電子マネー、、、おそらくこのレビューを見ている方々も
普段いろいろな電子マネーを駆使していることだろうと思います。
SUICAやPASMOなどJRや交通局が発行している電子マネー
他にも楽天EDYやPAYPAL、vペリカなども使っているかもしれません。
これだけ電子マネーが普及しつつある現状で電子マネーについて落ち着いて考えたことがなかったので
たまたま見かけたこの本を読んでみようと思い購入しました。
本の構成は具体例を説明したSIDE-AからSIDE-Aで取り上げた内容を掘り下げて説明する…という具合になっています。
この構成はややくどく感じられる部分もありますが、電子マネーに関する内容説明の理解がしやすくなるのでよかったです。
また本が発行されたのが2010年の10月で執筆はそれからさらに前に遡るのでこれから本を読むという時には
本で説明されている内容が法改正や電子マネーの統合、廃止などにより変わっている場合もあるので、一つそれを留意しておいた方が良いと思います。
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電子マネー革命: キャッシュレス社会の現実と希望 (講談社現代新書 2078) 新書 – 2010/11/1
伊藤 亜紀
(著)
もし、現代日本で「私はすべての支払をコインやお札でしかやらない」という人がいたら、よほどの信念を持った人かかなりの変わり者と見られることを覚悟しなくてはならないでしょう。現金以外の支払手段としてクレジットカードやデビットカードがあるのですから。
ただ、より普及しているのはスイカやパスモ、お財布ケータイなど小口決済の電子的ツール=「電子マネー」ではないでしょうか。これらは社会にすっかり定着した観があります。その背景には「電子マネー」が各企業の提供するポイントに互換性をもたせるという事態がありました。
しかし、こうした決済手段を本格的に規制する法律は、今年(2010年)4月に「資金決済に関する法律(資金決済法)」が施行されるまで、事実上存在しなかったのです。電子マネーの信用源は「民間企業の保証」です。否、「民間企業の保証」にすぎない、といってもいい。
政府の保証、国家の信用にもとづく通貨以外のものが流通するという人類史上はじめての事態に、政治は追いつくのに必死です。本書では電子マネーの普及による小口決済手段の革命的変化の実態と、それがもたらす事態の問題性と可能性を提示します。
【著者紹介】
伊藤亜紀(いとう・あき)
1972年広島県尾道市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、1996年NHK入局。報道記者として事件事故、行政等の取材を担当。退職後、司法試験を志し、2002年弁護士登録。企業法務や破産、離婚まで幅広い法律業務に従事し、現在は片岡総合法律事務所にて、主に電子マネーなど決済ビジネスの法務を担当。複数の大手企業から新たなビジネスモデルの立ち上げに向けた相談を受けるなど、法的な課題の解決に取り組んでいる。
【目次】
第一章 「おカネ革命」進行中
第二章 「資金決済法」があなたのおカネを守る
第三章 電子マネーに似ているけれど──ポイントは「オマケ」か
第四章 「おカネ革命」が新たな市場をつくる
第五章 「おカネ革命」は世界へ
ただ、より普及しているのはスイカやパスモ、お財布ケータイなど小口決済の電子的ツール=「電子マネー」ではないでしょうか。これらは社会にすっかり定着した観があります。その背景には「電子マネー」が各企業の提供するポイントに互換性をもたせるという事態がありました。
しかし、こうした決済手段を本格的に規制する法律は、今年(2010年)4月に「資金決済に関する法律(資金決済法)」が施行されるまで、事実上存在しなかったのです。電子マネーの信用源は「民間企業の保証」です。否、「民間企業の保証」にすぎない、といってもいい。
政府の保証、国家の信用にもとづく通貨以外のものが流通するという人類史上はじめての事態に、政治は追いつくのに必死です。本書では電子マネーの普及による小口決済手段の革命的変化の実態と、それがもたらす事態の問題性と可能性を提示します。
【著者紹介】
伊藤亜紀(いとう・あき)
