熱くなるバトルはないです。
思わず吹き出してしまうようなギャクもないです。
解き明かす謎はないですし、結末はお約束的です。
でも、それが純粋なキャラクター達の気持ちを素直に魅せています。
前巻の感想にも書いたのですが、妹たちの「好き」は信頼感から来るもので、お話に恋愛的要素は薄いです。
また、その生い立ちからキャラクターたちは「家族」を大切に思っています。今作のヒロインのフローラが、
ペットのイルイルに向ける気持ちは、読んでてとても心が温まりました。
これらはある人、年代の人には退屈や、気恥ずかしいテーマに感ずると思いますが、ハレム的内容に疲れた人、
写実的描写や挿絵ばかり可愛いヒロインに飽きた人に、１度で良いので作者の本を読んで欲しいです。
評価を−１とした理由としては、冒頭の次女を助けるためにした行動が、その後まったく話に関わってこない
のは疑問なのと、終盤で長女を助けるための行動が、普段の主人公に比べて短絡的すぎるのが残念に感じた
こと。それと本が薄いことですね。
３巻目が出るか、あとがきを読むと非常に微妙な感じを受けます。
作者の「餅月望」さんで検索を掛けますと、シリーズのショートストーリーが読めますので、興味がある人
はご一読ください。
この感想が続刊発行の一助になると良いのですけど・・・
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