コミックで作品を追いかけている自分は西浦VS美丞大狭山5回戦に4ヶ月も触れてなかったが、頁を開いた瞬間、自分自身が球場
に引き戻され前巻の緊張感がたちまち戻って来た気がして心が引き締まり、ラストまで一気に読んでしまった。
相変わらず各選手の心理描写を丁寧に追っていく密度の濃い展開だが、今回は特に西浦ナイン一人ずつの勝負シーンが丁寧に
描かれているのが嬉しい。一打ごとに繰り出される彼らの心の葛藤・覚悟が読み手にびしびしと伝わってくる。個人的には過度の
プレッシャーでうまくボールを打ち返せない西広の自責のシーンは読んでいてつらかった。また捕手阿部の不在により、主人公・三
橋がバッテリーの本質に気がつき、チームのエースとしての覚悟を固めるシーンはもちろん本巻の見せ場の一つだ。
だが何よりも終盤のシーンが最高!最後まで彼らを応援し続けた浜田応援団長をはじめとした観客席の温かさには涙腺が緩んだ
し、西浦ナインの見つめる先は既に終わった試合でなく次の試合に向かっているのが頼もしい。彼らを一喝したモモカン、もうひた
すら格好良いよ。あなたがいなければ今の輝いた西浦ナインはいなかった。
何巻にも渡って描かれた西浦ナインの初めての夏。緊張感溢れる試合群の終結と共に、読み手にも心地良い疲労感と、何よりも代
え難い清々しさ・感動を届けてくれた。今後の西浦ナインの展開の布石となる重要なエピソードがたっぷり詰まった、ファン必読の重
要巻。西浦ナインと対戦校となった桐青・埼玉・港南・美丞大狭山の選手全員に「素晴らしい夏をありがとう!」と言いたい。

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おおきく振りかぶって(14) (アフタヌーンKC) コミック – 2010/4/23
ひぐち アサ
(著)
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西浦ナインが死力を振り絞る熱戦、いよいよ決着! 勝つのは美丞か、西浦か!?
埼玉大会5回戦の相手・美丞大狭山高校に、バッテリーも打線も徹底研究され、序盤に大量リードを許した西浦。さらに、チームの要である捕手・阿部がアクシデントにより負傷退場してしまう!! 圧倒的不利な状況に追い込まれても、決して試合をあきらめない! 西浦ナインが死力を振り絞る熱戦、いよいよ決着!!
【担当編集者のコメント】
面白さ絶対保証! 大人気本格高校野球漫画、待望の最新刊! 監督は女性、選手は全員1年生。県立西浦高校の新設野球部に集まった10人の選手たちは、弱気で卑屈な投手・三橋を中軸に、一丸となって甲子園優勝を目指す!! 試合や練習を通じて成長していく選手たちのまばゆい姿。最新のスポーツ科学を下敷きに描く、全く新しい野球の面白さ。丹念に描かれる青春の情動。そのどれもが日本中から熱烈な支持を集める、今いちばん面白い青春スポーツ漫画!!
埼玉大会5回戦の相手・美丞大狭山高校に、バッテリーも打線も徹底研究され、序盤に大量リードを許した西浦。さらに、チームの要である捕手・阿部がアクシデントにより負傷退場してしまう!! 圧倒的不利な状況に追い込まれても、決して試合をあきらめない! 西浦ナインが死力を振り絞る熱戦、いよいよ決着!!
【担当編集者のコメント】
面白さ絶対保証! 大人気本格高校野球漫画、待望の最新刊! 監督は女性、選手は全員1年生。県立西浦高校の新設野球部に集まった10人の選手たちは、弱気で卑屈な投手・三橋を中軸に、一丸となって甲子園優勝を目指す!! 試合や練習を通じて成長していく選手たちのまばゆい姿。最新のスポーツ科学を下敷きに描く、全く新しい野球の面白さ。丹念に描かれる青春の情動。そのどれもが日本中から熱烈な支持を集める、今いちばん面白い青春スポーツ漫画!!
