井上雄彦の作品はどれも素晴らしい。「バガボンド」と同様に、今も同時進行中の「リアル」も魅せられる作品だ。もちろん「スラムダンク」も素晴らしかった。絵の上手さ、ストーリー展開、主役に劣らない程見事に描かれている脇役達の造形/作劇の才能、どれも当代超一流のものだと思う。武蔵は私も吉川英治の原作も読んだが、違う解釈と言ってしまえばそれまでかもしれないが、耳の聞こえない剣の申し子小次郎、武蔵を愛弟子の最強の敵とする様鍛え上げた宝蔵院胤栄、剣の天才だが何か倦怠感ただよっていた吉岡清十郎、70人と本当に戦いそれを鮮烈に描ききった一条下り松の戦い。どれも作者の類い稀な創造力の結晶だ。原作読んだ時どうしても理解できなかった無様で情けない登場人物だった又八でさえ、彼の苦悩を見事に描ききっていると思う。ストーリーの邪魔にならないさりげないユーモアもうまい。彼の漫画を読むのは至福のひとときだ。残念なのは、ファンは皆そう思っているだろうが、新作が中々出てこない事だが.... (^^;)
ところで、井上雄彦がバカボンドで宮本武蔵及び、佐々木小次郎などの剣の達人を通じて描こうとしているのは何だろうか?私は、「剣の道を極める事は、スポーツの道を極める事と同じだ」という事ではないかと思っている。武蔵は晩年「五輪の書」を出して剣の道の心得を記した。基礎、技の鍛錬/研鑽、闘争心、囚われない心、流れるような動き、無我の境地、などなど、「五輪の書」をそんなに深くは理解していないけれど、これらはスポーツの教本、イメージトレーニングの本やスポーツのコーチが教えている事と同じではないだろうか?勿論剣の果し合いの負けは死を意味するので、そこはスポーツとは違う。が、剣の道の探求の果てに果し合いで死ぬ事は辞さないというのは、自分の全てを出し切った挙句、相手が優っていて敗れたとしても悔いは無いというスポーツマンシップにも通じる。私もテニスを少しやるので、分かる事が少しあって、「理にかなった体の動き・使い方」はラケットスピードを早め、パワーさえ生む。これを井上先生は追い求め描きたいと考えている事なのではないかと思う。最後の対決をどの様に描かれるのか、想像は難しいが、心底楽しみである。そのための前置きのストーリーも私は歓迎したい。
バガボンド(33) (モーニングKC)リアル 10 (ヤングジャンプコミックス)
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バガボンド(33) (モーニング KC) コミック – 2010/5/27
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「強い」とはどういうことか……。
六十余戦無敗だった男「宮本武蔵」を、井上雄彦が圧倒的画力で描く超話題作!
武蔵が戯れに音を閉ざした時、内に出現する何か。それは会いたいと熱望するも今や叶わぬ相手──小次郎だった。神経を研ぎすまし、武蔵は自分の奥へ奥へと分け入っていく……。
六十余戦無敗だった男「宮本武蔵」を、井上雄彦が圧倒的画力で描く超話題作!
武蔵が戯れに音を閉ざした時、内に出現する何か。それは会いたいと熱望するも今や叶わぬ相手──小次郎だった。神経を研ぎすまし、武蔵は自分の奥へ奥へと分け入っていく……。
- 本の長さ210ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/5/27
- 寸法13 x 1.5 x 18.3 cm
- ISBN-104063729036
- ISBN-13978-4063729030
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商品の説明
著者について
井上 雄彦
1967年生まれ、鹿児島県出身。北条司氏のアシスタントを経て、1988年『楓パープル』でデビュー。 90年から連載を開始した『SLAM DUNK』は累計1億部を超える大ヒットとなった。98年より「モーニング」にて宮本武蔵を描いた『バガボンド』を大人気連載中!! 車椅子バスケを描いた『リアル』は「ヤングジャンプ」にて不定期連載中。
吉川 英治
明治25年8月11日、神奈川県生まれ。少年文学の傑作となった『神州天馬侠』をはじめ、生涯に『親鸞』『宮本武蔵』『三国志』『新・平家物語』『私本太平記』『新・水滸伝』等多くの作品を発表し続けた。昭和37年9月7日死去。
1967年生まれ、鹿児島県出身。北条司氏のアシスタントを経て、1988年『楓パープル』でデビュー。 90年から連載を開始した『SLAM DUNK』は累計1億部を超える大ヒットとなった。98年より「モーニング」にて宮本武蔵を描いた『バガボンド』を大人気連載中!! 車椅子バスケを描いた『リアル』は「ヤングジャンプ」にて不定期連載中。
