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流 (講談社文庫) 文庫 – 2017/7/14
東山 彰良
(著)
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一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾 に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。選考委員満場一致、「二十年に一度の傑作」(選考委員の北方謙三氏)に言わしめた直木賞受賞作。
一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。選考委員満場一致、「二十年に一度の傑作」(選考委員の北方謙三氏)と言わしめた直木賞受賞作。
<文庫版の解説:ロバート・ハリス(作家・ラジオDJ)>
一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。選考委員満場一致、「二十年に一度の傑作」(選考委員の北方謙三氏)と言わしめた直木賞受賞作。
<文庫版の解説:ロバート・ハリス(作家・ラジオDJ)>
- 本の長さ512ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/7/14
- 寸法10.5 x 1.9 x 14.7 cm
- ISBN-104062937212
- ISBN-13978-4062937214
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2017/7/14)
- 発売日 : 2017/7/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 512ページ
- ISBN-10 : 4062937212
- ISBN-13 : 978-4062937214
- 寸法 : 10.5 x 1.9 x 14.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 17,224位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2023年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小説に入り込んでからの物語の疾走感、鼓動が良く伝わった。2度目を読みたくなる作品。
2022年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
※★の数はもう一回読む可能性
「魚が言いました‥わたしは水のなかで暮らしているのだから、あなたにはわたしの涙が見えません」
物語が進んでいけばいくほど、冒頭に引用されたこの一文が深みを持ってくる。
あなたにはわたしの涙が見えない。
わたしにもあなたの涙が見えない。
「ああ、そういうことか。 わたしたちは魚なのだ。だから、どんなに泣いても、涙なんか見えるはずもない。彼女の涙は流れ落ちる間もなく、水に洗われてゆく。それをわたしはずっと見て見ぬふりをしてきたのだ」
主人公はいくつかの場面でこのことに思い至るのだが、その場面場面でどのような答えを出し、どのように行動するのか、そこが一番の読みどころだったように思う。
ストーリーとしては、ミステリーが軸になっている。
蒋介石が亡くなった1975年、何者かに殺された祖父。
「いったいだれが不死身の祖父をあんな目に遭わせたのか?」
犯人は誰か、という未解決の謎が人参のように鼻先にぶら下げられたまま、物語が進んでいく。
その人参を追いかけるように読み進めた面はあるのだが、それ以上に、先へ先へと背中を押すように描き込まれた物語のディテールによって読まされた感が強い。
自伝かと思うほどのリアリティ。
物語の枝葉となる小話も、心情や情景の描写も。
登場人物全員が中国人・台湾人で、漢字の名前の読み方になかなか馴染めなかったにもかかわらず、気づけば物語にズブズブと引き込まれ、エピローグで人参を咥えて満足している自分がいた。
気になった方は是非。
「魚が言いました‥わたしは水のなかで暮らしているのだから、あなたにはわたしの涙が見えません」
物語が進んでいけばいくほど、冒頭に引用されたこの一文が深みを持ってくる。
あなたにはわたしの涙が見えない。
わたしにもあなたの涙が見えない。
「ああ、そういうことか。 わたしたちは魚なのだ。だから、どんなに泣いても、涙なんか見えるはずもない。彼女の涙は流れ落ちる間もなく、水に洗われてゆく。それをわたしはずっと見て見ぬふりをしてきたのだ」
主人公はいくつかの場面でこのことに思い至るのだが、その場面場面でどのような答えを出し、どのように行動するのか、そこが一番の読みどころだったように思う。
ストーリーとしては、ミステリーが軸になっている。
蒋介石が亡くなった1975年、何者かに殺された祖父。
「いったいだれが不死身の祖父をあんな目に遭わせたのか?」
犯人は誰か、という未解決の謎が人参のように鼻先にぶら下げられたまま、物語が進んでいく。
その人参を追いかけるように読み進めた面はあるのだが、それ以上に、先へ先へと背中を押すように描き込まれた物語のディテールによって読まされた感が強い。
自伝かと思うほどのリアリティ。
物語の枝葉となる小話も、心情や情景の描写も。
登場人物全員が中国人・台湾人で、漢字の名前の読み方になかなか馴染めなかったにもかかわらず、気づけば物語にズブズブと引き込まれ、エピローグで人参を咥えて満足している自分がいた。
気になった方は是非。
2023年10月1日に日本でレビュー済み
