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振仮名の歴史 (集英社新書) 新書 – 2009/7/17
今野 真二
(著)
日本語史の影の主役は振仮名だった!
日本書紀の読み下しからサザンオールスターズの歌詞まで、日本語表現をいろどり、支えてきた陰の主役は振仮名! 平安時代から現代まで振仮名が日本語表現に与えた功罪を分析する画期的な一冊。
日本書紀の読み下しからサザンオールスターズの歌詞まで、日本語表現をいろどり、支えてきた陰の主役は振仮名! 平安時代から現代まで振仮名が日本語表現に与えた功罪を分析する画期的な一冊。
- ISBN-104087205010
- ISBN-13978-4087205015
- 出版社集英社
- 発売日2009/7/17
- 言語日本語
- 本の長さ224ページ
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商品の説明
著者について
今野 真二(こんの しんじ)
一九五八年、神奈川県鎌倉市生まれ。高知大学助教授を経て、清泉女子大学文学部教授。日本語学専攻。早稲田大学大学院博士課程後期退学。主な著書に『仮名表記論攷』(清文堂出版・第30回金田一京助博士記念賞受賞)、『文献から読み解く日本語の歴史【鳥瞰虫瞰】』『消された漱石 明治の日本語の探し方』(笠間書院)など。
一九五八年、神奈川県鎌倉市生まれ。高知大学助教授を経て、清泉女子大学文学部教授。日本語学専攻。早稲田大学大学院博士課程後期退学。主な著書に『仮名表記論攷』(清文堂出版・第30回金田一京助博士記念賞受賞)、『文献から読み解く日本語の歴史【鳥瞰虫瞰】』『消された漱石 明治の日本語の探し方』(笠間書院)など。
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2009/7/17)
- 発売日 : 2009/7/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087205010
- ISBN-13 : 978-4087205015
- Amazon 売れ筋ランキング: - 178,515位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「左右」と書いて「かなたこなた」と読ませることを初めて知った。驚いた。現在生存している福沢諭吉研究の最高権威安川寿之輔先生に「漢字で書きたい」と思うかどうか問い合わせたら文章を簡潔にするために漢字で書きたいとは思うけれど、なるべく多くの読者に読んでもらいたいのでフリガナをつけるという返事でした。岩波の広辞苑では「かなたこなた」は彼方此方で私は「左右」いう難しい漢字は使わない、私も初めて知って驚いたという返事でした。
2014年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思ったより、面白いです。まだ機会があったら、また利用したいと思う。
2009年8月23日に日本でレビュー済み
(特に)本読みはお世話になっている「振仮名」という、言語学的にも極めて
ユニークな特徴に迫った一冊。新書と言うことも有って、間口を広げる努力が
ここかしこに見えます。
振仮名と言う「無敵ツール」(本文の言を借りれば「漢字の読み方」と示す
という最も一般的な使い方から、どうしても漢字で書きたいが、そのままだと
意図が伝わらない or 伝わりにくいので補足説明そしてのそれ(例:宇宙
(そら)へ)もある。更には、外来語に添える振仮名(例:合図/サイン)も
あれば、日本語に外来語を添える変形振仮名もある(例:troubadours/トルパ
ドール))の説明をサザンオールスターズの歌詞や、漫画の台詞等、一般社会に
溶け込んだ「言葉」から行っています。
これをして著者は日本語には所謂「正書法」が無いとまで言い切っています。
確かに他の言語においては少なくとも「書き方」のルールは厳然としたものが
存在します。例えば"I want to go to 東京.".なんて書き方はあり得ないのです。
でも、日本語はこれが出来てしまう。日本語のあいまいさについては、今更
言うまでもありませんが、よくよく見るととんでもない言語なのです。
更に振仮名は何時、何処からやって来たのか?(大元は平安時代、そして室町
から江戸あたりで体系化がなされた。所謂、読み方の説明としてのそれと、その
言葉の意味を示す=言い換え語とも言える、としてのそれが普及した)。
ちなみに外来語の読み方を示すルビも江戸時代末期には登場していたのです。
そして明治以降、一気に出版物が普及した中、振仮名は今以上に一般的だった
ことが示されます。何と、(大衆向けの)新聞では、読み仮名としての振り仮名が
全ての漢字に振られていたのです(そうでない新聞もあった。そこに一種の階級
が存在した)。確かに記憶の底を掘り返してみると、教科書などに掲載されて
いた当時の新聞は総読み仮名付きでした。
・・・と言ったことを豊富な図版と共に著者の論を進めています。単なる読み
方指南を超えて、時には国語辞典の様な役割をし、また時には著者の真の想いを
伝えるツールと成す。
そんな言語学上独特の機能である振仮名の歴史に迫った一冊。タイトルの名に
恥じない出来栄えです。
ユニークな特徴に迫った一冊。新書と言うことも有って、間口を広げる努力が
ここかしこに見えます。
振仮名と言う「無敵ツール」(本文の言を借りれば「漢字の読み方」と示す
