「天下無双」について語る武蔵。久しぶりに読んだのですが相変わらずおもしろいです。
武蔵や沢庵、又八などはもちろん、小川、所司代の板倉など、脇のキャラもみな魅力的で、登場人物一人一人が好きになれるのがこの作品の良さですね(これは井上氏の作品すべてに言えますが)
相変わらず絵も素晴らしい。「バガボンド」は私が一番読むのに時間がかかるマンガです。それはもちろん、絵を、細部までじっくり見てしまうから。
この巻で個人的に一番印象に残ったのはおつうです。
28巻以降、おつうの出番が多くなってきました。この巻でも植田の幽霊に自分の気持ちをぶつけるおつうですが、彼女の武蔵に対する気持ちには本当に感銘を受けます。いい女すぎるよ。
私は原作の結末を知らないので何とも言えませんが、幸せになって欲しいですね。
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バガボンド(30)(モーニングKC) コミック – 2009/5/28
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「強い」とはどういうことか……。
六十余戦無敗だった男「宮本武蔵」を、井上雄彦が圧倒的画力で描く超話題作!
右足に深く残る疼痛。命のやりとりから遠ざけられ、行く末は暗澹として見えないーー。 来し方を振り返り、武蔵は思う。 かつての感覚を取り戻したい。すべてがひとつながりであった、あの頃へーー。
六十余戦無敗だった男「宮本武蔵」を、井上雄彦が圧倒的画力で描く超話題作!
右足に深く残る疼痛。命のやりとりから遠ざけられ、行く末は暗澹として見えないーー。 来し方を振り返り、武蔵は思う。 かつての感覚を取り戻したい。すべてがひとつながりであった、あの頃へーー。
- 本の長さ206ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2009/5/28
- 寸法13 x 1.5 x 18.3 cm
- ISBN-104063727955
- ISBN-13978-4063727951
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商品の説明
著者について
井上 雄彦
1967年生まれ、鹿児島県出身。北条司氏のアシスタントを経て、1988年『楓パープル』でデビュー。 90年から連載を開始した『SLAM DUNK』は累計1億部を超える大ヒットとなった。98年より「モーニング」にて宮本武蔵を描いた『バガボンド』を大人気連載中!! 車椅子バスケを描いた『リアル』は「ヤングジャンプ」にて不定期連載中。
吉川 英治
明治25年8月11日、神奈川県生まれ。少年文学の傑作となった『神州天馬侠』をはじめ、生涯に『親鸞』『宮本武蔵』『三国志』『新・平家物語』『私本太平記』『新・水滸伝』等多くの作品を発表し続けた。昭和37年9月7日死去。
1967年生まれ、鹿児島県出身。北条司氏のアシスタントを経て、1988年『楓パープル』でデビュー。 90年から連載を開始した『SLAM DUNK』は累計1億部を超える大ヒットとなった。98年より「モーニング」にて宮本武蔵を描いた『バガボンド』を大人気連載中!! 車椅子バスケを描いた『リアル』は「ヤングジャンプ」にて不定期連載中。
吉川 英治
明治25年8月11日、神奈川県生まれ。少年文学の傑作となった『神州天馬侠』をはじめ、生涯に『親鸞』『宮本武蔵』『三国志』『新・平家物語』『私本太平記』『新・水滸伝』等多くの作品を発表し続けた。昭和37年9月7日死去。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/5/28)
- 発売日 : 2009/5/28
- 言語 : 日本語
- コミック : 206ページ
- ISBN-10 : 4063727955
- ISBN-13 : 978-4063727951
- 寸法 : 13 x 1.5 x 18.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 107,901位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年2月17日に日本でレビュー済み
今更ですが、この巻について言わせてもらいたい。この本は実にありがたい本で
ありました。でもそのことに気づけたのは、半年ほど前でしたが。
京都所司代板倉の会話であるが、強者である他者と対峙した時に生じる引け目、