1972年広島県尾道市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、1996年NHK入局。報道記者として事件事故、行政等の取材を担当。退職後、司法試験を志し、2002年弁護士登録。企業法務や破産、離婚まで幅広い法律業務に従事し、現在は片岡総合法律事務所にて、主に電子マネーなど決済ビジネスの法務を担当。複数の大手企業から新たなビジネスモデルの立ち上げに向けた相談を受けるなど、法的な課題の解決に取り組んでいる。
【目次】
第一章 「おカネ革命」進行中
第二章 「資金決済法」があなたのおカネを守る
第三章 電子マネーに似ているけれど──ポイントは「オマケ」か
第四章 「おカネ革命」が新たな市場をつくる
第五章 「おカネ革命」は世界へ
- 本の長さ260ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/11/1
- ISBN-104062880784
- ISBN-13978-4062880787
商品の説明
著者について
伊藤 亜紀
(いとう・あき)
1972年広島県尾道市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、1996年NHK入局。報道記者として事件事故、行政等の取材を担当。退職後、司法試験を志し、2002年弁護士登録。企業法務や破産、離婚まで幅広い法律業務に従事し、現在は片岡総合法律事務所にて、主に電子マネーなど決済ビジネスの法務を担当。複数の大手企業から新たなビジネスモデルの立ち上げに向けた相談を受けるなど、法的な課題の解決に取り組んでいる。
(いとう・あき)
1972年広島県尾道市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、1996年NHK入局。報道記者として事件事故、行政等の取材を担当。退職後、司法試験を志し、2002年弁護士登録。企業法務や破産、離婚まで幅広い法律業務に従事し、現在は片岡総合法律事務所にて、主に電子マネーなど決済ビジネスの法務を担当。複数の大手企業から新たなビジネスモデルの立ち上げに向けた相談を受けるなど、法的な課題の解決に取り組んでいる。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/11/1)
- 発売日 : 2010/11/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 260ページ
- ISBN-10 : 4062880784
- ISBN-13 : 978-4062880787
- Amazon 売れ筋ランキング: - 692,028位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,261位講談社現代新書
- - 43,336位投資・金融・会社経営 (本)
- - 86,940位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
電子マネーによって世界がどのように革命になる要素があるのかわかりやすかった。
2010年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「電子マネーの登場を、本書ではおカネ革命と命名する」
「これは和同開珎登場以来の歴史的事件だ。edyやsuicaは歴史教科書に載るかもしれない」
「現代を生きる我々は、人類史上に残る大革命の真っただ中にいる」
って、この本、いちいち言葉が大げさすぎるっ!
と思いつつも、そんな大風呂敷がもっともらしく思えるぐらい、電子マネーやポイントの急拡大という「潮流」がリアルに描かれているのも事実。
まえがきで「業界の先端に立つ者として、時代の流れが向かう先を大胆に予測する」と宣言しているが、法律論といいビジネスの可能性といい、読んでみると「ほー、そうなのか」とか、「なるほど、そうだね」と納得できる部分が多い。業界の弁護士だけのことはある。
一方、小説パートは、「破たんなく面白い」という水準。いや、面白いんだけどね、深みはない。
ここは、「解説」と「小説」を両立させる取り組み自体に、意味を見出すべきなのだろう。
新書としては破格に読みやいことは、間違いないので。
「これは和同開珎登場以来の歴史的事件だ。edyやsuicaは歴史教科書に載るかもしれない」
「現代を生きる我々は、人類史上に残る大革命の真っただ中にいる」
って、この本、いちいち言葉が大げさすぎるっ!
