大好きな漫画のひとつである「サトコとナダ」。
ついに最終巻を迎えてしまいました。
サトコ同様、最初はイスラム圏の文化に怖さや懐疑的な感情がありましたが、だんだん解きほぐされていき、ナダの婚約者アブダーラさん訪米回ではサトコ、ミラクル、ケビンくんと一緒にハラハラしたり、アメリカにいながら日本人コミュニティに居場所を求める留学生の気持ちを知ることができ、読んでいる私も世界が広がりました。 そして、サトコが日本に帰国し、ファミレスでサトコのお母さんが見つけたハラルマークでサトコがナダと過ごした日々を思い出して泣くくだりはこちらも泣いてしまい、サトコとナダが、離れていてもそれぞれの幸せを見つけ、また会えますようにと強く願いました。
だからこそ、巻末の書き下ろし漫画はうれしくも、時の流れの早さを感じ、「ユペチカ先生、この間の空白を漫画にしてもらえませんか!」と切望するくらい二人に驚くような変化がありました。
最後にユペチカ先生がwebインタビューの際に答え、作中で留学がうまく行かず、失意を抱いて帰国するマチコちゃんにサトコが告げた「全部はわかりあえない。わかりあえなくても一緒にいられる」は多様化していく今の時勢に心がざらついたり、振り回されぬよう、胸に刻んでおく言葉だとしみじみ思いました。
それを気づかせてくれた素敵な漫画「サトコとナダ」にありがとう。
また二人になんらかの形で会えることを願っています。
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サトコとナダ 4 (星海社COMICS) コミック – 2018/12/12
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- 本の長さ128ページ
- 言語日本語
- 出版社星海社
- 発売日2018/12/12
- 寸法12.9 x 1.2 x 18.3 cm
- ISBN-104065138256
- ISBN-13978-4065138250
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上位レビュー、対象国: 日本
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2018年12月15日に日本でレビュー済み
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2018年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昨今の出版事情はよく知らないけど、出版元がマイナーなのか?「サトコとナダ」が一般の書店で並んでるのをあまり見かけません。
わたしがこの作品を知ったのは◯TAYAのレンタルコミックのおかげでした。
TSU◯YAがなかったら多分ずっと知らないままだったと思う笑
その時は1.2巻を借りましたが、その2冊も次巻からもちゃんと購入。出会えて良かったです。
日本人の女の子が初めてのアメリカ留学をし、初めて他人とのルームシェア経験、しかもお相手は敬虔なイスラム教徒であるサウジアラビア人の女の子。
友人知人に知識のある人でも居なければ、イスラム?なんかコワイ…と言う日本人は多いでしょう。
サトコもそんな疑心暗鬼を抱えながらも、ごく真っ当なごく普通の、キュートな女性であるナダと無二の親友になり、助け合ったり勉強したり買い物したり食べたり話したり遊んだり。
濃ゆい濃ゆい留学生活を過ごし、そしてこの最終巻でとうとうお別れの日を迎えます。
4巻分の時間を彼女らとともに過ごさせてもらった私たち読者も、清々しい寂しさを感じつつ読み終えることが出来ました。
そして、おそらくはコミックだけのボーナスであろう数年後の二人の再会のお話も、こちらまでニコニコしながら堪能させてもらいました。
ありがとう、サトコとナダ。
あなた達の友情が、互いの国の平和と共にずっと続きますように。
わたしがこの作品を知ったのは◯TAYAのレンタルコミックのおかげでした。
