売日2009/9/17
- 言語日本語
- 寸法10.6 x 1.2 x 17.4 cm
- 本の長さ256ページ
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/9/17)
- 発売日 : 2009/9/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4062880083
- ISBN-13 : 978-4062880084
- 寸法 : 10.6 x 1.2 x 17.4 cm
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上位レビュー、対象国: 日本
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2010年1月25日に日本でレビュー済み
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2022年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
簡単に言うとタイトルのことを主張している本です。すごく納得感があります。今の日本社会で、男は自分を持ち上げるために色んなポジションやプライドを所有したがる一方、女はプライドとかポジションとか関係なく身近の人との関係を重視すると言われると確かにそうだなーと思います。ただこれがジェンダーなのかと言われると正直疑問が残ります。
所有と関係はジェンダーによる差ではなく、どちらかと言うと所有を認められていない者が、代替で関係を求めるという構図なんじゃないかと思います。
女性の社会進出が進んでポジションや色んな財産を所有している女性も増えてきました。彼女らを見ていて所有を望んでいないかと言われると疑問が多いに残ります。彼女らの所有欲は旺盛です。一方持たされざる男代表の非モテ君達は所有をあきらめて女性との関係に救いを求めようとしています。
ではなぜ多くの女性が所有を望んでいないかというと、あなた達は所有する側で無いし、所有しても保持し続けられないでしょって条件付けられているだけに見えています。女性が学力・能力・財産・地位・名誉・男を所有することに日本文化はまだ否定的です。もちろん肉体的違いが影響している側面は否定できません。ただこれほど高度に発達した社会では容易に乗り越える程度の差に過ぎなくなっているのではないかと感じます。
所有と関係がどのように変わっていくのか、これからの数十年をみればこれがジェンダーなのかはっきりすると思います。
所有と関係はジェンダーによる差ではなく、どちらかと言うと所有を認められていない者が、代替で関係を求めるという構図なんじゃないかと思います。
女性の社会進出が進んでポジションや色んな財産を所有している女性も増えてきました。彼女らを見ていて所有を望んでいないかと言われると疑問が多いに残ります。彼女らの所有欲は旺盛です。一方持たされざる男代表の非モテ君達は所有をあきらめて女性との関係に救いを求めようとしています。
ではなぜ多くの女性が所有を望んでいないかというと、あなた達は所有する側で無いし、所有しても保持し続けられないでしょって条件付けられているだけに見えています。女性が学力・能力・財産・地位・名誉・男を所有することに日本文化はまだ否定的です。もちろん肉体的違いが影響している側面は否定できません。ただこれほど高度に発達した社会では容易に乗り越える程度の差に過ぎなくなっているのではないかと感じます。
所有と関係がどのように変わっていくのか、これからの数十年をみればこれがジェンダーなのかはっきりすると思います。
2016年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったですねこれは。言い得ていると思いました、関係と所有。
でも僕はたぶんかなり男性的な脳なはずだけど、「所有」への固執はあまりなかですね。所有したらすぐ飽きて手放したくなるですね。「捕獲」かな。
脳科学と一線を引いているとこもグッド。流行りの中野信子せんせみたいに、脳の働きを根拠になんでも男女を区別してしまうのは、なんか違うんじゃないのと。感じていたですね。
母娘のヌチャヌチャ物語への言及も。ホラーだねえあれは。父息子のさっぱり感がない。
女てえのは、プライドを、状況に応じて曲げたり畳んだりできるから、便利な精神を持っているなと、いつも思いますね。そのぶん、娘の支配のしかたも、すっごい臨機応変。縦横無尽。フレキシブルに支配してくるね。
でも僕はたぶんかなり男性的な脳なはずだけど、「所有」への固執はあまりなかですね。所有したらすぐ飽きて手放したくなるですね。「捕獲」かな。
脳科学と一線を引いているとこもグッド。流行りの中野信子せんせみたいに、脳の働きを根拠になんでも男女を区別してしまうのは、なんか違うんじゃないのと。感じていたですね。
