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上司は思いつきでものを言う (集英社新書) 新書 – 2004/4/16
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この本はサラリーマン社会の閉塞を嘆じるものではありません。「上司は思いつきでものを言う」ということが、なぜ起こってきたのかを、儒教の伝来まで遡り、とてもスリリングに解剖していく本です。日本の男たちが、なぜ戦国時代と幕末維新の時代ものが好きなのか。こんな「なぜ」も見えてきます。そして、では日本はどうするのか─「現場」の声を聞く能力の復活に向けて、上司のみなさんにも、上司でないみなさんにも、懇切丁寧な今後の道中案内の書であります。
[著者情報]
橋本 治(はしもと おさむ)
一九四八年、東京生まれ。作家。東京大学文学部国文科卒。七七年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作受賞。以後、小説、評論、戯曲、古典現代語訳、エッセイ、芝居の演出等で幅広い創作活動を続ける。主な著作に『江戸にフランス革命を!』『窯変源氏物語』『ひらがな日本美術史』等。『宗教なんかこわくない!』で第九回新潮学芸賞、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で第一回小林秀雄賞を受賞している。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2004/4/16
- ISBN-104087202402
- ISBN-13978-4087202403
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
上司への対応法を説くビジネス書ではない。「上司は思いつきでものを言う」ことが、なぜ起きるのかを社会的、歴史的に論じる一種の文化論である。
会社は上司のピラミッドを骨格として、現場という大地の上に立っている。「上から下へ」という命令系統で出来上がっていて、「下から上へ」の声を反映しにくい。部下からの建設的な提言は、拒絶されるか、拒絶はされなくても、上司の「思いつき回路」を作動させてしまう。
「下から上へ」がない組織とは、現場の声を聞かなくてもいい官の組織に似ている。著者はこうした官僚的思考パターンは、日本人の中に深く根を下ろした儒教によって生まれていると分析。儒教の浸透が日本社会に与えた様々な影響についても論じている。
(日経ビジネス 2004/07/05 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2004/4/16)
- 発売日 : 2004/4/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087202402
- ISBN-13 : 978-4087202403
- Amazon 売れ筋ランキング: - 115,448位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 219位集英社新書
- - 2,086位近現代日本のエッセー・随筆
- - 5,173位経営学・キャリア・MBA
- カスタマーレビュー:
著者について
1948年東京生まれ。東京大学在学中に駒場祭のポスターで話題を集めるが、イラストレーターから小説家に転身。小説・評論・戯曲・古典の現代語訳・エッ セイ・芝居の演出など、ジャンルにとらわれず精力的に活動。『双調平家物語』で第62回毎日出版文化賞を受けるなど受賞歴多数。小林秀雄賞選考委員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 桃尻娘 (ISBN-13: 978-4591117552 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この内容をさらに立体的に読みたい方は是非一読を。
儒教の影響を受ける日本では、概ね年功序列によるピラミッド組織が多い。
その組織が能力主義でなく、立場絶対主義的である場合、部下は上司の「論理矛盾」や「現実離れ」に対し、その場で「あきれ」ていることを明確化する能力を持つ必要がある。
それができるようにならなければ「思いつきでものを言う上司」とあなたは同レベルである。
私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。(本書は2004年出版)
本書は何と言っても「上司は思いつきでものを言う」というタイトルが目を引くが、私は常々「上司は、部下の話(提案)に対して何かコメントしないと、存在意義を否定されると考えるので、何でもいいから思いついたことを言う」と考えており(自戒の念も含めて)、著者の論理展開を興味を持って読み進めたが、シンプルにまとめると以下のようなものである。
