検察の恣意的な捜査の実際が書かれていて実に楽しい本だった。日本のジャーナリズムは死んでいるといっても過言ではない。
真のジャーナリズムとは何か、を考えさせられる本である。もう一度、「噂の真相」みたいな雑誌が出てくることを願いたい。
NHKでは「噂の真相」の記事が問題になってニュースになったのだが、『噂の真相』」を「某月刊誌」として取り上げたに過ぎなかった。
全く持って失礼な国営放送(事実上)である。
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「噂の真相」25年戦記 (集英社新書) 新書 – 2005/1/14
岡留 安則
(著)
オカドメ・スキャンダリズムのこれでウチドメ。
'79年に始まった「噂の眞相」のスキャンダリズムは、'04年の休刊をもって終わった。25年にわたってその陣頭指揮をとった名物編集長・岡留安則による満身創痍の内実を語った時代の風雲録である。
'79年に始まった「噂の眞相」のスキャンダリズムは、'04年の休刊をもって終わった。25年にわたってその陣頭指揮をとった名物編集長・岡留安則による満身創痍の内実を語った時代の風雲録である。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2005/1/14
- ISBN-104087202755
- ISBN-13978-4087202755
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2005/1/14)
- 発売日 : 2005/1/14
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4087202755
- ISBN-13 : 978-4087202755
- Amazon 売れ筋ランキング: - 365,074位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 382位ジャーナリズム (本)
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2022年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
弁護士かつ作家の和久峻三の記事で訴えられ、
彼の性格、財力、人脈などをろくに調べず
「2,3年で終わる裁判だ」とナメてかかるうちに、
噂の真相の知名度があがり、売れ行きが伸び、
小林よしのり氏の漫画でも「高級外車を乗り回し、銀座で豪遊」と
描かれたりで、記事にされた側も「儲かっているなら金をとろう」となり、
99年の春ごろからは、新しい号が出るたびに何件も訴えられ、
それまでのように「会食で謝罪」「おわび掲載」では済まなくなっていった。
貧乏会社、信念だけでやっているという発言が通らなくなり、
名誉棄損の賠償金も高騰し、2001年の秋にはゴールデン街でも
「ものすごい数の裁判をかかえている」「月に1000万の弁護士費用」と
マスコミ仲間に噂されていた。
和久峻三との裁判は、休刊まで10年間も続く結果となった。
「黒字休刊」は雑誌の経営と、裁判費用を切り離しての発言で、
休刊前の「創」のインタビューでは「裁判は言われているほど
多くない」と強がってみせたが、東京新聞には「年に数件訴えられて、
裁判費用が1億ではやっていけない」と本音を吐露している。
引退時に手元に3億というのは虚偽で、実際には1億8千万だったという。
多数の裁判を抱えたために、2000年ごろから2004年4月の休刊までの
数年間で、売れ出した1988年ごろからの5,6億円の貯えが
半分以上減った計算になる。沖縄で自分の媒体を持って活動する計画は、
資金不足で頓挫。それならば、と噂の真相を「読者の期待に応えた」という
ポーズで、と2006年には元スタッフ達と、何度も復刊計画をたてて、
会議をしたことなどを雑誌コラムやネット日記につづっているが、
名誉棄損がらみの状況がますます深刻なため、こちらも実現には至らなかった。
ゴルフも好きだった事は、編集スタッフにも隠して、小林よしのり氏も知らず、
描いていないが、1993年には大槻義彦教授や、取材活動で知り合った富裕層、
