この作者にしか、書けそうにない、食いだおれ時代小説。本当に食べたくなる、グルメ描写が絶品で、一般人でも手に届く食材なのが、ニクイ。
時代劇ミステリーとしても、しっかり描かれており楽しめるが、久右衛門を始めとする、キャラの魅力と、グルメ描写が、キモだ。作者のエンタメ魂を感じる、読んで楽しい作と評価。
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鍋奉行犯科帳 (集英社文庫) 文庫 – 2012/12/14
田中 啓文
(著)
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大坂を舞台に描く食いだおれ時代小説!
大坂西町の新任奉行、大邉久右衛門。大食漢で美食家で、人呼んで「大鍋食う衛門」。食の町大坂を舞台に描く、謎あり恋ありの痛快時代小説。書き下ろし1編を加えたオリジナル文庫(解説/有栖川有栖)
大坂西町の新任奉行、大邉久右衛門。大食漢で美食家で、人呼んで「大鍋食う衛門」。食の町大坂を舞台に描く、謎あり恋ありの痛快時代小説。書き下ろし1編を加えたオリジナル文庫(解説/有栖川有栖)
- 本の長さ392ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2012/12/14
- ISBN-104087450228
- ISBN-13978-4087450224
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2012/12/14)
- 発売日 : 2012/12/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 392ページ
- ISBN-10 : 4087450228
- ISBN-13 : 978-4087450224
- Amazon 売れ筋ランキング: - 607,595位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年10月1日に日本でレビュー済み
2015年2月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
時代考証とか難しいこと抜きに読んでいて楽しいお話
流行りの時代小説+グルメの構成だが、大阪を舞台にして
個性豊かな登場人物たちが繰り広げる事件解決の物語。
食べ物も雑学たっぷりで食べたくなるものばかり!
この作家との出会いは「こなもん屋 うま子」からだが
既刊を制覇してみようと思う
流行りの時代小説+グルメの構成だが、大阪を舞台にして
個性豊かな登場人物たちが繰り広げる事件解決の物語。
食べ物も雑学たっぷりで食べたくなるものばかり!
この作家との出会いは「こなもん屋 うま子」からだが
既刊を制覇してみようと思う
2013年6月13日に日本でレビュー済み
もともとweb集英社文庫に連載されたもの。
江戸時代の大坂を舞台とした犯科帳で、4本の短編を収めている。
グルメにしてグルマンである大坂西町奉行・大邉久右衛門が主人公。仕事よりも食い気といった人物で、でも、最後にはちゃんと事件も解決する。
事件そのものはイマイチ。
人物造形が魅力。
あまりグロテスクなシーンはなく、ダジャレも控えめ。田中作品としてはやとなしめの一冊だった。
あまり大阪を舞台とした時代小説はなく、貴重な一冊だと思ったのだが、当時の奉行所の制度などは半分くらい想像で書いているらしい。ちょっと残念。
江戸時代の大坂を舞台とした犯科帳で、4本の短編を収めている。
グルメにしてグルマンである大坂西町奉行・大邉久右衛門が主人公。仕事よりも食い気といった人物で、でも、最後にはちゃんと事件も解決する。
事件そのものはイマイチ。
人物造形が魅力。
あまりグロテスクなシーンはなく、ダジャレも控えめ。田中作品としてはやとなしめの一冊だった。
あまり大阪を舞台とした時代小説はなく、貴重な一冊だと思ったのだが、当時の奉行所の制度などは半分くらい想像で書いているらしい。ちょっと残念。
2014年4月18日に日本でレビュー済み
お江戸の捕り物はたくさん本になっていますし、千代田のお城があって、八丁堀があって、
庶民の暮らしがあって…とイメージしやすいです。
このたびは、「御宿かわせみ」のシリーズを読むこと4度目と並行して、大坂の捕り物に
初挑戦しました。
商人の街大阪にどのような武家の暮らしが存在していたのか、私はほとんど知りません。
この本に出てくる事柄も、どの程度史実に即しているのかは不明です。
けれども、「八丁堀」とは別の与力・同心たちが、とんでもないお奉行と繰り広げる捕り物は、
「お話」として十分楽しむことができました。