TSU◯YAがなかったら多分ずっと知らないままだったと思う笑
その時は1.2巻を借りましたが、その2冊も次巻からもちゃんと購入。出会えて良かったです。
日本人の女の子が初めてのアメリカ留学をし、初めて他人とのルームシェア経験、しかもお相手は敬虔なイスラム教徒であるサウジアラビア人の女の子。
友人知人に知識のある人でも居なければ、イスラム?なんかコワイ…と言う日本人は多いでしょう。
サトコもそんな疑心暗鬼を抱えながらも、ごく真っ当なごく普通の、キュートな女性であるナダと無二の親友になり、助け合ったり勉強したり買い物したり食べたり話したり遊んだり。
濃ゆい濃ゆい留学生活を過ごし、そしてこの最終巻でとうとうお別れの日を迎えます。
4巻分の時間を彼女らとともに過ごさせてもらった私たち読者も、清々しい寂しさを感じつつ読み終えることが出来ました。
そして、おそらくはコミックだけのボーナスであろう数年後の二人の再会のお話も、こちらまでニコニコしながら堪能させてもらいました。
ありがとう、サトコとナダ。
あなた達の友情が、互いの国の平和と共にずっと続きますように。
2018年12月13日に日本でレビュー済み
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9.11以降テロリストの代名詞となってしまった宗教が題材だったこと。そして自分自身がイスラム教に漠然とした嫌悪や恐怖を感じていたことから1巻に手を伸ばしたが、この漫画を通してイスラム教という存在に対する理解が進んだように感じる。
大半の日本人には馴染みのない『宗教が根幹にある生活』
これが一体どういったものかを漫画の主人公のルームメイトを通して、その一端を理解できるというのは、とても興味深い。
もちろん理解は本当に一端でしかない。だけれどイスラム教徒が監修していることもあり、実のある一端だったように思う。現にその一端すら知らずにいた頃と比べると『知っている』と『知らない』では、やはり明確に差があり、漠然とした嫌悪や恐怖が和らいだようにも思える。
『知らない』というのは、それだけでより怖く、不気味に思えてしまうのだと実感した。
4巻を通して『イスラム教サイコー!』というのではなく『イスラム教は実際はこんな感じなんです』というような『知って欲しい』というようなメッセージ性があった事も功を奏しているように思う。
宗教観のごり押しや押し付けがなかったので最後まで付き合えたし、私の宗教観も無宗教からまったく揺るぐことなく変わらなかった。
漫画の物語としても4コマ形式だけれど起承転結があり、しっかりと閉じたと思う。
エッセイなんかが好きな人は親しめる内容だと思う。
なにはともあれ面白かったです。完結有難うございました
大半の日本人には馴染みのない『宗教が根幹にある生活』
これが一体どういったものかを漫画の主人公のルームメイトを通して、その一端を理解できるというのは、とても興味深い。
もちろん理解は本当に一端でしかない。だけれどイスラム教徒が監修していることもあり、実のある一端だったように思う。現にその一端すら知らずにいた頃と比べると『知っている』と『知らない』では、やはり明確に差があり、漠然とした嫌悪や恐怖が和らいだようにも思える。
『知らない』というのは、それだけでより怖く、不気味に思えてしまうのだと実感した。
4巻を通して『イスラム教サイコー!』というのではなく『イスラム教は実際はこんな感じなんです』というような『知って欲しい』というようなメッセージ性があった事も功を奏しているように思う。
宗教観のごり押しや押し付けがなかったので最後まで付き合えたし、私の宗教観も無宗教からまったく揺るぐことなく変わらなかった。
漫画の物語としても4コマ形式だけれど起承転結があり、しっかりと閉じたと思う。
エッセイなんかが好きな人は親しめる内容だと思う。
なにはともあれ面白かったです。完結有難うございました
2019年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
