この作品に限っては、第1巻だけ読んで終えるのは間違いです。第2巻を経て第3巻まで通して、初めて作者が描きたかったことに出会えます。さあ、全3巻一度に注文しましょう。
第1巻では、ミミア姫がお誕生になられ、ある種の障碍があるのですが皆に愛され、可愛らしく上品ながら根っこのところに勇気と使命感を持つに至るところが描かれます。これが第3巻での大冒険を支えるのです。この巻を要約すれば、「細かいことはどうでもいいんだ。愛してるって言ってやることだよ、子どもを真っ直ぐ育てるのは」かな。
「ミミア姫」の語るものはあまりに大きくてレビュアーには核心を的確に述べる能力はありません。唯一つ自信を持って言えること、言いたいことは、「迷わず読め!」です。
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ミミア姫(1) 「雲の都」のミミア姫〜光の羽根のない子ども〜 (アフタヌーンKC) コミック – 2007/7/23
田中 ユタカ
(著)
生まれたお姫さまの背中には、光の羽根がありませんでした。これは小さなお姫さまの物語。あなたやわたしがこの世に生まれてくるための物語。
比類なき深度で生と愛を描き続ける作者が贈る、魂のハイ・ファンタジー。月刊アフタヌーン連載版に膨大な加筆・再構成を行い、待望の単行本化!
比類なき深度で生と愛を描き続ける作者が贈る、魂のハイ・ファンタジー。月刊アフタヌーン連載版に膨大な加筆・再構成を行い、待望の単行本化!
- 本の長さ180ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/7/23
- ISBN-104063144631
- ISBN-13978-4063144635
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/7/23)
- 発売日 : 2007/7/23
- 言語 : 日本語
- コミック : 180ページ
- ISBN-10 : 4063144631
- ISBN-13 : 978-4063144635
- Amazon 売れ筋ランキング: - 483,973位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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田中ユタカ(Yutaka Tanaka)マンガ家(comicartist)
感動的でしあわせな愛の瞬間を描いたラブコミックの第一人者。
“永遠の初体験作家”“恋愛漫画の哲人”“くちづけと抱擁の漫画家”“愛の漫画家”
代表シリーズは『初愛~はつあい~』。
Fantia:https://fantia.jp/tanakayutak
●『愛人 [AI-REN]』
「アイレン」とは終末期の患者のための人造の恋人。
人類の寿命が終わりを迎えた夏、余命の少ない少年・イクルと造られた少女・あいとの最後の日々と愛。SF作品。
●『笑うあげは』
あげはと名乗る「盲目の美女」と彼女と対局する人々の人生模様。異色の麻雀ドラマ。
●『ミミア姫』
天国にただひとり光の羽根を持たずに生まれてきたミミア姫の成長と旅立ち。ファンタジー作品。(マンガ図書館Zで公開中)
1966年9月8日 大阪府生まれ。
公益社団法人日本漫画家協会会員。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年3月21日に日本でレビュー済み
青年誌で純愛系漫画を描いていた作者がメジャー誌「アフタヌーン」に進出しての新境地。
地上の人々から「天国」と言われる「雲の都」。