「不安の方に振れれば心は閉じる。見まいとして固く閉じた心の中では、不安はや
すやすと恐怖にかわり、敵意へと育つ」「その逆もまた厄介だ。崇拝する。同化し
たがる。・・・・・・・」「分かれ道はいつも、心のうちにあるわな」「真ん中が
いちばんいい」。まさに私の思考パターンを言い当てた部分でした。
相手と横に並んで仕事をしている時、自分の頭は相手とのありもしない口論のセリ
フで満杯でした。頭の中で作りあげた恐怖に駆られ、敵意を抱き白熱の口論を頭の
中で繰り返しているのである。疲れるね。当然、相手とはギクシャクしそれがま
た、頭の中の口論に転化するというスパイラル。
しかし、板倉の言う 「真ん中がいちばんいい」のセリフと、心の軸を真ん中に
立てているようなポージング。これには救われる。助けられる。そう、自分の心が
自分を守る弱い方に傾いたら、立て直そう、真っすぐにしよう。動けるように、捕
らわれないように。そこに自由がある。自分らしさがある。彼のポーズを自分で
やってみるのである。右脳をつかって心を矯正するのである。
さらに板倉は言う。「例えば全ての人がおぬしのように強くあれたら、こうして
誰かと対峙したとき、それぞれが心を揺らすことなく真ん中であれたら、戦いは起
こらない。闘う必要がない。そう思わんか。」 そう、あらゆる闘争は恐怖心から
発生するんだろう。自分の地位がヤバくなるんではないか、という恐怖心。これは
人間の、とくに男のDNAに強く刷り込まれている業みたいなものでしょうか。
これを脱するには、「武蔵のように剣技で強くなる」のはムリだから、と言うよ
り「自分の無限性」に気づくことじゃないでしょうか。自分の死を見つめ、死後の
輪廻転生を意識し 「どうせこの世も、命の一場面でしかない」と、明るい醒めた
覚悟を持つことじゃないでしょうか。そうすればこの世で起こったことは、この世
でかたがつくし、あの世へ持ち越すのは、自分の情念と自分の徳だけではないだろ
うか。まぁ、私はこの世に生まれたのは、少しでも善徳を積んでいくための場所と
修行をもらったのだと思っているんですけど。これは人間に生まれないと、そうも
思えないのでありがたいなと思えます。
上記のことが、一番参考になった30巻でありました。
ありました。でもそのことに気づけたのは、半年ほど前でしたが。
京都所司代板倉の会話であるが、強者である他者と対峙した時に生じる引け目、
「不安の方に振れれば心は閉じる。見まいとして固く閉じた心の中では、不安はや
すやすと恐怖にかわり、敵意へと育つ」「その逆もまた厄介だ。崇拝する。同化し
たがる。・・・・・・・」「分かれ道はいつも、心のうちにあるわな」「真ん中が
いちばんいい」。まさに私の思考パターンを言い当てた部分でした。
相手と横に並んで仕事をしている時、自分の頭は相手とのありもしない口論のセリ
フで満杯でした。頭の中で作りあげた恐怖に駆られ、敵意を抱き白熱の口論を頭の
中で繰り返しているのである。疲れるね。当然、相手とはギクシャクしそれがま
た、頭の中の口論に転化するというスパイラル。
しかし、板倉の言う 「真ん中がいちばんいい」のセリフと、心の軸を真ん中に
立てているようなポージング。これには救われる。助けられる。そう、自分の心が
自分を守る弱い方に傾いたら、立て直そう、真っすぐにしよう。動けるように、捕
らわれないように。そこに自由がある。自分らしさがある。彼のポーズを自分で
やってみるのである。右脳をつかって心を矯正するのである。
さらに板倉は言う。「例えば全ての人がおぬしのように強くあれたら、こうして
誰かと対峙したとき、それぞれが心を揺らすことなく真ん中であれたら、戦いは起
こらない。闘う必要がない。そう思わんか。」 そう、あらゆる闘争は恐怖心から
発生するんだろう。自分の地位がヤバくなるんではないか、という恐怖心。これは
人間の、とくに男のDNAに強く刷り込まれている業みたいなものでしょうか。
これを脱するには、「武蔵のように剣技で強くなる」のはムリだから、と言うよ
り「自分の無限性」に気づくことじゃないでしょうか。自分の死を見つめ、死後の
輪廻転生を意識し 「どうせこの世も、命の一場面でしかない」と、明るい醒めた
覚悟を持つことじゃないでしょうか。そうすればこの世で起こったことは、この世
でかたがつくし、あの世へ持ち越すのは、自分の情念と自分の徳だけではないだろ
うか。まぁ、私はこの世に生まれたのは、少しでも善徳を積んでいくための場所と
修行をもらったのだと思っているんですけど。これは人間に生まれないと、そうも
思えないのでありがたいなと思えます。
上記のことが、一番参考になった30巻でありました。