四巻目で完結。読んでいて、とてもフラットで柔らかく、温かな作者さんの目線を感じました。
このお話については、変に続編を意識して作っていない所が潔くて素敵だった!と思ったので、同作者様のまた次の、新たな作品へ思いを寄せております。
特に四巻目では、アメリカ留学で苦い経験をし、トラウマを負ってしまったマチコちゃんという女の子の思いに、凄く共感しました。この箇所を読んで思わず涙ぐんでしまい、マチコちゃんを嗤うことは、自分にはとても出来ないと思いました。
「ムスリムの人たちを怖いと思い込んで、偏見を持っていた。外国の人ってかっこいいなと思って、留学に憧れていただけなんですよね。SNSで外国の風景をバックに撮ってアップすると友達に羨ましがられてそれが嬉しかったりして。でも、本当は生まれ変わって帰りたかったのに」
マスメディアに踊らされてキラッキラに理想化された欧米先進国と欧米人とに憧れ、実際にその「先進国」に行って、人種差別や治安の劣悪さなどの思わぬ壁にぶつかり、この言葉に笑えなくなる日本人は、決して少なくないと思います。
9・11以来、日本では当たり前になっていた、ムスリムの人々は暴力的で怖いという思い込み、その時に反論したかったのに、当時出来なかった無力感を感じていたという、イスラム教徒である西森マリーさんのあとがきにも、深く頷きました。
元々イスラム教のコーランでは、復讐も自殺も禁じていますし、十年ほど前「アラブの春」を、ブログやネットの力だけを使い、暴力を振るう独裁者に対し、非暴力で乗り切り革命を遂げたのも、ムスリムの(エジプトやチュニジアの)若者たちでした。また日本の近くにも、例えばマレーシアなど、イスラム教を信仰する穏やかな国々は沢山あります。
不誠実な三枚舌外交によってパレスチナ問題を引き起こし、パレスチナに住むムスリムの方々をこれほど長く苦しめる原因を作ったのは、日本人が「紳士の国」と褒めるイギリスなどのキリスト教諸国です。この作品では一切触れられていませんが、実はキリスト教・ユダヤ教・イスラム教は全く同じ一人の神様(主・ヤハウェ・アラーと呼び名が異なるだけ)を信仰しており、それなのに何百年も前から、争いと迫害を繰り返している(というより主にキリスト教徒が、ユダヤ人やイスラム教徒を異教徒と呼び迫害しているケースが多い)のです。
核兵器など持っていなかったイラクを爆撃し、夥しい犠牲者と二百万人を超える難民を生み出し、イスラム国が誕生するきっかけとなったのは、今なお世界ダントツで中東に武器を輸出し儲けている国、アメリカです。イラク戦争では、米英兵たちの一部は、アブグレイブ収容所のムスリムの捕虜に性的虐待を加え、写真撮影までしていました。決してテロを擁護するわけではありませんが、現在、主に欧米諸国をターゲットに暗躍する自爆テロは、それら積年の宗教差別の結果、家族を失い帰る家を失い、行き場を失って現れた者たちでもあるのです。
それなのに、欧米先進国の「我々が正義だ」「我々の価値観が一番で、白人が世界一素晴らしいのだ」という声が、あまりに自信たっぷりで大きいものだから、日本人はそれら欧米先進国の悪事に驚いたことをケロッと忘れ去ってしまい、欧米先進国が常に正義に殉じる犠牲者でカッコ良く、ムスリムは凶悪だと思い込んでしまうのです。
「お見合い結婚は幸せな結婚の形ではなく、カッコ悪い」という、それもまた思い込みであり、実際には恋愛結婚によるDV事件もあれば、子供への虐待事件も多く起きてるし、逆にお見合い結婚でも夫婦円満で幸せな家庭も沢山あるのに、それから「大学進学は現役でなくてはカッコ悪い」というのもまた、思い込みで、職に就いてから初めて学問の奥深さに気付く、それも見方によっては学位ほしさに目的なく進学するより遥かに素敵なことなのに、どうして日本人は、というより世界の人々はこうも外面的なものに騙されやすいのでしょう。
自由に服が選べる国に生まれたはずなのに、他の子と同じ服を選ばないと、突然クラスで仲間外れにされるかもしれない、そんな恐怖に駆られる日本人だって、実は精神面ではかなり不自由で暴力的な社会に生きているのかもしれないのに。