そこで新たに「女の子」が生を受ける。
だが・・・生まれてきた子供には天上に生きる人々の背中にあるはずの「羽」がない。
持っているはずの「力」を持っていない。
彼女は「神の子」。
彼女は「お姫様」。
彼女は「穢れ無き魂が風花に乗って舞い遊ぶ」。
11歳の誕生日を迎え、幼き少女は「大人の階段」へと一歩を踏み出す。
祝福の鐘は鳴り響き、聖者の行進は歓喜の調べを連ねる。
プロローグは終わり、「窓辺の少女は自らの乳房の膨らみを意識する」。
これからどのような話が紡がれていくのかを期待したい。
地上の人々から「天国」と言われる「雲の都」。
そこで新たに「女の子」が生を受ける。
だが・・・生まれてきた子供には天上に生きる人々の背中にあるはずの「羽」がない。
持っているはずの「力」を持っていない。
彼女は「神の子」。
彼女は「お姫様」。
彼女は「穢れ無き魂が風花に乗って舞い遊ぶ」。
11歳の誕生日を迎え、幼き少女は「大人の階段」へと一歩を踏み出す。
祝福の鐘は鳴り響き、聖者の行進は歓喜の調べを連ねる。
プロローグは終わり、「窓辺の少女は自らの乳房の膨らみを意識する」。
これからどのような話が紡がれていくのかを期待したい。
2014年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エロ漫画から田中ユタカに入ったので、実は個人的には、ミミア姫の世界は好きではない。
が、地球ではない世界を「創造」し、壮大な破滅(=天地創造?)を描ききる力量には、やはり敬意を表さざるをえない。
ミミア姫をはじめ、登場人物もみな魅力的で、キャラクターの背景にもリアリティがある。自然風景がもっと描き込まれていれば、なお名作になっただろうが、ないものねだりだろうか。
が、地球ではない世界を「創造」し、壮大な破滅(=天地創造?)を描ききる力量には、やはり敬意を表さざるをえない。
ミミア姫をはじめ、登場人物もみな魅力的で、キャラクターの背景にもリアリティがある。自然風景がもっと描き込まれていれば、なお名作になっただろうが、ないものねだりだろうか。
2007年7月25日に日本でレビュー済み
とても温かい物語です。
派手なアクションシーンや、どんでん返しがあるわけでもなく、
かわいい女の子がたくさん出てきてドタバタするとかと言う話でもありません。
ミミアという名の少女が日常生活で感じたことを、幻想的な世界をバックに緩やかに語っていきます。
「愛しのかな」「愛人」同様、完璧ではないヒロインが登場します。
ですが、ヒロインを支える少年(男性)は登場しません。
よちよち歩きの子供が、一生懸命立とうとしているような物語。
読み進めると、「生きるとはなんぞや」と考えさせられます。
それは、ヒロインが完璧ではないから、いろいろ考えてしまうのでしょうか?
ストーリーを読むと言うより、「世界観を感じる」漫画だと思います。
今までの作品に比べるとやや難解だと思いますが、田中ユタカ作品が好きな人には、お薦めの作品です。
でももうちょっと、ストーリーに抑揚があってもいいかな、と感じるので星は4つです。
派手なアクションシーンや、どんでん返しがあるわけでもなく、
かわいい女の子がたくさん出てきてドタバタするとかと言う話でもありません。
ミミアという名の少女が日常生活で感じたことを、幻想的な世界をバックに緩やかに語っていきます。
「愛しのかな」「愛人」同様、完璧ではないヒロインが登場します。
ですが、ヒロインを支える少年(男性)は登場しません。
よちよち歩きの子供が、一生懸命立とうとしているような物語。
読み進めると、「生きるとはなんぞや」と考えさせられます。
それは、ヒロインが完璧ではないから、いろいろ考えてしまうのでしょうか?
