ギリシャ時代から現代まで様々な哲学者達の思想を作者独自の意訳+ギャグで解説している漫画です。
・人間の世界は何者かの手の平で遊ばれているシミュレーションゲームなんじゃないの?(唯物論と社会主義)
・男と女はなんで違う役割が与えられてるんだ?(ジェンダー論)
・人類全員が貧しくなる未来と一部の人達を犠牲にして残りの人達が豊かに暮らせる未来って、どっちがいいんだろ?(最大多数の最大幸福)
など、誰もが一度は考えたことがあるテーマに関して各思想がヒントを与えてくれます。
哲学に疎い自分にとっては、難解な解説書よりも色々な思想が面白おかしく詰め込まれているこの本の方が哲学への入り口として最適でした。
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新釈 うああ哲学事典 上 モーニングワイドコミックス コミック – 2004/10/22
須賀原 洋行
(著)
「哲学は、青春の麻疹だと、あらためて思った」劇作家 平田オリザ氏推薦、巻末に解説を収録。
マルクスの「唯物論と社会主義」サルトルの「嘔吐」安部公房の「箱男」フーコーの「人間の終焉」カントの「天才と物自体」アリストテレスの「形相と質料」フッサールの「エポケー(判断停止)」ボーヴォワールの「性(ジェンダー)」ソシュールの「ラングとパロール」レヴィ=ストロースの「文明と未開」養老孟司の「唯脳論」など全25篇。
マルクスの「唯物論と社会主義」サルトルの「嘔吐」安部公房の「箱男」フーコーの「人間の終焉」カントの「天才と物自体」アリストテレスの「形相と質料」フッサールの「エポケー(判断停止)」ボーヴォワールの「性(ジェンダー)」ソシュールの「ラングとパロール」レヴィ=ストロースの「文明と未開」養老孟司の「唯脳論」など全25篇。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/10/22
- ISBN-104063375552
- ISBN-13978-4063375558
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商品の説明
著者からのコメント
私と哲学との出会いは高校時代の「倫理・社会」の授業でした。当時(今もそうなのかもしれませんが)「倫・社」をきちんと教えられる教師は少なくて、私がいたクラスも日本史の先生が兼任でした。この先生、1回目の授業で「俺、哲学は全然わからん。一緒に考えよう」と言い出し、2回目からは生徒に一人ずつ哲学者のレポートを命じました。それを元に毎回みんなで意見や感想を言い合う、いわゆるゼミ方式です。私はカントをやらされました。そのために生まれて初めて買った哲学書が『純粋理性批判』でした。1ページ目、いや、最初の数行で挫折しました。見た目は間違いなく日本語なのに、意味が全然頭に入ってこないのです。奇妙な言語体験でした。
その後、大学の哲学科に進み、卒業してからも暇さえあれば哲学書を読み耽っていますが、相変わらず原典は容易に理解できません。でも、研究者が書いた解釈本(これも大半は難しいが)の助けを借りながら何回も原典を読み込んでいくうちに、ある時目の前がパッと開ける瞬間があります。
学者はここから自分のオリジナルな見方や発想を交えてハイデガー論だとかデリダ論だとかの哲学論文を書くのでしょう。でも、そこでまた難解なものになってしまう。
私は自分が感じ取ったものをマンガという娯楽で表現しようと思いました。「毎回一つの哲学思想をモチーフに8ページのショートコミックを描く」……1年かけて、古代ギリシャ哲学から現代思想まで上下巻で50の哲学思想を採り上げることができました。学者ではない、ちまたの哲学好きだからこそ嗅ぎ取れる哲学の面白さのエッセンスを一本一本のマンガに込めたつもりです。
哲学書は難しくて手が出ないが哲学の考え方には興味がある、マンガのストーリーを楽しみながら手軽に理解してみたいというあなたにオススメします。
その後、大学の哲学科に進み、卒業してからも暇さえあれば哲学書を読み耽っていますが、相変わらず原典は容易に理解できません。でも、研究者が書いた解釈本(これも大半は難しいが)の助けを借りながら何回も原典を読み込んでいくうちに、ある時目の前がパッと開ける瞬間があります。
学者はここから自分のオリジナルな見方や発想を交えてハイデガー論だとかデリダ論だとかの哲学論文を書くのでしょう。でも、そこでまた難解なものになってしまう。
私は自分が感じ取ったものをマンガという娯楽で表現しようと思いました。「毎回一つの哲学思想をモチーフに8ページのショートコミックを描く」……1年かけて、古代ギリシャ哲学から現代思想まで上下巻で50の哲学思想を採り上げることができました。学者ではない、ちまたの哲学好きだからこそ嗅ぎ取れる哲学の面白さのエッセンスを一本一本のマンガに込めたつもりです。
