エジプト最後の女王「クレオパトラ七世」の伝記漫画。
クレオパトラという女性は他にも王家に過去6人おり、彼女で7人目に当たるということでの七世である。
現代ではクレオパトラといえば一般的に彼女のことを指すようになっている。
エジプトは彼のアレクサンダー大王が遠征の際に征服し、ここに国際都市を建設しようと夢を見ていたという。
そもそも四大文明の発生地であるわけで、ナイル川の恵みを受けられる豊かな土地であった。
そのため様々な外敵から狙われ干渉を受けることになり、それが歴代の王を悩ませる原因になる。
クレオパトラは父王から愛され、女性でありながら学問についても熱心な教育を受けて何か国語も話せたそうである。
けれど父はローマ帝国の支配下に組み込まれ、常に圧迫を受けていたため、国民からの人気も薄く、それが娘のベレニケにクーデターを起こされて
国を追われることになる。
その後は姉のベレニケが統治していたが、追放された父王がローマの支援を得て帰還。ベレニケ一味は処刑されて父は王座に返り咲いた。
しかし、父王はほどなくして亡くなり遺言により、クレオパトラは弟と結婚してエジプトを共同統治することになる。
しかし10歳の弟は頼りにならず、クレオパトラは独断で政治を行うようになり、弟と弟の側近たちは当然に面白くない。
両陣営は次第に対立し、クレオパトラを殺そうとする陰謀が発覚するにつれ、身の安全のためにクレオパトラはエジプトを脱出してシリアに逃れた。
女王の座を奪還するためにローマ帝国の将軍・カエサルと結んだクレオパトラは弟王との戦いに勝利して、さらにもう一人の別の弟との共同統治という体裁で女王の座に返り咲いた。
そしてカエサルとの間に息子を儲ける。ローマにまで招待されて栄光の頂点に立ったかに思われたが
・・・・・・弟と結婚していながら他の男と私生児を儲けるなど、女王としての信頼を失いかねない不貞行為に当たるのではないか?
権力を握るにつれて傲慢になるカエサルはやがて暗殺され、失意のクレオパトラは息子を連れてエジプトに帰還した。
カエサルとの息子をエジプト王として即位させたいクレオパトラはカエサルの部下であったアントニウスと懇意になっていく。
アントニウスを後ろ盾として得たいクレオパトラはエジプトにやってきたアントニウスのために酒宴を開く。
この時の有名なエピソードが高価な真珠を酢に浸けて溶かして飲みほしてみせたというエピソードであるが、
真珠が溶けるには酢の濃度が最低でも10%は必要だが・・・そんな濃度の濃い酢は飲めません(汗)。イカサマですね。おそらくは。
やがてアントニウスと結婚したクレオパトラは彼との間に双子を儲ける。
しかし、アントニウスはローマ帝国でカエサルの養子となっていたオクタビアヌスと対立。やがて両者は戦いになる。
アクティウムの海戦では女王とアントニウスが戦場を逃げ出す失態で大敗北を喫してしまう。
最早、オクタビアヌスに抗する術はなくクレオパトラが死んだという誤報を真に受けたアントニウスは自殺した。
オクタビアヌスに支配されることを拒んだクレオパトラも四人の子供を残して自殺した。
その後、エジプトはローマの直轄地となり王朝は滅亡していくのだった。
クレオパトラの生まれたエジプト王朝が近親婚を繰り返したため、身内で王位を巡っての争いが絶えず、結局のところはそれが王権の弱体化に繋がった。
王権の安定のためにローマ軍を利用しようとしたクレオパトラであったが、最終的には自らも自らの愛する人も王朝も滅ぼされてしまう。
クレオパトラがいかにかしこい女性であったとしても、女手ひとつで国を守るのは困難であったし、結局は自らの美貌や才気を利用して男をたぶらかすのが手っ取り早いということになってしまったのだろう。
父王には愛されたものの、姉妹・弟たちとは争いが絶えず決して「幸せな家族関係」ではなかったと思う。
こうして見ると「血みどろの争い」のクレオパトラの人生だが、この漫画は少女漫画のような可愛らしい絵柄故にそれが上手く中和されて非常に読みやすい。
人生だけ文章で追っていたら、辛くてとても読めなかっただろう。
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クレオパトラ―古代エジプトの最後の女王 学習漫画 世界の伝記 単行本 – 1995/11/17
絶世の美女とうたわれ、紀元前一世紀に生きた、古代エジプト最後の女王。侵略や内乱から国を守るために波瀾の生涯をおくった。
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日1995/11/17
- ISBN-104082400311
- ISBN-13978-4082400316
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
世界の偉人たちの努力と波乱の生涯を正確な資料をもとに再現。漫画でわかりやすく構成する伝記漫画シリーズ。すぐれた語学や知識を生かし、国づくりに情熱を燃やした美女の生涯を描く。
登録情報
- 出版社 : 集英社 (1995/11/17)
- 発売日 : 1995/11/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 144ページ
- ISBN-10 : 4082400311
- ISBN-13 : 978-4082400316
- Amazon 売れ筋ランキング: - 385,673位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,693位学習まんが (本)
