僕は、1冊を除いて、村上龍の小説(エッセイを除く並びに購入できるものに限る)を全て読んでいました。
その1冊とは、この『2days 4girls』です。
ハードカバー版のタイトルが何となく気に入らなかったという、ただそれだけの理由で読むのをためらっていました。文庫版になって、その気に入らないタイトルが取れたので、手にとってみました次第です。
さて、この1冊で、おそらく村上龍の小説の全てを読み終えた上での感想ですが、「静かな小説」だと思いました。音楽家であるBjorkの『Vespertine』という作品を聴いたときも「静かな音楽」だと感じましたが、その「静かな」と似ています。
内容は、人によっては、「だから何?」みたいな内容になると思いますが、個人的には、とても大切なものでした。読んでよかったし、また、自分の人生のタイミングとも合っていました。
個人的に、村上氏の最高傑作は、『コインロッカーベイビーズ』なんですが、たぶん、その「最高」というニュアンスと、この小説に感じる何かしらとは、全く違います。
『コインロッカーベイビーズ』に感激する人が、この小説に感激するかはわからないし、たぶん、しないんだろうけど、人によっては、人生の中で、劇的な化学変化のようなものが起こりえる小説でもあるように思いました。
ただ、批判も無い訳ではありません。
例えば、ピアッシングや刺青に対して、村上氏は、ある一定の考えをもっているようですが、僕の世代には、そのような考えはありません。そこらへん、世代のズレかもしれません。
ですが、そういう些細なディテール上の批判なんか、どうでもいいや、と思えるだけの良質な小説でした。
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2days 4girls (集英社文庫) 文庫 – 2006/5/19
村上 龍
(著)
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救済と官能の極限をめぐる物語。
「プラントハンター」と呼ばれ、壊れた女たちをオーバーホールすることを仕事とする「わたし」がたどる記憶の旅。人間には他者を救うことは可能なのか? 魂の救済と官能の極限を描く傑作長編。
「プラントハンター」と呼ばれ、壊れた女たちをオーバーホールすることを仕事とする「わたし」がたどる記憶の旅。人間には他者を救うことは可能なのか? 魂の救済と官能の極限を描く傑作長編。
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2006/5/19
- ISBN-104087460401
- ISBN-13978-4087460407
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2006/5/19)
- 発売日 : 2006/5/19
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 336ページ
- ISBN-10 : 4087460401
- ISBN-13 : 978-4087460407
- Amazon 売れ筋ランキング: - 424,034位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1952年長崎県生まれ。
七六年『限りなく透明に近いブルー』で第七五回芥川賞受賞。『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、『半島を出よ』では野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。『トパーズ』『KYOKO』で映画監督も務めた。最新作は『新 13歳のハローワーク』『13歳の進路』。日本の金融・政治経済の問題を考える メールマガジン『JMM』を主宰し、経済トーク番組『カンブリア宮殿』(テレビ東京)のホストも務める。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
被虐の心理とかSM論は興味深かった
題材が題材だからそういう心理とか情景が多くて勉強になる
主人公1人のシーンでは風景の描写が細かくて綺麗な庭園を一緒に歩けた
綺麗で静かな世界と女の子たちと過ごす日常が行き来する
そこが切り替わるキッカケとして毎回ミユキとのやりとりが書かれる
ミユキは空想と現実の間にいるのか…?
ずっと掴めないふわふわした感覚のまま読了
でも主人公や女の子達の心理を味わう感じで最後までスっと読めた
題材が題材だからそういう心理とか情景が多くて勉強になる
主人公1人のシーンでは風景の描写が細かくて綺麗な庭園を一緒に歩けた
綺麗で静かな世界と女の子たちと過ごす日常が行き来する
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ミユキは空想と現実の間にいるのか…?
