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攻殻機動隊 (2) KCデラックス コミック – 2001/6/28
士郎 正宗
(著)
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- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2001/6/28
- 寸法15 x 1.8 x 21 cm
- ISBN-10406334441X
- ISBN-13978-4063344417
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2001/6/28)
- 発売日 : 2001/6/28
- 言語 : 日本語
- コミック : 304ページ
- ISBN-10 : 406334441X
- ISBN-13 : 978-4063344417
- 寸法 : 15 x 1.8 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 59位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
- - 31,673位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年8月23日に日本でレビュー済み
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用語の難しいのはあるが楽しめる
2022年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
漫画の評価はありますが、思想の解説がなかったためネタバレ込みで書きます。
◆テーマの続編
GHOST IN THE SHELLのテーマを、人形使いのような「電脳生命の創発」と捉えると、この続編は「破局を避け安定した平衡状態を保つ」ことに焦点があるようです。
…種の生存と言い換えれば分かりやすいでしょうか。
◆科学知識
おそらくカオス力学や複雑系科学の知識が背景にあります。あと対称性の破れですね。
対に均衡した何か(あそび)がゆらぎ、フラクタル状にその何かが増殖することで、その何かを部分として含む「総体」が相(モード)として実体化する。
1作目は生命の誕生のアナロジーで「人形使い」を、2作目は生殖システムの誕生として「回転する鏡」を獲得したようです。
◆思想
作家は「上部構造そのもの」を神や社会などのモードとして捉えており、その「発生のプロセス」を漫画に落とし込みたいのかなと感じています。
階層構造の生成や非平衡動力学など思想は、ドイツ観念論シェリングの「世界霊」など自然哲学に似ています。
また作家には『観点によって捉え方が変わる』という思想があるため、05話Mold of Life素子視点と06話Epilogue環視点では、同一事象への見え方が異なります。
過去の偉人である科学者や東洋思想家も、同じ事象へ別の観点から届いているという直観があるのでしょう。
おそらく作家は漫画家として、そうした上部構造へ届いたということになります。時代が時代なら天才ですね。
◇展開?
生命の創発、種の増殖ときたら、生命のステージ的に次は「素子どうしの社会」や「生存競争(戦争)」ですかね。
賛否両論ありますし、本人のやる気的に次があるのかは不明です。
珪素生命体の設計図を手にしたので、今度はGHOST MAKE THE SHELLとなるのかもしれませんが。
◆テーマの続編
GHOST IN THE SHELLのテーマを、人形使いのような「電脳生命の創発」と捉えると、この続編は「破局を避け安定した平衡状態を保つ」ことに焦点があるようです。
…種の生存と言い換えれば分かりやすいでしょうか。
◆科学知識
おそらくカオス力学や複雑系科学の知識が背景にあります。あと対称性の破れですね。
対に均衡した何か(あそび)がゆらぎ、フラクタル状にその何かが増殖することで、その何かを部分として含む「総体」が相(モード)として実体化する。
1作目は生命の誕生のアナロジーで「人形使い」を、2作目は生殖システムの誕生として「回転する鏡」を獲得したようです。
◆思想
作家は「上部構造そのもの」を神や社会などのモードとして捉えており、その「発生のプロセス」を漫画に落とし込みたいのかなと感じています。
階層構造の生成や非平衡動力学など思想は、ドイツ観念論シェリングの「世界霊」など自然哲学に似ています。
また作家には『観点によって捉え方が変わる』という思想があるため、05話Mold of Life素子視点と06話Epilogue環視点では、同一事象への見え方が異なります。
過去の偉人である科学者や東洋思想家も、同じ事象へ別の観点から届いているという直観があるのでしょう。
おそらく作家は漫画家として、そうした上部構造へ届いたということになります。時代が時代なら天才ですね。
◇展開?