ストーリーを読むと言うより、「世界観を感じる」漫画だと思います。
今までの作品に比べるとやや難解だと思いますが、田中ユタカ作品が好きな人には、お薦めの作品です。
でももうちょっと、ストーリーに抑揚があってもいいかな、と感じるので星は4つです。
2011年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どうしてか説明に困る一作でして、特別分かり難い作品というわけではないのですが、この作品から得た感動を上手く言葉に出来なかったりします。
ストーリーはですね、かいつまんで話しますと、
”むかしむかし、とおいみらい。こころのきよらかな天使たちがくらす天国でのおはなしです。ある、さむいさむいふゆのひのあけがた、ひとりのおんなのこがうまれました。なまえはミミア。てんしのはねをもたない、カミサマの姿をしたおんなのこです”
といった感じの童話のような物語です。
ただひたすらに愛と優しさに満ちた物語とでも言いましょうか。
これについては、上手く言葉に出来ないと言うよりも、安っぽい月並みな言葉になんかしたくないといったほうが適切かもしれません。
作者をして、「戦車で踏みつぶされても殺されないもの」、「どんなに殺されても消えないもの」を描きたかったと言うほどの力作です。
僕なんかが多くを語ると、この作品の魅力をむしろ損なってしまいそうです。なので、作中の言葉を一つだけ。
最終巻の物語の幕間で、臨月を向かえた妊婦がお腹の中の胎児に絵本を読み聞かせるシーンがあるのですが、そこでこの妊婦が居合わせた看護婦に、「自分がもし、生まれてくるこの子を愛せなかったらどうしよう」と、悩みを吐露します。そこで看護婦はこう述べるのです。
「人を愛するのは困難なことです。簡単じゃありません。たとえ自分の子供であっても、……いえ、自分の子供だからこそ、愛することは困難です……。全部作り話ですから。親が子供を無条件に愛することができるというのはまったくの作り話です。生命にかけがえのない価値があるとか、世界は生まれてくる者を望み、祝福するというのは作り話ですから。絵本の中のおはなしですから。現実の人間の歴史では、愛されもせず望まれもせず生まれてくる人がほとんどです。そして、誰も愛することなく一生を終えて死んでいくんです……。それが普通です。だ・か・ら――……」
この「だ・か・ら――……」の続きが気になった人は実際にこの作品を手にとって読んでみてください。
誰にとっても素晴らしい作品になり得るとは保証しません。ですが、この作品からあふれ出した何かが頭ではなく胸に響いた人間がここに一人います。
ストーリーはですね、かいつまんで話しますと、
”むかしむかし、とおいみらい。こころのきよらかな天使たちがくらす天国でのおはなしです。ある、さむいさむいふゆのひのあけがた、ひとりのおんなのこがうまれました。なまえはミミア。てんしのはねをもたない、カミサマの姿をしたおんなのこです”
といった感じの童話のような物語です。
ただひたすらに愛と優しさに満ちた物語とでも言いましょうか。
これについては、上手く言葉に出来ないと言うよりも、安っぽい月並みな言葉になんかしたくないといったほうが適切かもしれません。
作者をして、「戦車で踏みつぶされても殺されないもの」、「どんなに殺されても消えないもの」を描きたかったと言うほどの力作です。
僕なんかが多くを語ると、この作品の魅力をむしろ損なってしまいそうです。なので、作中の言葉を一つだけ。
最終巻の物語の幕間で、臨月を向かえた妊婦がお腹の中の胎児に絵本を読み聞かせるシーンがあるのですが、そこでこの妊婦が居合わせた看護婦に、「自分がもし、生まれてくるこの子を愛せなかったらどうしよう」と、悩みを吐露します。そこで看護婦はこう述べるのです。
「人を愛するのは困難なことです。簡単じゃありません。たとえ自分の子供であっても、……いえ、自分の子供だからこそ、愛することは困難です……。全部作り話ですから。親が子供を無条件に愛することができるというのはまったくの作り話です。生命にかけがえのない価値があるとか、世界は生まれてくる者を望み、祝福するというのは作り話ですから。絵本の中のおはなしですから。現実の人間の歴史では、愛されもせず望まれもせず生まれてくる人がほとんどです。そして、誰も愛することなく一生を終えて死んでいくんです……。それが普通です。だ・か・ら――……」
この「だ・か・ら――……」の続きが気になった人は実際にこの作品を手にとって読んでみてください。
誰にとっても素晴らしい作品になり得るとは保証しません。ですが、この作品からあふれ出した何かが頭ではなく胸に響いた人間がここに一人います。
2007年8月3日に日本でレビュー済み
コミックですが絵本というかメルヘンティックな作風です。