庶民の暮らしがあって…とイメージしやすいです。
このたびは、「御宿かわせみ」のシリーズを読むこと4度目と並行して、大坂の捕り物に
初挑戦しました。
商人の街大阪にどのような武家の暮らしが存在していたのか、私はほとんど知りません。
この本に出てくる事柄も、どの程度史実に即しているのかは不明です。
けれども、「八丁堀」とは別の与力・同心たちが、とんでもないお奉行と繰り広げる捕り物は、
「お話」として十分楽しむことができました。
2012年12月27日に日本でレビュー済み
時代小説ですが、舞台はお江戸八百八町ではなくナント大阪です。
大邊久右衛門(おおなべくうえもん)という新奉行が赴任してくるところからお話が始まります。
タイトルが「犯科帳」だったり、与力たちが奉行を「おかしら」と呼んでいたり、鬼平のパロディであることはいうまでもありません。
池波正太郎さんの作品ではさりげなく入る、料理の描写がとてもすばらしいですが、こちらは「まず食べ物ありき」なほどに「食」について語られます。
というのもこの新奉行、食べることに掛けては異常なこだわりと博識をみせ、またワガママでとても良い上司とは言えません。が、なんとも憎めない人柄で、いい加減な思惑で供された食べ物には叱責するが、心をこめて作られた料理には喜んでいただく。また、人一倍意地汚いくせに独り占めするのではなく部下たちにも分けてやる、などただの食道楽ではない懐の深いところを見せてくれます。
実は頭もかなり切れて、ミステリにもなっているこの作品の事件解決のヒントを知ってか知らずか部下に語っています。
鬼平犯科帳が人の情緒と機微で読ませるハードボイルドな時代小説なら、
こちらは隠そうともしないホドの食の薀蓄と久右衛門たちの落語のようなやり取りで笑いながら読める時代小説です。時代考証をわざと無視した部分も多いようですが、本当に面白いです。
さて、ここまで書いたレビューですが、実は巻末の解説に有栖川有栖さんが同じようなことを書かれています。
この「鍋奉行犯科帳」の魅力をミステリとしてネタバレしない程度に見事に解説されています。
amazon通販では試し読み出来ませんが、書店で解説を読んでみて「面白そうだ」と感じたなら、読んでみてください。続きが読みたくなりますから。
大邊久右衛門(おおなべくうえもん)という新奉行が赴任してくるところからお話が始まります。
タイトルが「犯科帳」だったり、与力たちが奉行を「おかしら」と呼んでいたり、鬼平のパロディであることはいうまでもありません。
池波正太郎さんの作品ではさりげなく入る、料理の描写がとてもすばらしいですが、こちらは「まず食べ物ありき」なほどに「食」について語られます。
というのもこの新奉行、食べることに掛けては異常なこだわりと博識をみせ、またワガママでとても良い上司とは言えません。が、なんとも憎めない人柄で、いい加減な思惑で供された食べ物には叱責するが、心をこめて作られた料理には喜んでいただく。また、人一倍意地汚いくせに独り占めするのではなく部下たちにも分けてやる、などただの食道楽ではない懐の深いところを見せてくれます。
実は頭もかなり切れて、ミステリにもなっているこの作品の事件解決のヒントを知ってか知らずか部下に語っています。
鬼平犯科帳が人の情緒と機微で読ませるハードボイルドな時代小説なら、
こちらは隠そうともしないホドの食の薀蓄と久右衛門たちの落語のようなやり取りで笑いながら読める時代小説です。時代考証をわざと無視した部分も多いようですが、本当に面白いです。
さて、ここまで書いたレビューですが、実は巻末の解説に有栖川有栖さんが同じようなことを書かれています。
この「鍋奉行犯科帳」の魅力をミステリとしてネタバレしない程度に見事に解説されています。
amazon通販では試し読み出来ませんが、書店で解説を読んでみて「面白そうだ」と感じたなら、読んでみてください。続きが読みたくなりますから。
2013年1月8日に日本でレビュー済み
食い倒れの街“大坂”に、ホンマモンの“鍋奉行”がいた。酒なんぞ一斗は軽く飲み干す鯨飲馬食の奉行・久右衛門の物語で、食って食って食いまくる痛快時代小説でんな。なんせ、この御奉行、なによりも食い気を優先させる堂々たる巨漢ゆえ、同心・勇太郎をはじめとして配下の者たちの困ること戸惑うこと・・・。ところが、いざ事件が起これば、この鯨飲馬食・奉行はたちまちにして名推理で犯人をつきとめちゃう。ホンマでっか?ホンマでんねん。読んでミー。話は、大阪弁ギンギンの「ふぐ」、「うなぎ」、「かつお」「餅」とおいしいものづくしの4話。オモロイデー。
大阪弁はうつるからカナワンな、読むなら、気ぃつけなはれや〜。
大阪弁はうつるからカナワンな、読むなら、気ぃつけなはれや〜。