- 本の長さ207ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/4/23
- 寸法13 x 1.5 x 18.3 cm
- ISBN-104063106667
- ISBN-13978-4063106664
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商品の説明
著者について
1970年生まれ。埼玉県さいたま市出身。法政大学文学部を卒業。1998年、ひぐちアーサー名義でアフタヌーン四季賞を受賞し、デビュー。現在、「アフタヌーン」にて『おおきく振りかぶって』を連載中。同作品で2006年第10回手塚治虫文化賞・新生賞、2007年第31回講談社漫画賞・一般部門を受賞。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/4/23)
- 発売日 : 2010/4/23
- 言語 : 日本語
- コミック : 207ページ
- ISBN-10 : 4063106667
- ISBN-13 : 978-4063106664
- 寸法 : 13 x 1.5 x 18.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 41,682位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2010年4月23日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2010年4月24日に日本でレビュー済みAmazonで購入第11巻から始まった美丞大狭山高校との5回戦に決着がついた第14巻。本編に向かう前にまず表紙カバーを外して、表裏に描かれているおまけ漫画を読んでしまったのは、ちょっと失敗。「ああ、終わったんだなあ」という試合後の余韻が漂うおまけ漫画「その頃の応援団」は、本書読了後に読んだほうがいいですね。
ということで、西浦高校 対 美丞大狭山高校の、夏の高校野球選手権埼玉大会5回戦。試合は終盤。強豪・美丞大狭山に食らいつく西浦ナインの頑張り、ハマちゃんこと浜田良郎(ヨシロウ)引っ張る応援団の精一杯の応援に、清々しい気持ちになりました。スタンドまで含めたどよめき、チームの一体感が読み手にも伝わってくる感じ。
モモカンこと百枝(モモエ)監督が先頭に立って、<さっさと帰って練習するよ!>の掛け声に、<はい!>と答える西浦ナインのひとコマ。よかったなあ。彼らのキラキラした輝き。「その意気その意気。ナイス・ファイト!」って、しびれましたよ。
三橋にエースとしての自覚が生まれる、生まれつつあるシーンも印象に残ります。窮地に立った三橋が、自ら<ワンナウト──!>と声を出した後のシーン。その少し後で、田島のサインに首を振る三橋の姿に、「おっ? おおっ!」となりましたね。キャッチャーのサインに首を振るというそれだけのことが、これまでどうしてもできなかった三橋の、これは大きな第一歩、大きな転換点。その意味でも、本書はひとつの大きな曲がり角を描いた巻ではなかったかなと、そんなところにも読みごたえを感じました。
次巻予告に、<オレたちはどこまで行けるんだろう どこまで行きたいんだろう── 西浦ナインの目標が定まる15巻にご期待下さい!>とあります。はいっ! また楽しみにしています。
- 2010年6月2日に日本でレビュー済みAmazonで購入今回で長かった予選も一区切りとなりますが、最近はやりの飛びぬけた一部選手の
加入による甲子園出場はおろか、そのまま全国制覇といった無茶な展開は無く
納得のいく試合結果となりました。この夏の経験をいかしてどのようなステップ
アップを見せるのか、今後の展開がとても楽しみです。
- 2010年4月24日に日本でレビュー済み終始涙しっぱなしの14巻でした。
今まで、刊行ペースが長い…展開が遅い…
と若干のもやもやを感じつつ読んできましたが
一気に不満解消されました。
ついに試合終了しましたが、後味良すぎです。
本当にこの漫画にあえてよかった!と思えました。
今回はなんといっても三橋君がいい。
今までどれだけ阿部君に依存して野球してきたのか。
バッテリーがどういうものか、普通の野球をするとは
どんなことか、三橋君は気づくのですが、、、
このあたりの描写も全然押し付けがましい感じがしなく
自然に感情移入できて、自分も「そうか、野球って
こういうものなんだ」と一緒に気づかされました。
試合の展開は、いたって自然。
大どんでん返しや現実離れしたパワーアップも何も無い
けれど、こんなに一人ひとりが頼もしく強く見えたのは
14巻中で一番でした。
思いっきり泣いたあとで最後に志賀先生の豆知識…
いや!でも!!泣かずにはいられないこの巻。
本屋さん大賞、文芸作品もいいですけど、私は
おお振りに一票投じます。
- 2012年9月17日に日本でレビュー済み本当に眩しくてかっこいい!!
全員が素晴らしく輝いてる。
その中でも特に輝いたのが、
西浦エースの三橋。
自分がアウトを取れるのも、
チームの皆に声を掛けてもらえるのも、
『阿部くん』のおかげだと、
自分一人ではアウトも取る事ができないと、、、
そんな三橋が気づいた、自分の立場と役割。
これから、阿部と三橋バッテリーの関係が
どう変わっていくのかがとても楽しみです。
ほんとう、この漫画、大好きです。
おお振り最高!高校野球最高!
