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戦争の科学―古代投石器からハイテク・軍事革命にいたる兵器と戦争の歴史 単行本 – 2003/8/9
戦争こそが、科学・技術の進歩の生みの親だった――。古代から、人類は戦争をおこなっていた。そして、戦争の起源から、為政者たちは敵より優れた兵器をつくらんとして科学に目を向けた。投石器、古代戦車、大砲、巨大戦艦、ロケット兵器、巡航ミサイル、細菌兵器、そして原爆をはじめとした核兵器――次々と生み出される驚異の破壊兵器。新たな兵器が生み出されることによって、世界の勢力地図は一夜にして変わり、最新の兵器を持っている国が常に世界の覇者となった。科学者は良心の呵責にとらわれながらも殺人兵器の研究に力を注いだ。アルキメデスからレオナルド・ダ・ヴィンチ、オッペンハイマーまで、一流科学者たちは、自らが創造した産物に、恐怖し、刺激を受け、手を貸し、そして、憎悪をもったのだが、結果として、その殺人兵器探求が科学の飛躍的な進歩をもたらし、人類の生活を向上させてきたのだ。そのサイクルは、現在もなお繰り返されている。技術革新が戦争を変え、戦争が技術革新、ひいては人類の発展を生む――人類の4000年にわたる最終兵器探求の軌跡を見事に描き出した傑作軍事ノンフィクション。
- 本の長さ477ページ
- 言語日本語
- 出版社主婦の友社
- 発売日2003/8/9
- ISBN-104072350168
- ISBN-13978-4072350164
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商品の説明
商品説明
450ページを超える大著だが、一気に読ませる面白さである。描写はリアル、分析は明解で、歴史的な出来事をまるで見てきたかのように描く手腕はなかなかのもの。兵器そのものや科学技術だけでなく、当時の戦況、政治的背景などもわかりやすく書かれ、世界史の流れも頭に入る。「エンジン」の語源はギリシャ語の「兵器」など、思わず「へぇ」とうなってしまう「うんちく」も随所に散りばめられている。文章のトーンはまったく異なるが、膨大な資料をもとに、カビ臭くなりがちな歴史を鮮やかによみがえらせる語り口は司馬遼太郎に通じるといっても過言ではないだろう。
ヒッタイトの古代戦車に始まって、ギリシャの科学力を総結集したカタパルト、シャルル7世の時代にフランスが完成させた大砲、スペインの無敵艦隊を破ったイングランドの軍艦、そして第2次世界大戦でのコンピューターや原爆等々。本書に登場する数々の歴史的兵器が、すべて最先端の科学を駆使して開発されたものであり、あるパターン――敵を確実に倒す「最終兵器」として登場し、しばらくの間戦場を支配するが、やがてより優れた対抗兵器に取って代わられる――を踏襲しているのは偶然ではない。古代から現代まで無限に繰り返さるこのサイクルが科学を発展させた原動力であり、「事実上、現代科学のすべてが根ざしているのは戦争」という歴史の教訓なのだ。
知的好奇心に基づく純粋科学と、戦争に使われる応用科学(テクノロジー)は別という主張もある。だが、著者はそんな甘えを一蹴する。偉大な科学的発見を支えてきたのは、戦争に勝利すべく総力を注ぎ込んだ国の力である。歴史を振り返る限り、残念ながらそれは動かし難い事実のようだ。(齋藤聡海)
出版社からのコメント
戦争こそが、科学・技術の進歩の生みの親だった――。古代から、人類は戦争をおこなっていた。そして、戦争の起源から、為政者たちは敵より優れた兵器をつくらんとして科学に目を向けた。投石器、古代戦車、大砲、巨大戦艦、ロケット兵器、巡航ミサイル、細菌兵器、そして原爆をはじめとした核兵器――次々と生み出される驚異の破壊兵器。新たな兵器が生み出されることによって、世界の勢力地図は一夜にして変わり、最新の兵器を持っている国が常に世界の覇者となった。科学者は良心の呵責にとらわれながらも殺人兵器の研究に力を注いだ。アルキメデスからレオナルド・ダ・ヴィンチ、オッペンハイマーまで、一流科学者たちは、自らが創造した産物に、恐怖し、刺激を受け、手を貸し、そして、憎悪をもったのだが、結果として、その殺人兵器探求が科学の飛躍的な進歩をもたらし、人類の生活を向上させてきたのだ。そのサイクルは、現在もなお繰り返されている。技術革新が戦争を変え、戦争が技術革新、ひいては人類の発展を生む――人類の4000年にわたる最終兵器探求の軌跡を見事に描き出した傑作軍事ノンフィクション。
