日本のカウンターインテリジェンスであるコマンドという組織の活躍を描く物語です。第一巻の敵はS国のスパイで、S国というと同じ横山作品では「鉄人28号」を思わせます。まあ、ソ連のイメージなんでしょうが……。
おそらく007の影響で描かれた漫画と思いますが、それほど奇想天外な兵器が出てくるわけではなく、後続の巻でロケットパックなどは登場するものの、基本的には変装と拳銃で戦う話です。そう考えると、舞台が日本ということもあり、「陸軍中野学校」などの方が近いのかな。仲間との連携もありますし。
漫画のセオリーとして主人公たちは度々ピンチに陥りますが、これが古典漫画の定番である「不用意に飛び込んだら意外と厳重だった」「敵の本拠に落とし穴などの罠が仕掛けてあった」というような(敵から見て)受動的なものでなく、ある程度、こちらの動きが敵に読まれています。敵が先手を打つような場面もあり、古典少年漫画にありがちな「敵がバカ」という印象が弱いのが面白いです。これは後続の巻でも引き継がれていきます。さすが「伊賀の影丸」や「バビル二世」などを描いた横山先生。
なお、二巻以降では主人公は長身の青年になりますが、一巻の時点では少年のような風貌です。主人公が交代するわけではなく、何の説明もなく外見が変更されます。少年が銃をもって諜報活動をするのはマズイと判断されたのでは、とのことですが、さすがにアラワザですね。横山作品では「ジャイアントロボ」で、逆に青年が少年になるという現象がありましたが、昔の漫画のおおらかなところであります。
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コマンドJ 1 S国スパイ団の巻 (講談社漫画文庫 よ 1-73) 文庫 – 2005/7/1
横山 光輝
(著)
日本国の平和と安全を他国の侵略から防衛する秘密特捜隊コマンドのスパイ・アクション。
もっとも優秀な隊員=それがJだ!!
「週刊少年マガジン」(1965年8月〜66年7月)連載の初めての単行本、第1巻!
東京国際空港にアジターとホロスキーという2人の外国人が下り立った。日本にあるS国のスパイ組織の拡張と、革命を起こそうとする謀略のためである。
日本国の平和と安全を他国の侵略から防衛する秘密特捜隊コマンドは、Jを中心にここ横浜を舞台にS国スパイ団の行動を封じ込めんとするが、逆に……
巻末に「週刊少年マガジン」収載の全ての扉絵・表紙絵を〈コマンドJ ギャラリー〉に掲載!!
もっとも優秀な隊員=それがJだ!!
「週刊少年マガジン」(1965年8月〜66年7月)連載の初めての単行本、第1巻!
東京国際空港にアジターとホロスキーという2人の外国人が下り立った。日本にあるS国のスパイ組織の拡張と、革命を起こそうとする謀略のためである。
日本国の平和と安全を他国の侵略から防衛する秘密特捜隊コマンドは、Jを中心にここ横浜を舞台にS国スパイ団の行動を封じ込めんとするが、逆に……
巻末に「週刊少年マガジン」収載の全ての扉絵・表紙絵を〈コマンドJ ギャラリー〉に掲載!!
- 本の長さ207ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/7/1
- ISBN-104063609529
- ISBN-13978-4063609523
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2005/7/1)
- 発売日 : 2005/7/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 207ページ
- ISBN-10 : 4063609529
- ISBN-13 : 978-4063609523
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,639,016位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1934年(昭和9年)6月18日、兵庫県神戸市須磨区生まれ。銀行員、映画興行会社などを経て、55年「音無しの剣」でデビュー。56年「鉄人28号」 の連載を開始、大人気となる。2001年1月に完結した「殷周伝説」が遺作となった。91年「三国志」で漫画家協会賞優秀賞、04年「全作品」で文部科学 大臣賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『横山光輝「三国志」大研究』(ISBN-10:4267018502)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三国志等の横山先生作品に慣れた読者にとっては、かなり絵柄が可愛い時代のものなので違和感があるかも知れませんが 見た目にごまかされてはいけません(笑)。内容はかなり辛口で展開の早いスパイアクションものです。しっかり読んでないとページを戻してお話を確認しなければならないかも。特筆すべきは、主人公・Jの描かれ方が 頬のふっくらした子供の姿から、9頭身くらいありそうな長身の青年に変化する事です。ストーリー上の時間が数年経過しているという訳でもないのに、です。巻末に説明がありますが、これに加え“柱のアオリ”(欄外に縦書きされた文)や雑誌の予告・扉絵まで掲載されているので、資料的価値も大きいと言えます。もっと大きいサイズで読む事が出来れば、尚良かった…。
2011年12月1日に日本でレビュー済み
読む前は派手なものを想像していたのですが、実際には実写でも問題なさそうなそんなスパイ漫画でした。敵も味方も世を偲んでいて、一般人は蚊帳の外で生死を問わず任務優先。こ、これはいいものだ!
派手でなくとも面白いスパイ漫画は描ける、その見本のような作品ですね。007なら、ここに美女スパイでも登場させてしまうのでしょうけども。2巻も早く読みたいです。
派手でなくとも面白いスパイ漫画は描ける、その見本のような作品ですね。007なら、ここに美女スパイでも登場させてしまうのでしょうけども。2巻も早く読みたいです。