母娘のヌチャヌチャ物語への言及も。ホラーだねえあれは。父息子のさっぱり感がない。
女てえのは、プライドを、状況に応じて曲げたり畳んだりできるから、便利な精神を持っているなと、いつも思いますね。そのぶん、娘の支配のしかたも、すっごい臨機応変。縦横無尽。フレキシブルに支配してくるね。
2015年2月20日に日本でレビュー済み
ラカン主義精神分析をベースに、男女のジェンダーの違い(=欲望の表現の違い)の考察のため延々とページを費やす本です。専門家とはいえ男性の身で、女性の心についてここまで考えることができたというだけでも立派だと思う。女性の内面の複雑性は同じ女性同士で見てもかなり理解するのがむずかしく頭の痛い問題だからです。ことのほか、おたくや腐女子の理解については(あくまで部外者としての理解ですが)一通りざっくり考え抜かれていて明快だと思います。
最終章の記述で、
「ラカンによれば、男と女は、相互に補完し合って全体を形成するようなふたつの種ではない。それぞれが、「全体」であろうとして失敗した、ふたつの存在形式なのだ。そこには実質的な違いはほとんどない」
ラカンの言葉を借りてはいますが、多分これが著者の主張の「本丸」とみて間違いない。男にしろ女にしろ中性にしろ、人間は幼児期における性の幻想という通過儀礼のなかで、必ず何かを諦め、欲しかった物を喪失した上に自己を構築して生きているのです。ゆえに結局人間は全て挫折を経験したダメ人間であるという精神分析的ナニワ節にグッときました。
これを最終章に持ってくる時点で著者の中年の哀感と世界観が大いに伝わる、なんかほろ苦い感じの本。我々は神ではない。人間だから、ゆえに世界はこうなっているのだ、といういわばスケールの大きい話でもありますね。私は細部というより基本的なスタンスにほぼ共感出来ました。
最終章の記述で、
「ラカンによれば、男と女は、相互に補完し合って全体を形成するようなふたつの種ではない。それぞれが、「全体」であろうとして失敗した、ふたつの存在形式なのだ。そこには実質的な違いはほとんどない」
ラカンの言葉を借りてはいますが、多分これが著者の主張の「本丸」とみて間違いない。男にしろ女にしろ中性にしろ、人間は幼児期における性の幻想という通過儀礼のなかで、必ず何かを諦め、欲しかった物を喪失した上に自己を構築して生きているのです。ゆえに結局人間は全て挫折を経験したダメ人間であるという精神分析的ナニワ節にグッときました。
これを最終章に持ってくる時点で著者の中年の哀感と世界観が大いに伝わる、なんかほろ苦い感じの本。我々は神ではない。人間だから、ゆえに世界はこうなっているのだ、といういわばスケールの大きい話でもありますね。私は細部というより基本的なスタンスにほぼ共感出来ました。
2021年7月10日に日本でレビュー済み
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筆者の観点は面白い。
しかし、筆者自身が、語っていることを未だうまく解釈できていないように思う。
結局、フロイト的な視点で物事を強引にまとめた感じが否めない。主張と内容に違和感を覚える。
しかし、筆者自身が、語っていることを未だうまく解釈できていないように思う。
結局、フロイト的な視点で物事を強引にまとめた感じが否めない。主張と内容に違和感を覚える。
2016年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
途中で読むのをやめた本です。
前半は、生物学的性差ではジェンダーは論じられない、というようなことを言っていて、それなりに興味深かったのですが。
中盤で、おたくの人たちを材料にして、ジェンダーを「所有」と「関係」に帰結させようとしているあたりから、「論」というよりも
著者の「考え」を伝えるための無理なこじつけとしか思えず、我慢して読み進める気がなくなりました。
最後まで読めば何か得られるのかも知れませんが、時間を無駄にした感いっぱいです。
前半は、生物学的性差ではジェンダーは論じられない、というようなことを言っていて、それなりに興味深かったのですが。
中盤で、おたくの人たちを材料にして、ジェンダーを「所有」と「関係」に帰結させようとしているあたりから、「論」というよりも
著者の「考え」を伝えるための無理なこじつけとしか思えず、我慢して読み進める気がなくなりました。
最後まで読めば何か得られるのかも知れませんが、時間を無駄にした感いっぱいです。
2011年6月20日に日本でレビュー済み
読んでいて『なるほど』だとか『いやそこは違うだろ』とかいう感情は全く沸かず、ただただ眠くなる本だった
序論のジェンダーという概念の歴史、内田樹など個々の論者への反論はそこそこ面白い。しかし肝心の本論が恐ろしくつまらない。
フロイトの『エディプスコンプレックスがー』、ラカンの『言語がー』、だからジェンダーとはー、といった本論