ナダちゃんやミラクルさん、サトコちゃんたち、国籍の違うそれぞれの登場人物たちの生き方を通じ、素直にその原点に立ち返らせてくれる、明るくてさらっと読めてしまうようでいて、なかなかに奥の深い漫画でした。サトコちゃんと同じくクリスマスも楽しめる仏教徒ですが、成程なぁ~と思いつつ読みました。
勿論、イスラム教の良い部分だけではなく、一部地域では「名誉の殺人」という深刻な問題も起きていること、ブルカを着ていない女性が撃たれてしまう祖国から逃れ、故郷を失ったアフガニスタン人の女友達パキザさんのことなど、イスラム教(特に原理主義。恐らくパキザさんの祖国の場合はタリバン政権)の持つ闇の部分にも、ちゃんとスポットが当てられています。
「あなたの国の文化を知りたいのも勿論だけど、ナダ、私はあなたを知りたいの」というサトコちゃんは、作者さんご自身の姿なのでしょうか。とても愛おしく思います。サトコちゃんとナダちゃんお二人の未来が幸多きものでありますようにと、願わずにいられませんでした。
このお話については、変に続編を意識して作っていない所が潔くて素敵だった!と思ったので、同作者様のまた次の、新たな作品へ思いを寄せております。
特に四巻目では、アメリカ留学で苦い経験をし、トラウマを負ってしまったマチコちゃんという女の子の思いに、凄く共感しました。この箇所を読んで思わず涙ぐんでしまい、マチコちゃんを嗤うことは、自分にはとても出来ないと思いました。
「ムスリムの人たちを怖いと思い込んで、偏見を持っていた。外国の人ってかっこいいなと思って、留学に憧れていただけなんですよね。SNSで外国の風景をバックに撮ってアップすると友達に羨ましがられてそれが嬉しかったりして。でも、本当は生まれ変わって帰りたかったのに」
マスメディアに踊らされてキラッキラに理想化された欧米先進国と欧米人とに憧れ、実際にその「先進国」に行って、人種差別や治安の劣悪さなどの思わぬ壁にぶつかり、この言葉に笑えなくなる日本人は、決して少なくないと思います。
9・11以来、日本では当たり前になっていた、ムスリムの人々は暴力的で怖いという思い込み、その時に反論したかったのに、当時出来なかった無力感を感じていたという、イスラム教徒である西森マリーさんのあとがきにも、深く頷きました。
元々イスラム教のコーランでは、復讐も自殺も禁じていますし、十年ほど前「アラブの春」を、ブログやネットの力だけを使い、暴力を振るう独裁者に対し、非暴力で乗り切り革命を遂げたのも、ムスリムの(エジプトやチュニジアの)若者たちでした。また日本の近くにも、例えばマレーシアなど、イスラム教を信仰する穏やかな国々は沢山あります。
不誠実な三枚舌外交によってパレスチナ問題を引き起こし、パレスチナに住むムスリムの方々をこれほど長く苦しめる原因を作ったのは、日本人が「紳士の国」と褒めるイギリスなどのキリスト教諸国です。この作品では一切触れられていませんが、実はキリスト教・ユダヤ教・イスラム教は全く同じ一人の神様(主・ヤハウェ・アラーと呼び名が異なるだけ)を信仰しており、それなのに何百年も前から、争いと迫害を繰り返している(というより主にキリスト教徒が、ユダヤ人やイスラム教徒を異教徒と呼び迫害しているケースが多い)のです。
核兵器など持っていなかったイラクを爆撃し、夥しい犠牲者と二百万人を超える難民を生み出し、イスラム国が誕生するきっかけとなったのは、今なお世界ダントツで中東に武器を輸出し儲けている国、アメリカです。イラク戦争では、米英兵たちの一部は、アブグレイブ収容所のムスリムの捕虜に性的虐待を加え、写真撮影までしていました。決してテロを擁護するわけではありませんが、現在、主に欧米諸国をターゲットに暗躍する自爆テロは、それら積年の宗教差別の結果、家族を失い帰る家を失い、行き場を失って現れた者たちでもあるのです。