と思いつつも、そんな大風呂敷がもっともらしく思えるぐらい、電子マネーやポイントの急拡大という「潮流」がリアルに描かれているのも事実。
まえがきで「業界の先端に立つ者として、時代の流れが向かう先を大胆に予測する」と宣言しているが、法律論といいビジネスの可能性といい、読んでみると「ほー、そうなのか」とか、「なるほど、そうだね」と納得できる部分が多い。業界の弁護士だけのことはある。
一方、小説パートは、「破たんなく面白い」という水準。いや、面白いんだけどね、深みはない。
ここは、「解説」と「小説」を両立させる取り組み自体に、意味を見出すべきなのだろう。
新書としては破格に読みやいことは、間違いないので。
2011年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
講談社現代新書も、思い切った本を出したものである。
思えば、ベストセラーになった「もしドラ」は、「身近な事象を取り上げ、親しみやすさを高めることで、多くの人に手に取ってもらう」という戦略をとった。商業的に大成功を収めたことは言うまでもないのだが、この手法には限界がつきまとう。肝心の専門的な解説の奥行きを犠牲にせざるをえないのだ。
逆に、専門的な解説を重視し、そこに最小限の小説的パートを導入したビジネス書も数多い。しかし、「とってつけた」印象を脱せず、期待した効果を上げられないケースが多いのは、偽らざる事実だろう。
こうした現状に解決策を求める人々にとって、本書のアプローチは注目に値する。
関心を惹きつける小説パートと、筆者の専門性を生かした解説パートは、ほぼ「同サイズ」で、かつご丁寧に色分けまでされている。互いに有機的に連携し、両方を読むことで理解が深まるよう、緻密に設計されている。
しかも一読して驚いたことに、両パートの品質にはまるで妥協が感じられない。小説としても解説書としても一定水準の品質が確保されている。「わかりやすいビジネス書」という一大テーマを追求する立場にとって、非常に刺激になる一類型だと感じた。
もちろんこの手法は、おもしろい小説と専門解説をかき分けるという高度な筆力と、たいへんな労力が要求されるのは言うまでもない。
後に続く者たちにとっては、魅力的だが、険しい山でもある。
思えば、ベストセラーになった「もしドラ」は、「身近な事象を取り上げ、親しみやすさを高めることで、多くの人に手に取ってもらう」という戦略をとった。商業的に大成功を収めたことは言うまでもないのだが、この手法には限界がつきまとう。肝心の専門的な解説の奥行きを犠牲にせざるをえないのだ。
逆に、専門的な解説を重視し、そこに最小限の小説的パートを導入したビジネス書も数多い。しかし、「とってつけた」印象を脱せず、期待した効果を上げられないケースが多いのは、偽らざる事実だろう。
こうした現状に解決策を求める人々にとって、本書のアプローチは注目に値する。
関心を惹きつける小説パートと、筆者の専門性を生かした解説パートは、ほぼ「同サイズ」で、かつご丁寧に色分けまでされている。互いに有機的に連携し、両方を読むことで理解が深まるよう、緻密に設計されている。
しかも一読して驚いたことに、両パートの品質にはまるで妥協が感じられない。小説としても解説書としても一定水準の品質が確保されている。「わかりやすいビジネス書」という一大テーマを追求する立場にとって、非常に刺激になる一類型だと感じた。
もちろんこの手法は、おもしろい小説と専門解説をかき分けるという高度な筆力と、たいへんな労力が要求されるのは言うまでもない。
後に続く者たちにとっては、魅力的だが、険しい山でもある。
2010年11月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ふつうのビジネス本と思っていたのですが…これは予想外、良い意味で裏切られました。
妙にはじけた小説パートと、大上段に身構えた解説パート。
アンバランスさが、逆に読みやすい感じです。
こういうビジネス本は、これまでなかったように思います。
妙にはじけた小説パートと、大上段に身構えた解説パート。
アンバランスさが、逆に読みやすい感じです。
こういうビジネス本は、これまでなかったように思います。
2015年7月16日に日本でレビュー済み
