十数人の主たる登場人物の主観が目まぐるしく切り替わり続ける事で独特のスピード感を読む側に与え続けるシリーズ第四弾
徳永のネット心中を目前にして誤送信されたメールから始まった少年少女が勝手に続けるから騒ぎはいつの間にか裏社会を巻き込み
邪悪の権化のようなファブリに描き回され、一人の刑事が人生を賭けて追い続けた失踪事件に繋がる謎の「リスト」を巡る争奪戦へと
舵を切り、「捜索隊」も互いを信用できない状況のまま二転三転を続け、笹浦たちに至っては命の危機に直面する羽目に…
ジェットコースターのように読者を振り回し続ける本シリーズですが、今回はまさか陶子さんに振り回されるとは思わなかった…
ファブリの魔の手から三橋の奮闘もあって逃げ出す事に成功した陶子さんですが、お腹に宿る新しい生命を巡って彼女の暗黒面が目覚めるとは!
つい最近同じようなネタを読んだとはいえ、女性の妄念をここまでライトノベルで読まされるとさすがにキツい。彼女の過去が明かされて
これまで浮世離れした若妻というイメージを築いていた陶子さんのキャラがここまで崩れるとは思わなかった
陶子さんが過去に触れてしまって混迷に陥る一方で前巻の終盤で自宅が焼け落ち、その現場で触れまいとしてきた自分の過去を
知る人物に出会い、一服盛られてしまった笹浦と彼と行動を共にしながら、やはりこれまで拘り続けてきた信念がぐらつき始めた
西の煩悶と、そこから立ち直ってくる二人の成長が今回のメインと言えるでしょう。特に笹浦はここまで「嫌々ながら参加する」という姿勢が
目立っていましたが、自分の過去と向き合い、西と手を取り合う事で立ち上がり、遂に邪悪の権化・ファブリと向き合うまでに成長しました
その他のキャラもメインの物語と付かず離れずで
ノブは誘拐されたまま八王子の山の中で遭難しかける羽目に、温井川は見舞いに行った祖母にかけられた言葉で立ち上がり、三橋は姉の仇に巡り合い
マーチはいよいよ救い難いぐらいに自警団にハメられて史上最強のウザキャラに成り下がりました
状況はあまり動いていませんが、その代わりキャラクターの成長と混迷で物語自体は大きく動いた第四弾でした。残りは二冊だけど本当にどう決着するのやら?
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15×24 link four Riders of the Mark City (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-4) 文庫 – 2009/11/25
Fwd:ジョンの都市伝説、知ってる?
徳永を巡って抗争となり、捜索隊を襲い始める五大自警団。明らかになるトウコの秘密。笹浦たちは自警団の〈遊動〉と人生を賭けた勝負をする。伊隅とホノカは、ファブリと連絡を取り始めるが…。
徳永を巡って抗争となり、捜索隊を襲い始める五大自警団。明らかになるトウコの秘密。笹浦たちは自警団の〈遊動〉と人生を賭けた勝負をする。伊隅とホノカは、ファブリと連絡を取り始めるが…。
- 本の長さ340ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2009/11/25
- ISBN-104086305194
- ISBN-13978-4086305198
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2009/11/25)
- 発売日 : 2009/11/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 340ページ
- ISBN-10 : 4086305194
- ISBN-13 : 978-4086305198
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,198,526位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 534位スーパーダッシュ文庫
- - 335,871位文庫
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
星5つ中3.3つ
5つのうち3.3つ
3グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年11月26日に日本でレビュー済み
1〜3まで続いてきた激動の展開もようやく落ち着いてきて、いよいよ物語は折り返し地点に突入、ということで解決編に入り伏線の回収が始まります。
それと同時に今まで捉えることの出来なかった複雑な人間関係のネットワークが見え隠れしてきて、関係ないはずの登場人物の人生がまさに「リンク」しだす快感があります。
4巻は「人間同士の係わり合い」の巻だと思います。捜査のために、私利私欲のために、ネットワークを構築し、また破壊していく人々。捜索隊もまた例外ではなく、「徳永を捜す」という本来の目的を外れて――当人にその自覚がなくとも――巨大な犯罪や狂気といった都市の暗い深淵へと突入していきます。
といっても、まだ謎は全て解明された訳ではなく、新しい謎が次々と産まれていきます。それでなくとも、話は複雑になっているので、最大限に楽しみたいのならば再読を強くお勧めします。
惜しむらくは、(現時点では)かなり唐突な箇所が1つあったところと、3で登場した子供失踪事件と東京という都市の謎についての情報があまり出ていないところ。残る5,6巻で全てが繋がってくることを期待します。
それと同時に今まで捉えることの出来なかった複雑な人間関係のネットワークが見え隠れしてきて、関係ないはずの登場人物の人生がまさに「リンク」しだす快感があります。
4巻は「人間同士の係わり合い」の巻だと思います。捜査のために、私利私欲のために、ネットワークを構築し、また破壊していく人々。捜索隊もまた例外ではなく、「徳永を捜す」という本来の目的を外れて――当人にその自覚がなくとも――巨大な犯罪や狂気といった都市の暗い深淵へと突入していきます。
といっても、まだ謎は全て解明された訳ではなく、新しい謎が次々と産まれていきます。それでなくとも、話は複雑になっているので、最大限に楽しみたいのならば再読を強くお勧めします。
惜しむらくは、(現時点では)かなり唐突な箇所が1つあったところと、3で登場した子供失踪事件と東京という都市の謎についての情報があまり出ていないところ。残る5,6巻で全てが繋がってくることを期待します。