一人の自殺願望の少年を巡る追跡劇に大人たちの暗部が絡んできた群像劇・第三弾
視点のザッピングをフルに使った前巻の終盤の展開から一転、じっくりと各登場人物の考えが
特に「死」についての考え方が語られるじっくりと読む一冊となっています
開始直後に訪れたまさかの退場劇!ライトノベルで人が死ぬなら「劇的に」死ぬという思い込みを裏切り
「いとも簡単に人は死ぬ」という事を読者に突き付けてきます。そしてこの「まさか」がどこにでもあり
普通の人間は「現実」に目を向けているつもりで、その「まさか」から必死で目を逸らして生きているだけ
という事が本作のメインテーマとなっています
前巻から絡んできたファブリに象徴される「暗部」がどこまで深いのかまったく分からなくなってきました
今回登場する新宿署の刑事の口から語られるこの国で人知れず生まれ続けてきた失踪事件とそれを追い続けてきた
一人の刑事の物語、そしてファブリが笹浦に語った「希望のない現実」はこの物語が最早一人の少年とそれを追う
少年少女の手を完全に離れてしまった事を象徴するかのようでした
そして徳永を見失い、またファブリに関わってしまった笹浦や伊隅たちの身の上に「まさか」の事態が発生
本作を通じて語られてきた「目を逸らしてきた現実」が襲い掛かってきます。まさか「退場劇」が続くのだろうか?
スピード感はやや落ちたが、その分ジワジワと忍び寄ってくる悪意をひしひしと感じさせられた三巻でした
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15×24 link three 「――裏切者!」 (15×24 シリーズ) (スーパーダッシュ文庫) 文庫 – 2009/10/23
「――裏切者!」 ついにサスペンス始動!
〈17〉とネット心中を図るため、徳永準は〈捜索隊〉の包囲網から再び脱出に成功。彼の噂は巨大な都市伝説と化す。一方、謎の男・ファブリも《名簿》の入った携帯電話を奪回すべく暗躍を開始する!
〈17〉とネット心中を図るため、徳永準は〈捜索隊〉の包囲網から再び脱出に成功。彼の噂は巨大な都市伝説と化す。一方、謎の男・ファブリも《名簿》の入った携帯電話を奪回すべく暗躍を開始する!
- 本の長さ244ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2009/10/23
- ISBN-104086305143
- ISBN-13978-4086305143
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2009/10/23)
- 発売日 : 2009/10/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 244ページ
- ISBN-10 : 4086305143
- ISBN-13 : 978-4086305143
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上位レビュー、対象国: 日本
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2013年4月25日に日本でレビュー済み
2009年10月24日に日本でレビュー済み
linktwoまでの話は全部前振りだったとしか思えない凄まじい展開。
なんと、冒頭から×××が死亡してしまいます!
2巻まで順に話を追っていた読者はとてもびっくりしてしまうと思いますが、その後も全く予想できないところへと入っていき、やがて話のスケールが壮大になっていきます。
特に、中盤に警部補から話の内容は明らかに15×24の中核の一つになっており、その前後の展開とあわせて全くライトノベルらしからぬとてつもない陰謀劇とスペクタクルが詰め込まれています。
頁数こそone,twoより少ないですが、内容は非常に濃密で、まともに書こうと思えばこれ1冊の内容で2冊は書けるのではないでしょうか。
注意点は、3巻から「途中参加」しないこと。ここから読み始めても全く意味がないので、oneから順に読むことを強く推奨します。
なんと、冒頭から×××が死亡してしまいます!
2巻まで順に話を追っていた読者はとてもびっくりしてしまうと思いますが、その後も全く予想できないところへと入っていき、やがて話のスケールが壮大になっていきます。
特に、中盤に警部補から話の内容は明らかに15×24の中核の一つになっており、その前後の展開とあわせて全くライトノベルらしからぬとてつもない陰謀劇とスペクタクルが詰め込まれています。
頁数こそone,twoより少ないですが、内容は非常に濃密で、まともに書こうと思えばこれ1冊の内容で2冊は書けるのではないでしょうか。
注意点は、3巻から「途中参加」しないこと。ここから読み始めても全く意味がないので、oneから順に読むことを強く推奨します。
2010年10月4日に日本でレビュー済み
海外ドラマ「24」を彷彿とさせる、ノンストップの群像劇。三巻になってようやく各キャラの把握ができて、最後まで夢中で読むことができました。次々と明かされる洒落にならない事態に、怪奇と都市伝説、そして現実と現代が入り交じる不可解な構成。
たぶん謎解きがされてないこのあたりの巻がいちばん面白いのだと思うので、最後まで読むのは期待半分不安半分。ただこういう形式の群像劇をちゃんと面白く書ける作家は稀少なので、わくわくしながら続編も読みたいと思います。
たぶん謎解きがされてないこのあたりの巻がいちばん面白いのだと思うので、最後まで読むのは期待半分不安半分。ただこういう形式の群像劇をちゃんと面白く書ける作家は稀少なので、わくわくしながら続編も読みたいと思います。