第一章宗教社会学、第二章ウェーバーの政治観、第三章社会学の方法論、第四章ウェーバーの学問観という四部構成となっている。
概ね、読みやすく理解しやすい内容だったがわりとムラがあり、特に、第三章本当に読み難く、まるで頭に残らなかった。
他の入門書と比較するほどウェーバーについて読んでいないが、手にとって後悔する一冊ではないと思う。
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マックス・ウェーバーを読む (講談社現代新書) 新書 – 2014/8/19
仲正 昌樹
(著)
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『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』『官僚制』『職業としての学問』等、代表作からウェーバーの思考を知ることは、我々の社会と歴史を深く学ぶことである。そして現在の世界・日本が抱える諸問題を考える示唆に富み興味深い。また社会科学の根本概念に言及した書物は、宗教・経済・政治・法律など主要な分析対象を定義、論理的体系化を試みており、読み直す課題は大きい。思想・哲学を再考したい人への最適の入門書。
政治思想、現代ドイツ思想、社会哲学、基礎法学など幅広い分野にわたり、著者独自の視点・展開から解釈を試みる仲正教授。その入門書には定評があるが、根底に流れるのは「思考する」ことを鍛える力強さにある。
本書は20世紀のヨーロッパのみならず、日本の哲学思想界にも多大な影響を与えたマックス・ウェーバーの著作を読み、彼の主要なテーマに迫る試みである。
ウェーバーの主著である『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は、プロテスタントの禁欲が資本主義の精神に適合性を持っていたという逆説的論理で思想界のみならず世界史に興味のある多くの人々の心を捉えた。
彼の講演である『職業としての学問』は、学問の「国家資本主義化」に疑問を呈し、学者の基本姿勢を問い正した書物だが、現在のSTAP細胞問題を考える示唆に富んだ書物である。
また社会科学の根本概念に言及した書物は、宗教・経済・政治・法律など主要な分析対象を定義、その論理的体系化を試みており、現在読み直す課題は大きい。
思想・哲学を再考したいひとへ好適な入門書でもある。
政治思想、現代ドイツ思想、社会哲学、基礎法学など幅広い分野にわたり、著者独自の視点・展開から解釈を試みる仲正教授。その入門書には定評があるが、根底に流れるのは「思考する」ことを鍛える力強さにある。
本書は20世紀のヨーロッパのみならず、日本の哲学思想界にも多大な影響を与えたマックス・ウェーバーの著作を読み、彼の主要なテーマに迫る試みである。
ウェーバーの主著である『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は、プロテスタントの禁欲が資本主義の精神に適合性を持っていたという逆説的論理で思想界のみならず世界史に興味のある多くの人々の心を捉えた。
彼の講演である『職業としての学問』は、学問の「国家資本主義化」に疑問を呈し、学者の基本姿勢を問い正した書物だが、現在のSTAP細胞問題を考える示唆に富んだ書物である。
また社会科学の根本概念に言及した書物は、宗教・経済・政治・法律など主要な分析対象を定義、その論理的体系化を試みており、現在読み直す課題は大きい。
思想・哲学を再考したいひとへ好適な入門書でもある。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2014/8/19
- 寸法10.9 x 1.2 x 17.4 cm
- ISBN-104062882795
- ISBN-13978-4062882798
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著者について
仲正 昌樹
1963年、広島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。文学や政治、法、歴史などの領域で、アクチュアリティの高い言論活動を展開している。著書に『ポスト・モダンの左旋回』(世界書院)、『「不自由」論』『お金に「正しさ」はあるのか』(以上、ちくま新書)、『日本とドイツ 二つの全体主義』(光文社新書)、『集中講義!日本の現代思想』(NHKブックス)、『〈法と自由〉講義――憲法の基本を理解するために』(作品社)、『精神論ぬきの保守主義』(新潮選書)、『今こそアーレントを読み直す』『いまを生きるための思想キーワード』(以上、講談社現代新書)などがある。