ずっと掴めないふわふわした感覚のまま読了
でも主人公や女の子達の心理を味わう感じで最後までスっと読めた
2013年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
各章の文頭に、繰り返し現れる表現に、不思議と何かに入り込んでいく、落ちていく感じがします。
抑揚のあまりない静かな音楽、といっても嫌いではない音楽を聞いているようで、旋律的な感じが印象的でした。
抑揚のあまりない静かな音楽、といっても嫌いではない音楽を聞いているようで、旋律的な感じが印象的でした。
2010年7月10日に日本でレビュー済み
昔、村上春樹のエッセイで読んだことがあるのだが、この小説を読んでいるあいだ、まさに「床から1センチないし2センチ浮いているような」不思議な感覚に苛まれていた。四人の女性に纏わる回想パートと一人の女性を追って「庭」を巡る主人公の行動パート(まさにフランツ・カフカの「城」ではなく「庭」といったテイスト)が交互に入り乱れるストラクチャーで、執拗なまでの反復表現が大きなウェイトを占めている。「SM」というと、団鬼六ではなく村上龍を連想する世代に私は属していると思うが、そのような性的嗜好は全く持ち合わせていないけれど、「SM」は深いと改めて感心した。小説にとって「娼婦」が欠かせないように「SM」も重要なマテリアルのひとつなのだろう。読んでいる途中で、村上龍が描く「SM」とは「近代的自我の葛藤」のパレフレーズではないのだろうかと思った。緻密に練られたプロットで、弾ける寸前の泡のような緊迫した希薄感に終始圧倒され、それが上に記したような浮遊感を私に齎したのだろう。堪能しました。
2015年2月26日に日本でレビュー済み
メインストーリーの描写より、飯と景色の描写が多い。それらが特にストーリーに絡んでいるように感じず、作者は普段からいい生活してんだろうなとういうくらいしか受け取れなかった。
女奴隷を修理する主人公など、現実のような非現実な話を書いていることは、小説として評価できる。しかし、金融関係者だけが多く登場するなど執筆当時に作者が影響を受けのだろうと思わされる偏りもある。
感想は、「ただの金と時間がある男がわかりやすい女遊びをしており、その愛人的な女の話じゃん」と途中で気づき最後までそのままな話。
ストーリー云々より、本質以外の描写が多くてカレイの煮付け食ってるみたいな、身少なっ、な内容でした。
女奴隷を修理する主人公など、現実のような非現実な話を書いていることは、小説として評価できる。しかし、金融関係者だけが多く登場するなど執筆当時に作者が影響を受けのだろうと思わされる偏りもある。
感想は、「ただの金と時間がある男がわかりやすい女遊びをしており、その愛人的な女の話じゃん」と途中で気づき最後までそのままな話。
ストーリー云々より、本質以外の描写が多くてカレイの煮付け食ってるみたいな、身少なっ、な内容でした。
2006年8月23日に日本でレビュー済み
タイトルから連想されるのはSEX,SMといったものか.これは外れではないが本質ではない.著者の「トパーズ」「エクスタシー」「メランコリア」「タナトス」などの路線かな,と思って読んでみたがそれらの作品よりは遥かに文学的で寧ろ「イビサ」に近かった.
キーワードは信頼.タイトルから予想される内容よりは遥かに高みにある小説だった.
キーワードは信頼.タイトルから予想される内容よりは遥かに高みにある小説だった.
2016年5月18日に日本でレビュー済み
あんまり内容はよくわからなかったけど、村上龍の自己投影してるんだなぁって感じはわかった
心はあなたのもとに が好きな人は好きそう
心はあなたのもとに が好きな人は好きそう
2009年9月3日に日本でレビュー済み
先輩に勧められて「コインロッカーベイビーズ」を読んだ。
この人は天才だと思った。
それから数多く読んだが、駄作も何度も読んだ。
天才は枯れてしまったのかと思った。。
究極のところ龍の小説の60%はSM・ドラッグ・猟奇的な
何だかわからない気持ち悪い駄作が多い。
あとの30%は普通に面白い。
最後の10%が天才の域に達している。
これが皆が言うベスト5やベスト3だと思う。
この「2days 4girls」は駄作と普通に面白い作品
の中間ぐらいだ。
60%が駄作でも、それでも龍の小説が好きなのは
彼が意欲的に色々なジャンルに飛び込んで行く姿勢
と彼なりの思想が面白いからである。
天才とは気まぐれなものなのだ。
最近、テレビに出たり意欲的な活動をしているので
また今後の作品が楽しみである。
一発屋の多い小説家のなかで、これだけ長く天才を
やっているのは彼ぐらいなものだ。
この人は天才だと思った。
それから数多く読んだが、駄作も何度も読んだ。
天才は枯れてしまったのかと思った。。
究極のところ龍の小説の60%はSM・ドラッグ・猟奇的な
何だかわからない気持ち悪い駄作が多い。
あとの30%は普通に面白い。
最後の10%が天才の域に達している。
これが皆が言うベスト5やベスト3だと思う。
この「2days 4girls」は駄作と普通に面白い作品
の中間ぐらいだ。
60%が駄作でも、それでも龍の小説が好きなのは
彼が意欲的に色々なジャンルに飛び込んで行く姿勢
と彼なりの思想が面白いからである。
天才とは気まぐれなものなのだ。
最近、テレビに出たり意欲的な活動をしているので
また今後の作品が楽しみである。
一発屋の多い小説家のなかで、これだけ長く天才を
やっているのは彼ぐらいなものだ。