生命の創発、種の増殖ときたら、生命のステージ的に次は「素子どうしの社会」や「生存競争(戦争)」ですかね。
賛否両論ありますし、本人のやる気的に次があるのかは不明です。
珪素生命体の設計図を手にしたので、今度はGHOST MAKE THE SHELLとなるのかもしれませんが。
2022年7月19日に日本でレビュー済み
【全く分からない人へ】
読むコツを掴んでから、1ページ平均5分から10分かけて読み込めば、大体見えてきます。
コツは「岡田斗司夫 攻殻機動隊」でYouTube検索すれば分かります。
この本は1ページ数秒でペラペラめくる大多数の漫画とは別ジャンルくらいに思った方が良いです。
ジャンルは「漫画+絵画+ウォーリーを探せ+謎解きゲーム」で、内容は「哲学+宗教+アクション+科学技術+政治経済」です。
別言語とまでは言いませんが、特殊な心構えを持って読み解かないと、意味が見えてこない仕様の作品でした。
わざわざ描く画とセリフには意図があります。
その意図は何なのか、ページを行ったり来たりしながら考えて読む作品です。
特に人物が「!」「?」のように何か違和感を覚えた描写があった時は要注意ですね(注意しても不明な所はありますが・・・)。
分からない言葉は即ググる。科学技術や宗教の背景まで分かるので、作品世界により親しめます。
作品内の独自用語に関しては、作者が欄外で解説している場合が多いです。丁寧な所はものすごく丁寧に解説してくれています。
そういうのかったるい人にはおすすめできません。ただ頑張った分だけ面白さが返ってくる噛みごたえはありました。
良いとか悪いとかじゃなく、そういうジャンルなんです。それを伝えたくてレビューしました。
これまでの私は、1巻ですら、ぼんやり分かったような分からないような状態で、2巻は完全にお手上げでした。
かつてBSマンガ夜話で1巻が取り上げられていましたが、漫画大好きな司会者が分かっていない状態でしたので、おそらく押井映画や神山アニメから来た人の大方も似たような感じでしょう。2巻ならなおさらです。
岡田さんの解説は、マンガ夜話でもやっていましたが、YouTubeではそれ以上に詳しく語られています。
先週、たまたま切り抜き動画を見つけて、ずっと放置していた本を再読したら1だけでなく2まですんなり入ってきました。
「なにこれ実は超面白かったw」っていう。本当に名作です。
言いたいことは以上。以下は蛇足です。所々ネタバレを含みます。
【批判がひっくり返った】
各種ある批判は、かつての私もうっすら感じていましたが、それらは全て反転しました。
・批判1「難解だ」→コツを知ってじっくり読めばだいたい分かる。
・批判2「CGに違和感」→ 1コマ1作品の絵。細部を見ること自体が楽しめる美麗さ。
読み飛ばす系の漫画とは異なる特徴です。じっくり見ることを前提に作られていることが分かりました。
昔は理解できなくて心に余裕が無い分、素直に鑑賞できませんでした。「ツルツルのCGが過剰でノイズ」くらいに思っていました。
(余談ですが、ブレードランナーの暗い未来から、CGが発達し、フィフス・エレメントの明るい未来が出てきた時期に重なりますね)。
・批判3「エロ描写が多い」→ 理詰め世界に没入するほど、肉体や性といった身体性の表現が合う。
「IT」と「肉感」の組み合わせ。外カリカリ、中しっとりのたこ焼きのようなものです。
話が分からなかった当時は、肉感表現が余計なノイズに見えていました。
・批判4「アクションが少ない」→ 実は1巻以上にアクション強め。
人形使いと融合してパワーアップした素子の同位体達は、世界中の電脳や衛星がほぼ使い放題なんですよ。
一瞬でバトルフィールドが変わったり、銃突きつける代わりに衛星突きつけたりとか、かなりエキサイティングです。
これもよく読む深さに関わります。「何人の電脳/端末を中継して戦っているのか」「支援AIにどういう指示を出しているか」等がしっかり頭に入っているほど、荒牧素子に感情移入できて、アクションに没入できます。
・批判5「1巻みたいにチーム戦がよかった」→これは仕方がない。作者も攻殻機動「体」にしたかったけど諸事情で、、、と弁明入れています。
とはいえ個別に名の付いた支援AIとのチーム感はありますし、荒巻大輔が「世界や素子を見守っている」感もあったので、孤独な感じはあまりないですね。
【物語の骨子】
自分もまだまだ未熟で、解釈の余地も大いにあるので、参考程度に。
手軽に探せる範囲において、2巻の考察がネットにほとんど無かったので、かろうじて書込があるここへ書くことにしました。
出版当時の2chスレはありましたが、ファンサイトやコミュニティの書き込みはもうネットの海に消えてしまったのかもしれません。
この作品の骨子は「三叉樹」に尽きると思います。
「現宇宙はビッグバンから3つの要素が広がったもの」
「生命のシステム同様、宇宙にもシステムがある」
という世界観です。
三叉樹は、その世界観を樹に例えたもので、画としては1巻の終盤にはっきり描かれています。
環の言う「御柱(みはしら)」と同じものです。