絵も可愛く世界観も悪くありません。
ですが……だから何? という感覚が付きまといました。
状況を淡々と描きあまりキャラクターの感情が動かずそれはそれでいいのでしょうが何が言いたいのかさっぱり。
主人公が「皆と違う」といっても周りがあたたかく包み込んでくれるので違和感ゼロ。
一見あたたかな作風に癒されるかもしれませんが一つのおはなしとして見ると疑問と欺瞞を感じます。
絵も可愛く世界観も悪くありません。
ですが……だから何? という感覚が付きまといました。
状況を淡々と描きあまりキャラクターの感情が動かずそれはそれでいいのでしょうが何が言いたいのかさっぱり。
主人公が「皆と違う」といっても周りがあたたかく包み込んでくれるので違和感ゼロ。
一見あたたかな作風に癒されるかもしれませんが一つのおはなしとして見ると疑問と欺瞞を感じます。
2007年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今まで、誰もが書いたことが無い、全く、新しい作品。
作者は、理想郷(まるで天国のような楽園)を描く。
そこは、家族愛、友情、人類愛にあふれた世界である。
主人公である「ミミア姫」(11歳の少女)は、王家に生まれ、健やかに育った、愛らしい少女である。
しかし、「ミミア姫」は、その体が、禍々しい姿を持って生まれてしまった。
そのため、その世界の住人に、恐れ、不信の念を抱かせてしまうということ。
また、将来に大事な使命があるだろう、ということが示される。
コミックとしてのストーリーの作り方は、全くもって、驚くべき手法である。
作品では、活劇、冒険、性描写、暴力は一切無い。萌え、さえも無い(と言っておく)。
さらには、作品は「ミミア姫」が語る1人称の物語、という形を取り、出てくるエピソードは、現在11歳の「ミミア姫」の体験の範囲に限られる。
そのため、読んでいるときの没入感は深い。
ストーリーは、独特の迫力を持って迫ってくる。
読者の想像力を刺激する。
今度の、主人公の将来がとても気がかりになる、そういう作品である。
(一般受けはしないかも知れない)。
しかし、私は、良作として、強く勧めたいと思う。
作者は、理想郷(まるで天国のような楽園)を描く。
そこは、家族愛、友情、人類愛にあふれた世界である。
主人公である「ミミア姫」(11歳の少女)は、王家に生まれ、健やかに育った、愛らしい少女である。
しかし、「ミミア姫」は、その体が、禍々しい姿を持って生まれてしまった。
そのため、その世界の住人に、恐れ、不信の念を抱かせてしまうということ。
また、将来に大事な使命があるだろう、ということが示される。
コミックとしてのストーリーの作り方は、全くもって、驚くべき手法である。
作品では、活劇、冒険、性描写、暴力は一切無い。萌え、さえも無い(と言っておく)。
さらには、作品は「ミミア姫」が語る1人称の物語、という形を取り、出てくるエピソードは、現在11歳の「ミミア姫」の体験の範囲に限られる。
そのため、読んでいるときの没入感は深い。
ストーリーは、独特の迫力を持って迫ってくる。
読者の想像力を刺激する。
今度の、主人公の将来がとても気がかりになる、そういう作品である。
(一般受けはしないかも知れない)。
しかし、私は、良作として、強く勧めたいと思う。
2007年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
詳しい世界観の説明は他のレビュー者におまかせするとして。
これはたぶん、壮大な物語のほんの序章です。
「愛人 -AI・REN-」を読み終えたとき、この作者は人生における作家パワーを
全て出し切ってしまって、もう二度とこんな大感動の大作は描けないのではないか?
と思っていました。
この巻を読んで、それは杞憂だったのかもしれないと考える次第です。
まだまだ事は起こっていません。今後に要注目です。
しかし、世界観の設定の描写だけで一冊費やすとは(^^;
だからこそ「売れればいい」路線で「伏線と謎をてんこ盛り」、「派手な画面描写」、
「百合と萌えを入れときゃいい」という作品とは一線を画すると思います。
これはたぶん、壮大な物語のほんの序章です。
「愛人 -AI・REN-」を読み終えたとき、この作者は人生における作家パワーを
全て出し切ってしまって、もう二度とこんな大感動の大作は描けないのではないか?
と思っていました。
この巻を読んで、それは杞憂だったのかもしれないと考える次第です。
まだまだ事は起こっていません。今後に要注目です。
しかし、世界観の設定の描写だけで一冊費やすとは(^^;
だからこそ「売れればいい」路線で「伏線と謎をてんこ盛り」、「派手な画面描写」、
「百合と萌えを入れときゃいい」という作品とは一線を画すると思います。