吉川 英治
明治25年8月11日、神奈川県生まれ。少年文学の傑作となった『神州天馬侠』をはじめ、生涯に『親鸞』『宮本武蔵』『三国志』『新・平家物語』『私本太平記』『新・水滸伝』等多くの作品を発表し続けた。昭和37年9月7日死去。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/5/27)
- 発売日 : 2010/5/27
- 言語 : 日本語
- コミック : 210ページ
- ISBN-10 : 4063729036
- ISBN-13 : 978-4063729030
- 寸法 : 13 x 1.5 x 18.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 130,694位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年7月18日に日本でレビュー済み
武蔵については槍の宝蔵院の辺りが、私にとってはどうしてもピークだったように感じます。「命のやり取り」のあの戦いは名場面として記憶に残っています。
以降は強くなった故の「強さとは、剣とは何か」「なぜ人は斬り合うのか」という内省的な話が堂々巡りのような繰り返されており、その過程の台詞などが鼻につく感じがあります。そして正直それらの言葉が心に響かないのです。
著者のあとがきもまるで修行僧のような印象で、人によっては疑問を感じるでしょう。
絵は確かに上手いのですが、私は一応剣道二段なので、握りの不自然さをよく感じるのは残念なところです。そのために画面に緊迫感が無くなっているのが惜しい。どうしても剣術に関するものはそういう目で見てしまいます。
ただ、静止画はレベルアップしているのは感じますが、小次郎の橋の上での立ち回りは、まるでコマ送りでも見るかのように人物の躍動感が感じられませんでした。丁寧な描写を重視するあまり、動きのあるマンガ的な絵が苦手になってきている印象も受けます。
このマンガは原作があまりにも有名なため、あらすじはわかってしまっています。そこを小次郎の半生を掘り下げて、耳が聞こえないという創作を入れたりして両者の対比をさせた展開は見事でした。
ひょっとすると作者は吉川英治と戦っているのかもしれません。原作は大衆小説でありながら武術家や格闘家にも多大な影響を与えた著書と言えます。原作が有名すぎるゆえに悩んでしまっている気もします。
このマンガは独自の解釈と創作を加えながら、圧倒的な表現力でブーム的な一時代を築いたとも言えるマンガです。現在は休載中のようですが、いたずらに長引かせずに、名作のまま惜しまれつつ完結してほしいと願うばかりです。
以降は強くなった故の「強さとは、剣とは何か」「なぜ人は斬り合うのか」という内省的な話が堂々巡りのような繰り返されており、その過程の台詞などが鼻につく感じがあります。そして正直それらの言葉が心に響かないのです。
著者のあとがきもまるで修行僧のような印象で、人によっては疑問を感じるでしょう。
絵は確かに上手いのですが、私は一応剣道二段なので、握りの不自然さをよく感じるのは残念なところです。そのために画面に緊迫感が無くなっているのが惜しい。どうしても剣術に関するものはそういう目で見てしまいます。
ただ、静止画はレベルアップしているのは感じますが、小次郎の橋の上での立ち回りは、まるでコマ送りでも見るかのように人物の躍動感が感じられませんでした。丁寧な描写を重視するあまり、動きのあるマンガ的な絵が苦手になってきている印象も受けます。
このマンガは原作があまりにも有名なため、あらすじはわかってしまっています。そこを小次郎の半生を掘り下げて、耳が聞こえないという創作を入れたりして両者の対比をさせた展開は見事でした。
ひょっとすると作者は吉川英治と戦っているのかもしれません。原作は大衆小説でありながら武術家や格闘家にも多大な影響を与えた著書と言えます。原作が有名すぎるゆえに悩んでしまっている気もします。
このマンガは独自の解釈と創作を加えながら、圧倒的な表現力でブーム的な一時代を築いたとも言えるマンガです。現在は休載中のようですが、いたずらに長引かせずに、名作のまま惜しまれつつ完結してほしいと願うばかりです。
2011年6月15日に日本でレビュー済み
以前から気になっていた作品でした。
リアルの絵も凄いですがこちらも鬼気迫る作品ですね。
33巻まで読み終えて、私個人はこの33巻目が大変
気に入りました。武蔵が民家に逗留するくだりは
読者としてホッとしました。そしてお通さんへの気持ちも