幼児は母親のペニスになろうとするとかいう宗教を真面目に信じている読者なら楽しめると思う。
そして長々とした議論の末に到達するのは男は競うのが好きで女は褒め合うのが好きだよね、という当たり前の事実
『うん、知ってる』という感想しか出てこなかった。
その後にそれを踏まえたもう一つの結論が現れるのだがこれはもっと酷い。
この二つの特徴を抽象化した所有と関係という二項対立の配分でセクシャルマイノリティが記述できる、という主張だ。
この主張は文面だけ見ればなかなか刺激的で面白そうだが、本書には肝心の根拠や具体例が皆無。
精神分析を使った不毛な神学論争すらすっ飛ばして『シンプルでスマートな解法なのではないかと考えている』だけ。
頭がクラクラした。
序論のジェンダーという概念の歴史、内田樹など個々の論者への反論はそこそこ面白い。しかし肝心の本論が恐ろしくつまらない。
フロイトの『エディプスコンプレックスがー』、ラカンの『言語がー』、だからジェンダーとはー、といった本論
幼児は母親のペニスになろうとするとかいう宗教を真面目に信じている読者なら楽しめると思う。
そして長々とした議論の末に到達するのは男は競うのが好きで女は褒め合うのが好きだよね、という当たり前の事実
『うん、知ってる』という感想しか出てこなかった。
その後にそれを踏まえたもう一つの結論が現れるのだがこれはもっと酷い。
この二つの特徴を抽象化した所有と関係という二項対立の配分でセクシャルマイノリティが記述できる、という主張だ。
この主張は文面だけ見ればなかなか刺激的で面白そうだが、本書には肝心の根拠や具体例が皆無。
精神分析を使った不毛な神学論争すらすっ飛ばして『シンプルでスマートな解法なのではないかと考えている』だけ。
頭がクラクラした。
2009年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
脳梁の大きさの違いとか右左の脳の違いなど、解剖学的構造の違いで性差が説明できるなら、その解剖学的違いに基づく男性脳や女性脳に固有の器質性疾患がなくてはいけない(でもそんなの存在しない)という著者による性差本。性差には脳の器質的な差異は関係なく、男性の多くは「所有原理」で行動し女性の多くは「関係原理」で行動するためであるいうのが結論のようです。たとえば摂食障害が圧倒的に女性に多く、ひきこもりは男性に多いということは、脳の構造の違いなど器質的な違いで(今のところ)説明できません。このような場合著者の専門フィールドである精神分析的手法が有用である、というわけです。なお、本書の真髄は230ページにある所有原理と関係原理のまとめの表で一目瞭然です。
ベーゴマやメンコから骨董品にいたるまで、子どもから老人にいたるまでものを蒐集するのはたいてい男と決まっています。この蒐集癖は恋愛の場合も同じようです。
恋愛の記憶は男性は「フォルダ保存」。フォルダ保存であれば自分自身のキャパが許す限り同時に複数の女性を愛することもできるし、昔の恋愛の記憶を取り出して眺めることもできるわけです。つまりこれが所有したがるということでしょう。
一方、女性は恋愛の記憶を「上書き保存」することが多いので、同時に複数の男性を愛することは例外的で時間感覚も過去よりは「現在」が大事。つまり今の関係が全てということなのでしょうか。
所有原理に比べて関係原理のほうは若干わかりにくいのですが、男は「妻を持ちたい」といい、女は「妻になりたい」というのが違和感が少ないのに対して、女が「夫を持ちたい」といい、男が「夫になりたい」というのは何か違和感があるように思います。ふたつの原理の間には不全型やバリエーションも考えられます。これは脳科学本にありがちな男女の「解剖学的な脳の差」ではジェンダーマイノリティーが説明できないのと好対照、すとん、と腑に落ちました。
ベーゴマやメンコから骨董品にいたるまで、子どもから老人にいたるまでものを蒐集するのはたいてい男と決まっています。この蒐集癖は恋愛の場合も同じようです。
恋愛の記憶は男性は「フォルダ保存」。フォルダ保存であれば自分自身のキャパが許す限り同時に複数の女性を愛することもできるし、昔の恋愛の記憶を取り出して眺めることもできるわけです。つまりこれが所有したがるということでしょう。
一方、女性は恋愛の記憶を「上書き保存」することが多いので、同時に複数の男性を愛することは例外的で時間感覚も過去よりは「現在」が大事。つまり今の関係が全てということなのでしょうか。
所有原理に比べて関係原理のほうは若干わかりにくいのですが、男は「妻を持ちたい」といい、女は「妻になりたい」というのが違和感が少ないのに対して、女が「夫を持ちたい」といい、男が「夫になりたい」というのは何か違和感があるように思います。ふたつの原理の間には不全型やバリエーションも考えられます。これは脳科学本にありがちな男女の「解剖学的な脳の差」ではジェンダーマイノリティーが説明できないのと好対照、すとん、と腑に落ちました。