銀座ホステスらと楽しんでいた。沖縄で引退生活を始めてからようやく公表したという
姑息な面もある。初めてのBMW購入は1993年の年末で、ちょうど和久峻三の特集を
した頃である。銀座ホステスらと各地のゴルフ場に繰り出す時に、見栄をはるためで、
遊興、浪費に傾いていったのはこの時期で、反権力などはとっくに形骸化、方便だったというのが
編集長歴25年の休刊までの10年間の実態である。
沖縄では、飲食店の経営に乗り出したが、現在進行形の事件について裏事情をもはや何も知らず、
ギブアンドテイクが成立しないため、東京から訪れるマスコミ人も次第に減っていき、
母親の死去もあり、酒量の増加、脳梗塞で入院し、肺がんで死去。
編集スタッフが「最後まで沖縄、安倍政権を案じて、意気盛んだった」
というのは完全な虚偽である。2016年の春に入院、認知症の進行が発覚しないように、
噂の真相の公式サイトを突如閉鎖したのが同年の秋、入院から半年で急激に痴呆が悪化したと
みられている。
安倍晋三との裁判を続けたい副編集長と、「裁判費用は誰が出すんだ」という編集長の対立は、
休刊の頃はかなり深刻だったが、編集長の死去を利用して、噂の真相、元スタッフたちが
英雄扱い、オトモダチアピールを画策したため、最も回数多く沖縄に通って病状の悪化も
早くから把握、心配していたスタッフの一人が、ネットの追悼記事で、認知症をほのめかす
記述を出したために、副編集長が「なんでオープンにしたんだ」と速攻で抗議の電話をしたという。
和久峻三の特集は、情報提供者に対して元デスクが、ゲラを全て見せない、掲載誌をわざと
発売日から数日だって郵送するなど、マスコミ業界失格レベルの御法度を、意図的にしでかし、
その後は、裁判のための情報をほとんど提供してもらえず、長期化、難航した。
編集長と副編集長尾不仲は、デスクのそうした失態をひたすらかばい、隠蔽、糊塗して、
過少報告していたのがバレたためもあるようだ。デスクのそうした「盛る」「乱暴な記述」は
数回で謝罪打ち切りになった今井舞名義での小保方おちょくり記事にもよくあらわれている。
彼の性格、財力、人脈などをろくに調べず
「2,3年で終わる裁判だ」とナメてかかるうちに、
噂の真相の知名度があがり、売れ行きが伸び、
小林よしのり氏の漫画でも「高級外車を乗り回し、銀座で豪遊」と
描かれたりで、記事にされた側も「儲かっているなら金をとろう」となり、
99年の春ごろからは、新しい号が出るたびに何件も訴えられ、
それまでのように「会食で謝罪」「おわび掲載」では済まなくなっていった。
貧乏会社、信念だけでやっているという発言が通らなくなり、
名誉棄損の賠償金も高騰し、2001年の秋にはゴールデン街でも
「ものすごい数の裁判をかかえている」「月に1000万の弁護士費用」と
マスコミ仲間に噂されていた。
和久峻三との裁判は、休刊まで10年間も続く結果となった。
「黒字休刊」は雑誌の経営と、裁判費用を切り離しての発言で、
休刊前の「創」のインタビューでは「裁判は言われているほど
多くない」と強がってみせたが、東京新聞には「年に数件訴えられて、
裁判費用が1億ではやっていけない」と本音を吐露している。
引退時に手元に3億というのは虚偽で、実際には1億8千万だったという。
多数の裁判を抱えたために、2000年ごろから2004年4月の休刊までの
数年間で、売れ出した1988年ごろからの5,6億円の貯えが
半分以上減った計算になる。沖縄で自分の媒体を持って活動する計画は、
資金不足で頓挫。それならば、と噂の真相を「読者の期待に応えた」という
ポーズで、と2006年には元スタッフ達と、何度も復刊計画をたてて、
会議をしたことなどを雑誌コラムやネット日記につづっているが、
名誉棄損がらみの状況がますます深刻なため、こちらも実現には至らなかった。
ゴルフも好きだった事は、編集スタッフにも隠して、小林よしのり氏も知らず、
描いていないが、1993年には大槻義彦教授や、取材活動で知り合った富裕層、
銀座ホステスらと楽しんでいた。沖縄で引退生活を始めてからようやく公表したという
姑息な面もある。初めてのBMW購入は1993年の年末で、ちょうど和久峻三の特集を
した頃である。銀座ホステスらと各地のゴルフ場に繰り出す時に、見栄をはるためで、