2010年の本。著者は、元NHK報道記者の弁護士である。小説(ポイント獲得に邁進する恐妻と、気弱でメタボな旦那の家庭の描写)と解説文が交互に展開するスタイル。小説はなかなかおもしろかった。
曰く・・・
家電量販店ビックカメラのポイントはSuicaに交換可能。ポイントは、電子マネーへの交換という出口を獲得し、オマケからおカネへと昇華した。大量のポイントが電子マネーに交換され、電子マネーの発行残高が押し上げられるため、電子マネー側にもメリットがある。
おカネの第5次革命が起こっている。第1次のお金は貝殻などであり信用源は希少性。第2次のお金は金属貨幣で信用源は金属価値。第3次のお金は紙幣であり信用源は政府保証。第4次のお金は銀行預金を含む通貨であり信用源は政府保証。第5次のお金は電子マネーやポイントなどの民間通貨であり信用源は民間企業による保証と現金への兌換性。
電子マネーのリスクは、サーバー上の電子データが改竄されることと、発行会社(私企業)が倒産すること。
発行会社以外の加盟店で利用できる電子マネーを発行するには、財務局に届け出る必要がある。純資産額1億円以上の法人しか登録できない。
電子マネー発行会社の収益源は、加盟店手数料(利用金額の数%)と未使用残高の運用益。発行会社は、発行額の半額を供託し、残りを運用に回せる。
(たとえば、商店街共通のポイントを発行する場合)ポイントを発行した加盟店は、発行ポイント総額を事務局に報告し、該当金額を事務局に払う。事務局はその現金を原資として、ポイントが使用された店に清算金を支払う、というビジネスモデル。事務局の収支はトントンになる。
これまでの会計処理では、商品販売時に、ポイントによる実質値引き額も含めた全額を売上として計上できたが、国際会計基準ではポイント分を減額して計上しなければならなくなった。今後、ポイント価値を切り下げたり、ポイント制度を廃止したりする発行主体が出てくる可能性がある。
利用者は、ポイントは現金値引きの代わりであり、いわば、企業に貸したお金と見る。一方、企業はポイントはプレゼントであり、現金いくら分の価値があるかは自社の都合次第で変更可能と見る。利用者はポイントを準通貨と見るが、企業はオマケと見る。
銀行法は、銀行以外の者の送金業務を禁じている。この銀行法の規定があるため、銀行以外の主体による電子マネー送金事業が実現できなかった。2010年に施行された資金決済法により、資金移動業者として登録すれば1回あたり100万円以内の送金業務が行えるようになった。
電子マネー口座は、個人間(CtoC)の決済市場を生み出す。決済コストの大幅低下により、100円程度の取引すら成立するようになる。これまで値段がつかなかったようなものの売買が可能になる。
世界主要通貨の通貨バスケットと連動する基軸電子マネーが考えられる。主要通貨の為替の加重平均によって価値を決めるので為替変動の影響を抑制できる。この基軸電子マネーの発行希望者は相当額の各国通貨を供託すればよい。こうすれば、基軸電子マネーの信用力を担保できるのではないか。
などなど。
曰く・・・
家電量販店ビックカメラのポイントはSuicaに交換可能。ポイントは、電子マネーへの交換という出口を獲得し、オマケからおカネへと昇華した。大量のポイントが電子マネーに交換され、電子マネーの発行残高が押し上げられるため、電子マネー側にもメリットがある。
おカネの第5次革命が起こっている。第1次のお金は貝殻などであり信用源は希少性。第2次のお金は金属貨幣で信用源は金属価値。第3次のお金は紙幣であり信用源は政府保証。第4次のお金は銀行預金を含む通貨であり信用源は政府保証。第5次のお金は電子マネーやポイントなどの民間通貨であり信用源は民間企業による保証と現金への兌換性。
電子マネーのリスクは、サーバー上の電子データが改竄されることと、発行会社(私企業)が倒産すること。
発行会社以外の加盟店で利用できる電子マネーを発行するには、財務局に届け出る必要がある。純資産額1億円以上の法人しか登録できない。
電子マネー発行会社の収益源は、加盟店手数料(利用金額の数%)と未使用残高の運用益。発行会社は、発行額の半額を供託し、残りを運用に回せる。