生命が素粒子/原子/分子→細胞→組織→器官→器官系→個体→社会・・・と複数の層(原作では「相」を多様)で構成されたシステムであるように、宇宙というシステムも複数の層があります。
人間が認識できるのは限られた層だけですが、霊能者はそれとは違う層で通信が可能になっています。
1巻の中盤までは、勧善懲悪の刑事物で、そこが大衆人気の肝なんですが、人形使い部分から2巻にかけては、草薙素子とその同位体達が、三叉樹という宇宙の構造に気が付く過程が描かれています。
善悪とかどうでも良くなるくらい、極限までスケールが大きい話になっています。
【「3」の表現】
鍵となる「3つの要素」を示す表現は、作中あらゆる所に出てきます。
・荒牧素子が北極星のように見ている大きな光球は3個(大きい2個と小さい1個)。
・霊能局の祭殿の水晶は3柱。八咫烏は3足。3種の神器。鏡は人の3魂を映す。
細かいところでは
・強力なAIデカトンケイルは地球上に3システム存在。元ネタであるギリシャ神話の巨人ヘカトンケイルも3体。
・草薙素子の生まれは占星術で言うと参宿(しんしゅく)=オリオン座の三つ星。
・環の腕章に3つの二重丸。上の二重丸には羽が生えている。
こじつけ気味に思いついたのは
・ポセイドンインダストリアルのポセイドンが持つ武器はトライデント(三叉)。
・荒牧素子=11番目の草薙素子同位体 → 11は2進法で3。
【3つの要素】
3の内、2つが大きく、1つが小さいという表現が見られます。
これは言及されていませんが、大きな2つはおそらく物質と反物質のことでしょう。
非対称性を強調しているので分かりやすいと思います。
純粋に物理学の話なので、ググって適当にイメージを掴めれば良いと思います。
ビッグバン時に物質と反物質が出てきたけど、反物質は「鳴りを潜めている」イメージです。
反物質は作中の「天邪鬼」に対応します。鏡に写ったやや非対称な何か。陰陽でいえば陰側です。
またエピローグの解説では「人の三魂」への言及があります。これは1巻9話の欄外解説と同じだと思われます。
神道では自分を3つに分けて考えるそうで、その3つとは
有意識(生魂:イクムスビ)、無意識(足魂:タルムスビ)、自分を超越した自分(玉留魂:タマズメムスビ)です。
これで言うと天邪鬼は無意識となります。
すると、3つ目の小さい1つは、自分を超越した自分に対応します。よく分からないですね。
3つ目は天邪鬼よりも言及がないというか、やや読者に委ねられている概念だと思います。
イメージとしては、AとBが融合して第三のCになる感じです。草薙素子と人形使いが融合する、
スピカとアンタレスが意志統合して一つになる、素子同位体と珪素生命体が融合する、、、有性生殖のイメージでもあります。
対称的な2つの球が反応して、新たな球が真空からポコっと生まれる様子は、1巻9話にもありました。
2巻のエピローグでも似たような光球同士のぶつかり合いが表現されているように見えます。
「Aと反A(B)の良いとこ取りでCが生まれたよ」っていう雑なヘーゲル弁証法的理解でも良いかもしれません。
もしくは「色々生まれて、自然淘汰で揉まれて、たまたま適応したものが残るよ」っていう進化論的理解の方がより近いでしょうか。
【宇宙霊魂】
ヘーゲルといえば他のレビューでシェリングへの言及がありましたね。ヘーゲルはシェリングから影響を受けており、シェリングは宇宙霊魂に影響を受けています。「宇宙霊魂」でググればすぐ分かりますが、要は「この宇宙は一つの生き物」っていう発想です。
ギリシャ哲学から東西の神話まで見られます。宇宙も生命もシステムなので、システムを記述する現代科学とも相性が良くSF向きですね。
三叉樹の世界観もまさに宇宙霊魂系です。
【宇宙の時間経過】
ラハムボル博士曰く、宇宙はビッグバンからどんどん冷えて結晶化、複雑化する過程にあって、生命はその進行を効率よくするシステムとのこと。
複雑化するほど未来へ進むイメージのようです。
そして霊能局の五十鈴曰く、1000年に一度、宇宙が呼吸をするように三叉樹がゆらいで大きな変化が起きるそう。
その時は、天邪鬼の影響も大きくなっているようです。つまりAと反A(B)が接近してCが生まれる兆候ということでしょう。
これは三種の神器との対応もあり、2000年前からは珠の時代で宗教が濃い、1000年前は剣の時代で科学技術が濃い、そしてこれから鏡の時代に入るけど、どうなるかよく分からないそうです。3000年前の鏡の時代は昔過ぎて記録がないので。
ただ「複雑なるもの」の到来は予言できていて、それが素子同位体と珪素生命体の融合結果になります。
複雑化→未来ですので、エピローグ前の荒牧素子「一足先に未来を見てくる」に繋がります。
【上位構造】
複雑化する融合をすると「上位構造」へ移行します。別の層に移動できたのでしょう。
この上方への移動は「羽」で例えられています。1巻9話の白い羽、2巻5話の八咫烏の黒い羽、環の腕章の◎の羽です。
ただし上下というのはあくまで比喩です。宇宙というシステムは全て連続的かつ相補的で支配の上下関係はありません。
分かりやすさの便宜上「層/レイヤー」を使っていますが、原作では上下感が薄い響きの「相/モード」も多く使われています。
【魂合環の霊能力】