1963年、広島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。文学や政治、法、歴史などの領域で、アクチュアリティの高い言論活動を展開している。著書に『ポスト・モダンの左旋回』(世界書院)、『「不自由」論』『お金に「正しさ」はあるのか』(以上、ちくま新書)、『日本とドイツ 二つの全体主義』(光文社新書)、『集中講義!日本の現代思想』(NHKブックス)、『〈法と自由〉講義――憲法の基本を理解するために』(作品社)、『精神論ぬきの保守主義』(新潮選書)、『今こそアーレントを読み直す』『いまを生きるための思想キーワード』(以上、講談社現代新書)などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2014/8/19)
- 発売日 : 2014/8/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4062882795
- ISBN-13 : 978-4062882798
- 寸法 : 10.9 x 1.2 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 46,375位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2020年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・マックス・ウェーバーの面白さを紹介してくれる入門書だ。大学卒業して50年になるが、いい本に巡り合って、感謝している。
・ウェーバーの著作は、社会学の古典であり、社会学を学ぶ学生の必読書といわれている。その意味で、社会学系の学生には、まずこの入門書の一読を勧めたい。
・翻訳書でも難解であろうウェーバ―の著作を、本書は分かりやすく噛み砕きポイントを浮き彫りに示してくれる。読みやすく、しかも知的刺激に富むので、引き込まれるように一気に読ませてくれる。
・評者は学生時代に読む機会を逸し、今までやり残したことがあるような気持ちで過ごしてきたが、本書に出会って、永年の宿題を果たした気がする。
・カルヴィニズムの「予定説」が資本主義の精神を鼓舞しただけでなく、宗教的貴族主義(選民意識)をもたらしたことは本書で初めて知った。欧州駐在経験を通じて、薄々、西欧キリスト教社会には見えない上流階級が現在も存在すると感じていたが、その背景の一つはカルヴィニズムの伝統にあるのかもしれない。
・ウェーバーの著作は、社会学の古典であり、社会学を学ぶ学生の必読書といわれている。その意味で、社会学系の学生には、まずこの入門書の一読を勧めたい。
・翻訳書でも難解であろうウェーバ―の著作を、本書は分かりやすく噛み砕きポイントを浮き彫りに示してくれる。読みやすく、しかも知的刺激に富むので、引き込まれるように一気に読ませてくれる。
・評者は学生時代に読む機会を逸し、今までやり残したことがあるような気持ちで過ごしてきたが、本書に出会って、永年の宿題を果たした気がする。
・カルヴィニズムの「予定説」が資本主義の精神を鼓舞しただけでなく、宗教的貴族主義(選民意識)をもたらしたことは本書で初めて知った。欧州駐在経験を通じて、薄々、西欧キリスト教社会には見えない上流階級が現在も存在すると感じていたが、その背景の一つはカルヴィニズムの伝統にあるのかもしれない。
2021年1月24日に日本でレビュー済み
「理念型」の説明に、注意を促したい場所があった。「理念型」を作って、シミュレーションを行い、個々の事例を見た場合に、ズレていればもういちど理念型を作り直す、というくだりである。ウェーバーは、こういうことまで語っていただろうか。彼自身『客観性』論文で述べているように、理念型が有効であるかどうかは、ア・プリオリには確定できず、もっぱら実際に有効性を発揮するかどうかによるのだ、と述べている。理念型とは、単なる手段、道具である。だめなら使い捨てである。
理念型自体の問題としては、理念型ができるころには、多くの事象や事例を渉猟した段階であって、それを用いて、改めて現実に向かう場合、同義語反復にならないか、ということである。仮に、理念型に即した法則的見通しを立てて、それと個別事象を見た場合、多くのものが該当するというのは、いわば当然だし、かりに、違うケースがあったときに、理念型からの「偏差」として位置付けてしまうとすると、そのような行為にいったい何の意味があるだろうか、ということだ。いわば自分で建てた仮の尺度に、合うか合わないかを言っているにすぎず、それが「科学」なのか、ということである、
理念型の積極的な意味としては、ウェーバーが言うところ、単なる個別事象の確認ではなく、そこから「何が言えるか」というより一般的な議論に移る段階で理念型が要るのではないか、としている。同書では、経済学理論が扱う事例という段において、理念型的にまとめた事例でなければ扱えないであろう、ということであった。
しかし、同書の途中から歴史学においても、必須であるかのような記載になっている。だが、個別的な事象を扱う歴史学をそもそも社会科学なるレベルでとらえなおしていいものかどうか、その議論はない。
ウェーバー以降の歴史学は、べつだん、理念型にこだわっているようには思われない。むしろ、より緩やかな意味で、種々の用語や概念を運用し、とりわけ問題はないようである。理念型は唯物史観のような歴史の一般理論を気にした無理な概念であった気がする。
