第7巻について:
初秋から冬までの間を描きます。星にまつわる神話の数々に始まり、文化祭における観望会開催への挑戦、
流星群の観測まで季節はめまぐるしく変わります。主人公である朔の成長ぶりが見所です。
作中では流星群の観測方法についての解説もあります。目で見る観測方法だけでも2通りがあるとか。
本巻で文化祭も終わり冬に突入することで、3年生の卒業が刻一刻と近づいていきます。
登場人物それぞれの思いをのせて、話はゆっくりとラストへ舵を切ります。読み手にも物語完結への
寂しさがほんのりと募り始める巻でもあります。7巻、変わらずオススメです。
作品の全体について:
素晴らしい作品です。先日、天体望遠鏡を購入したのを機に本書を手に取りましたが、
もし望遠鏡を買っていなければこの本とも出会うことがなかったと考えるとゾッとします。
それほどまでに、今までこの作品を知らずにいたことが悔やまれるほどの感激に巡り逢いました。
近頃では優れた漫画は少なくなっていますが、久々に誰にでも勧めたい作品に出会いました。
作品の内容は、主人公である男子高校生の朔(さく。星の知識なし)が、元気いっぱいの
幼なじみである美星(みほし。大の星好き)と、天文部、そして恋を形作っていく様を描いたものです。
魅力あるキャラクターがふんだんに登場し、どのキャラも個性にあふれているために
一度読み始めるとページをめくる手が止まりません。この作品には人を惹き付けてやまない、
もの静かながらも力強いパワーがあります。
そして登場する女の子がどれも可愛い!作者は女性ですが、よくぞここまで男性読者を虜にする
ツボにはまったキャラを幾つも立てられるものだと感心しました。読み進めていくうちに、
必ずやお気に入りの子が見つかるはずです。(個人的には近江さんがお気に入りです)
読み始めるにあたっては、天体や星空が好きか/知識があるかなどは関係のない構成となっています。
誰にでも手に取ることができ、いつの間にか天文部の一員として朔(さく)と一緒に成長していけます。
作者の星空に対する愛情と知識も十分。解説もふんだんにあり、安心して家族全員で楽しんでいます。
きわどい描写はないので、小学生レベルの子どもと一緒に楽しめる点も好印象です。
(大人が読めばニヤリとさせられる文章はありますのでご心配なく)
そして何よりも画力と構成力が素晴らしい。真面目一辺倒の絵ばかりでなく、コミカルな絵やギャグも
ふんだんに登場しますし、パロディ(例えば「あれが死兆星だ!」とか)やネット上のネタもあります。
元気が湧き出るストーリーが満載でありながらも、シリーズ中にはホロリとさせられる場面も登場し、
何巻読み進めても飽きません。というか、むしろ巻を重ねるごとに面白さが増してくる希有な作品です。
私もご多分に漏れず相当数の漫画を読破してきたクチですが、この「宙のまにまに(随に)」は
漫画として珠玉の出来。本当にスキのない完成度です。星空の好き嫌いなど関係なく、
どなたにもおすすめできます。まずは1巻だけを買ってみて自分に合う合わないを確かめるのも手です。
作者は自身の投影である美星を通じて、星空の素晴らしさ、そして何よりも星見の純粋な楽しさを
読者に伝えたかったのでしょう。事実、そのような描写は作品中のあちらこちらに登場します。
この漫画は、作者自身の願いと夢が込められた作品であるために、そこには一切の嘘がない。
この点が本作の一番の魅力であり、それこそ満天の星空のように、登場人物の描写を
いっそう煌(きら)びやかなものとしているのです。
このような素晴らしい作品を創ってくださった作者の方に心から感謝します。
そして何よりも、この作品との出会いを形作ってくれた夜空の星々に感謝します。
夜空の星々と同じように、我々もこの地面の上で人々の織りなす星座で結ばれている…
この作品との出会いを通してそう感じました。89番目の星座は我々の心の中にあるのかもしれません。
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宙のまにまに 7 (アフタヌーンKC) コミック – 2009/11/20
柏原 麻実
(著)
天空に輝く美しい星。仲間と見ればもっときれい!