遊興、浪費に傾いていったのはこの時期で、反権力などはとっくに形骸化、方便だったというのが
編集長歴25年の休刊までの10年間の実態である。
沖縄では、飲食店の経営に乗り出したが、現在進行形の事件について裏事情をもはや何も知らず、
ギブアンドテイクが成立しないため、東京から訪れるマスコミ人も次第に減っていき、
母親の死去もあり、酒量の増加、脳梗塞で入院し、肺がんで死去。
編集スタッフが「最後まで沖縄、安倍政権を案じて、意気盛んだった」
というのは完全な虚偽である。2016年の春に入院、認知症の進行が発覚しないように、
噂の真相の公式サイトを突如閉鎖したのが同年の秋、入院から半年で急激に痴呆が悪化したと
みられている。
安倍晋三との裁判を続けたい副編集長と、「裁判費用は誰が出すんだ」という編集長の対立は、
休刊の頃はかなり深刻だったが、編集長の死去を利用して、噂の真相、元スタッフたちが
英雄扱い、オトモダチアピールを画策したため、最も回数多く沖縄に通って病状の悪化も
早くから把握、心配していたスタッフの一人が、ネットの追悼記事で、認知症をほのめかす
記述を出したために、副編集長が「なんでオープンにしたんだ」と速攻で抗議の電話をしたという。
和久峻三の特集は、情報提供者に対して元デスクが、ゲラを全て見せない、掲載誌をわざと
発売日から数日だって郵送するなど、マスコミ業界失格レベルの御法度を、意図的にしでかし、
その後は、裁判のための情報をほとんど提供してもらえず、長期化、難航した。
編集長と副編集長尾不仲は、デスクのそうした失態をひたすらかばい、隠蔽、糊塗して、
過少報告していたのがバレたためもあるようだ。デスクのそうした「盛る」「乱暴な記述」は
数回で謝罪打ち切りになった今井舞名義での小保方おちょくり記事にもよくあらわれている。
2013年5月11日に日本でレビュー済み
「噂の真相」編集長の岡留 安則氏による回顧録。
文章が抜群に読みやすい。
一気に読めます。
反権力、スキャンダルの編集方針の下、
売れる雑誌を追いかけた岡安氏の熱意や苦闘の日々が、
ビビッドに伝わります。
80年代の世相が語られていますが、
これが面白い。
「疑惑の銃弾事件」、「筒井康隆絶筆事件」等、
たくさんの事件が登場。
読者の記憶を大いに呼び起こします。
反権力やスキャンダル報道の意義も、
本書にたっぷり書かれています。
ただ元読者としては、
「噂の真相」の誌面作りに面白く読みました。
特にあえて雑誌の紙も安っぽいざら紙を使っていたというくだり。
確かにあのざら紙の手触りで、
「噂の真相」のマイナー感、スキャンダルへの期待感が高まっていました。
本書で岡安氏の戦略にまんまとはまっていたことに気づきました。
岡安氏の論じる雑誌の寿命論など、現在の出版界に通じますし、
本書で登場する様々な様々な有名人。
その人たちのその後と当時のスキャンダルを重ね合わせると、
これも面白い。
「噂の真相」、懐かしいですね。
文章が抜群に読みやすい。
一気に読めます。
反権力、スキャンダルの編集方針の下、
売れる雑誌を追いかけた岡安氏の熱意や苦闘の日々が、
ビビッドに伝わります。
80年代の世相が語られていますが、
これが面白い。
「疑惑の銃弾事件」、「筒井康隆絶筆事件」等、
たくさんの事件が登場。
読者の記憶を大いに呼び起こします。
反権力やスキャンダル報道の意義も、
本書にたっぷり書かれています。
ただ元読者としては、
「噂の真相」の誌面作りに面白く読みました。
特にあえて雑誌の紙も安っぽいざら紙を使っていたというくだり。
確かにあのざら紙の手触りで、
「噂の真相」のマイナー感、スキャンダルへの期待感が高まっていました。
本書で岡安氏の戦略にまんまとはまっていたことに気づきました。
岡安氏の論じる雑誌の寿命論など、現在の出版界に通じますし、
本書で登場する様々な様々な有名人。
その人たちのその後と当時のスキャンダルを重ね合わせると、
これも面白い。
「噂の真相」、懐かしいですね。
2012年1月19日に日本でレビュー済み
なんとなく鬱蒼とした気分や日常を晴らしたく、読んだ。
結果、大正解。
並の人間では一発で心が壊れるであろう、ショッキングなトラブルの数々に
25年もまみれながら、こうもひょうひょうと生きられるとは。
志と心の強さひとつで、人間はここまで強く生きられるのかと感心した。