魂合環が使う霊能力は時空を超えますが、観察者によってその姿は変わるようです。
「過去世で縁があった時の姿」に見えるようですが、荒牧素子から見ても複数の姿があり、この辺の解釈は特によく分からないままです。
以下はかなり強引な解釈です。
・たぬきモード
一方的な「観察モード」。リアルタイムの時によく現れる。
何故たぬきかはエピローグで明確に示されていますね。子供時代の環のぬいぐるみと、ふざけた?名前登録からです。
・大人の環モード
自分の記憶の中の相手と対話するような「内省対話モード」。
エピローグでは、環の記憶にある草薙素子&荒牧素子との会話。記憶に合わせて環の服装も都度変わります。
5話では、荒牧素子の中の環も出てきている印象です。
環が言っているように「私の中の貴方、貴方の中の私」、互いの夢の中で会話が成立しているような状態かもしれません。
御柱が出てきて、たぬきモードになるのは、環の既存の記憶から外れて、観察モードになったからでしょうか。
・龍をまとう少女の環モード
アンタレスにハックされた状態。リアルタイムの時だけ現れる。
荒牧素子曰く「清楚でお堅い環とは印象が違う」こと、そしてアンタレスが環を利用している言及からの推察です。
エピローグで御柱に向かった素子(素子同位体の集合?)が花のように広がるシーンの後、
赤い3重丸が増えて、環の目が赤くなります。3重丸はデータディスク(電脳戦でよく出る丸い表示のこと)に似ており、赤はアンタレスの服の色です。その直後、景色が二重になり、環は「いや私が二重に・・・?」と言っています。
この時、アンタレスにハックされたと推察します。
アンタレスは技術によって霊能力に到達しており、ポセイドンの霊能者として関わっていたのだと思います。
ただし光学迷彩が見破れる程度の能力しか無く、環のように幽体離脱するような力は無かった。だから利用したと。
霊視した時間は早朝のリアルタイム、霊視した場面は少し先の未来ですから、不自然にも思われますが、
アンタレスが過去に戻ったというより、アンタレスが昔から仕掛けていた攻性防壁のような罠に環が引っ掛かったという解釈です。
【リアルタイム】
五十鈴は「過去と未来は同じもの」と言いつつ、「現時(リアルタイム)」という言葉を使っています。
三叉樹のイメージのように、過去や未来という時間軸を一つの物体と見立て、色んな角度から観察することはできる。しかし時間経過自体は不可逆で、あくまでリアルタイムという「今」が存在しているようです。
【アンタレスの目的】
スピカは進化のために豚達のネットワークを利用し、アンタレスは進化の結果、自分たちが老死することを恐れて反対する立場です。
3話で荒牧素子は、敵は二手で一人は豚脳を利用、もう「一人」はそれを襲撃した奴と言っています。
3話の電脳戦を見ても、直接に豚を殺した集団HLFはアンタレスに利用されていたと見るほうが自然です。
派手な形で豚が殺されたことをきっかけとして、荒牧素子は少しずつスピカに接近していきます。
アンタレスは荒牧素子の力量や性格を探りつつ、さりげなく彼女をスピカの元へ誘導しています。
この辺りの動向を見ると、龍をまとう少女の環モードと行動の方向性が似ています。
【その他の謎】
見れば見るほど新しい発見がありますが、まだまだ不明な事だらけです。
・荒牧素子に武器をくれるドクターは何者?→有線で話しているのに、吹き出しはアバターのスフィンクスと三人男の4者から出ている。ゴーストが4つに分裂している?依頼の傾向も32%真逆の内容があったりして一貫性が無い。人形使い/素子同位体の一つ?
・なぜドクターは荒牧素子が有線好きと誤解した?→別の有線好きな素子同位体と混同している?信者と有線接続しているミレニアムのこと?
・デコットのクロマの部屋に浮浪者がいたのは何故?→アンタレスが環を利用して幽体離脱したが失敗?
・龍をまとう少女の環が、龍をまとう理由は?→不慣れな幽体離脱を示している?デコットM-1の左腕の入れ墨のデザインが龍っぽい。
・日本の領土範囲は?→南海速配社はマニラを経由して台湾へ向かっている。となると操作した女性警官がいたのはスターバト・マーテル本拠地周りのシンガポール辺り?しかし女性警官が所属しているのはNIPPON POLICEで、和名の会社も多い。日本企業が東南アジアに数多く進出し、警察業務も代行している世界?
【映画・TVアニメ版との違い】
上部構造への移行に、どちらかというと肯定的なのが原作。どちらかというと否定的なのが映画・TVアニメ版に感じられます。
原作は視点の中心が宇宙にあり、押井版は個人、神山版は社会にあります。層(相)が違う印象ですね。ARISEはほぼ未見です。
鑑賞者それぞれに良い点、残念な点があるでしょう。個人的には
・原作:一番上位構造にいる。圧倒的な世界設定と表現。素子もボケキャラで良い。ただし読者への負荷が高すぎて、ほとんどの人は置いてけぼり。
・押井版:センス抜群の映像美で瞑想できる芸術作品。ただし心身二元論やバトーの恋心(イノセンス)自体は、深刻風なだけで結構どうでもいい。
・神山版:社会現象と正義を題材にして成功した凄いアニメ。チーム感の表現も上手い。ただし原作と比べちゃうと感傷が目立つ(ゆえの大衆人気)。
