DMMで宅配レンタルをしめ全巻読んでの感想です。かなりネタバル含みます。
1巻は探し屋さんの一話完結ものかと思っててちょっと退屈だったのですが、長期連載が決まってからミステリ(サスペンス?)作品として本気出してきます。
あとがきを見るとわかるのですが、作者さんはミステリの方を強く描きたかったらしいです。
一見スパダリ彼氏と幼女のラブコメ話かと思うのですが、津軽は表向きの飾りのヒーロー役で、裏にはドッロドロのミステリードラマが隠されています。
ギャスパー・ノエやミヒャエル・ハネケ監督作品かと思うくらいの胸糞過去設定です。胸糞映画好きの自分は大ハマリしました。
鈴子の遊郭行きや兄の不遇も全て仕組まれたことで、阿片が出てきたあたりはぞっとしました。黒幕のサイコパスぷりが恐ろしいです。
この物語の裏の主人公は、血のつながらない鈴子の兄の春時です。
6巻で衝撃の事実が明らかになるのですが、春時は幼少の頃、父に売られて何度も小児性愛者の伯爵に性虐待をされているのです。
しかもその場を斡旋したのは、後に春時に援助をした遠峰。
父は鈴子も10歳くらいになったら小児性愛者のパーティーに連れて行こうとしていたので、春時はお嫁さんにすると決めていた鈴子を、性虐待から守るために皮肉にも吉原遊郭にいれたのでした。(吉原遊郭では新造と呼ばれる年齢になるまではお客と性交渉しないようです。)
そして自分だけでなく鈴子すら小児性愛者の慰み者にさせしようとした父を破滅させるのでした。
事実がわかれば親父が一番糞なのでざまぁです。
イッキ見したときはこのあたりの表現がぼかされていてわからなかったのですが、読み返して気づいたとき春時の気持ちになって本当に辛くなりました。
しかし、糞親父への復讐はわかるのですが、春時に冷たくあたっていただけの夕香姉さんを遊女に落としたのは、幼いときに姉さんだけが変態に売られてなかった仕返しでしょうか?
ちょっと間違ってたら鈴子はお姉さんに無理心中させられてたのに。ちょっとそれはかわいそうでやりすぎな気がしました。
このエグさは少女漫画では描けないですよねー。
表現がぼかされているから子供が読んだら気づかないし、大人が読んだら性虐待のこともわかるようになっていて、作者さんはすごいです。
そういえば太宰治の人間失格で主人公が幼少期に女中に性虐待されてた話があるのですが、参考にしたのでしょうか。
しかも6巻で1コマだけ出てくるのですが、「あの部屋」は少年をレイプするだけでなくてSM拷問的なこともしてた描写があります。
スペイン映画マジカルガールに出てくるトカゲの部屋かよ!
遠峰の幼い子供も父親の好奇心で殺されかけようとするし、よくこんなエグい話思いつくなぁと思いました。ホラーですよもう。
津軽はスパダリでかっこいいんですけど、春時の視線で見ると、大人に汚されず愛されて育ったイケメンボンボンですものねー。ムカつきますよねー。
まぁ汚れてない第三者だから呪われたこの事件を解決できたんでしょうけど。
裏主人公は春時は不憫。
続編のメランコリアも読んでいる途中なんですが、春時と結ばれてほしいと思いました。無理でしょうけどね…
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
明治緋色綺譚(1) (BE LOVE KC) コミック – 2011/9/13
リカチ
(著)
”明治中期、少女鈴は吉原の廓に売られていたが、縁あって呉服屋の御曹司・津軽に身請けされる。自分を救ってくれた津軽に感謝していたが、彼がなんの為に大金をはらって自分を救ってくれたのか解らない鈴。何も話さない津軽の本心を探ろうとするけれど!? 少女から大人になる時間を一緒に過ごすことになった鈴と津軽。ふたりの運命の恋が緩やかに動き出す、明治の恋物語。
明治中期、吉原の廓に売られていた鈴は、縁あって呉服屋の御曹司・津軽に身請けされる。吉原から救ってくれた津軽に恩を感じていた鈴だったが、彼がなんのために自分を救ってくれたのか解らない鈴。「縁だよ」とそれ以外何も話さない津軽の心は?少女から大人になる時間を一緒に過ごすことになった鈴と津軽。二人の運命の恋が緩やかに動き出す。明治時代を生きる人々の優しくも切ない物語を美麗絵師リカチ氏が描く、待望の第1巻!
明治中期、吉原の廓に売られていた鈴は、縁あって呉服屋の御曹司・津軽に身請けされる。吉原から救ってくれた津軽に恩を感じていた鈴だったが、彼がなんのために自分を救ってくれたのか解らない鈴。「縁だよ」とそれ以外何も話さない津軽の心は?少女から大人になる時間を一緒に過ごすことになった鈴と津軽。二人の運命の恋が緩やかに動き出す。明治時代を生きる人々の優しくも切ない物語を美麗絵師リカチ氏が描く、待望の第1巻!