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2013年11月17日に日本でレビュー済み
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2024年3月2日に日本でレビュー済み
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品切れなので、こちらで買えてよかったです。クレオパトラの学習漫画の中でいちばんのおすすめです。
2019年8月12日に日本でレビュー済み
物語最後の方128ページですが、オクタビアヌスに下ったクレオパトラの寝室に届けられたいちじくのかごを受け取る時の侍女と一緒のコマが何ともいえぬ魅力的で何度もそのコマで唸ってしまいます。
良い漫画を読ませていただきました。ありがとうございます。
良い漫画を読ませていただきました。ありがとうございます。
2018年1月5日に日本でレビュー済み
紀元前一世紀ごろ、エジプトのプトレマイオス王朝は、ローマ帝国からの圧迫を受けている。クレオパトラは、プトレマイオス12世の三女。王朝が開かれてから200年あまり経ったころの人である。
プトレマイオス12世は、「笛吹き王」と呼ばれ、政治的には無能。父王は、前王のいとこであり、ローマに贈物をして王として認められたという経緯があり、権威が弱い。次女のベニレケを擁立するクーデターが起こり、プトレマイオス12世はローマに逃げるが、ローマの援助を得て逆襲。ベニレケは処刑され、プトレマイオス12世は王座に返り咲く。このころ、少女・クレオパトラはアントニウスに出会う。
王座に戻ってわずか4年でプトレマイオス12世は崩御。遺言により、クレオパトラ(18歳)は弟のプトレマイオス13世(10歳)と結婚し、王国は共同統治となる。しかし、弟妹およびその取り巻きたちの陰謀によりクレオパトラはシリアに逃げる。
このとき、クレオパトラはカエサル(シーザー)と出会う。カエサルの斡旋でクレオパトラ復権。プトレマイオス13世とクレオパトラの戦争となり、プトレマイオス13世は敗走中に溺死。クレオパトラを追いやった妹・アルシノエはローマ送りになる。クレオパトラは、更に下の弟・プトレマイオス14世と結婚して再び共同統治者となる。このとき、クレオパトラ22歳。
クレオパトラはカエサルの子・カエサリオンを出産。カエサルは快進撃だったが、暗殺されてしまう。
プトレマイオス14世は亡くなり、カエサリオン(プトレマイオス15世)とクレオパトラの共同統治となる。エジプトの富を軍資金にしてオクタビアヌスと戦いたいアントニウスと軍事的な後ろ盾が欲しいクレオパトラの利害が一致し、二人は結婚。アントニウスがエジプトに傾斜しすぎたため、ローマで批判が巻き起こり、ローマとクレオパトラの関係は悪化。
アクティウムの海戦で、アントニウスとオクタビアヌスは戦い、負けそうになるとクレオパトラは逃走。アントニウスがこれを追おうとしたため指揮が乱れ敗戦。アントニウスは自殺し、クレオパトラはオクタビアヌスに降伏。クレオパトラはそのあと、毒蛇に体を咬ませて自殺。エジプトはローマに占領され、カエサリオンは殺害され、プトレマイオス王朝は滅びる。なぜ、クレオパトラが自殺したのか、本当のところはよくわかっていないらしい。
プトレマイオス12世は、「笛吹き王」と呼ばれ、政治的には無能。父王は、前王のいとこであり、ローマに贈物をして王として認められたという経緯があり、権威が弱い。次女のベニレケを擁立するクーデターが起こり、プトレマイオス12世はローマに逃げるが、ローマの援助を得て逆襲。ベニレケは処刑され、プトレマイオス12世は王座に返り咲く。このころ、少女・クレオパトラはアントニウスに出会う。
王座に戻ってわずか4年でプトレマイオス12世は崩御。遺言により、クレオパトラ(18歳)は弟のプトレマイオス13世(10歳)と結婚し、王国は共同統治となる。しかし、弟妹およびその取り巻きたちの陰謀によりクレオパトラはシリアに逃げる。
このとき、クレオパトラはカエサル(シーザー)と出会う。カエサルの斡旋でクレオパトラ復権。プトレマイオス13世とクレオパトラの戦争となり、プトレマイオス13世は敗走中に溺死。クレオパトラを追いやった妹・アルシノエはローマ送りになる。クレオパトラは、更に下の弟・プトレマイオス14世と結婚して再び共同統治者となる。このとき、クレオパトラ22歳。
クレオパトラはカエサルの子・カエサリオンを出産。カエサルは快進撃だったが、暗殺されてしまう。
プトレマイオス14世は亡くなり、カエサリオン(プトレマイオス15世)とクレオパトラの共同統治となる。エジプトの富を軍資金にしてオクタビアヌスと戦いたいアントニウスと軍事的な後ろ盾が欲しいクレオパトラの利害が一致し、二人は結婚。アントニウスがエジプトに傾斜しすぎたため、ローマで批判が巻き起こり、ローマとクレオパトラの関係は悪化。
アクティウムの海戦で、アントニウスとオクタビアヌスは戦い、負けそうになるとクレオパトラは逃走。アントニウスがこれを追おうとしたため指揮が乱れ敗戦。アントニウスは自殺し、クレオパトラはオクタビアヌスに降伏。クレオパトラはそのあと、毒蛇に体を咬ませて自殺。エジプトはローマに占領され、カエサリオンは殺害され、プトレマイオス王朝は滅びる。なぜ、クレオパトラが自殺したのか、本当のところはよくわかっていないらしい。
2012年12月21日に日本でレビュー済み
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ツタンカーメン展へ行ってすっかりエジプトに魅せられた娘へのプレゼント
とても喜んでいます。
とても喜んでいます。