という最も一般的な使い方から、どうしても漢字で書きたいが、そのままだと
意図が伝わらない or 伝わりにくいので補足説明そしてのそれ(例:宇宙
(そら)へ)もある。更には、外来語に添える振仮名(例:合図/サイン)も
あれば、日本語に外来語を添える変形振仮名もある(例:troubadours/トルパ
ドール))の説明をサザンオールスターズの歌詞や、漫画の台詞等、一般社会に
溶け込んだ「言葉」から行っています。
これをして著者は日本語には所謂「正書法」が無いとまで言い切っています。
確かに他の言語においては少なくとも「書き方」のルールは厳然としたものが
存在します。例えば"I want to go to 東京.".なんて書き方はあり得ないのです。
でも、日本語はこれが出来てしまう。日本語のあいまいさについては、今更
言うまでもありませんが、よくよく見るととんでもない言語なのです。
更に振仮名は何時、何処からやって来たのか?(大元は平安時代、そして室町
から江戸あたりで体系化がなされた。所謂、読み方の説明としてのそれと、その
言葉の意味を示す=言い換え語とも言える、としてのそれが普及した)。
ちなみに外来語の読み方を示すルビも江戸時代末期には登場していたのです。
そして明治以降、一気に出版物が普及した中、振仮名は今以上に一般的だった
ことが示されます。何と、(大衆向けの)新聞では、読み仮名としての振り仮名が
全ての漢字に振られていたのです(そうでない新聞もあった。そこに一種の階級
が存在した)。確かに記憶の底を掘り返してみると、教科書などに掲載されて
いた当時の新聞は総読み仮名付きでした。
・・・と言ったことを豊富な図版と共に著者の論を進めています。単なる読み
方指南を超えて、時には国語辞典の様な役割をし、また時には著者の真の想いを
伝えるツールと成す。
そんな言語学上独特の機能である振仮名の歴史に迫った一冊。タイトルの名に
恥じない出来栄えです。
2020年3月27日に日本でレビュー済み
とても面白い。本書の記述から連想(というか妄想?)が広がったので、書評代わりにメモしておく。
日本でなぜこんなにマンガが発展したのか。なぜ日本でだけマンガがこれだけ強力な文化になったのか。
その答は振仮名(ふりがな)の存在にある。
もう少しきちんと言うと、真名(漢字)と仮名(ひらかな)という二重システムを基本とした日本語の存在様式がマンガを産んだのではないだろうか。
たしか養老孟司がどこかでそんなことを書いていた。
漢字とひらがなという二重システムを明示的にあらわしているのがまさに振仮名(ルビ)の存在である。我々が難なく読みこなす二列にならんだ文字表記(左振り仮名によって、三列になることもある)は、言ってみれば画と言葉を同時に読んでいくマンガの表記そのものである。
というようなことを連想しました。本書のキーワードである「漢字で書きたい!」は「マンガで描きたい!」に直結します。
私は、そんな邪念で読みましたが、もっと地道に読んで面白い本です。
日本でなぜこんなにマンガが発展したのか。なぜ日本でだけマンガがこれだけ強力な文化になったのか。
その答は振仮名(ふりがな)の存在にある。
もう少しきちんと言うと、真名(漢字)と仮名(ひらかな)という二重システムを基本とした日本語の存在様式がマンガを産んだのではないだろうか。
たしか養老孟司がどこかでそんなことを書いていた。
漢字とひらがなという二重システムを明示的にあらわしているのがまさに振仮名(ルビ)の存在である。我々が難なく読みこなす二列にならんだ文字表記(左振り仮名によって、三列になることもある)は、言ってみれば画と言葉を同時に読んでいくマンガの表記そのものである。
というようなことを連想しました。本書のキーワードである「漢字で書きたい!」は「マンガで描きたい!」に直結します。
私は、そんな邪念で読みましたが、もっと地道に読んで面白い本です。
2012年8月28日に日本でレビュー済み
新書版で出版されていますが、明治の日本語を追うなら、私は今野先生の「明治の日本語の探し方」よりもこちらがおすすめです。衒学の限りをギュウギュウに詰めてある感のある前者に比べ、こちらは語り口も軽くて読みやすいし、戦前の書物を紐解いたことのある者なら少なからず感じたことがあるであろう違和感(「ルビと振仮名ってどう違うの?」という初歩的なものから、「この漢字、二通り以上あるけれど(見た事無いけれど)、どれが間違い(誤植)で、どれが正しいの?」のようなものまで)への答えが含まれています。
個人的には、明治以降のルビの扱いの変換が非常に参考になりました。「漢字で書きたい!」というこみあげる欲求(笑)も、コチコチの学問なら批難されるかもしれませんが、この本の中では非常に自然に議論の一部になっています。ルビ、振仮名という文学、言語の脇役についての素晴らしい小品です! 800円以下で読める日本語の講義としておすすめいたします。
個人的には、明治以降のルビの扱いの変換が非常に参考になりました。「漢字で書きたい!」というこみあげる欲求(笑)も、コチコチの学問なら批難されるかもしれませんが、この本の中では非常に自然に議論の一部になっています。ルビ、振仮名という文学、言語の脇役についての素晴らしい小品です! 800円以下で読める日本語の講義としておすすめいたします。
2011年2月28日に日本でレビュー済み
中身は、どうなんでしょうか。
読み終わった後は、何気に読んでる本も
振仮名の意味を考えるようになりました。
そういった意味では、良かったのかな?
