雑誌掲載時と単行本では発行時期が違うのは仕方が無いけど、
それでも「初めて読むときは夏が良い」と感じるエピソードです。
1話目は、学校の事件「電研(略称)」のソーラーカーが何者かに壊された。
犯人は?
ささやかな事件だし、「悪意」もない?
誰が悪かったのか?
しかし、解決後の印象がとても独特で、立樹ちゃんたちの会話にとても共感してしまいます。
さっぱりとはしないけど、今回1番お気に入りのエピソード。
あぁ、本当に夏に読みたかった。
2話目と3話目はC.M.B.では珍しい前後編。
ガラパゴス諸島の生態系のお話と、かつてこの地を訪れたダーウィンについてのお話。
博物学と生物学、生態系がテーマなんだろうけど、とても感想を表現しにくいエピソードだった。
前後編という大ボリュームでありながら、「へー、そうなんだ」以上の感動を持てなかった。
生態系崩壊の問題が取り上げられてはいるが、ダーウィンのエピソードが並行して語られるため、物語の焦点がぶれてしまっているような気がした。
4話目はアンモナイトのようならせん状の建物の奥で主人が殺された。
事件とアンモナイトを組み合わせたために森羅が解決したけど、Q.E.D.で燈馬くんが担当しても違和感がないような結末の事件。
結末もトリックも作者・加藤元浩さんらしい構成のエピソード。
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C.M.B.森羅博物館の事件目録(22) (月刊マガジンコミックス) コミック – 2013/2/15
加藤 元浩
(著)
ガラパゴス諸島・イザベラ島。崖下に倒れていた地元漁師のサントを、自然保護に携わる研究員・アイリス博士が救助する。だが当のサントは「博士に突き落とされた」と主張。事件の影響で、元々利害の対立する自然保護派と漁師との間に、不穏な空気が流れ始めた。証言は、なぜ食い違うのか?森羅は事件の謎を追うと共に、かつてダーウィンが唱えた「自然選択説」、その思考過程をも解きほぐし、一つの大きな真実を導き出す!
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2013/2/15
- 寸法11.6 x 1.4 x 17.3 cm
- ISBN-104063713628
- ISBN-13978-4063713626
商品の説明
著者について
1997年から「マガジンGREAT」にて『Q.E.D.ー証明終了ー』を連載開始。『Q.E.D.ー証明終了ー』の連載と並行するかたちで、2005年から「月刊少年マガジン」にて『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』の連載が始まり、現在に至る。その他、代表作に『ロケットマン』などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2013/2/15)
- 発売日 : 2013/2/15
- 言語 : 日本語
- コミック : 208ページ
- ISBN-10 : 4063713628
- ISBN-13 : 978-4063713626
- 寸法 : 11.6 x 1.4 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 490,302位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年2月22日に日本でレビュー済み
●夏期補講授業~Summer Supplementary Lessons…★★★~★★★★
【あらすじ】
夏休み中の明友高校で補講授業が行われていた。午前で授業は終わり、昼休み中に電研部はソーラーカーのテストを行ったが、それを終えて昼食休憩から戻るとソーラーカーが破損していた。周囲には多くの生徒がいたが、目撃者は誰もいなかった…。
【感想】
大雑把に言えば、小さな事件を通じて、文系(…正解がたくさんある学問)VS理系(…正解が一つしかない学問)の対立軸で学問の意義を問いかける話。どちらが正しいかを決めるのではなく、その意義をお互いが理解し、その間にある溝を埋めることに意味がある。
【以下は読んでいて反応した箇所&一言】
◎物部先生の例え話、続きが気になる。
◎電研部の正式名称の元ネタとなった古い映画は“博士の異常な愛情”(1964年、スタンリー・キューブリック監督)
【胸に刻んでおきたい言葉】
①いろんな正解のある学問こそ人生には大事なんだ
②正解が一つしかない学問をする理由はね 自分が間違えることを知るためにやるんだよ
●ガラスの楽園~The Glass Paradise~…★★★★
【あらすじ】
ガラパゴス諸島ではナマコやイセエビといった高級食材の激減が問題となっているが、その最大の島イサベラ島で密漁騒動が持ち上がり、住民と研究所の間で深刻な対立が生じた。事件の調査を依頼された森羅が真相解明に乗り出す…。
【感想】
この作品には2つの大きなテーマがある。まず1つ目だが、本作はダーウィンとの歴史コラボ作品であり、彼が “なぜガラパゴス諸島で” 進化論を思いついたのか? というのがそれである。森羅からその答えが示されるが、なかなか面白い解釈だった。
2つ目は世界遺産をめぐる自然・環境保護と住民の関係。観光需要の増大が観光産業を生み、それによって外部からさらに多くの人がそこに押し寄せるようになる。結果、外来種などの問題もあって保護活動は厳しさを増す。合掌村、小笠原諸島、問題の根っこは日本も変わらない。
もしもまだ誰も進化論を提唱していないと仮定して、現在のガラパゴス諸島をダーウィンが訪れたら、果たして進化論を思いつくのか、本作は事件の謎以上に、それを考えさせる作品だ。
【以下は読んでいて反応した箇所&一言】
◎赤道直下なのにペンギンがいるガラパゴス諸島。生き物にとって確かに厳しい環境だ。
◎ナマコの需要が増大しているのは主に中国らしい。
◎「ナマコ戦争」、ちょっと調べただけだが、非常に複雑な要因が絡み合っていて、解決が難しい問題だった。
【胸に刻んでおきたい言葉】
①ここの生き物達は気にいらない相手を追い出して生きてきたわけじゃないだろ!