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 主婦の友社 (2003/8/9)
- 発売日 : 2003/8/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 477ページ
- ISBN-10 : 4072350168
- ISBN-13 : 978-4072350164
- Amazon 売れ筋ランキング: - 927,267位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この手の本に共通して、現代に近づくに従って加速度的に兵器の威力(犠牲者)が増大していきます。
はじめは興味深く読めるのですが、だんだん陰鬱な気分にさせられるのは仕方ないですが辛いものがあります。
アメリカという飛び抜けた経済力と軍事力を持つ国も、過去の歴史の延長上にあるということが身につまされます。
2003年発刊ということでイラクとフセイン政権関連の話題は現在の認識と少々ずれていますが、定説がひっくり返り続ける歴史書の宿命の範囲内かと思います。
古代から現代まで、兵器に科学が使われるのを恐れて自分の発見や発想を隠した科学者が多数いたこともこの本は触れている。それだけでなく、戦争に協力した科学者とその良心の問題についても触れている。
しかし、いくら科学者個人が隠しても、いずれそれと同じ発想を他人がして実用化されるというのを歴史が証明しているようだ。
一方で、兵器の研究からもたらされた技術がいかに文明の進歩を加速させたかもこの本でよくわかる。(原爆が1番応用がきかない技術だと皮肉たっぷりではあるが)
本の中で著者は何遍も否定しているが、戦争が科学の進歩の原動力であり、文明の進歩を加速している源なのは間違いなく思える。この事実から目をそらしてはいけないだろう。
一つ一つの戦闘の勝敗を決するのは、それだけでは
ありません。
例えば、筆者はアジャンクールが画期といいますが、
アジャンクールではフランス騎士は、長弓の威力を、その前の
クレシー、ポワティエの戦いで、すでに知っていて、
馬を降りて戦ったはずです。
また19世紀半ばのプロイセンの優勢は、鉄道を
用いた動員と参謀システムの有効性であり、
後方装填の銃のおかげではありません。---後方装填は
歩兵も不慣れで最初は有効に用いられず、そうこうしているうち、
直ぐに敵方にも採用されたはずです。
更に日本海海戦では、無線システムの有無
ではなく、砲手などの訓練度の違いの方が
決定的であったはずです。(ロシア艦隊にも
無線装備はあったはずですし)
というように、話はクリアで面白いとしても、
軍事史的には正確さを欠いたものとなっています。
巻頭は特に良い。
説明が不足しているが、長い時間が対象なのでしかたがあるまい。
ただ、著者の姿勢には疑問がある。殺人事件で使われたナイフに殺人の責任を問うている。戦争を始めた意図を責めるべきではないのか?核兵器がなくとも「当時の世界人口を一気に四分の三にまで減らした」(p20)と著者も書いる。道具より意図が問題なのだ。
内容にも、コンピュータについて書かれている部分には間違いがある。
アップルの商標の起源がチューリングが自殺に使った青酸入りリンゴだって?
「素数は無限に存在するというユークリッドの予言は、現在にいたるまで証明されていない」(P391)だって?ユークリッド自身が証明を与えている(Wikiの素数を参照)。
翻訳は、まあ、問題は少ない。が、上のような間違いを見逃しているようでは。
また、ENIACを「イーニアック」と表記してるなんて。「エニアック」。
「コロレフ」(P427)は「コロリョフ」。定訳を見逃してるようでは。
手抜きはだめ。