幼なじみのハイテンション少女・明野美星(あけの・みほし)との奇跡の?再会から始まった、読書少年・大八木朔(おおやぎ・さく)のハイスクール・ライフ!
2人を中心に、個性的な部員たちが繰り広げる、ほのかな恋もちょっぴり詰まった、汗と涙と笑いの部活動!
2009年夏、テレビアニメ化もされて大好評を博した…「清く明るい天文部グラフィティ」!!
全力疾走で駆け抜けた人気連載、堂々完結です!
生徒会長フーミンを口説いて(!?)開催にこぎつけた「前夜祭」。初の晴れ舞台に向けて、前夜祭番長・朔のもと盛り上がる弱小文化部の面々! ところが…!? 主人公・朔が一世一代の大活躍!?――文化祭編に、石猛者・笑ちゃん誕生編(笑)など盛りだくさんの最新刊!!!
幼なじみのハイテンション少女・明野美星(あけの・みほし)との奇跡の?再会から始まった、読書少年・大八木朔(おおやぎ・さく)のハイスクール・ライフ!
2人を中心に、個性的な部員たちが繰り広げる、ほのかな恋もちょっぴり詰まった、汗と涙と笑いの部活動!
2009年夏、テレビアニメ化もされて大好評を博した…「清く明るい天文部グラフィティ」!!
全力疾走で駆け抜けた人気連載、堂々完結です!
生徒会長フーミンを口説いて(!?)開催にこぎつけた「前夜祭」。初の晴れ舞台に向けて、前夜祭番長・朔のもと盛り上がる弱小文化部の面々! ところが…!? 主人公・朔が一世一代の大活躍!?――文化祭編に、石猛者・笑ちゃん誕生編(笑)など盛りだくさんの最新刊!!!
- 本の長さ142ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2009/11/20
- ISBN-104063106071
- ISBN-13978-4063106077
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商品の説明
著者について
柏原 麻実
6月17日生まれ。福島県出身。漫画家、イラストレーター。1996年、『Hello,dear』でアフタヌーン四季賞・審査員特別賞を受賞し、デビュー。2001年にも『remain』で四季賞受賞。2005年より「アフタヌーン」にて『宙のまにまに』を連載中。
6月17日生まれ。福島県出身。漫画家、イラストレーター。1996年、『Hello,dear』でアフタヌーン四季賞・審査員特別賞を受賞し、デビュー。2001年にも『remain』で四季賞受賞。2005年より「アフタヌーン」にて『宙のまにまに』を連載中。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/11/20)
- 発売日 : 2009/11/20
- 言語 : 日本語
- コミック : 142ページ
- ISBN-10 : 4063106071
- ISBN-13 : 978-4063106077
- Amazon 売れ筋ランキング: - 481,273位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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漫画家、イラストレーター。福島県出身。双子座。10代で漫画家デビュー、現在「月刊アフタヌーン」にて高校の天文部を舞台にした青春ドラマ『宙のまにま に』を連載中。幼少の頃より星空を始めとする自然に興味を持ち、その知識と経験を取り入れた本格的天文部漫画として話題に。国際天文年である2009年に TVアニメ化も果たした(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『アフタヌーン新書012 宙のまにまに 天体観察「超」入門 機材ゼロでも大丈夫!』(ISBN-10:4063647838)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年11月24日に日本でレビュー済み
天文・青春・笑い・感動、などなどを凝縮した7巻目!!
物語は朔の演劇から始まります。小夜の家で、毎年青年会が行っている子供会・・・ですが、青年会が草野球大会でハッスルしすぎたために、青年会が行うはずの子供会を天文部員全員ですることに!!
今年の子供会は、なんとお芝居?!お芝居とは縁がない天文部。
それでも、お芝居の演目は神話をすることになり、必死に練習する天文部員たち。
子供たちの瞳に何かを残せたら・・・と美星の言葉で、子供たちに楽しんでもらおうと天文部員たちは頑張ります!!
そして、季節は秋となり、文化祭の時期がやってきました。朔にとっては2度目の文化祭。今年の文化祭のテーマは「団結」!!天文部は、今年こそ出し物コンテスト優勝を目指し、去年よりもレベルアップした出し物を出すべく、部費を見て見ますが・・・部費がない!!