著者自ら表する「ノー天気」がいかに重要なことか。
この人の体験してきた修羅場を思えば、たいていの悩みなどたいしたことがない。悩んでいる人にこそオススメしたい。
結果、大正解。
並の人間では一発で心が壊れるであろう、ショッキングなトラブルの数々に
25年もまみれながら、こうもひょうひょうと生きられるとは。
志と心の強さひとつで、人間はここまで強く生きられるのかと感心した。
著者自ら表する「ノー天気」がいかに重要なことか。
この人の体験してきた修羅場を思えば、たいていの悩みなどたいしたことがない。悩んでいる人にこそオススメしたい。
2007年1月26日に日本でレビュー済み
朝日、日経といった大手メディアに比べ格下にみられることも多いゲリラジャーナリズム。私自身「噂の真相」を手にとったことすらなく、休刊に際した大手メディアの報道で改めてその存在を知った。
確かに`一流'メディアには高学歴の社員が集まることも事実だろうが、ジャーナリストとしての本分は足で稼ぎ発信することにあり、その点ではむしろ様々な意味でしがらみの少ないゲリラジャーナリズムの方が優位にたつようにも思える。
本書を読むと頑ななまでの著者の反権力としての姿勢が浮かび上がる。そして、それを可能ならしめた一因が収益をスポンサー広告に依拠しない、換言すればスポンサーの圧力に屈する必要のない「噂の真相」自身のビジネスモデルにあったことがわかる。
大手メディアでは一記者が特ダネを見つけても、記事になるまでに組織の壁さらに有形無形の圧力を超えねばならず、運良く記事になっても既に骨抜きということも珍しくない。一方、「噂の真相」では綿密な調査にもとづく信憑性の有無のみが記事成立の根拠となっており、事実大手メディアの記者から自社では記事にできないネタが持ち込まれることも多かったようである。
権力者から疎まれつづけた雑誌が消えて、はや三年になろうとしている。だが、そうしたメディアの存在自体が民主国家としての成熟度を示すバロメーターであることは、最近のロシアの例をみても明らかである。
第二、第三の「噂の真相」が書店に並ぶことができるのか、それとも消えてしまうのか。大げさではなく日本のあり方を左右する問題である。
確かに`一流'メディアには高学歴の社員が集まることも事実だろうが、ジャーナリストとしての本分は足で稼ぎ発信することにあり、その点ではむしろ様々な意味でしがらみの少ないゲリラジャーナリズムの方が優位にたつようにも思える。
本書を読むと頑ななまでの著者の反権力としての姿勢が浮かび上がる。そして、それを可能ならしめた一因が収益をスポンサー広告に依拠しない、換言すればスポンサーの圧力に屈する必要のない「噂の真相」自身のビジネスモデルにあったことがわかる。
大手メディアでは一記者が特ダネを見つけても、記事になるまでに組織の壁さらに有形無形の圧力を超えねばならず、運良く記事になっても既に骨抜きということも珍しくない。一方、「噂の真相」では綿密な調査にもとづく信憑性の有無のみが記事成立の根拠となっており、事実大手メディアの記者から自社では記事にできないネタが持ち込まれることも多かったようである。
権力者から疎まれつづけた雑誌が消えて、はや三年になろうとしている。だが、そうしたメディアの存在自体が民主国家としての成熟度を示すバロメーターであることは、最近のロシアの例をみても明らかである。
第二、第三の「噂の真相」が書店に並ぶことができるのか、それとも消えてしまうのか。大げさではなく日本のあり方を左右する問題である。
2007年3月8日に日本でレビュー済み
『噂の真相』と聞くと大学時代の友人を思い出す。
私も彼の愛読していたこの雑誌をたまに見せてもらっていた。
ゴチャゴチャとした版組、ざらっとした紙、そして虚実綯い交ぜの文章。
他の雑誌や新聞とは一線を画した雑誌で面白かった。
とくに一行情報を楽しんでいた。
その『噂の真相』の編集長が雑誌休刊後に雑誌の歴史を振り返ったものがこの本。
創刊から「皇室ポルノ事件」「ロス疑惑」を巡る報道合戦、「右翼襲撃」・・・
波瀾万丈、満身創痍という言葉がこれほどに合う雑誌もないだろう。
広告打ち止めを機に広告に頼らない経営に変換、右翼団体の抗議からエセ同和団体の糾弾へ・・・窮地を逆手にとって隘路を切り開く手腕もまさにゲリラ雑誌の本領発揮というべきか。