【続編】
2巻は究極の内容なので綺麗に終わっているといえば終わっています。
ただできればもう1巻見たいです。「3」だけに。20年経っていますし、題名は攻殻機動隊じゃなくてもいいから。
草薙素子の由来は草薙の剣で、五十鈴によれば剣は科学技術の象徴のようです。
魂合環はおそらく八尺瓊勾玉に対応しているのでしょう。宗教の象徴ですね。
ならば3巻の主要キャラには八咫鏡をもじった名前があてがわれるかもしれません。
珪素生命体と素子達の子孫で「水鏡 晶」みたいなw
水晶のように結晶化し、効率的な電子の世界になっていく中、どんな人間劇やアクションが成立するのか挑戦しかないですね。
三叉樹から抜け出すマルチバース要素が出てくるかもしれない。話題のIUT理論とかSF味ありますよねw
作者のモチベはどうなんでしょうね。2巻が理解されないまま、全く宇宙感が出てこない翻案作品ばかりが取り上げられる状態ですし。
「2巻は読める!」ことさえ広まれば、読者が増えて、エヴァみたいに考察合戦も厚みが増してくると思うのですが。
なんとか士郎正宗さんのやる気に火がついてくれればいいですね。
以上、激重レビューでした。
読むコツを掴んでから、1ページ平均5分から10分かけて読み込めば、大体見えてきます。
コツは「岡田斗司夫 攻殻機動隊」でYouTube検索すれば分かります。
この本は1ページ数秒でペラペラめくる大多数の漫画とは別ジャンルくらいに思った方が良いです。
ジャンルは「漫画+絵画+ウォーリーを探せ+謎解きゲーム」で、内容は「哲学+宗教+アクション+科学技術+政治経済」です。
別言語とまでは言いませんが、特殊な心構えを持って読み解かないと、意味が見えてこない仕様の作品でした。
わざわざ描く画とセリフには意図があります。
その意図は何なのか、ページを行ったり来たりしながら考えて読む作品です。
特に人物が「!」「?」のように何か違和感を覚えた描写があった時は要注意ですね(注意しても不明な所はありますが・・・)。
分からない言葉は即ググる。科学技術や宗教の背景まで分かるので、作品世界により親しめます。
作品内の独自用語に関しては、作者が欄外で解説している場合が多いです。丁寧な所はものすごく丁寧に解説してくれています。
そういうのかったるい人にはおすすめできません。ただ頑張った分だけ面白さが返ってくる噛みごたえはありました。
良いとか悪いとかじゃなく、そういうジャンルなんです。それを伝えたくてレビューしました。
これまでの私は、1巻ですら、ぼんやり分かったような分からないような状態で、2巻は完全にお手上げでした。
かつてBSマンガ夜話で1巻が取り上げられていましたが、漫画大好きな司会者が分かっていない状態でしたので、おそらく押井映画や神山アニメから来た人の大方も似たような感じでしょう。2巻ならなおさらです。
岡田さんの解説は、マンガ夜話でもやっていましたが、YouTubeではそれ以上に詳しく語られています。
先週、たまたま切り抜き動画を見つけて、ずっと放置していた本を再読したら1だけでなく2まですんなり入ってきました。
「なにこれ実は超面白かったw」っていう。本当に名作です。
言いたいことは以上。以下は蛇足です。所々ネタバレを含みます。
【批判がひっくり返った】
各種ある批判は、かつての私もうっすら感じていましたが、それらは全て反転しました。
・批判1「難解だ」→コツを知ってじっくり読めばだいたい分かる。
・批判2「CGに違和感」→ 1コマ1作品の絵。細部を見ること自体が楽しめる美麗さ。
読み飛ばす系の漫画とは異なる特徴です。じっくり見ることを前提に作られていることが分かりました。
昔は理解できなくて心に余裕が無い分、素直に鑑賞できませんでした。「ツルツルのCGが過剰でノイズ」くらいに思っていました。
(余談ですが、ブレードランナーの暗い未来から、CGが発達し、フィフス・エレメントの明るい未来が出てきた時期に重なりますね)。
・批判3「エロ描写が多い」→ 理詰め世界に没入するほど、肉体や性といった身体性の表現が合う。
「IT」と「肉感」の組み合わせ。外カリカリ、中しっとりのたこ焼きのようなものです。
話が分からなかった当時は、肉感表現が余計なノイズに見えていました。
・批判4「アクションが少ない」→ 実は1巻以上にアクション強め。
人形使いと融合してパワーアップした素子の同位体達は、世界中の電脳や衛星がほぼ使い放題なんですよ。
一瞬でバトルフィールドが変わったり、銃突きつける代わりに衛星突きつけたりとか、かなりエキサイティングです。
これもよく読む深さに関わります。「何人の電脳/端末を中継して戦っているのか」「支援AIにどういう指示を出しているか」等がしっかり頭に入っているほど、荒牧素子に感情移入できて、アクションに没入できます。
・批判5「1巻みたいにチーム戦がよかった」→これは仕方がない。作者も攻殻機動「体」にしたかったけど諸事情で、、、と弁明入れています。
とはいえ個別に名の付いた支援AIとのチーム感はありますし、荒巻大輔が「世界や素子を見守っている」感もあったので、孤独な感じはあまりないですね。