そこで、去年出したプラネたん(自作プラネタリウム)を出すことにしますが・・・プラネたんも壊れてる!!そんな中、路万部長と近江さんの大学の学祭を見に行きます。
大学での路万部長や近江さんの様子を見た小夜は、「来年はみんなと別々の違う時間を過ごしている」ことを実感したことを、学祭の帰りにみんなに話します。
そんな小夜の言葉で、今年は学校を巻き込んでの観望会を開こうと、美星が提案します。朔は観望会をみんなでチャレンジしようと切り出します。
観望会の提案をフーミン(生徒会長)に出しますが・・・当然のように却下されます。が、朔は「今年でこのメンバーと過ごせるのは一度だけなんだ」という想いや去年の文化祭のことを悔やみたくない気持ちに動かされ、何とか観望会を実行できるように奮闘します。
奮闘している中、英語研究部、マッスルマニア部、合唱部2軍の人たちと出会い、朔は前夜祭を思いつきます。前夜祭の提案を、フーミンに提案してみると・・・何と前夜祭ができる許可が!!許可が出たかわり、朔は前夜祭番長に!!
朔は率先して前夜祭の指揮をとり、みんなと協力して準備をしていたが・・・台風が到来!!前夜祭当日は台風の影響で、準備していた野外ステージはボロボロ。
しかし、諦められない朔は野外ステージに戻ってみると、そこには美星の姿が!!美星も何とかできないかと思って戻って来ていた。すると、今まで協力していた英語研究部、マッスルマニア部、合唱部2軍のみんな、そして天文部員が集まり、壊れたステージをもとに戻そうとできる限り頑張ります。
時間もない中、ステージの修復を間に合わせ、文化祭が始まります!!
この話の他にも、文化祭の閉幕後に、オリオン座流星群を見に行こうという話や、姫が告白を受ける話し、おまけに笑ちゃんの石猛者覚醒の話しがあります!!
今回も笑いがあって、感動があって、とても心が温かくなりました!!次の8巻目も楽しみです!!
物語は朔の演劇から始まります。小夜の家で、毎年青年会が行っている子供会・・・ですが、青年会が草野球大会でハッスルしすぎたために、青年会が行うはずの子供会を天文部員全員ですることに!!
今年の子供会は、なんとお芝居?!お芝居とは縁がない天文部。
それでも、お芝居の演目は神話をすることになり、必死に練習する天文部員たち。
子供たちの瞳に何かを残せたら・・・と美星の言葉で、子供たちに楽しんでもらおうと天文部員たちは頑張ります!!
そして、季節は秋となり、文化祭の時期がやってきました。朔にとっては2度目の文化祭。今年の文化祭のテーマは「団結」!!天文部は、今年こそ出し物コンテスト優勝を目指し、去年よりもレベルアップした出し物を出すべく、部費を見て見ますが・・・部費がない!!
そこで、去年出したプラネたん(自作プラネタリウム)を出すことにしますが・・・プラネたんも壊れてる!!そんな中、路万部長と近江さんの大学の学祭を見に行きます。
大学での路万部長や近江さんの様子を見た小夜は、「来年はみんなと別々の違う時間を過ごしている」ことを実感したことを、学祭の帰りにみんなに話します。
そんな小夜の言葉で、今年は学校を巻き込んでの観望会を開こうと、美星が提案します。朔は観望会をみんなでチャレンジしようと切り出します。
観望会の提案をフーミン(生徒会長)に出しますが・・・当然のように却下されます。が、朔は「今年でこのメンバーと過ごせるのは一度だけなんだ」という想いや去年の文化祭のことを悔やみたくない気持ちに動かされ、何とか観望会を実行できるように奮闘します。
奮闘している中、英語研究部、マッスルマニア部、合唱部2軍の人たちと出会い、朔は前夜祭を思いつきます。前夜祭の提案を、フーミンに提案してみると・・・何と前夜祭ができる許可が!!許可が出たかわり、朔は前夜祭番長に!!