もうひとつ、本書では、社会科学以外でも理念型は使用されている、という論述があるが、これも、注意が要ると思う。数学、幾何学などでは、それは定理によってモデル化しているのであった、それを理念型と呼ぶのは当たらない。発生論的にはそういう面がある概念もあるが、ウェーバーの理念型は、自身が丹念に説明しているように、ウェーバー独自のものである。
突っ込んだ議論はむずかしいところだが、ウェーバーに同意する方向で説明する1960年代の『ウェーバー研究』時代とは違う味わいの本を期待したいものだ。
理念型自体の問題としては、理念型ができるころには、多くの事象や事例を渉猟した段階であって、それを用いて、改めて現実に向かう場合、同義語反復にならないか、ということである。仮に、理念型に即した法則的見通しを立てて、それと個別事象を見た場合、多くのものが該当するというのは、いわば当然だし、かりに、違うケースがあったときに、理念型からの「偏差」として位置付けてしまうとすると、そのような行為にいったい何の意味があるだろうか、ということだ。いわば自分で建てた仮の尺度に、合うか合わないかを言っているにすぎず、それが「科学」なのか、ということである、
理念型の積極的な意味としては、ウェーバーが言うところ、単なる個別事象の確認ではなく、そこから「何が言えるか」というより一般的な議論に移る段階で理念型が要るのではないか、としている。同書では、経済学理論が扱う事例という段において、理念型的にまとめた事例でなければ扱えないであろう、ということであった。
しかし、同書の途中から歴史学においても、必須であるかのような記載になっている。だが、個別的な事象を扱う歴史学をそもそも社会科学なるレベルでとらえなおしていいものかどうか、その議論はない。
ウェーバー以降の歴史学は、べつだん、理念型にこだわっているようには思われない。むしろ、より緩やかな意味で、種々の用語や概念を運用し、とりわけ問題はないようである。理念型は唯物史観のような歴史の一般理論を気にした無理な概念であった気がする。
もうひとつ、本書では、社会科学以外でも理念型は使用されている、という論述があるが、これも、注意が要ると思う。数学、幾何学などでは、それは定理によってモデル化しているのであった、それを理念型と呼ぶのは当たらない。発生論的にはそういう面がある概念もあるが、ウェーバーの理念型は、自身が丹念に説明しているように、ウェーバー独自のものである。
突っ込んだ議論はむずかしいところだが、ウェーバーに同意する方向で説明する1960年代の『ウェーバー研究』時代とは違う味わいの本を期待したいものだ。
2021年8月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
単なる概説書でなく、著者の視点も入っているためウェーバーの何を読むべきかが分かってくる。
その上でウェーバーのどの著作が自分に必要か、自分への必要性がが見えてくる。
その上でウェーバーのどの著作が自分に必要か、自分への必要性がが見えてくる。
2021年2月14日に日本でレビュー済み
プロテスタント信仰が初期資本主義の展開の駆動力になった、とウェーバーは言う。しかし、利潤を追求することと神を信仰することは矛盾するのではないか。
以下は、本書を読んで、厳密にではなく、浅く、あるいは、間違って理解した上での、ぼくの勝手な展開である。
利潤と信仰の話に戻れば、こう考えられる。借りたお金を元手に事業をして利潤を得て、元金と利益を貸主に返済する。これは社会的には信用行為である。つまり、信用行為と利潤追求はリンクしているのである。そして、信仰とは信用、信頼である。かくして、信仰は利潤追求と、じつは、つながりうることがわかる。
信仰の目的は救いである。その人個人の救いは、ある意味、その人の私的利益である。信仰によって自分は救われようとする人と、信頼ある勤勉な仕事によって利潤を得ようとする人は、似ているのかも知れない。もっとも、勤勉な仕事は神の栄光のためであって、利潤は個人のぜいたくに用いられなかったことで、資本が蓄積した、とウェーバーは言っているようだ。
現在の資本主義は「神の栄光のために」とか「得た利潤を自分のために使わない」などということはまったくなく、ひたすら自分が儲けることに専念している。
神の栄光のためだったのに、なぜそうなったのか。それは、信仰がもともと神のためというよりは、自分の救いという利益のためだったからではないか。現代の資本主義は、信仰が内包していた私利追及に戻ったと。
「ピューリタン的な『天職』観は、財の分配の不平等を神の摂理として正当化する可能性があった。資本主義的生産体制が整備されると、資本家(企業家)と労働者に階層が分かれるようになるが、貧しい労働者の存在も、神の摂理に適っていると見ることもできる。そうした見方は最終的には、起業家による労働者の搾取を正当化することにも繋がる」(p.64)。
著者のこのくだりを読むと、ぼくの誤読もゆえなしとは言えないかもしれない。
以下は、本書を読んで、厳密にではなく、浅く、あるいは、間違って理解した上での、ぼくの勝手な展開である。