- 2014年3月8日に日本でレビュー済み安定感抜群の投手が乱れる時。体力が切れたわけでも、怪我をしたわけでもない。
三橋、乱れる。今まで、どんな事があっても崩れなかったピッチャー三橋。抜群のコントロールとマウンドが好きだという気持ちでマウンドに立ち続けて来た三橋が乱れた。
理由は相棒の怪我。これがバッテリーなんだと思わせたシーン。でも、感情に浸っている場合じゃない。乱れたのは事実で、どうにかしないといけない。
あることをきっかけに立ち直った三橋。まだまだいける!そして、次に進む決心をする。
まだまだ続くのだ!まだまだ。
ひとまず、最後、ゲームセットまでいこうよ!
【手に入れたきっかけ】
お気に入りの漫画シリーズ!継続購入中です!
- 2010年4月27日に日本でレビュー済み11巻後半から続いた対美丞大狭山戦。
試合前半では1年9組ナイン考案による『瞬間リラックス法』効果や、花井の三橋とのコミュニケーション等に細かく笑わせてもらいましたが、試合終盤、重い重い美丞戦最終巻です。
前巻、阿部の負傷退場により、突如、強制的自立を余儀なくされた三橋。
苦しい試合運びの中、味方ナインのエラーによって、エースの自覚が芽生えます。
三橋、カッコイイよ!!
初めて三橋をカッコイイと思いました。
(あのウットウしい程の「阿部君のおかげ」も、ここで絶大な効果を発揮する伏線となるのか…)
成長というより、一皮剥けたどころか、『脱皮』です。
田島と意思を通わせ三振を取り、三橋に次々内野陣が駆け寄り、みんなでダンゴになってベンチへ戻るシーンにはグッときました(絵は小さいけれど)。
『チーム』として乗り切った美丞戦9回表、圧巻でした。9回裏の西浦攻撃もまた…西広、つらいよね…。
美丞戦は終りましたが、それぞれに成長した西浦ナインはモモカンのもと、未来に進んで行きます。
個性的な美丞ナインや観客席の応援・・・こんなに内容濃くて泣かされちゃって疲れちゃうのに、読後感、明るく前向き、ってスゴイです。
最後に・・・功労賞を田島に。
試合毎に、男を上げていく田島。美丞戦では頼りになるだけでなく、細やかな気遣いや優しさも見せてくれました(野球しているときはホント大人です)。三橋を支え捕手としてチームをまとめた姿もカッコ良かったけど、それでもやっぱり「さーこい、さーこい。なんだって打ってやる」とバッターボックスに立つ『4番・田島』の不可能ナシの天才ぶりは見ていて気持ちがいいです。
15巻は6月発売予定だそうです(月刊アフタヌーンより)。2ヶ月で次巻が読めるのは、うれしいです。
放映中アニメとの進行の兼合いもあると思いますが、コミックスにするとき、いろいろと手を加えていらっしゃるようなので、作者さん、がんばれ!
- 2010年4月30日に日本でレビュー済み眠り眼で読み始めたのですが、読み終わる頃には喉奥が熱くなってました。
漫画なのに本当にリアルです。
主人公がスーパーヒーローになるわけでもないし、奇跡の変化球がうまれるわけでもない。
そんな、普通の野球をしているおお振りが大好きです。
今回は、三橋の心が強くなった巻かな、と思います。
毎回少しずつ強くなってますね、三橋は。
読んでいるこっちが安心させられます。
そして、今回は一人一人の気持ちを考えだすと止まりません、切ないです。
最後の「あ、あし・・・ま・・・」では、もうこっちの涙腺が緩みまくってしまいました。
阿部の足を心配するのが先、なんだけどそれ以上にこらえきれない気持ちが出てきてしまった。
足、大丈夫を言いきらないうちにこぼれてくる気持ちが切ないです。
その後の、一生懸命涙を吸収しようとする三橋には笑わせていただきました。笑
おお振りは、笑いも涙も詰め込んであって、本当の青春漫画だと思います。
これからも、ずっとずっと大好きな作品です。
あと、コミック派の人に警告ですが…
先にカバーめくらない方が良いですよ。
私はいつもオマケから読んでいるんですが今回はやめとけば良かったと思いましたから…。