読み終わった後は、何気に読んでる本も
振仮名の意味を考えるようになりました。
そういった意味では、良かったのかな?
2009年12月9日に日本でレビュー済み
「振り仮名」の歴史をたどっていくというのが本書の趣旨ですが、出てくるのがいきなり、匂艶と書いて「にじいろ」と読ませたりする「サザン」の歌詞。
続いて『吉里吉里人』の方言ルビや、マンガに出てくるルビなどが取り上げられたりと、まぁそんな感じで、肩肘張らずに楽しめる一冊です。
(それにしても、無茶なルビつけるよなぁ、サザン・・・笑)
考えてみればものすごくユニークな存在である「振り仮名」。
その歴史は日本書紀までさかのぼれるというのだから、相当に古い。
そして、平安、鎌倉、室町、江戸、そして明治から今に至るまでの歴史が語られるわけだが、それらを通して読んでみての感想は、振り仮名というのは意外と「融通無碍」だなぁ、ということだった。
やたらと凝った読ませ方をしたり、右だけでなく左につけてみたり、英語につけてみたり・・・。
そう考えると、「宇宙」と書いて「そら」と読ませるなんて、振り仮名の使われ方としてそれほど突飛ではない気もしてしまいます。
続いて『吉里吉里人』の方言ルビや、マンガに出てくるルビなどが取り上げられたりと、まぁそんな感じで、肩肘張らずに楽しめる一冊です。
(それにしても、無茶なルビつけるよなぁ、サザン・・・笑)
考えてみればものすごくユニークな存在である「振り仮名」。
その歴史は日本書紀までさかのぼれるというのだから、相当に古い。
そして、平安、鎌倉、室町、江戸、そして明治から今に至るまでの歴史が語られるわけだが、それらを通して読んでみての感想は、振り仮名というのは意外と「融通無碍」だなぁ、ということだった。
やたらと凝った読ませ方をしたり、右だけでなく左につけてみたり、英語につけてみたり・・・。
そう考えると、「宇宙」と書いて「そら」と読ませるなんて、振り仮名の使われ方としてそれほど突飛ではない気もしてしまいます。
2010年8月29日に日本でレビュー済み
普段何気なく接している振り仮名。
しかしこの振り仮名がどういう変遷を経て今に至るのか知る人は少ないだろう。
振り仮名の歴史は思った以上に古く内容の濃いものであった。左右に振り仮名があった時代や、振り仮名をルビと呼び始めたゆえんなど、この本は僕にとって新しい発見だらけであった。振り仮名はただ漢字読めない人のためであったり難しい感じのためのものではなく、意味の補完も兼ねていたことは勉強になった。
振り仮名の意味や必要性を知ることができるだろう。振り仮名は日本の面白い伝統の一つではないだろうか。
しかしこの振り仮名がどういう変遷を経て今に至るのか知る人は少ないだろう。
振り仮名の歴史は思った以上に古く内容の濃いものであった。左右に振り仮名があった時代や、振り仮名をルビと呼び始めたゆえんなど、この本は僕にとって新しい発見だらけであった。振り仮名はただ漢字読めない人のためであったり難しい感じのためのものではなく、意味の補完も兼ねていたことは勉強になった。
振り仮名の意味や必要性を知ることができるだろう。振り仮名は日本の面白い伝統の一つではないだろうか。