2024年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
火曜日に注文して。ポストインで受け取ったのが翌週の月曜日。バラバラに8点ほど注文して最後でした。
他のはメルカリ。早いのは2日で到着。
ただ、この商品が一番の美品でした笑笑
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2015年5月29日に日本でレビュー済み
人間が自由に生きる方法。それは己の足を軸に
地面に対して垂直に立つことである。人に対して
傾かない。人に近寄って傾けば、盲愛・執着が生
まれる。人から離れて傾けば、恐れ・嫌悪・敵意
が生ずる。そうではなく、各々が誰に囚われること
なく、真っすぐに「天」にむかって屹立している状態
を自由というのである。
その時その時の状況により、ある人に近づいたり
離れたりすることはある。それは並行移動である。
どんな時でも人やモノに対して傾かない。因われない。
人が「天」や「生死という大義」に自覚的になり、おのが
足で真っすぐに立つことが出来た時に、自分にとって動き
やすい心境というものが得られるのではないだろうか。
生まれてから死ぬまでを、「生」と言う。
結果は完全に、決まっている。
その間どうあるかは自由。(ただそれだけ。)
[付記]
>真っすぐに「天」にむかって屹立している状態
それは、愛憎のほかには不実を働かない状態を言う。
武蔵は70名もの命を叩き切ったという負い目が、彼を苦
しめた。他にも、だまし・裏切り・略奪などが、それを
妨げる原因となる。
地面に対して垂直に立つことである。人に対して
傾かない。人に近寄って傾けば、盲愛・執着が生
まれる。人から離れて傾けば、恐れ・嫌悪・敵意
が生ずる。そうではなく、各々が誰に囚われること
なく、真っすぐに「天」にむかって屹立している状態
を自由というのである。
その時その時の状況により、ある人に近づいたり
離れたりすることはある。それは並行移動である。
どんな時でも人やモノに対して傾かない。因われない。
人が「天」や「生死という大義」に自覚的になり、おのが
足で真っすぐに立つことが出来た時に、自分にとって動き
やすい心境というものが得られるのではないだろうか。
生まれてから死ぬまでを、「生」と言う。
結果は完全に、決まっている。
その間どうあるかは自由。(ただそれだけ。)
[付記]
>真っすぐに「天」にむかって屹立している状態
それは、愛憎のほかには不実を働かない状態を言う。
武蔵は70名もの命を叩き切ったという負い目が、彼を苦
しめた。他にも、だまし・裏切り・略奪などが、それを
妨げる原因となる。
2012年1月25日に日本でレビュー済み
吉岡一門との死闘によって武芸者の伝説と化した武蔵。
その一方で、武蔵を倒して名を成そうとする剣客の大群が京に集結。
その武蔵は大怪我の後遺症で歩くのもままならない状態。
戦いの果てに辿りついた心境を聞こうと身分の上下に関わらず多くの人が所望します。
しかし武蔵はもう一度身を焼ききる程の勝負への欲望が残っています。
最後の戦いへ、やはり武蔵は向かいます。
その一方で、武蔵を倒して名を成そうとする剣客の大群が京に集結。
その武蔵は大怪我の後遺症で歩くのもままならない状態。
戦いの果てに辿りついた心境を聞こうと身分の上下に関わらず多くの人が所望します。
しかし武蔵はもう一度身を焼ききる程の勝負への欲望が残っています。
最後の戦いへ、やはり武蔵は向かいます。
2009年5月28日に日本でレビュー済み
天下無双とは何か−。
京都所司代板倉勝重との対話の中で武蔵は答えを見つけるのか。
30巻は、対話が多くてあいかわらず話が進みません。
・・・ですが、31巻で大きく話が動きだしそうな、そんな余韻を感じさせる1冊です。
剣は心。
武蔵と小次郎、二人の心はどこへ向かうのか。
京都所司代板倉勝重との対話の中で武蔵は答えを見つけるのか。
30巻は、対話が多くてあいかわらず話が進みません。
・・・ですが、31巻で大きく話が動きだしそうな、そんな余韻を感じさせる1冊です。
剣は心。
武蔵と小次郎、二人の心はどこへ向かうのか。
2009年5月28日に日本でレビュー済み
牢の中で煩悶する武蔵。
京都所司代に囚われつつ傷を癒す武蔵。
しかし、右足の傷は深く武蔵を苛む。
今や天下無双と呼ばれるに相応しい存在となった武蔵を京に集う剣士たちが狙う。
そんな中、武蔵は天下無双への思いを必死に手繰り寄せようとするのであった。
大人気バガボンドも巻を重ねていよいよ第30巻!