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火野氏の糞尿譚を意外に長いなと思いつつ2時頃に読了して気持よく寝た翌朝9時頃、この小説を読み始めたが、とりあえず一章は面白かった。しかし二章の暴力行為の連続した辺りを読んでるうち、昨夜読んだ糞尿譚のラストのシーンが走馬燈のように甦ってきて、しばらくするうち頭がくらくらすると共に妙に痛くなった。それでトイレに行き、べッドさくを利用してストレッチをし、その後再度それにとりかかり何とか二章を終えた。しかしもうそれ以上読むのが嫌になると共に、肩から頭につながる妙な痛みがとれなかったので、その日はもう全ての読書を中止して夜早めに寝た。翌日、火野氏の花と龍へ行こうと思ったが、結局気をとりなおして3章に挑戦しなんとか5章まで読了した。しかしこの後、他の批判的コメを書いてる人のを読むにつけ、読了に至るには、これは難題ですわ。
2023年7月21日に日本でレビュー済み
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とにかくここ十年でこれほど吹き出しながら読んだ小説はあっただろうか。
10pageに一回は爆笑です。
それでいて内容は、あの日中戦争と国共内線と台湾社会の戦後を扱っている。
その重い社会の変動の中で、若者は成長し、学び遊び恋し、時には軌道を外して乱暴し、世は移っていく。
小説を読み登場人物と喜怒哀楽を共にする、という読書の喜びを満喫しました。
10pageに一回は爆笑です。
それでいて内容は、あの日中戦争と国共内線と台湾社会の戦後を扱っている。
その重い社会の変動の中で、若者は成長し、学び遊び恋し、時には軌道を外して乱暴し、世は移っていく。
小説を読み登場人物と喜怒哀楽を共にする、という読書の喜びを満喫しました。
2017年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
台湾在住の17歳の学生であるわたし、葉 秋生(イエ チョウ シェン)にとって、その年、1975年は特別な年となった。
台湾の総統、蔣介石が亡くなり、その翌月に慕っていた、祖父、葉 尊鱗(イエ ヅゥン リン)が何者かに殺されたのだ…。
殺人事件が起き、その犯人を主人公の秋生が追い求めるという展開から、一種のミステリではあるのですが、内容は、それに留まらず、秋生が体験する様々なエピソードが積み重なっています。
ジャンルは何か、と問われれば、「青春小説」というのが適切ではないかと思います。
この作品の面白いところは、秋生の体験、それぞれが、魅力的な人物に囲まれて、独特な輝きを持っているところでしょう。
彼の行動自体も、台湾内に留まらず、日本へ行ったり、遂には、かつて祖父が戦争で戦った、中国大陸まで足を延ばすことになります。
題名の「流」。
その意味するところを考えてみると、ひとつは、「時の流れ」ではないかと思います。
青春時代は短いけれど、大人へと成長する中で、様々な体験をする大切な時期です。
この青春という時の流れは、ひとつのテーマになっているのではないでしょうか。
次に、「人と人の流れ」です。
秋生は、その青春を過ごす中で、いろいろな人物と出会い、様々な体験をしていきます。
この人的交流もこの作品のひとつのテーマであると思います。
本作品は、青春小説だと、先述しましたが、通常の青春小説に比べ、スケール観が違います。
一種の大河小説的な意味合いもあると思います。
この秋生の青春に身を委ねてみるのも、楽しい読書体験になるのではないか、と感じています。
台湾の総統、蔣介石が亡くなり、その翌月に慕っていた、祖父、葉 尊鱗(イエ ヅゥン リン)が何者かに殺されたのだ…。
殺人事件が起き、その犯人を主人公の秋生が追い求めるという展開から、一種のミステリではあるのですが、内容は、それに留まらず、秋生が体験する様々なエピソードが積み重なっています。
ジャンルは何か、と問われれば、「青春小説」というのが適切ではないかと思います。
この作品の面白いところは、秋生の体験、それぞれが、魅力的な人物に囲まれて、独特な輝きを持っているところでしょう。
彼の行動自体も、台湾内に留まらず、日本へ行ったり、遂には、かつて祖父が戦争で戦った、中国大陸まで足を延ばすことになります。
題名の「流」。
その意味するところを考えてみると、ひとつは、「時の流れ」ではないかと思います。
青春時代は短いけれど、大人へと成長する中で、様々な体験をする大切な時期です。
この青春という時の流れは、ひとつのテーマになっているのではないでしょうか。
次に、「人と人の流れ」です。
秋生は、その青春を過ごす中で、いろいろな人物と出会い、様々な体験をしていきます。
この人的交流もこの作品のひとつのテーマであると思います。
本作品は、青春小説だと、先述しましたが、通常の青春小説に比べ、スケール観が違います。
一種の大河小説的な意味合いもあると思います。
この秋生の青春に身を委ねてみるのも、楽しい読書体験になるのではないか、と感じています。
2019年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
受賞作と言う事で楽しみにしてたのですが。。。
年代、文化に馴染みがないので入り込めない。
関連があるのかないのか無駄に挿話が多くて長く感じる。
私的には残念でした。
年代、文化に馴染みがないので入り込めない。
関連があるのかないのか無駄に挿話が多くて長く感じる。
私的には残念でした。
2019年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文章は少し長いので始めは、少し 辛抱づよく読んだ感じです。
大好きなお友達(中国の方)の紹介でなければ、投げ出してたかも。
結果、面白かったです。
考えるところ
もありました。
最後まで読んで良かった‼️
大好きなお友達(中国の方)の紹介でなければ、投げ出してたかも。
結果、面白かったです。
考えるところ
もありました。
最後まで読んで良かった‼️