彼の中ではっきりと見えて来ます。
子供が生まれて嬉しくない親はいない、と仏師に諭されたとき
私には武蔵の目が充血していたように見えました。
病気の子供の世話をするその女房の様子を障子越しに見守る武蔵の
表情は本当に安らいでいました。私は母を思っていたのだと
想像しています。
全体では吉岡清十郎のエピソードが私は一番印象に残っています。
小次郎の描き方も魅力的だと思います。
武蔵がちょっとストイックすぎて「君に届け」以上の
純朴さに驚いています。じれったくてじれったくて
作者の思うつぼに嵌っていますね。
長いスパンの作品で初期の頃からのファンの方と
同じ土俵で語るのも恐縮なのですが
漫画文化も成熟してるなぁ、と感心しました。
着物を着ていても筋肉が見えるような斬り合い、
巌流島でも期待しています。
リアルの絵も凄いですがこちらも鬼気迫る作品ですね。
33巻まで読み終えて、私個人はこの33巻目が大変
気に入りました。武蔵が民家に逗留するくだりは
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彼の中ではっきりと見えて来ます。
子供が生まれて嬉しくない親はいない、と仏師に諭されたとき
私には武蔵の目が充血していたように見えました。
病気の子供の世話をするその女房の様子を障子越しに見守る武蔵の
表情は本当に安らいでいました。私は母を思っていたのだと
想像しています。
全体では吉岡清十郎のエピソードが私は一番印象に残っています。
小次郎の描き方も魅力的だと思います。
武蔵がちょっとストイックすぎて「君に届け」以上の
純朴さに驚いています。じれったくてじれったくて
作者の思うつぼに嵌っていますね。
長いスパンの作品で初期の頃からのファンの方と
同じ土俵で語るのも恐縮なのですが
漫画文化も成熟してるなぁ、と感心しました。
着物を着ていても筋肉が見えるような斬り合い、
巌流島でも期待しています。
2010年5月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
相変わらずな武蔵の迷走ぶりと、小次郎の一躍「町のヒーロー」ぶり・・・
これがまた、信じられないほど対照的に描かれていて、意外でした。
やっぱり字数は少なめで、あっという間に読み終えましたが、
小次郎の穏やかな表情と、軽やかな身のこなしを見せられた事で、とっても満足。
おかげサマで、感じていた物足りなさまで帳消しでした。
小次郎は、とても頼もしい男になっていましたが、さあ武蔵、あなたはどうなる?
これがまた、信じられないほど対照的に描かれていて、意外でした。
やっぱり字数は少なめで、あっという間に読み終えましたが、
小次郎の穏やかな表情と、軽やかな身のこなしを見せられた事で、とっても満足。
おかげサマで、感じていた物足りなさまで帳消しでした。
小次郎は、とても頼もしい男になっていましたが、さあ武蔵、あなたはどうなる?
2011年1月2日に日本でレビュー済み
音を断つことで、新たに見える何かを追い求め始めた武蔵。
しかし、解決しない問題も当然ある。
そんなときに助けてくれるのは、やはり他人。
小次郎を求めることは、本当に正しいのか?
ちょっと、不安になりました・・・
仏師との出会いは貴重だった。
必要なときに必要なことを教えてくれる人はホントに大切。
世の人を惑わす剣。
さらっと流されたが、自分中心の武蔵の視点の外からの視界。
これを今後、武蔵が考えることがあるのか?
いろんな広がりを持つ伏線でした・・・
同じ中心の円。
これは難しい。中心を正しく定めない限り成立しない。
大半は楕円や歪な円になると思う。
やはり、武蔵の真ん中はおつうかと・・・
おつうに帰ることで全てが完成すると思いました。
親子2代の甲斐?
これは初めて登場した心情のような気が・・・
卑屈な表情を見せた武蔵。
何?親父の件はまだ解決していない?
そこから一体何を学ぼうとしている?
秋に新巻でるハズだったのに!!
しかし、解決しない問題も当然ある。
そんなときに助けてくれるのは、やはり他人。
小次郎を求めることは、本当に正しいのか?
ちょっと、不安になりました・・・
仏師との出会いは貴重だった。
必要なときに必要なことを教えてくれる人はホントに大切。
世の人を惑わす剣。
さらっと流されたが、自分中心の武蔵の視点の外からの視界。
これを今後、武蔵が考えることがあるのか?
いろんな広がりを持つ伏線でした・・・
同じ中心の円。
これは難しい。中心を正しく定めない限り成立しない。
大半は楕円や歪な円になると思う。
やはり、武蔵の真ん中はおつうかと・・・
おつうに帰ることで全てが完成すると思いました。
親子2代の甲斐?