この巻では佐々木小次郎が仕官する縦糸と、
武蔵が天下無双について振り返る横糸が、
絡まり合って紡がれています。
ぞっとするような美しさを持つ抜き身と、
それを収める鞘。
二人の孤高の放浪者(バガボンド)の道が
今まさに重なろうとする時、
武蔵は、小次郎は、
おつうは、又八達は何を思うのでしょうか?
圧倒的な迫力と抜群の筆致で魅せる
剣に生きる放浪者の姿!
続きが早く読みたい!!
京都所司代に囚われつつ傷を癒す武蔵。
しかし、右足の傷は深く武蔵を苛む。
今や天下無双と呼ばれるに相応しい存在となった武蔵を京に集う剣士たちが狙う。
そんな中、武蔵は天下無双への思いを必死に手繰り寄せようとするのであった。
大人気バガボンドも巻を重ねていよいよ第30巻!
この巻では佐々木小次郎が仕官する縦糸と、
武蔵が天下無双について振り返る横糸が、
絡まり合って紡がれています。
ぞっとするような美しさを持つ抜き身と、
それを収める鞘。
二人の孤高の放浪者(バガボンド)の道が
今まさに重なろうとする時、
武蔵は、小次郎は、
おつうは、又八達は何を思うのでしょうか?
圧倒的な迫力と抜群の筆致で魅せる
剣に生きる放浪者の姿!
続きが早く読みたい!!
2009年6月20日に日本でレビュー済み
天下無双。そう呼ばれたときの父の目に引け目を感じる姿が哀しい。
生きるか死ぬか。お互いそういう覚悟の上ぶつかり合う。
家族、残されたもののことを省みず闘いに身を投じたのは己の責任。
どんな結果になろうと、そのことについて愚痴ってはいけない。
覚悟が汚れてしまう。
それに比べて運命を受け入れてソコで生きていくと覚悟を決めたおつうは美しい!
おつうには幸せになってほしい・・・
天下無双という言葉がいかに無意味で悲しいものか。
その絶望を救ったのは、昔馴染みの友の言葉。
剣そのものは幻でもなくそこにある現実。
天下無双に捕われずどこまでも高みを目指す。
剣に生き、剣に死ぬ。
やっと上りきった試練の山の頂上で見えた隣の山は果てしなく高かった。
最後のページが暗闇なのが心配。は、早くおつうが照らさないと・・・!
生きるか死ぬか。お互いそういう覚悟の上ぶつかり合う。
家族、残されたもののことを省みず闘いに身を投じたのは己の責任。
どんな結果になろうと、そのことについて愚痴ってはいけない。
覚悟が汚れてしまう。
それに比べて運命を受け入れてソコで生きていくと覚悟を決めたおつうは美しい!
おつうには幸せになってほしい・・・
天下無双という言葉がいかに無意味で悲しいものか。
その絶望を救ったのは、昔馴染みの友の言葉。
剣そのものは幻でもなくそこにある現実。
天下無双に捕われずどこまでも高みを目指す。
剣に生き、剣に死ぬ。
やっと上りきった試練の山の頂上で見えた隣の山は果てしなく高かった。
最後のページが暗闇なのが心配。は、早くおつうが照らさないと・・・!