【物語の骨子】
自分もまだまだ未熟で、解釈の余地も大いにあるので、参考程度に。
手軽に探せる範囲において、2巻の考察がネットにほとんど無かったので、かろうじて書込があるここへ書くことにしました。
出版当時の2chスレはありましたが、ファンサイトやコミュニティの書き込みはもうネットの海に消えてしまったのかもしれません。
この作品の骨子は「三叉樹」に尽きると思います。
「現宇宙はビッグバンから3つの要素が広がったもの」
「生命のシステム同様、宇宙にもシステムがある」
という世界観です。
三叉樹は、その世界観を樹に例えたもので、画としては1巻の終盤にはっきり描かれています。
環の言う「御柱(みはしら)」と同じものです。
生命が素粒子/原子/分子→細胞→組織→器官→器官系→個体→社会・・・と複数の層(原作では「相」を多様)で構成されたシステムであるように、宇宙というシステムも複数の層があります。
人間が認識できるのは限られた層だけですが、霊能者はそれとは違う層で通信が可能になっています。
1巻の中盤までは、勧善懲悪の刑事物で、そこが大衆人気の肝なんですが、人形使い部分から2巻にかけては、草薙素子とその同位体達が、三叉樹という宇宙の構造に気が付く過程が描かれています。
善悪とかどうでも良くなるくらい、極限までスケールが大きい話になっています。
【「3」の表現】
鍵となる「3つの要素」を示す表現は、作中あらゆる所に出てきます。
・荒牧素子が北極星のように見ている大きな光球は3個(大きい2個と小さい1個)。
・霊能局の祭殿の水晶は3柱。八咫烏は3足。3種の神器。鏡は人の3魂を映す。
細かいところでは
・強力なAIデカトンケイルは地球上に3システム存在。元ネタであるギリシャ神話の巨人ヘカトンケイルも3体。
・草薙素子の生まれは占星術で言うと参宿(しんしゅく)=オリオン座の三つ星。
・環の腕章に3つの二重丸。上の二重丸には羽が生えている。
こじつけ気味に思いついたのは
・ポセイドンインダストリアルのポセイドンが持つ武器はトライデント(三叉)。
・荒牧素子=11番目の草薙素子同位体 → 11は2進法で3。
【3つの要素】
3の内、2つが大きく、1つが小さいという表現が見られます。
これは言及されていませんが、大きな2つはおそらく物質と反物質のことでしょう。
非対称性を強調しているので分かりやすいと思います。
純粋に物理学の話なので、ググって適当にイメージを掴めれば良いと思います。
ビッグバン時に物質と反物質が出てきたけど、反物質は「鳴りを潜めている」イメージです。
反物質は作中の「天邪鬼」に対応します。鏡に写ったやや非対称な何か。陰陽でいえば陰側です。
またエピローグの解説では「人の三魂」への言及があります。これは1巻9話の欄外解説と同じだと思われます。
神道では自分を3つに分けて考えるそうで、その3つとは
有意識(生魂:イクムスビ)、無意識(足魂:タルムスビ)、自分を超越した自分(玉留魂:タマズメムスビ)です。
これで言うと天邪鬼は無意識となります。
すると、3つ目の小さい1つは、自分を超越した自分に対応します。よく分からないですね。
3つ目は天邪鬼よりも言及がないというか、やや読者に委ねられている概念だと思います。
イメージとしては、AとBが融合して第三のCになる感じです。草薙素子と人形使いが融合する、
スピカとアンタレスが意志統合して一つになる、素子同位体と珪素生命体が融合する、、、有性生殖のイメージでもあります。
対称的な2つの球が反応して、新たな球が真空からポコっと生まれる様子は、1巻9話にもありました。
2巻のエピローグでも似たような光球同士のぶつかり合いが表現されているように見えます。
「Aと反A(B)の良いとこ取りでCが生まれたよ」っていう雑なヘーゲル弁証法的理解でも良いかもしれません。
もしくは「色々生まれて、自然淘汰で揉まれて、たまたま適応したものが残るよ」っていう進化論的理解の方がより近いでしょうか。
【宇宙霊魂】
ヘーゲルといえば他のレビューでシェリングへの言及がありましたね。ヘーゲルはシェリングから影響を受けており、シェリングは宇宙霊魂に影響を受けています。「宇宙霊魂」でググればすぐ分かりますが、要は「この宇宙は一つの生き物」っていう発想です。
ギリシャ哲学から東西の神話まで見られます。宇宙も生命もシステムなので、システムを記述する現代科学とも相性が良くSF向きですね。
三叉樹の世界観もまさに宇宙霊魂系です。
【宇宙の時間経過】
ラハムボル博士曰く、宇宙はビッグバンからどんどん冷えて結晶化、複雑化する過程にあって、生命はその進行を効率よくするシステムとのこと。
複雑化するほど未来へ進むイメージのようです。
そして霊能局の五十鈴曰く、1000年に一度、宇宙が呼吸をするように三叉樹がゆらいで大きな変化が起きるそう。
その時は、天邪鬼の影響も大きくなっているようです。つまりAと反A(B)が接近してCが生まれる兆候ということでしょう。
これは三種の神器との対応もあり、2000年前からは珠の時代で宗教が濃い、1000年前は剣の時代で科学技術が濃い、そしてこれから鏡の時代に入るけど、どうなるかよく分からないそうです。3000年前の鏡の時代は昔過ぎて記録がないので。