哲学書は難しくて手が出ないが哲学の考え方には興味がある、マンガのストーリーを楽しみながら手軽に理解してみたいというあなたにオススメします。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/10/22)
- 発売日 : 2004/10/22
- 言語 : 日本語
- コミック : 208ページ
- ISBN-10 : 4063375552
- ISBN-13 : 978-4063375558
- Amazon 売れ筋ランキング: - 267,638位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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漫画家。福井県福井市生まれ。名古屋市在住。立命館大学文学部哲学科卒。代表作『気分は形而上』『よしえサン』 単行本最新刊は徳間書店『うああな人々』 文友舎「EX MAX!」誌で『居酒屋まるよ』連載中。コミックボンボンで連載していた『ゴキちゃん』をKindleで販売中。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年1月13日に日本でレビュー済み
『哲学』というと非常にとっつきが悪いように思えますが、この漫画は普通の漫画を読むように気軽に楽しめます。
作者の解釈を通して紹介しているので、オリジナルの哲学者の思想とはちょっと違う箇所もあるかもしれません。
しかし導入としては良いです。
あと多少風刺が効いていたり、他の娯楽(映画など)のオマージュがあるのが面白いです。
コミックの方は絶版にともないプレミアがついており、上下巻セットで入手しようとすると場合によっては2000円以上かかってしまいますが、作者の須賀原 洋行さんがパブーという電子書籍サイトで上下巻セットにした電子書籍版を400円という安価で販売していますので、そちらで買ってPCや電子書籍端末で読んでみるのもいいかもしれません。
作者の解釈を通して紹介しているので、オリジナルの哲学者の思想とはちょっと違う箇所もあるかもしれません。
しかし導入としては良いです。
あと多少風刺が効いていたり、他の娯楽(映画など)のオマージュがあるのが面白いです。
コミックの方は絶版にともないプレミアがついており、上下巻セットで入手しようとすると場合によっては2000円以上かかってしまいますが、作者の須賀原 洋行さんがパブーという電子書籍サイトで上下巻セットにした電子書籍版を400円という安価で販売していますので、そちらで買ってPCや電子書籍端末で読んでみるのもいいかもしれません。
2006年1月3日に日本でレビュー済み
哲学者や哲学的思想を展開した人物の似顔絵がギャグマンガの登場人物になっていて、それぞれ短編の読みきりで描かれています。
ロボットのシステムソフトを「社会主義」「自由」「神」と入れ替え社会を安定させるのに成功し、「人類は神にとって」の「ゲームでしょ」と不安に落ちる国連職員。
キルケゴール似の「人間辞典」の持ち主と引きこもり青年の会話。
ダンボール箱に入って生活する真性箱男。
脳化して、太陽に突入しようとする地球。「電源を切れば止められるのに」それでも電源を切らない「人類」
など、新しい角度から、各人の思想の一部を読ませてくれます。
もともとの思想そのものに詳しくない私は、面白いギャグマンガとして楽しみました。
哲学者似の登場人物たちが泣いたり怒ったりする様子が愛嬌があってとても親しみを感じます。
特に「古代哲学者達のアルケー」のシリーズの哲学者たちと周りの人物達が楽しかったです。
アルケーがどんどん増えていってみんながあきれる場面や
アトムを発見したデモクリトスが興奮して自分の論を石に掘っている場面に大笑いしました。
各人が前向きな姿勢なので全体に明るい雰囲気のマンガになっていて読後感もとても良いです。
面白かったです。
ロボットのシステムソフトを「社会主義」「自由」「神」と入れ替え社会を安定させるのに成功し、「人類は神にとって」の「ゲームでしょ」と不安に落ちる国連職員。
キルケゴール似の「人間辞典」の持ち主と引きこもり青年の会話。
ダンボール箱に入って生活する真性箱男。
脳化して、太陽に突入しようとする地球。「電源を切れば止められるのに」それでも電源を切らない「人類」
など、新しい角度から、各人の思想の一部を読ませてくれます。
もともとの思想そのものに詳しくない私は、面白いギャグマンガとして楽しみました。
哲学者似の登場人物たちが泣いたり怒ったりする様子が愛嬌があってとても親しみを感じます。
特に「古代哲学者達のアルケー」のシリーズの哲学者たちと周りの人物達が楽しかったです。
アルケーがどんどん増えていってみんながあきれる場面や