それなのに、欧米先進国の「我々が正義だ」「我々の価値観が一番で、白人が世界一素晴らしいのだ」という声が、あまりに自信たっぷりで大きいものだから、日本人はそれら欧米先進国の悪事に驚いたことをケロッと忘れ去ってしまい、欧米先進国が常に正義に殉じる犠牲者でカッコ良く、ムスリムは凶悪だと思い込んでしまうのです。
「お見合い結婚は幸せな結婚の形ではなく、カッコ悪い」という、それもまた思い込みであり、実際には恋愛結婚によるDV事件もあれば、子供への虐待事件も多く起きてるし、逆にお見合い結婚でも夫婦円満で幸せな家庭も沢山あるのに、それから「大学進学は現役でなくてはカッコ悪い」というのもまた、思い込みで、職に就いてから初めて学問の奥深さに気付く、それも見方によっては学位ほしさに目的なく進学するより遥かに素敵なことなのに、どうして日本人は、というより世界の人々はこうも外面的なものに騙されやすいのでしょう。
自由に服が選べる国に生まれたはずなのに、他の子と同じ服を選ばないと、突然クラスで仲間外れにされるかもしれない、そんな恐怖に駆られる日本人だって、実は精神面ではかなり不自由で暴力的な社会に生きているのかもしれないのに。
ナダちゃんやミラクルさん、サトコちゃんたち、国籍の違うそれぞれの登場人物たちの生き方を通じ、素直にその原点に立ち返らせてくれる、明るくてさらっと読めてしまうようでいて、なかなかに奥の深い漫画でした。サトコちゃんと同じくクリスマスも楽しめる仏教徒ですが、成程なぁ~と思いつつ読みました。
勿論、イスラム教の良い部分だけではなく、一部地域では「名誉の殺人」という深刻な問題も起きていること、ブルカを着ていない女性が撃たれてしまう祖国から逃れ、故郷を失ったアフガニスタン人の女友達パキザさんのことなど、イスラム教(特に原理主義。恐らくパキザさんの祖国の場合はタリバン政権)の持つ闇の部分にも、ちゃんとスポットが当てられています。
「あなたの国の文化を知りたいのも勿論だけど、ナダ、私はあなたを知りたいの」というサトコちゃんは、作者さんご自身の姿なのでしょうか。とても愛おしく思います。サトコちゃんとナダちゃんお二人の未来が幸多きものでありますようにと、願わずにいられませんでした。
2019年8月10日に日本でレビュー済み
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表紙の子はイスラム教徒だけど、"イスラムの子"ではなく普通の女の子です。
異文化の日常にほのぼのします。
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異文化の日常にほのぼのします。
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2020年1月19日に日本でレビュー済み
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ナダがすごく魅力的でした。
イスラム教って女性がすごく窮屈なのかなと思っていましたが、実際は決められたルールの中ですごくイキイキと楽しんでいると分かりました。
イスラム教って女性がすごく窮屈なのかなと思っていましたが、実際は決められたルールの中ですごくイキイキと楽しんでいると分かりました。
2020年2月7日に日本でレビュー済み
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日本人には馴染みの薄いイスラム文化への興味を自然と生じさせてくれる本でした。文庫でなくコミックで視覚的にも入り易く良かったです。
2018年12月29日に日本でレビュー済み
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ステキな漫画に出会えた感謝でいっぱいです。
ボーナストラックがあると知って即購入しました。
もう世界中の女の子に読んで欲しい。たくさんの可能性が世界にはあるんだよって知って欲しい。
ボーナストラックがあると知って即購入しました。
もう世界中の女の子に読んで欲しい。たくさんの可能性が世界にはあるんだよって知って欲しい。