ただ「複雑なるもの」の到来は予言できていて、それが素子同位体と珪素生命体の融合結果になります。
複雑化→未来ですので、エピローグ前の荒牧素子「一足先に未来を見てくる」に繋がります。
【上位構造】
複雑化する融合をすると「上位構造」へ移行します。別の層に移動できたのでしょう。
この上方への移動は「羽」で例えられています。1巻9話の白い羽、2巻5話の八咫烏の黒い羽、環の腕章の◎の羽です。
ただし上下というのはあくまで比喩です。宇宙というシステムは全て連続的かつ相補的で支配の上下関係はありません。
分かりやすさの便宜上「層/レイヤー」を使っていますが、原作では上下感が薄い響きの「相/モード」も多く使われています。
【魂合環の霊能力】
魂合環が使う霊能力は時空を超えますが、観察者によってその姿は変わるようです。
「過去世で縁があった時の姿」に見えるようですが、荒牧素子から見ても複数の姿があり、この辺の解釈は特によく分からないままです。
以下はかなり強引な解釈です。
・たぬきモード
一方的な「観察モード」。リアルタイムの時によく現れる。
何故たぬきかはエピローグで明確に示されていますね。子供時代の環のぬいぐるみと、ふざけた?名前登録からです。
・大人の環モード
自分の記憶の中の相手と対話するような「内省対話モード」。
エピローグでは、環の記憶にある草薙素子&荒牧素子との会話。記憶に合わせて環の服装も都度変わります。
5話では、荒牧素子の中の環も出てきている印象です。
環が言っているように「私の中の貴方、貴方の中の私」、互いの夢の中で会話が成立しているような状態かもしれません。
御柱が出てきて、たぬきモードになるのは、環の既存の記憶から外れて、観察モードになったからでしょうか。
・龍をまとう少女の環モード
アンタレスにハックされた状態。リアルタイムの時だけ現れる。
荒牧素子曰く「清楚でお堅い環とは印象が違う」こと、そしてアンタレスが環を利用している言及からの推察です。
エピローグで御柱に向かった素子(素子同位体の集合?)が花のように広がるシーンの後、
赤い3重丸が増えて、環の目が赤くなります。3重丸はデータディスク(電脳戦でよく出る丸い表示のこと)に似ており、赤はアンタレスの服の色です。その直後、景色が二重になり、環は「いや私が二重に・・・?」と言っています。
この時、アンタレスにハックされたと推察します。
アンタレスは技術によって霊能力に到達しており、ポセイドンの霊能者として関わっていたのだと思います。
ただし光学迷彩が見破れる程度の能力しか無く、環のように幽体離脱するような力は無かった。だから利用したと。
霊視した時間は早朝のリアルタイム、霊視した場面は少し先の未来ですから、不自然にも思われますが、
アンタレスが過去に戻ったというより、アンタレスが昔から仕掛けていた攻性防壁のような罠に環が引っ掛かったという解釈です。
【リアルタイム】
五十鈴は「過去と未来は同じもの」と言いつつ、「現時(リアルタイム)」という言葉を使っています。
三叉樹のイメージのように、過去や未来という時間軸を一つの物体と見立て、色んな角度から観察することはできる。しかし時間経過自体は不可逆で、あくまでリアルタイムという「今」が存在しているようです。
【アンタレスの目的】
スピカは進化のために豚達のネットワークを利用し、アンタレスは進化の結果、自分たちが老死することを恐れて反対する立場です。
3話で荒牧素子は、敵は二手で一人は豚脳を利用、もう「一人」はそれを襲撃した奴と言っています。
3話の電脳戦を見ても、直接に豚を殺した集団HLFはアンタレスに利用されていたと見るほうが自然です。
派手な形で豚が殺されたことをきっかけとして、荒牧素子は少しずつスピカに接近していきます。
アンタレスは荒牧素子の力量や性格を探りつつ、さりげなく彼女をスピカの元へ誘導しています。
この辺りの動向を見ると、龍をまとう少女の環モードと行動の方向性が似ています。
【その他の謎】
見れば見るほど新しい発見がありますが、まだまだ不明な事だらけです。
・荒牧素子に武器をくれるドクターは何者?→有線で話しているのに、吹き出しはアバターのスフィンクスと三人男の4者から出ている。ゴーストが4つに分裂している?依頼の傾向も32%真逆の内容があったりして一貫性が無い。人形使い/素子同位体の一つ?
・なぜドクターは荒牧素子が有線好きと誤解した?→別の有線好きな素子同位体と混同している?信者と有線接続しているミレニアムのこと?
・デコットのクロマの部屋に浮浪者がいたのは何故?→アンタレスが環を利用して幽体離脱したが失敗?
・龍をまとう少女の環が、龍をまとう理由は?→不慣れな幽体離脱を示している?デコットM-1の左腕の入れ墨のデザインが龍っぽい。
・日本の領土範囲は?→南海速配社はマニラを経由して台湾へ向かっている。となると操作した女性警官がいたのはスターバト・マーテル本拠地周りのシンガポール辺り?しかし女性警官が所属しているのはNIPPON POLICEで、和名の会社も多い。日本企業が東南アジアに数多く進出し、警察業務も代行している世界?