これは初めて登場した心情のような気が・・・
卑屈な表情を見せた武蔵。
何?親父の件はまだ解決していない?
そこから一体何を学ぼうとしている?
秋に新巻でるハズだったのに!!
2013年6月2日に日本でレビュー済み
昨日33巻までを一気に読み終え、これから34、35巻を買いに行こうとしている者です。
レビューを幾らか読ませて頂いて、「堂々巡り」という言葉や、またそういったニュアンスがいくらか目につきました。
確かに以前描かれたような、刀を使って戦う場面においては、その迫力に圧倒され、読んでいるこちらも武蔵のように戦慄せずにはいられませんでした。
しかし、33巻で描かれた、斬り合いの果て、ひとつの節目を迎えた武蔵が逡巡し、斬り合いを求め、天下無双を成すまでの自分との葛藤している様に、これまでとは違った形で魅了されてしまいました。
そこで、タイトルをもう一度見てみます。
「バガボンド」
これは、放浪者という意味。
必ずしも刀を振り回し続ける殺人鬼を意味しているのではなく、この巻で描かれた、生きることに彷徨う人間を意味している。
その様を堂々巡りとかそういった言葉で表し始めたら、元も子もない気がします。
いつかのテレビ番組で著者が述べられたように、物語、また物語の登場人物が赴くままに描き続けてほしいです。
レビューを幾らか読ませて頂いて、「堂々巡り」という言葉や、またそういったニュアンスがいくらか目につきました。
確かに以前描かれたような、刀を使って戦う場面においては、その迫力に圧倒され、読んでいるこちらも武蔵のように戦慄せずにはいられませんでした。
しかし、33巻で描かれた、斬り合いの果て、ひとつの節目を迎えた武蔵が逡巡し、斬り合いを求め、天下無双を成すまでの自分との葛藤している様に、これまでとは違った形で魅了されてしまいました。
そこで、タイトルをもう一度見てみます。
「バガボンド」
これは、放浪者という意味。
必ずしも刀を振り回し続ける殺人鬼を意味しているのではなく、この巻で描かれた、生きることに彷徨う人間を意味している。
その様を堂々巡りとかそういった言葉で表し始めたら、元も子もない気がします。
いつかのテレビ番組で著者が述べられたように、物語、また物語の登場人物が赴くままに描き続けてほしいです。
2010年6月12日に日本でレビュー済み
苦悩してますね。武蔵も井上先生も。
武蔵の言いたい事はなんとなくわかりますが、内容が巷に溢れる「人生の生き方ハウツー本」みたいになってるのが残念です。
そうかそうだったのか!!みたいな青天の霹靂っぽい有り難い御説法ならともかく、どっかで聞いた様な有り難いんだか有り難くないんだかの台詞の連続でちょっとウンザリです。
やっぱり武蔵には斬り合いが一番似合います。
これで絵が上手くなかったら買うの止めてます(笑)
武蔵の言いたい事はなんとなくわかりますが、内容が巷に溢れる「人生の生き方ハウツー本」みたいになってるのが残念です。
そうかそうだったのか!!みたいな青天の霹靂っぽい有り難い御説法ならともかく、どっかで聞いた様な有り難いんだか有り難くないんだかの台詞の連続でちょっとウンザリです。
やっぱり武蔵には斬り合いが一番似合います。
これで絵が上手くなかったら買うの止めてます(笑)
2010年7月15日に日本でレビュー済み
こういう場面がある。
仏師が、妻子といるときの自分も、
御仏を彫るときの自分のありようも、
近いところ遠いところの違いはあれど、
同じ中心の円だ。
戻る真ん中は同じだ。
これを聞いた武蔵は、
自分の真ん中にはまだたどり着けないと悟る。
自分はなんと矛盾した生き物だろうと毎日思う。
でもそれは、全部同心円の内で起きていることで
中心はいつも同じところにあるはず。
そう思うと納得できる。
武蔵が再び殺しの螺旋に登ろうとしたとき、ある男と出会う・・
この男の正体は?
仏師が、妻子といるときの自分も、
御仏を彫るときの自分のありようも、
近いところ遠いところの違いはあれど、
同じ中心の円だ。
戻る真ん中は同じだ。
これを聞いた武蔵は、
自分の真ん中にはまだたどり着けないと悟る。
自分はなんと矛盾した生き物だろうと毎日思う。
でもそれは、全部同心円の内で起きていることで
中心はいつも同じところにあるはず。
そう思うと納得できる。
武蔵が再び殺しの螺旋に登ろうとしたとき、ある男と出会う・・
この男の正体は?