利潤と信仰の話に戻れば、こう考えられる。借りたお金を元手に事業をして利潤を得て、元金と利益を貸主に返済する。これは社会的には信用行為である。つまり、信用行為と利潤追求はリンクしているのである。そして、信仰とは信用、信頼である。かくして、信仰は利潤追求と、じつは、つながりうることがわかる。
信仰の目的は救いである。その人個人の救いは、ある意味、その人の私的利益である。信仰によって自分は救われようとする人と、信頼ある勤勉な仕事によって利潤を得ようとする人は、似ているのかも知れない。もっとも、勤勉な仕事は神の栄光のためであって、利潤は個人のぜいたくに用いられなかったことで、資本が蓄積した、とウェーバーは言っているようだ。
現在の資本主義は「神の栄光のために」とか「得た利潤を自分のために使わない」などということはまったくなく、ひたすら自分が儲けることに専念している。
神の栄光のためだったのに、なぜそうなったのか。それは、信仰がもともと神のためというよりは、自分の救いという利益のためだったからではないか。現代の資本主義は、信仰が内包していた私利追及に戻ったと。
「ピューリタン的な『天職』観は、財の分配の不平等を神の摂理として正当化する可能性があった。資本主義的生産体制が整備されると、資本家(企業家)と労働者に階層が分かれるようになるが、貧しい労働者の存在も、神の摂理に適っていると見ることもできる。そうした見方は最終的には、起業家による労働者の搾取を正当化することにも繋がる」(p.64)。
著者のこのくだりを読むと、ぼくの誤読もゆえなしとは言えないかもしれない。
2016年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マックス・ウェーバーの著書は難解で良い入門書なしにその内容を把握することは困難です。逆に、良質な入門書に導かれてウェーバーの著書を読めば、「知る喜び」を得ることができます。
実際、そのような定評ある入門書はいつくかありますが、仲正氏のこの本もその系列に連なる一冊です。とりわけ、第3章の社会科学の方法論が秀逸だと感じました。ウェーバーは厳格に考え抜かれた基礎理論や方法論に従って各分野の論文を書いており、有名な「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」も、本当に理解するには基礎となる方法論の理解が不可欠です。しかし、方法論について書かれたウェーバーの論文は決してとっつきやすいものではありません。本書はこの部分をかなりわかりやすくコンパクトに解説されておりすばらしいと思いました。
星を5つにしなかったのは、できればこの倍くらいのボリュームを費やしていただければさらによかったと思ったからです。
実際、そのような定評ある入門書はいつくかありますが、仲正氏のこの本もその系列に連なる一冊です。とりわけ、第3章の社会科学の方法論が秀逸だと感じました。ウェーバーは厳格に考え抜かれた基礎理論や方法論に従って各分野の論文を書いており、有名な「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」も、本当に理解するには基礎となる方法論の理解が不可欠です。しかし、方法論について書かれたウェーバーの論文は決してとっつきやすいものではありません。本書はこの部分をかなりわかりやすくコンパクトに解説されておりすばらしいと思いました。
星を5つにしなかったのは、できればこの倍くらいのボリュームを費やしていただければさらによかったと思ったからです。
2021年6月30日に日本でレビュー済み
ドイツ語の社会学の本の翻訳というと、どうしようもないくらいに奇妙な日本語で書いてあるという先入観があった。本書は、岩波文庫にあるマックス・ウェバーの著書4冊(「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」「職業としての政治」「社会科学と社会政策にかかわる認識の『客観性』」「職業としての学問」)を取り上げ、要点を引用しながら、マックス・ウェバーの思想を分かりやすく解説している。引用されている、岩波文庫本のマックス・ウェバーはとても分かりやすい日本語で翻訳されていることもあって、今回の本を読んでマックス・ウェバーの考えがよく分かったし、引用されている本も読みたくなった。本書を読んで、マックス・ウェバーの書いた社会学の名著を理解するだけでなく、彼の深い思想は、現在の社会にもある諸問題を理解し解決するための思考方法にもつながると思えた。もっと多くの人に読まれてよい本だと思った。
2015年5月15日に日本でレビュー済み
哲学者が代表的な書籍からマックス・ウェーバーを読み解く。
マックス・ウェーバーというと社会学者というイメージが強いが、この本を読むと政治や教育、さらに根幹となる知とは何かというようなテーマまで広く扱っているように感じられた。
マックス・ウェーバーの本を読む前に読んでよかった。
マックス・ウェーバーというと社会学者というイメージが強いが、この本を読むと政治や教育、さらに根幹となる知とは何かというようなテーマまで広く扱っているように感じられた。
マックス・ウェーバーの本を読む前に読んでよかった。