『噂の真相』の歴史を紐解くうちにマスメディア批判も花開く。
権力や金銭におもねる部分もある主流マスコミへの批判は首肯するところもある。
それでもすこし自分たちを褒めすぎかなとも思う。
『噂の真相』が日本のマスコミに与えた影響は小さなものではないのは確かだ。しかし、ここまで大きいものでもないし、ここまで正しいものでもないと感じる。
私も彼の愛読していたこの雑誌をたまに見せてもらっていた。
ゴチャゴチャとした版組、ざらっとした紙、そして虚実綯い交ぜの文章。
他の雑誌や新聞とは一線を画した雑誌で面白かった。
とくに一行情報を楽しんでいた。
その『噂の真相』の編集長が雑誌休刊後に雑誌の歴史を振り返ったものがこの本。
創刊から「皇室ポルノ事件」「ロス疑惑」を巡る報道合戦、「右翼襲撃」・・・
波瀾万丈、満身創痍という言葉がこれほどに合う雑誌もないだろう。
広告打ち止めを機に広告に頼らない経営に変換、右翼団体の抗議からエセ同和団体の糾弾へ・・・窮地を逆手にとって隘路を切り開く手腕もまさにゲリラ雑誌の本領発揮というべきか。
『噂の真相』の歴史を紐解くうちにマスメディア批判も花開く。
権力や金銭におもねる部分もある主流マスコミへの批判は首肯するところもある。
それでもすこし自分たちを褒めすぎかなとも思う。
『噂の真相』が日本のマスコミに与えた影響は小さなものではないのは確かだ。しかし、ここまで大きいものでもないし、ここまで正しいものでもないと感じる。
2005年1月25日に日本でレビュー済み
この雑誌、何だか表紙もオドロオドロしいイラストだし、紙質もザラザラしていて、
書店で手に取るのも憚られるようなシロモノだった。
でもそれは十分な戦略に裏打ちされ、
その編集精神は今の時代においては貴重なほど極めて真っ当だったことが判った。
紙なんか高いのをわざと輸入していたんだって。
森ヨシロウに買春検挙歴があったことや、検察幹部の愛人&使い込み問題をスクープしたのには、
あの当時も驚かされたけど、その背景が詳細に書き込まれている。
その勇気は田中角栄の金脈を暴いた「文芸春秋」と並び評されてもおかしくない!
新聞社・通信社・テレビ局の記者が取り扱えないタブーが生じたときの「駆け込み寺」でもあったわけだな。
「休刊」によって困っている記者も多いんじゃないかなあ。
右翼や暴力団とも「まともな話し合い」で記事トラブルを処理して来た豪腕編集長が
最も手を焼いた相手がオタクだったとコボす部分いうのは笑えたけど、ちょっと怖い気もした。
だって、世の中にはオタクとは言わずともコミュニケーションが取れない連中がワンサカいるじゃないですか。
読むと日本社会の閉塞感をより強く感じられるようになるはず。
書店で手に取るのも憚られるようなシロモノだった。
でもそれは十分な戦略に裏打ちされ、
その編集精神は今の時代においては貴重なほど極めて真っ当だったことが判った。
紙なんか高いのをわざと輸入していたんだって。
森ヨシロウに買春検挙歴があったことや、検察幹部の愛人&使い込み問題をスクープしたのには、
あの当時も驚かされたけど、その背景が詳細に書き込まれている。
その勇気は田中角栄の金脈を暴いた「文芸春秋」と並び評されてもおかしくない!
新聞社・通信社・テレビ局の記者が取り扱えないタブーが生じたときの「駆け込み寺」でもあったわけだな。
「休刊」によって困っている記者も多いんじゃないかなあ。
右翼や暴力団とも「まともな話し合い」で記事トラブルを処理して来た豪腕編集長が
最も手を焼いた相手がオタクだったとコボす部分いうのは笑えたけど、ちょっと怖い気もした。
だって、世の中にはオタクとは言わずともコミュニケーションが取れない連中がワンサカいるじゃないですか。
読むと日本社会の閉塞感をより強く感じられるようになるはず。
2005年3月23日に日本でレビュー済み
これは噂の真相を知る意味ではそれなりに参考になる本だと思います。が、自慢話のようにもなっているということでは、岡留氏自身の存在がスタンダードになってしまったのだろうと思います。月日は人を変えていくものなのでしようかね・・・やはり。参考書程度に読むのなら楽しめると思いますよ。噂の真相に傾倒していた人にとっては・・・こういう本自体をコラムで切り刻んでもらいたい衝動にも駆られますけど。。。