【映画・TVアニメ版との違い】
上部構造への移行に、どちらかというと肯定的なのが原作。どちらかというと否定的なのが映画・TVアニメ版に感じられます。
原作は視点の中心が宇宙にあり、押井版は個人、神山版は社会にあります。層(相)が違う印象ですね。ARISEはほぼ未見です。
鑑賞者それぞれに良い点、残念な点があるでしょう。個人的には
・原作:一番上位構造にいる。圧倒的な世界設定と表現。素子もボケキャラで良い。ただし読者への負荷が高すぎて、ほとんどの人は置いてけぼり。
・押井版:センス抜群の映像美で瞑想できる芸術作品。ただし心身二元論やバトーの恋心(イノセンス)自体は、深刻風なだけで結構どうでもいい。
・神山版:社会現象と正義を題材にして成功した凄いアニメ。チーム感の表現も上手い。ただし原作と比べちゃうと感傷が目立つ(ゆえの大衆人気)。
【続編】
2巻は究極の内容なので綺麗に終わっているといえば終わっています。
ただできればもう1巻見たいです。「3」だけに。20年経っていますし、題名は攻殻機動隊じゃなくてもいいから。
草薙素子の由来は草薙の剣で、五十鈴によれば剣は科学技術の象徴のようです。
魂合環はおそらく八尺瓊勾玉に対応しているのでしょう。宗教の象徴ですね。
ならば3巻の主要キャラには八咫鏡をもじった名前があてがわれるかもしれません。
珪素生命体と素子達の子孫で「水鏡 晶」みたいなw
水晶のように結晶化し、効率的な電子の世界になっていく中、どんな人間劇やアクションが成立するのか挑戦しかないですね。
三叉樹から抜け出すマルチバース要素が出てくるかもしれない。話題のIUT理論とかSF味ありますよねw
作者のモチベはどうなんでしょうね。2巻が理解されないまま、全く宇宙感が出てこない翻案作品ばかりが取り上げられる状態ですし。
「2巻は読める!」ことさえ広まれば、読者が増えて、エヴァみたいに考察合戦も厚みが増してくると思うのですが。
なんとか士郎正宗さんのやる気に火がついてくれればいいですね。
以上、激重レビューでした。
2024年4月30日に日本でレビュー済み
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とても面白いのですが…内容が難解なんで定期的に読み返してます。
2021年6月14日に日本でレビュー済み
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いきなりとことん電脳戦で高密度のイメージの理解を要求されるが面白いので読み込んでしまう。解説と同時にブレインに叩きこまれる実像と虚像とすべてを駆使した駆け引き、実体はゴーストをこの世に確定させる座でしかなく本編の大半が電脳空間かデコットに入った状態で進んでいく虚実の万華鏡。この話に出てくる「草薙素子」も「一人ではない」上に一番それっぽい「彼女」が我々が知るゴrゲフンゲフン「少佐」と同一であるとも言い切れない。ただ一つ言えるのは幼少時の「草薙素子」が劇中のとある人物と同年代と確定したが故に彼女の実年齢がある程度絞り込めるようになったこと。押井監督の思ってたバbもといシブい年齢層ではなかった(あくまで原作漫画版のは、だがw)
にしてもこんだけ高密度なマンガ、そら歳とったら描けなくなるわなぁ('・ω・`)
にしてもこんだけ高密度なマンガ、そら歳とったら描けなくなるわなぁ('・ω・`)
2016年9月21日に日本でレビュー済み
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内容、すなわちマンガ作品としてはいまさらコメントする必要はないだろうから、『電子書籍』という商品についてレビューしよう。
紙媒体のほうは、お持ちの方ならばご承知のとおり、小さな文字と細い線とがものすごい密度で埋め込まれている本である。で、こちら電子版では、それは再現できていない。紙媒体のほうで目を凝らして何とか読める程度の小さな文字は、この電子版ではつぶれてしまっていると思ってよい。
端末として例えば Fire HDX 8.9" (第4世代・画素数 2560×1600)をタテ長に構えて1ページ全体を表示させると、よくある解像度の低い電子版マンガではもう既にボケているが、本書ではそんな破綻はない。ただし細部をチェックしようと思って拡大表示させると、なかなか厳しいことになる。
解像度が高くなるとファイルサイズが増大するとみてよいが、本書の場合は約300ページでおおよそ 300MB である。"300メガ" という数字だけ見れば凄いように思えるかもしれないが、実態は以上のとおりである。
もし、『攻殻機動隊』の1巻目は知ってるが2巻目はまだだ、という方には、はじめから紙媒体で入手することを、強くおすすめする。
〈追〉
当方の間違いでなければ、数ページ、電子化の際のミスなのかどうか、ピンぼけのページが含まれている。
紙媒体のほうは、お持ちの方ならばご承知のとおり、小さな文字と細い線とがものすごい密度で埋め込まれている本である。で、こちら電子版では、それは再現できていない。紙媒体のほうで目を凝らして何とか読める程度の小さな文字は、この電子版ではつぶれてしまっていると思ってよい。
端末として例えば Fire HDX 8.9" (第4世代・画素数 2560×1600)をタテ長に構えて1ページ全体を表示させると、よくある解像度の低い電子版マンガではもう既にボケているが、本書ではそんな破綻はない。ただし細部をチェックしようと思って拡大表示させると、なかなか厳しいことになる。
解像度が高くなるとファイルサイズが増大するとみてよいが、本書の場合は約300ページでおおよそ 300MB である。"300メガ" という数字だけ見れば凄いように思えるかもしれないが、実態は以上のとおりである。
もし、『攻殻機動隊』の1巻目は知ってるが2巻目はまだだ、という方には、はじめから紙媒体で入手することを、強くおすすめする。
〈追〉
当方の間違いでなければ、数ページ、電子化の際のミスなのかどうか、ピンぼけのページが含まれている。
2021年6月8日に日本でレビュー済み
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テレビ版から興味を持って、邦画アニメシリーズ、ハリウッド実写版を見た後に読むと、後々の作品に挿入されたオマージュ映像や、エピソード、少佐のキャラクターの違いが際立って、楽しめました。
2018年5月20日に日本でレビュー済み
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正直、あんまりよくわからなかった。
でも、読んで良かった、と思いました。
でも、読んで良かった、と思いました。