(たとえば、商店街共通のポイントを発行する場合)ポイントを発行した加盟店は、発行ポイント総額を事務局に報告し、該当金額を事務局に払う。事務局はその現金を原資として、ポイントが使用された店に清算金を支払う、というビジネスモデル。事務局の収支はトントンになる。
これまでの会計処理では、商品販売時に、ポイントによる実質値引き額も含めた全額を売上として計上できたが、国際会計基準ではポイント分を減額して計上しなければならなくなった。今後、ポイント価値を切り下げたり、ポイント制度を廃止したりする発行主体が出てくる可能性がある。
利用者は、ポイントは現金値引きの代わりであり、いわば、企業に貸したお金と見る。一方、企業はポイントはプレゼントであり、現金いくら分の価値があるかは自社の都合次第で変更可能と見る。利用者はポイントを準通貨と見るが、企業はオマケと見る。
銀行法は、銀行以外の者の送金業務を禁じている。この銀行法の規定があるため、銀行以外の主体による電子マネー送金事業が実現できなかった。2010年に施行された資金決済法により、資金移動業者として登録すれば1回あたり100万円以内の送金業務が行えるようになった。
電子マネー口座は、個人間(CtoC)の決済市場を生み出す。決済コストの大幅低下により、100円程度の取引すら成立するようになる。これまで値段がつかなかったようなものの売買が可能になる。
世界主要通貨の通貨バスケットと連動する基軸電子マネーが考えられる。主要通貨の為替の加重平均によって価値を決めるので為替変動の影響を抑制できる。この基軸電子マネーの発行希望者は相当額の各国通貨を供託すればよい。こうすれば、基軸電子マネーの信用力を担保できるのではないか。
などなど。
2018年4月28日に日本でレビュー済み
電子マネーやそれを規制する資金決済法について寸劇を交え解説。こういう寸劇の構成、基本的に好きじゃないのですが、うまく嵌って分かりやすくしています。ただ、著者自身も認める通り、べき論など持論を語りすぎて「背伸び」した部分は個人的には減点要素ですが、それでもポイントがよくまとまっていて、なおかつ立法過程の資料などフォローした正確性な記述はいいですね。しばらく積読状態だったのもあって、今読むと経済情勢や各種データの陳腐化が見られるので、改訂あるとスタンダードな入門書としてオススメしたい一冊です。
2011年1月22日に日本でレビュー済み
あまりその意味を考えない間に、私たちの生活の中に
電子マネーが入り込んで来た。Suicaやnanaco、WAON
といった前払式のカードを複数毎使っている人も多い。
一方で、Tポイントカードや、家電量販店のポイントなども
使っている。考えてみれば、あたりまえなのだが、
このポイントというのも、一種の通貨で、銀行のように預金通帳に
記帳されたり、他人に送金(送ポイント?)できれば、
全く通貨と変わらない。
「送ポイント」できないようにしているのは、法律による規制なのだが、
こうした電子マネーの全体像をうまく教えてくれるのが、この本だ。
ポイントの獲得に明け暮れる一家の(極端な)物語を引き合いに、
キャッシュレスの社会がどういうものなのかを描いている。
世界共通マネーまで行ってしまうかどうかは、やや疑問だが、
法規制の甘い国がこれを始めてしまうと、止められない
恐れもあるかもしれない。
電子マネーについて、深く考えさせてくれる良書だと思う。
電子マネーが入り込んで来た。Suicaやnanaco、WAON
といった前払式のカードを複数毎使っている人も多い。
一方で、Tポイントカードや、家電量販店のポイントなども
使っている。考えてみれば、あたりまえなのだが、
このポイントというのも、一種の通貨で、銀行のように預金通帳に
記帳されたり、他人に送金(送ポイント?)できれば、
全く通貨と変わらない。
「送ポイント」できないようにしているのは、法律による規制なのだが、
こうした電子マネーの全体像をうまく教えてくれるのが、この本だ。
ポイントの獲得に明け暮れる一家の(極端な)物語を引き合いに、
キャッシュレスの社会がどういうものなのかを描いている。
世界共通マネーまで行ってしまうかどうかは、やや疑問だが、
法規制の甘い国がこれを始めてしまうと、止められない
恐れもあるかもしれない。
電子マネーについて、深く考えさせてくれる良書だと思う。