私が中学生のころ、父親のガラス張りの書棚に、箱入りのこの本が入っていたのが記憶にある。普段、小説などを読まない理科系の父が大事に読みしまっておいた数少ない本。還暦も過ぎたいま、急にどんな筋なのか、どんな文体なのかを知りたくなり、父の嗜好を探りたくなった。
なるほどなぁ。筆者と父親には、昭和初期の時代に青春時代を送ったこと、それと東京・小石川に住んでいたこと。この2つの共通点があったのだ。
下宿先の主人の品格に欠ける風貌と傲慢な振る舞い。教会に通い続ける色白の夫人がじっと堪えるさま。この寒々とした夫婦と主人公の3人の関係が「冬の宿」でどんな展開を見せるのか。息詰まる思いで読み進むうち、前方にかすかな光明が見えてくる。
格調が高い作品とはこういうものを指すのではあるまいか。
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冬の宿 (講談社文芸文庫) 文庫 – 2010/1/8
阿部 知二
(著)
暗い日々から抜け出し春へ向かう感動の作品
大学生の「私」が、下宿する一家の暗い日常。不安な世相の中で、「冬」という季節感を背景に見事に描かれた、昭和十年代前半の感動的なベストセラー小説。
大学生の「私」が、下宿する一家の暗い日常。不安な世相の中で、「冬」という季節感を背景に見事に描かれた、昭和十年代前半の感動的なベストセラー小説。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/1/8
- ISBN-104062900726
- ISBN-13978-4062900720
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/1/8)
- 発売日 : 2010/1/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4062900726
- ISBN-13 : 978-4062900720
- Amazon 売れ筋ランキング: - 896,760位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何故この本を選んだかというと、私がまだ中学生のころ、父の書棚にあったこの「冬の宿」を読んで、何故か最後のシーンがとても印象深くっ心に残ったのです。
まだ夫婦の機微などわかるはずもないのに何故感動したのか、自分でも不思議でした。
その後、何度かまた読んで見たいという気持ちはあったのですが、なんとなく機会を失って・・・
何故か今、やっぱり読んでみようという気持ちになって読み始めたところです。
内容などまったく覚えていないのですが、最後のシーンだけが忘れられないのです。
今、どのような感想をもつのか自分でも楽しみです。
まだ夫婦の機微などわかるはずもないのに何故感動したのか、自分でも不思議でした。
その後、何度かまた読んで見たいという気持ちはあったのですが、なんとなく機会を失って・・・
何故か今、やっぱり読んでみようという気持ちになって読み始めたところです。
内容などまったく覚えていないのですが、最後のシーンだけが忘れられないのです。
今、どのような感想をもつのか自分でも楽しみです。