◆問題がある会社・組織において、部下が建設的な提案を行うと、上司(達)はそれまで自分(達)がやって来たことに問題があったと言われたと感じるため、素直に受け入れることができない。そして、上司(達)は(それほどバカではないので)、問題があることは薄々認識しつつも、その責任を問われるような建設的な解決案には賛成せず、(問題の所在・責任を明確にする必要のない)ムチャクチャなアイデアを口にする。
◆上司とは、「現場」から乖離した立場なので、そもそも、現場の部下から上がってきた建設的な提案に対して、有効なコメントなどはできなくなっているものなのだが、自分は偉いと思っている上司は、優位性を保つために、部下を困らせるようなテキトーなことを言い、また、部下思いで未だに部下と一緒に仕事をしたいと思っている上司は、(悪気はなくとも)ピントのズレたアドバイスをして部下を困らせることになる。
◆上司から思いつきでものを言われたときの対応策は、論争などをすることではなく、ただ「あきれて」何を言い返されても聞き流すことである。「本当にあきれられて、それで己の愚に気づかない人間はいない」と思うべし。
後段では、そのほか、日本の会社・組織の問題点を、歴史を遡っていろいろと分析している(著者は当初、「サラリーマン(社会)の欠点」というタイトルで書くことつもりだったという)が、本書において肝腎なことは「上司は思いつきでものを言う」ということなのだそうである。
よく言われるように、著者の文章は独特で、くねくねして、あっちへ行ったりこっちへ行ったりして、少々読み難いのだが、「上司は思いつきでものを言う」というテーマは、こうした思考回路の著者だからこそ面白く書けたとも言えるのかも知れない。(理路整然と書かれても、「ちょっとなぁ」と言ったところか。。。)
前半だけでも一読して面白い一冊と思う。
(2022年7月了)
橋本氏の論理は非常に面白くてわかりやすいところとなんだかよくわからないところが混在していて、例えばこの本で~~いえば、日本人と儒教と民主主義に関する部分は前者、埴輪製造納入を生業とする会社の例なんてのは後者にあたるような.これらはご本人が「わかりやすい」「わかりにくい」といっているのとみごとに逆になっているように思うのはひとえに私がひねくれているからでしょうか?~
適当なことをいう上司も、別に頭が悪かったり、悪意があったりする訳じゃないんですよね。ただ現場を離れてからが長すぎて、今の現場を知らないだけだったりする。しかも知らないっていう自覚がないから、今でも自分は何か立派なことを言えるはずだし、言わないといけないと思い込んでいて、単なる思い付きで頓珍漢なことを言う。
その一方で、それにいちいち振り回される部下の方にも非はあるわけです。こいつは今どうやら思い付きで話してるだけらしいぞ、といい加減気づかないといけない。もっともらしい反論も実はこじつけで、本当は感情面から拒否しているだけらしいぞと。それに気づかずに、こじつけの反論の方に気をとられて、不毛な戦いをしているうちに提案が葬り去られてしまったとしたら、それは部下側にも責任があるわけです。
そういうときは「真面目に言ってます?」「またまたご冗談を」と笑って冗談にして、論点をリセットした方がいい。もしくは著者のいうように、思いっきり呆れてみせてもいい。とにかく、上司が表向きどう言っていようとも、本当の論点はそこではないのだから、決してそこで戦ってはいけない。
本当にそうなんだよなあと思いました。
日本人には無意識レベルまで儒教的思想が浸透している。その名残が年功序列であるが、そろそろ日本も能力主義になった方が良いのではないか。
上司だから偉いわけでも賢いわけでもないかもしれない。個人個人の能力差はあるわけだから、能力に応じて個人の考え方や生き方は当然変わる。
その反対が階級社会であり身分制度であるが、会社には階級がある。
となると、階級の底辺以外は現場に触れない。
現場とは利潤がうまれるところだが、現場から離れた人は官僚的になり、官僚的上司に現場の声は届きにくい。
もし、官僚的上司に部下の声が届いたら、上司は自分が否定されたと思うから、別の思いつきを口走る。
しかし、上司に声が届かないのは、部下が無能だからかもしれない。部下は上司が有能であると思い込まず、上司に分かるように企画書を書かなければならない。
上司に分かるような企画書が書けたなら、それは上に上げてもらえるかもしれない。下からの流れが上まで行き、命令として下に落ちてくる対流現象が起きると望ましい。
そのために、上司が現場に降りることが大切だ。
思えば、日本は世界を顧客に現場の声を聞いて商売をしてきた。これは世界的に見れば当たり前ではない。この日本方式で経済大国になった。
であるならば、もう一度現場の声を聞くところから、混迷の時代を切り拓く知恵を、日本人は取り出だすに違いない。