②僕達は事実を受け入れて適応して生き残る
●螺旋の骨董品店~Screwed Antique Shop~…★★★~★★★★
【あらすじ】
螺旋状の通路となっている骨董品店。その店主が白昼に店内で殺され、売上げがレジから盗まれた。現場にいた男が容疑者として確保されたが、不自然な点が幾つもあり、1ヵ月経っても真相は藪の中。弁護士から相談を受けた森羅が事件の謎に挑む。
【感想】
螺旋をモチーフに、店の構造とアンモナイトを結び付けた謎解き話。「骨董価値の高いものがある資産家が~」というのが、これまでのパターンだったが、今回は森羅がルーペすら使わないほどのガラクタばかりを陳列している骨董品店が舞台という真逆のパターン。そしてそれが事件の謎を解くヒントにもなっている。
不自然な点が多い分、どの不自然さに重点を置いて謎を解くかがポイント。その上でその他の不自然な点を消去できる仮説を立てていくと、何となく真相が見えてくる。小品だが出来の良い作品。
【以下は読んでいて反応した箇所&一言】
◎“ほうとう”のノボリ???
◎イマヒトツ醤油
◎“勝訴”の掛け軸???
◎やまにかくれていきたっていいじゃないか ようかいにんげんだもの(←多分、相田みつをのアレをパロったもの)
【胸に刻んでおきたい言葉】
僕たちが思い浮かべる姿は想像でしかないんだ
【あらすじ】
夏休み中の明友高校で補講授業が行われていた。午前で授業は終わり、昼休み中に電研部はソーラーカーのテストを行ったが、それを終えて昼食休憩から戻るとソーラーカーが破損していた。周囲には多くの生徒がいたが、目撃者は誰もいなかった…。
【感想】
大雑把に言えば、小さな事件を通じて、文系(…正解がたくさんある学問)VS理系(…正解が一つしかない学問)の対立軸で学問の意義を問いかける話。どちらが正しいかを決めるのではなく、その意義をお互いが理解し、その間にある溝を埋めることに意味がある。
【以下は読んでいて反応した箇所&一言】
◎物部先生の例え話、続きが気になる。
◎電研部の正式名称の元ネタとなった古い映画は“博士の異常な愛情”(1964年、スタンリー・キューブリック監督)
【胸に刻んでおきたい言葉】
①いろんな正解のある学問こそ人生には大事なんだ
②正解が一つしかない学問をする理由はね 自分が間違えることを知るためにやるんだよ
●ガラスの楽園~The Glass Paradise~…★★★★
【あらすじ】
ガラパゴス諸島ではナマコやイセエビといった高級食材の激減が問題となっているが、その最大の島イサベラ島で密漁騒動が持ち上がり、住民と研究所の間で深刻な対立が生じた。事件の調査を依頼された森羅が真相解明に乗り出す…。
【感想】
この作品には2つの大きなテーマがある。まず1つ目だが、本作はダーウィンとの歴史コラボ作品であり、彼が “なぜガラパゴス諸島で” 進化論を思いついたのか? というのがそれである。森羅からその答えが示されるが、なかなか面白い解釈だった。
2つ目は世界遺産をめぐる自然・環境保護と住民の関係。観光需要の増大が観光産業を生み、それによって外部からさらに多くの人がそこに押し寄せるようになる。結果、外来種などの問題もあって保護活動は厳しさを増す。合掌村、小笠原諸島、問題の根っこは日本も変わらない。
もしもまだ誰も進化論を提唱していないと仮定して、現在のガラパゴス諸島をダーウィンが訪れたら、果たして進化論を思いつくのか、本作は事件の謎以上に、それを考えさせる作品だ。
【以下は読んでいて反応した箇所&一言】
◎赤道直下なのにペンギンがいるガラパゴス諸島。生き物にとって確かに厳しい環境だ。
◎ナマコの需要が増大しているのは主に中国らしい。
◎「ナマコ戦争」、ちょっと調べただけだが、非常に複雑な要因が絡み合っていて、解決が難しい問題だった。
【胸に刻んでおきたい言葉】
①ここの生き物達は気にいらない相手を追い出して生きてきたわけじゃないだろ!
②僕達は事実を受け入れて適応して生き残る
●螺旋の骨董品店~Screwed Antique Shop~…★★★~★★★★
【あらすじ】
螺旋状の通路となっている骨董品店。その店主が白昼に店内で殺され、売上げがレジから盗まれた。現場にいた男が容疑者として確保されたが、不自然な点が幾つもあり、1ヵ月経っても真相は藪の中。弁護士から相談を受けた森羅が事件の謎に挑む。
【感想】
螺旋をモチーフに、店の構造とアンモナイトを結び付けた謎解き話。「骨董価値の高いものがある資産家が~」というのが、これまでのパターンだったが、今回は森羅がルーペすら使わないほどのガラクタばかりを陳列している骨董品店が舞台という真逆のパターン。そしてそれが事件の謎を解くヒントにもなっている。
不自然な点が多い分、どの不自然さに重点を置いて謎を解くかがポイント。その上でその他の不自然な点を消去できる仮説を立てていくと、何となく真相が見えてくる。小品だが出来の良い作品。
【以下は読んでいて反応した箇所&一言】
◎“ほうとう”のノボリ???
◎イマヒトツ醤油
◎“勝訴”の掛け軸???
◎やまにかくれていきたっていいじゃないか ようかいにんげんだもの(←多分、相田みつをのアレをパロったもの)
【胸に刻んでおきたい言葉】
僕たちが思い浮かべる姿は想像でしかないんだ