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2011/9/13
- 寸法11.3 x 1.1 x 17.3 cm
- ISBN-104063803252
- ISBN-13978-4063803259
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
リカチ
POPでキュートなTLから、甘くせつない百合まで、
可愛い女の子を様々な形で描ききる実力派漫画家。
「ARIA」には、ファンタジー系青春漫画
『ハートスティーラー』で、初登場。
代表作に『空色ガールフレンド』『私の海賊王』他。
POPでキュートなTLから、甘くせつない百合まで、
可愛い女の子を様々な形で描ききる実力派漫画家。
「ARIA」には、ファンタジー系青春漫画
『ハートスティーラー』で、初登場。
代表作に『空色ガールフレンド』『私の海賊王』他。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2011/9/13)
- 発売日 : 2011/9/13
- 言語 : 日本語
- コミック : 160ページ
- ISBN-10 : 4063803252
- ISBN-13 : 978-4063803259
- 寸法 : 11.3 x 1.1 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 394,398位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ステキなお話です。
どんどん読み進めていってしまいます。
続きが読みたい
どんどん読み進めていってしまいます。
続きが読みたい
2020年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
良くも悪くも分かりやすく少女漫画です。全くつまらない訳ではなく、読めることは読めるんですがなんだか印象に残りません。可愛いのかもしれませんが、ヒロインの鈴子の絵は幼女っぽく描かれすぎな気も。そういう作風の作者なのかもしれませんが少し気になりました。津軽は確かに格好いいんですが、少女漫画にはよくいるタイプ。
ヒロインの性格が可愛く思えるか、生意気に感じられるかで好き嫌いが分かれそうです。
ヒロインの性格が可愛く思えるか、生意気に感じられるかで好き嫌いが分かれそうです。
2015年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すごく面白いです。ヒロインの女の子も可愛いです。でも、この先色々ありそうでちょっと怖いです。
2013年6月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どこの本屋にもなかったのでこちらで購入。
絵柄も綺麗で面白いです。
絵柄も綺麗で面白いです。
2015年6月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一巻だけの感想です。
年の差があるが子供はヒロインなのか?
この先くっつくかは気になります。
年の差があるが子供はヒロインなのか?
この先くっつくかは気になります。
2018年4月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色々と粗が多く、面白いとはいいがたいです。
このキャラ設定なら、短編ではなく
長編でじっくりやったほうがいいと感じました。
漫画なのに、台詞やト書きの情報が多いことや
明治時代の知識の浅さがすぐにわかります。
また人物のデッサンも出来ていないので、
色々とチグハグな感じを受けます。
題材や設定は悪くない分、残念です。
このキャラ設定なら、短編ではなく
長編でじっくりやったほうがいいと感じました。
漫画なのに、台詞やト書きの情報が多いことや
明治時代の知識の浅さがすぐにわかります。
また人物のデッサンも出来ていないので、
色々とチグハグな感じを受けます。
題材や設定は悪くない分、残念です。
2019年7月6日に日本でレビュー済み
全巻読み終わりました。
まだ主人公が小さいので、両思いにまでいきませんでしたが、お互いが大切なことが凄く伝わってきます。
そして主人公が小さくて可愛い。行動も子供らしいけれど、頑張って生きていることが伝わってくるというか。
周囲の男性陣もカッコイイし、愛されてるのが凄く伝わってくるのがいいです。とにかくいい。
悲しいこともあるけれど、主人公に根性があって頑張るので、ジメジメした暗さはなく明るいお話です。
この時代を描かれた漫画や小説は、だいたいが薄暗くどろどろだったり不幸漂う話が多く、個人的には苦手な部類だったりするのですが、このお話は登場人物も明るい人が多くて、あっさりしてて逆に良かったです。
一部の読者が深みがないだとか薄いだとか書いてますが、だからこそ薄暗くなく、娯楽作品として楽しめて読めたと思います。
まだ主人公が小さいので、両思いにまでいきませんでしたが、お互いが大切なことが凄く伝わってきます。
そして主人公が小さくて可愛い。行動も子供らしいけれど、頑張って生きていることが伝わってくるというか。
周囲の男性陣もカッコイイし、愛されてるのが凄く伝わってくるのがいいです。とにかくいい。
悲しいこともあるけれど、主人公に根性があって頑張るので、ジメジメした暗さはなく明るいお話です。
この時代を描かれた漫画や小説は、だいたいが薄暗くどろどろだったり不幸漂う話が多く、個人的には苦手な部類だったりするのですが、このお話は登場人物も明るい人が多くて、あっさりしてて逆に良かったです。
一部の読者が深みがないだとか薄いだとか書いてますが、だからこそ薄暗くなく、娯楽作品として楽しめて読めたと思います。