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野球の国のアリス (講談社文庫) 文庫 – 2016/1/15

3.2 5つ星のうち3.2 8個の評価

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購入オプションとあわせ買い

春風に誘われたような気まぐれから、アリスは新聞記者の宇佐木さんのあとを追い、時計屋の鏡の中に入ってしまった。その日は夏休みの「全国中学野球大会最終戦」の前日。少年野球のエースだった彼女は、負け進んだチーム同士が戦う奇妙な大会で急遽投げることになる。美しい季節に刻まれた大切な記憶の物語。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2016/1/15)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2016/1/15
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 240ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062933004
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062933001
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.5 x 0.8 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.2 5つ星のうち3.2 8個の評価

著者について

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北村 薫
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北村 薫

1949(昭和24)年、埼玉県生れ。早稲田大学ではミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、’89(平成元)年「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。’91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。作品に『ニッポン硬貨の謎』(2006年本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(’09年直木賞受賞)など:本データは『1950年のバックトス (ISBN-13:978-4101373324 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中3.2つ
5つのうち3.2つ
8グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2018年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちょっとだけオマージュになっていたので満足です。鏡の国のほうのアリスのオマージュですね。
ありそうでない設定なので、楽しめました。たんたんとした、むかしの児童書のような優しい語り口が、かえって新鮮です。
野球好きの知り合いのお子さんに勧めてみましたが、カバーが女の子なので、読んでくれませんでした、残念。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年7月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリーランドシリーズの本作。
子供向けのようで、なかなかどうして大人ももちろん楽しめる作品でした。
北村薫作品を読むといつも「よい大人が登場する」と感じます。
今回は語り手のわたしがそうでした。
子供や自分よりも若い世代を「子ども扱い」しないできちんと尊重している。
簡単なようで、実は難しいことなんじゃないかと思っています。
なんでも簡単に、簡単にと道をつけてしまう世の中を是としないで、悩んだり転んだり恥をかいたりして大人になることが大事だと教えてくれるよい作品でした。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年12月24日に日本でレビュー済み
「ミステリーランド」の一冊

タイトルの通り、野球小説です

ミステリではないのが、ミステリファンとしては少し残念ですが
中途半端にミステリ要素が投入されていないので
これはこれで、潔くて良かった

少年野球でエースだった少女・アリス
彼女もいよいよ中学への入学を目前に控え、野球を続けることを断念してた

そんな彼女は、ひょんなことから鏡の国に迷い込んでしまった

この世界では左右が反転し
時も4ヶ月程進んでいた

その為、この世界ではアリスは中学1年生の夏をむかえていた

また、この世界では
いたいけな中学生に挫折感を与えるのは良く無いとの建前から
勝ったチーム同士がトーナメントを進んでいくのと同様に
負けたチーム同士も戦い、負け進んだチーム同士の最終戦も行われていた
しかも、建前とは裏腹に半ばお笑いの娯楽とされている

そのような世界でのアリスの奮闘を描いた作品

社会の不条理を問うとともに、
野球小説としても、読み応えがある良作だった
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年12月23日に日本でレビュー済み
「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」ミステリーランドの第14回配本。
ミステリ好きならおぉ!と思える陣容が、子どもたちのために、読書の入り口を提供するためのレーベルで、どの作品も読んでいて楽しい。

北村薫さんのこの作品は、ミステリというよりもファンタジー。
不思議の国のアリスをモチーフに、鏡を通り抜けて裏の世界に迷い込んだ野球の好きな中学生少女の奮闘を描きます。

負け続ける人をあざ笑うための野球トーナメントが開催されていて、それに憤慨するなど哲学的な示唆にも富んだ作品で、語り口も柔らか。
直木賞作家の作品に小学生から触れてもらうためにも、ぜひ図書室において欲しいなぁ。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年9月8日に日本でレビュー済み
宇山日出臣氏の遺したレーベル、ミステリーランドの新刊(第14回配本)です。
ミステリーランドは執筆人が豪華で、かつ曲者も少なくないので、麻耶雄嵩氏の「神様ゲーム」など、少年少女へのジュブナイルに見せかけた大人向けの本が結構ありますが、
この「野球の国のアリス」は純粋に、児童向けのジュブナイルでした。
ウサギさんが鏡の中に入っていくのを見てそのあとを追った野球少女アリス。
鏡の中の国では、中学生たちによる裏の大会――負けたチームが次の試合へ進み、最弱のチームを決定する戦い――が行われており、野球は下手な選手たちのエラーや酷いプレーを嘲笑して楽しむスポーツになっていた。
こんな状況を許せないと感じたアリスは、最弱チームのメンバーとなって、最強チームに戦いを挑み、裏の大会を消滅させるために戦う……というお話です。
このレーベルが箱入りのハードカバーであるせいで、結構なお値段なのが難点ですが、内容は十分に楽しむことができました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年2月18日に日本でレビュー済み
文庫化されてはじめて読みました。子ども向けに書かれた作品のようですが、どうしてどうして。
むしろ正しい大人になるために大人が読むべきお話だと感じました。
パラレルワールドの世界をうまく行き来させ、また野球のシーンもしつこすぎず、楽しく読めました。
大人にも子どもにも、その間の人たちにもお勧めです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年10月12日に日本でレビュー済み
鏡の国で繰り広げられている野球の負け残り戦をやめさせるべく奮闘するアリスの姿が丁寧に描かれていて読みやすかった。特にアリスと五堂くんの言い争いや、五堂くんがアリスを侮辱されて怒るシーンがよかったと思う。ただ、ミステリというよりファンタジーに近い作品だったため、ミステリを期待していた私には物足りなかった。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート