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スポーツを「読む」 ―記憶に残るノンフィクション文章讀本 (集英社新書) 新書 – 2004/11/17
重松 清
(著)
スポーツの人間物語をシゲマツが熱く濃密に語る!
かつて山際淳司が「江夏の21球」を書いた時から、スポーツライターという言葉が定着した。一九八〇年のことである。以来、スポーツの語り部たちは従来の運動部記者にはない独自の文体を駆使して、新しい物語を紡いできた。「スポーツを読む」という楽しみは何なのか。ひとはなぜ、「スポーツを見る」だけではなく、「スポーツを書く」のか。取り上げる三十九人のスポーツライティングの達人を通して、重松清がその真髄に迫る。
[著者情報]
重松 清 (しげまつ きよし)
一九六三年、岡山県生まれ。早稲田大学卒業後、フリーのライターとして活躍。九一年に『ビフォア・ラン』で小説家としてデビュー。その後、九九年『エイジ』で山本周五郎賞、二〇〇〇年『ビタミンF』で直木賞を受賞。現在もライター的フットワークをいかし、社会問題の現場に積極的に足を運ぶ。本書は著者初の本格的新書でもある。
かつて山際淳司が「江夏の21球」を書いた時から、スポーツライターという言葉が定着した。一九八〇年のことである。以来、スポーツの語り部たちは従来の運動部記者にはない独自の文体を駆使して、新しい物語を紡いできた。「スポーツを読む」という楽しみは何なのか。ひとはなぜ、「スポーツを見る」だけではなく、「スポーツを書く」のか。取り上げる三十九人のスポーツライティングの達人を通して、重松清がその真髄に迫る。
[著者情報]
重松 清 (しげまつ きよし)
一九六三年、岡山県生まれ。早稲田大学卒業後、フリーのライターとして活躍。九一年に『ビフォア・ラン』で小説家としてデビュー。その後、九九年『エイジ』で山本周五郎賞、二〇〇〇年『ビタミンF』で直木賞を受賞。現在もライター的フットワークをいかし、社会問題の現場に積極的に足を運ぶ。本書は著者初の本格的新書でもある。
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2004/11/17
- ISBN-104087202682
- ISBN-13978-4087202687
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2004/11/17)
- 発売日 : 2004/11/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 264ページ
- ISBN-10 : 4087202682
- ISBN-13 : 978-4087202687
- Amazon 売れ筋ランキング: - 293,480位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 573位集英社新書
- - 12,541位スポーツ・アウトドア (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1963(昭和38)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て執筆活動に入る。1991(平成3)年、『ビフォア・ラン』(ベストセラーズ、現在は幻冬舎文庫)でデビュー。
著書は他に、『ナイフ』(新潮文庫、坪田譲治文学賞)、『定年ゴジラ』(講談社文庫)、『エイジ』(新潮文庫、山本周五郎賞)、『ビタミンF』(新潮文庫、直木賞)、『隣人』(講談社、講談社文庫で改題『世紀末の隣人』)、『流星ワゴン』(講談社文庫)、『きよしこ』(新潮文庫)、『トワイライト』(文春文庫)、『疾走』(角川文庫)、『その日のまえに』(文春文庫)、『カシオペアの丘で』(講談社文庫)、『とんび』(角川書店)、『十字架』(講談社、吉川英治文学賞)など多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年12月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スポーツに題材を求めた文章(ノンフィクション、エッセイ、小説の他に漫画や詩なども含める)を書いてきた人たちが多数紹介されており、スポーツを「読む」ことの楽しさを教えてくれます。ちなみにぼくは沢木耕太郎の「一瞬の夏」(新潮文庫)というボクシングを描いた本で開眼しました。各人どのようなスタンスと方法論でスポーツの豊穣さを「書いた」かを解説・紹介すると共に、それがスポーツライティングのライターを目指す方の指南書の役割も担っています。それにしても意外だったのは、重松清の「スポーツもの」に対する多岐に渡る造詣の深さです。読了後、心にひっかかる本が何冊か出てくるかも知れませんよ。
2009年4月13日に日本でレビュー済み
著者は「スタンスの定まらないライティングは、結局ただのレポート」だと書きます。なるほど。
しかし、この本を読み進めるとこんな疑問が湧いてきます。「それじゃあ重松氏のスタンスは?」
本書を通じて、重松氏はまったく毛色の異なる書き手たちに賞賛を贈ります。五輪をかなり退屈なものと見る村上春樹と熱狂してしまう村上龍、ときに暑苦しいほどの熱意でプロ野球界の愛憎劇だけを描く近藤唯之と人間ドラマを除く野球界のすべてを網羅する小関順二、徹底した部外者として競馬を語る大橋巨泉と選手と一体化するほど接近する増島みどり……。彼らはしばしば正反対のスタンスを持つ書き手です。
例えるなら、長嶋茂雄のことを「やっぱり記録より記憶に残る選手こそが一流だよねぇ」と褒めた直後に、「印象では長嶋に劣っても、868本塁打の王さんはやっぱり世界一だね」というようなもので、読者としては「さっき、記録より記憶って言いませんでしたっけ?」とツッコミを入れたくなってしまうわけです。
そんな疑問に答えるように、重松氏はあとがきでこう記します。「スポーツをめぐる『物語』は、硬軟とりまぜて、たくさんあればあるほどいい−−というのが、僕の考えである」。この本は、多種多様なスポーツライティングをどのように読めば最も面白いのかを解くという善意と実用的なスタンスに基づいています。
それは重松氏が開高健の章で書くように、スポーツライティングを「書く」のではなく、「読む」という、「当事者ではない者」としての謙虚さなのかもしれません。それにしてもこの章、魂にビンビン響きました。
しかし、この本を読み進めるとこんな疑問が湧いてきます。「それじゃあ重松氏のスタンスは?」
本書を通じて、重松氏はまったく毛色の異なる書き手たちに賞賛を贈ります。五輪をかなり退屈なものと見る村上春樹と熱狂してしまう村上龍、ときに暑苦しいほどの熱意でプロ野球界の愛憎劇だけを描く近藤唯之と人間ドラマを除く野球界のすべてを網羅する小関順二、徹底した部外者として競馬を語る大橋巨泉と選手と一体化するほど接近する増島みどり……。彼らはしばしば正反対のスタンスを持つ書き手です。
例えるなら、長嶋茂雄のことを「やっぱり記録より記憶に残る選手こそが一流だよねぇ」と褒めた直後に、「印象では長嶋に劣っても、868本塁打の王さんはやっぱり世界一だね」というようなもので、読者としては「さっき、記録より記憶って言いませんでしたっけ?」とツッコミを入れたくなってしまうわけです。
そんな疑問に答えるように、重松氏はあとがきでこう記します。「スポーツをめぐる『物語』は、硬軟とりまぜて、たくさんあればあるほどいい−−というのが、僕の考えである」。この本は、多種多様なスポーツライティングをどのように読めば最も面白いのかを解くという善意と実用的なスタンスに基づいています。
それは重松氏が開高健の章で書くように、スポーツライティングを「書く」のではなく、「読む」という、「当事者ではない者」としての謙虚さなのかもしれません。それにしてもこの章、魂にビンビン響きました。
2013年2月17日に日本でレビュー済み
スポーツノンフィクションの作家に関する批評が書かれています。
知らない作家も多く参考になりました。
文献もたくさん出てくるので、ノンフィクション好きには参考になる一冊だと思います。
知らない作家も多く参考になりました。
文献もたくさん出てくるので、ノンフィクション好きには参考になる一冊だと思います。
2009年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
重松清がスポーツライターについて書いている。スポーツ好きにはたまらない企画だが評価が難しい1冊だ。
まず。重松によるライターの評価。
流石プロ。ライターの心情をつぶさに汲み取っている。山際淳司はよく読んだつもりでいたが、雑誌掲載時と単行本化の間の加筆なんで気づいたことがなかった。
その一方であまり共感できないライターを持ち上げている気がする。例えば、経済学者や政治家じゃないライターに政治・経済と同じ文脈でスポーツを語られて素直に首肯できる人って少ないのではないか?もう少し厳しい評価があってもいい。
次に人選。多様性に富んでおり、この本で紹介された何冊かは明日にでも読みたい気分になった。特に、『食わず嫌い』で読まなかった本にも箸をつけられそうな気分になる。その一方で、この人は加えなくてもいいんじゃないのってな人が2〜3人混じっている。
以上は、良くもあり悪くもあるところだが、全体を通じてスポーツライターの卵や志願者に向かってのメッセージと感じられるところは残念。もう少し、普通のスポーツ好きを対象に書いて欲しかった。
まず。重松によるライターの評価。
流石プロ。ライターの心情をつぶさに汲み取っている。山際淳司はよく読んだつもりでいたが、雑誌掲載時と単行本化の間の加筆なんで気づいたことがなかった。
その一方であまり共感できないライターを持ち上げている気がする。例えば、経済学者や政治家じゃないライターに政治・経済と同じ文脈でスポーツを語られて素直に首肯できる人って少ないのではないか?もう少し厳しい評価があってもいい。
次に人選。多様性に富んでおり、この本で紹介された何冊かは明日にでも読みたい気分になった。特に、『食わず嫌い』で読まなかった本にも箸をつけられそうな気分になる。その一方で、この人は加えなくてもいいんじゃないのってな人が2〜3人混じっている。
以上は、良くもあり悪くもあるところだが、全体を通じてスポーツライターの卵や志願者に向かってのメッセージと感じられるところは残念。もう少し、普通のスポーツ好きを対象に書いて欲しかった。
2012年5月26日に日本でレビュー済み
著者は直木賞をとった『ビタミンF』などで知られる小説家。
本書は、『Sportiva』誌に連載されたエッセイで、開高健、関川夏央、阿久悠、二宮清純、三島由紀夫、寺山修司などのスポーツをテーマとしたノンフィクション作品に切り込んでいる。
各篇は4〜10頁程度と短い。そのなかで作家ごとの特徴を見出し、彼らの文章のどこが魅力的なのかを提示しようとしている。おもしろい試みだ。しかし、あまりに紙数が限られていることもあり、いまいち成功しているようには思えない。うまくまとめきれていないような印象だ。
それでも、虫明亜呂夢、浅草キッドなど何人かの本は読んでみたくなった。
本書は、『Sportiva』誌に連載されたエッセイで、開高健、関川夏央、阿久悠、二宮清純、三島由紀夫、寺山修司などのスポーツをテーマとしたノンフィクション作品に切り込んでいる。
各篇は4〜10頁程度と短い。そのなかで作家ごとの特徴を見出し、彼らの文章のどこが魅力的なのかを提示しようとしている。おもしろい試みだ。しかし、あまりに紙数が限られていることもあり、いまいち成功しているようには思えない。うまくまとめきれていないような印象だ。
それでも、虫明亜呂夢、浅草キッドなど何人かの本は読んでみたくなった。
2008年4月17日に日本でレビュー済み
本書では、山際淳治から浅草キッドまで多岐に渡る人物を取り上げているが、
誰に対しても優しい視点で評論している。
そのやさしさに、もっと厳しく見てもと思う方がいるかもしれないが、それがシゲマツ清。
だから、酷評するようなものを期待する私は自分が意地悪のように思える。
失礼ながら、シゲマツってその風貌から、スポーツからは縁遠いと勝手に思っていたが、
シゲマツとスポーツの接点がかかれていたら、もっとよかったと思う。
個人的には、梶原一騎と水島新治の項が一番共感した。
誰に対しても優しい視点で評論している。
そのやさしさに、もっと厳しく見てもと思う方がいるかもしれないが、それがシゲマツ清。
だから、酷評するようなものを期待する私は自分が意地悪のように思える。
失礼ながら、シゲマツってその風貌から、スポーツからは縁遠いと勝手に思っていたが、
シゲマツとスポーツの接点がかかれていたら、もっとよかったと思う。
個人的には、梶原一騎と水島新治の項が一番共感した。
2005年8月26日に日本でレビュー済み
みんなスポーツを語ることが大好き。昔から多くの文豪たちが、最近ではスポーツライターという職業も登場し、スポーツを題材としたノンフィクションが書かれている。そういったスポーツノンフィクションを作家ごとにその文章のクセ、着目すべき点などを紹介した本。沢木耕太郎に三島由紀夫に村上龍に。。。
ノンフィクション文章読本とあるようにこの本はノンフィクションはこういう書き方もあるよ。この情報は不可欠。そいうったノンフィクションを読む際の注意点のようなものをスポーツノンフィクションを通して説明しているものだと思う。書き方指南書としても使える。文章表現能力を広げたいスポーツ愛好家におすすめの本。
ノンフィクション文章読本とあるようにこの本はノンフィクションはこういう書き方もあるよ。この情報は不可欠。そいうったノンフィクションを読む際の注意点のようなものをスポーツノンフィクションを通して説明しているものだと思う。書き方指南書としても使える。文章表現能力を広げたいスポーツ愛好家におすすめの本。
2022年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世に「スポーツライター」と呼ばれている著作家の資質をキャッチーな1~2行文章で
表現して4頁程で評している。
人選には、この人がスポーツライター?って驚くけど、いざ読んでみると
流石、重松清の繰り出す豊饒な表現力は違うと感嘆して自分のチンケな偏見は一蹴された。
梶原一騎&水島新司篇(P156)ーそもそも漫画原作者と漫画家をスポーツライターと見なす
選球眼がすばらしい。「プロ野球はなぜ両氏を殿堂入りさせないのだろう。
星飛雄馬や山田太郎がいたからこそ野球少年になったプロの選手は、きっと無数にいるはずなのに」
と問いかけ「マンガだと軽く見るなかれ。気まぐれで飽きっぽい子供たちに
「読ませる」力量とその影響力は、お行儀のよいノンフィクション作品をはるかにしのぐ。」
とありったけのリスペクトを惜しまない。
こんな名調子が他にも随所散りばめられているので、他の作家にも自然と食指が動いてしまった。
表現して4頁程で評している。
人選には、この人がスポーツライター?って驚くけど、いざ読んでみると
流石、重松清の繰り出す豊饒な表現力は違うと感嘆して自分のチンケな偏見は一蹴された。
梶原一騎&水島新司篇(P156)ーそもそも漫画原作者と漫画家をスポーツライターと見なす
選球眼がすばらしい。「プロ野球はなぜ両氏を殿堂入りさせないのだろう。
星飛雄馬や山田太郎がいたからこそ野球少年になったプロの選手は、きっと無数にいるはずなのに」
と問いかけ「マンガだと軽く見るなかれ。気まぐれで飽きっぽい子供たちに
「読ませる」力量とその影響力は、お行儀のよいノンフィクション作品をはるかにしのぐ。」
とありったけのリスペクトを惜しまない。
こんな名調子が他にも随所散りばめられているので、他の作家にも自然と食指が動いてしまった。