朔は率先して前夜祭の指揮をとり、みんなと協力して準備をしていたが・・・台風が到来!!前夜祭当日は台風の影響で、準備していた野外ステージはボロボロ。
しかし、諦められない朔は野外ステージに戻ってみると、そこには美星の姿が!!美星も何とかできないかと思って戻って来ていた。すると、今まで協力していた英語研究部、マッスルマニア部、合唱部2軍のみんな、そして天文部員が集まり、壊れたステージをもとに戻そうとできる限り頑張ります。
時間もない中、ステージの修復を間に合わせ、文化祭が始まります!!
この話の他にも、文化祭の閉幕後に、オリオン座流星群を見に行こうという話や、姫が告白を受ける話し、おまけに笑ちゃんの石猛者覚醒の話しがあります!!
今回も笑いがあって、感動があって、とても心が温かくなりました!!次の8巻目も楽しみです!!
2009年11月20日に日本でレビュー済み
まにまにの7巻。
ついに朔にとって2回目の文化祭のシーズンがやって来た。去年の自分の青い思い出(笑)を踏まえ、今年こそは準備に専念すると誓うもプラネたんの破損で万事休す。だが路万部長の大学の文化祭を見て天文部は決意する「みんなで文化祭を星空でのっとろう!!」。
ああっ、楽しそう!
なんだか表紙の時点から楽しさあふれんばかり!ということで今回は作中での2回目の文化祭の模様が描かれています。天文部は特に大学の文化祭に触発されて去年より良いもの作ったるという熱意が凄まじい。しかしまたしても天文部に予期せぬ事態が・・。この苦難をどうやって乗り切るかを朔たちは考えます。ちなみに他の部の文化祭での動きも見る事ができました。とにかくマッスルマニア部、良かったね(笑)。あと相変わらずみんなテンションが高くてこの文化祭に混ざりたいぜって気持ちにさせるのがこのマンガのニクい所。
ぶちょおおーー何してんですかー!!な路万部長も登場(笑)。
巻末には幼き日の日佐壁さんの我が道を行くスタイルに笑ってしまう。
そんなこんなで今巻もすっごくおもしろかったです!
ついに朔にとって2回目の文化祭のシーズンがやって来た。去年の自分の青い思い出(笑)を踏まえ、今年こそは準備に専念すると誓うもプラネたんの破損で万事休す。だが路万部長の大学の文化祭を見て天文部は決意する「みんなで文化祭を星空でのっとろう!!」。
ああっ、楽しそう!
なんだか表紙の時点から楽しさあふれんばかり!ということで今回は作中での2回目の文化祭の模様が描かれています。天文部は特に大学の文化祭に触発されて去年より良いもの作ったるという熱意が凄まじい。しかしまたしても天文部に予期せぬ事態が・・。この苦難をどうやって乗り切るかを朔たちは考えます。ちなみに他の部の文化祭での動きも見る事ができました。とにかくマッスルマニア部、良かったね(笑)。あと相変わらずみんなテンションが高くてこの文化祭に混ざりたいぜって気持ちにさせるのがこのマンガのニクい所。
ぶちょおおーー何してんですかー!!な路万部長も登場(笑)。
巻末には幼き日の日佐壁さんの我が道を行くスタイルに笑ってしまう。
そんなこんなで今巻もすっごくおもしろかったです!
2009年12月1日に日本でレビュー済み
アニメでも放映された一年時の文化祭との比較で
二年生になった朔や姫ちゃんの成長が感じられます。
大勢の人達の中心になって行動できるようになった朔と
(この点は昨年、文芸部の手伝いをした経験が生きているかも)
好きな男の子以外の人にも目を向けられるようになった姫が今回のイチオシ。
大学の描写も入り、美星達の卒業も半年後で将来を踏まえながら
どのように本作が纏められていくか今後も注目です。
二年生になった朔や姫ちゃんの成長が感じられます。
大勢の人達の中心になって行動できるようになった朔と
(この点は昨年、文芸部の手伝いをした経験が生きているかも)
好きな男の子以外の人にも目を向けられるようになった姫が今回のイチオシ。
大学の描写も入り、美星達の卒業も半年後で将来を踏まえながら
どのように本作が纏められていくか今後も注目です。