アトムを発見したデモクリトスが興奮して自分の論を石に掘っている場面に大笑いしました。
各人が前向きな姿勢なので全体に明るい雰囲気のマンガになっていて読後感もとても良いです。
面白かったです。
2007年9月24日に日本でレビュー済み
マンガの本に対する優位性として、目に見えるという特徴があります。
好きなマンガはやっぱり、目に映る景色が好きです。
ストーリーや雰囲気はそこに左右されると思っています。
この作者の絵は、ぜんぜん好きではありません。
だけど、このマンガはとってもおもしろいです。
そして、このマンガの内容を活字のみで表現できるかと言われたらそうでないような気もします。
こんなマンガは、はじめてです。
思想の本としても、下手な新書よりぜんぜん使えると思います。
好きなマンガはやっぱり、目に映る景色が好きです。
ストーリーや雰囲気はそこに左右されると思っています。
この作者の絵は、ぜんぜん好きではありません。
だけど、このマンガはとってもおもしろいです。
そして、このマンガの内容を活字のみで表現できるかと言われたらそうでないような気もします。
こんなマンガは、はじめてです。
思想の本としても、下手な新書よりぜんぜん使えると思います。
2004年10月25日に日本でレビュー済み
気分は形而上、それはエノキダ!、よしえサンち等、モーニングの
連載で知られる須賀原洋行が、その漫画人生の原点である『哲学』に
立ち返って書いた力作。
過去の哲学者の提言等を漫画でわかりやすく説明している。
読んでみてその内容の充実度から、著者が「私生活のたれ流し漫画」
から脱却し、再びまじめに漫画を描き始めたことが良くわかる。
惜しむらくはモーニングでの連載が既に打切られてしまっている
ことであり、このシリーズも11月発行の下巻をもって終わってしまうこと。
続編の執筆が待たれる。
今まで単行本化された他の作品と比べて単価が高めに設定されている
ため、初版部数が少なめであることが考えられる。
早めに注文しておいた方が良いかもしれない。
連載で知られる須賀原洋行が、その漫画人生の原点である『哲学』に
立ち返って書いた力作。
過去の哲学者の提言等を漫画でわかりやすく説明している。
読んでみてその内容の充実度から、著者が「私生活のたれ流し漫画」
から脱却し、再びまじめに漫画を描き始めたことが良くわかる。
惜しむらくはモーニングでの連載が既に打切られてしまっている
ことであり、このシリーズも11月発行の下巻をもって終わってしまうこと。
続編の執筆が待たれる。
今まで単行本化された他の作品と比べて単価が高めに設定されている
ため、初版部数が少なめであることが考えられる。
早めに注文しておいた方が良いかもしれない。
2004年11月26日に日本でレビュー済み
私は学問としての哲学については完全に素人なので、
この本の内容の正誤については全く判断不能なんですが、
とりあえずおもしろい。
実際、哲学というのは、私達が普段、ふと考えてしまう途方もないことを本気で研究する学問であって、私たちの生活に全く馴染みがないはずはない。
そーゆーことを漫画という形式で伝えてくれるのと同時に、しっかりエンターテインメントになっている。ギャグ(ときにはブラックな)になっている。
毎回、きちんとテーマに即してオチが着くように話を作り上げる著者は、本当にすごい。
この本の内容の正誤については全く判断不能なんですが、
とりあえずおもしろい。
実際、哲学というのは、私達が普段、ふと考えてしまう途方もないことを本気で研究する学問であって、私たちの生活に全く馴染みがないはずはない。
そーゆーことを漫画という形式で伝えてくれるのと同時に、しっかりエンターテインメントになっている。ギャグ(ときにはブラックな)になっている。
毎回、きちんとテーマに即してオチが着くように話を作り上げる著者は、本当にすごい。
2004年10月31日に日本でレビュー済み
雑誌連載中はバタイユの禁忌論の説明を死刑囚の境遇から説明していたのが印象的で、その後毎週楽しみにしていました。この巻に収録されたフーコーの回も人間が文字(ただの概念)になってしまうというアイディアを丹念に繰り返すことによって笑える話にまとまっています。
全体にお話としての完成度(アイディアの質)も高く、素材となっている哲学思想への理解度も高い作品だと思います。著者が哲学科卒という経験が生きています。
短編なので、それぞれの哲学者のある断片の紹介に限られるという限界はあるのですが、哲学に触れるきっかけにするにはよい本ではないよでしょうか。
全体にお話としての完成度(アイディアの質)も高く、素材となっている哲学思想への理解度も高い作品だと思います。著者が哲学科卒という経験が生きています。
短編なので、それぞれの哲学者のある断片の紹介に限られるという限界はあるのですが、哲学に触れるきっかけにするにはよい本ではないよでしょうか。